へっぽこ中国語で体当たり杭州　Day1 雨！雨！大雨！曲院風荷

2012/06/22 - 2012/06/22

テーマ：バカンス・中国語・マイレージ利用
同行者：夫
日数：4日
キャリア：ANA
旅費：1人あたり7万円

　今年のはじめ、ANAのマイレージが期限切れになりそうだったので、特典航空券で行ける旅先を検討。その結果、当初行くつもりだった香港が空席待ちだったため二転三転し、北京上海を制して杭州に決定。特典航空券ははじめてで、タダで乗れると思っていたら燃油サーチャージを請求されたことにびびりつつ、結婚5周年の記念日が近いということで西湖の見えるシャングリラホテル杭州を早割予約。

　なぜ杭州か？それはゆっくりしたかったから。北京や上海には行きたいところがありすぎて朝から晩まで走り回ってぐったり疲れてしまうことは目に見えていた。この一年、海外旅行の頻度が少し高まっていることもあり、今回の旅行では湖のまわりをサイクリングしたりホテルでゆっくりしたかった。

　そして、私の中華圏旅行の共通テーマ。それは学習歴1年の超あやしい中国語で最大限のパフォーマンスをあげること。少しは勉強したとはいえ「通じた！」とか言って喜んでいるようなレベルなので、今後「あのときこう言えばよかったのに！」とくやしがる健全な局面に入れば上達していくんじゃないかと期待して・・・。

〈私の中国語履歴〉
2007〜2008年　思いつきで中国語マンツーマンレッスン週1回1年間（約20万円の投資）
2007年　香港に新婚旅行（語学的には撃沈）
2008年　会社持ちで北京に旅行（少々上達してタクシーの運ちゃんとケンカ）
2008年　中国語検定4級を最低点でパス
2010年　台湾に旅行（九分で道に迷って休憩中のタクシーと一緒に学校まで孫を迎えに行くはめになる）
2012年　台湾に旅行（肉松の量り売りに挑戦するも値段を10倍高く勘ちがいして恥をかく）

エリア 杭州(中国)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.5
• グルメ: 4.0
• 交通: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: タクシー 徒歩
• 航空会社: ANA
• 旅行の手配内容: 個別手配

朝5時に目覚めると大雨。台風4号が去ってほっとしたのもつかの間、続いて発生した台風5号による温帯低気圧のせいで東京は土砂降り。夫Yは昨晩24時すぎに会社を出て、帰ってからも仕事していたようだ。5時半にYを起こして支度、さらに強くなった風雨のなかスーツケースを転がしてリムジンバスの停留所へ。

空全体が全開のシャワーのようで、停留所に着くまでに靴の中や下着までびっしょり。バスに乗って早速ビーサンに履き替えた。こういう使いかたは想定していなかったのだけど・・・。バスは満席で、予約しておいてよかった。雨で窓ガラスが曇り、外の景色も見えない。成田到着前に車内でパスポートチェックがあった。こんなのあったっけ？理由不明。

ANAのチェックインカウンターではまず自分で機械で発券するように言われ、それから有人カウンターで荷物を預ける。経費節減？

杭州の空港で両替できなかったら困るので5000円だけ両替し、Yがつめ切りを買ってつめを切ったり、しょぼいカードラウンジに行ってみたり、替えの靴下を買ったりしてすごす。

手荷物検査場に行列ができていたので少し心配したけれど、それほどの混雑ではない。免税店でボディクリームやらメイクパレットやら買っていたらあっという間にゲート集合時間。

杭州行きは6列シートでモニターなしのA320機材。定刻に出発。

機内食にはうわさの（？）もなかがついてきた。食事の選択肢はなく、豚の角煮ごはんとそうめん。経費節減？

到着した杭州蕭山空港も雨。国際線の旅客は私たちの飛行機の乗客しかいないようで、少人数で入国審査。

前回の北京（出張）と、香港（出張）から日帰りで行った深センをカウントすると、中国への入国は3回目（プライベートでは初）。直前に突然舞い込んだ台湾旅行で練習もできたことだし、中国初上陸の夫Yを私がアテンドしなければ！と一人意気込む私。

Yにスーツケースのピックアップを頼んでトイレに行っているあいだすでに荷物は出てきていて、Yのトイレも待っていたらその場にいる旅客は私たちだけになった。

写真はトイレのわきの壁の植え込み。つくりものかと思ったら全部本物でびっくり。

バゲージクレームを出てすぐ左にある両替所はちゃんと開いていたが（事前リサーチによると、この両替所が閉まっていたという情報が複数あった）レートがよくわからなかった。出国フロアも含めて両替所は1か所だけのようだ。

とりあえずは成田で両替したものを使うことにしてタクシー乗り場へ。乗り場には女性係員がいたが、彼女の仕事は人々の乗車をサポートすることではなく、皆がきちんと順番に並ぶように見張っていることらしい。

「香格里拉」と正しく発音する自信がなかったのでドライバーにメモを見せ、無事タクシー乗車。空港から市街地までのあいだずっと建設中の新興住宅地や高層マンションが見えた。Yははじめての中国でいろんなものをめずらしがっている。空港からしばらくは高速をぶっとばしていたタクシーも市街地に入ると軽く渋滞にはまり、空港から40分程度、相場どおりの130元でシャングリラホテル杭州に到着。

私たちはホライズンクラブフロアの宿泊だったので、まずはフロアに移動してチェックイン手続き。2泊分の料金で3泊泊まれるというキャンペーン価格だったので、3泊目の朝食は付かないと言われた。

それからレイクビューのツインルームに案内された。2ベッドではなくダブルベッドがよかったのに、部屋に着いたとき窓からのながめに気を取られてリクエストしそびれてしまった。ちなみにこのときまで私はビーサン姿のままだった。

洗面所の胡蝶蘭もちゃんと本物。胡蝶蘭大好き。アメニティはロクシタン。

少し荷物をばらしてからクラブラウンジに行ってみた。せっかくなので杭州名物の龍井茶とお菓子をいただく。雨はやみそうにない。

ホテルの部屋はWiFiがなかったので、LANケーブルにつないでWiFiを飛ばす機器が役立った。これはYの発案。ナイス！

iPhoneからSNS系サイトにはVCPでもつなげなかった。タブレットはつながった。でも4日間の旅行では、SNSが見られなくてもそれほど不自由はない。

じっとり濡れた靴をはいて観光へ出発。きょうは西湖十景のうち曲院風荷と双峰挿雲に行く予定にしているのに時間がおしている。

北山路を蘇堤方面に歩いていると、わりとすぐに曲院風荷の表示があらわれた。地図の位置とちがうなぁと思っていたら、曲院風荷はかなり広範囲の区域を指しているらしかった。

この字、へたくそじゃない？

中国人の国内旅行者が圧倒的多数で、外国人はマイノリティ。東南アジアとかの外国人しかいないリゾート地や観光名所よりずっといい。

蓮はオンシーズンなのだけど思ったほどきれいではない。でも、中華風の建物が多く、どの景色もすごく絵になっていて、シャッターを切っていたらきりがないほどだった。

湖畔を歩いていると、チャンイーモウ監督の野外ショー、印象西湖の会場にきっぷ売り場があった。値段はかなり高い。

竹素園という盆栽の配置された不思議な庭園内。

私は生まれ育った場所に蓮田が多かったので蓮は見慣れているけど、Yは蓮の葉が雨水をはじいてときどきその重みで首を傾けるようすをめずらしがっていたく感動していた。

写真で見ると雨も雰囲気あっていいよねって感じだけど、延々降り続く雨のなか一歩ごとにぐちゅっと音を立てる靴で観光するのは不快。雨さえ降らなければなぁとYと何度も言い合った。

北山路をはさんで向かい側には岳王廟があったので行ってみることにした。1人25元。

岳飛のことは全然知らないのでかなりいい加減な観覧。

中国人ツアー客も多数。

岳飛の部屋の扉が美しかった。

岳飛の部屋の天井にはイラスト調の鶴の絵。

入ったもののあんまり興味が持てなかった私たちはこまいぬやしゃちほこなどディテールの写真を撮って楽しんだ。

大口開けすぎ！

岳飛の墓の門の装飾もかわいい。

5時半になったので有名レストランの楼外楼にでも行ってみようと思ったが現金があまりないことを思い出した。夕食はホテルで食べることにして双峰挿雲を目指した。しかし歩いても歩いても案内板もなければ人気もない。西湖十景の一つなのにと思いつつ、Yもグーグルマップをにらみながらがんばった。

雨はまだ止まずに、歩くたびに靴がくちゅくちゅ音を立てた。すると、双峰挿雲のバス停があった。もうすぐ入口のようなものが見えるだろうか、と歩いていると「双峰挿雲」と書かれた石碑があった。

そこで一休みして、地球の歩き方をじっくり読んでびっくり。山に登ってそこから景色を楽しむような場所を想像していたら、双峰挿雲は湖からの山の風景を楽しむもので、ここにはこの石碑しかないのだった！西湖十景がっかりスポットなのはもちろん、私のこのときの心境も加味すると世界3大がっかりスポットに数えてもいい。

帰りはそこから楊公堤に続く道をまっすぐ歩いた。

フォーシーズンズホテルの裏手のあたりは別荘地のようになっていて、こぎれいな家や高級車が並んでいた。実際、有名や京劇俳優の家などもあった。

それにしても、水のほとりでしっとりとした雰囲気のいい場所。何気なくかかっている石橋も17世紀のものだったりする。

こんなところに住めるのは特権階級だろうな。

曲院風荷のなかの別の道を通って蘇堤に抜けようと思っていたら、印象西湖の開演準備のせいで通り抜けできなくなっていた。こんなに雨が降っているのにやるんだ。

二人で見て「うぉーーー」と歓声を上げたスタバ。竹素園。

印象西湖の案内板。もともとは行くつもりだったけど、高いチケットとさきほどの締め出しでなんだかイメージダウンしてしまい、Yは興味がないということで結局行かなかった。
　
北山路に戻り、西楼からホテルに入って部屋に戻った。

疲れていて夕食が面倒だった。とりあえずラウンジで何か飲もうと思って行ってみると、ちょうどカクテルアワーをやっていて軽食も充実していたので、ここで済ませることにした。ワインと１プレートを取って幸せな気分で食事していると、ビュッフェの軽食がどんどん片づけられていく。カクテルアワーは7時半までだったのだ。残念。

ラウンジにいるあいだにターンダウンがしてあった。部屋に置いてあった果物プレートのりんごを二人で食べた。Yときょう撮った写真を見ながらのんびり。Yが寝てしまったあと、おふろに入ってから濡れた靴下を洗濯した。

本日の中国語トライアル
　
・このホテルに行きたいんですが。乗っていいですか？
・（レシートは？と聞かれて）いります。
・（チケット販売所で）2枚ください。
　
ああぁー！こんな調子じゃだめでしょ。