1990/07/25 - 1990/07/30
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がおちんさん
1990年の7月、瑞麗が対外開放されました。それまでは「西双版納のような楽園に違いない」という、少数民族好きの旅行者にとって憧れの地だったのですが、同時に麻薬、賭博、密輸、売春、エイズ問題等で悪名が高く、しばらくは開放されないだろうと思われていました。
それだけに突然の対外開放の知らせには驚かされ、わくわくしながら瑞麗を目指しました。
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩
-
1990年7月28日(土)
数日前、昆明にある公安外事弁公室の壁の「対外開放地区」の張り紙が更新されているのを発見、瑞麗をはじめとする徳宏タイ族チンポー族自治州のいくつかの県と、騰衝や保山も開放されたことを知った。
さっそく昆明を出発して瑞麗に向う。2日かけて、大理経由で保山までやって来た。
開放されたばかりだけあり、保山はローカルな雰囲気を感じる街だ。 -
今回の旅は、民族学院の留学生仲間が同行した。
保山の目抜き通りに立つ、のちの嫁。 -
保山では知り合いの女性に会うため、彼女の職場を訪ねた。無事に会えてよかったのだが、その人の上司と名のる押しの強い女性が現れ、無理やり市内観光に連れ出されてしまう。
「バスの時間が間に合わない」と言っても「急げば間に合う」と言ってきかなかった。
写真の女性が、その上司なる人。保山にある旅行社の幹部だった。 -
太保公園を歩く。
この公園がけっこう広くて参った。
昼飯を食べていないので、ヘトヘトになる。 -
公園にある白塔。
抗日戦争関連の展示もあって、「あなたたち日本人は大勢の中国人を殺した、そのことについてどう思っているのか」などと問われた。保山では多数の日本兵が玉砕している。
重い気分になって公園を後にした。 -
出発時間にはギリギリ間に合ったが、バスの姿は無かった。駅の人に聞くと、「いま出たとこだ」という。
「エーッ」と驚いて通りに出ると、乗るはずだったバスが目の前を通過したので、大声を出しながら追いかけた。
運転手が停まってくれたので、ぎりぎりセーフ。
もう汗だくでヘトヘト。 -
バスは山道を行く。
車窓から高黎貢山と怒江を望む。 -
待ちかねたトイレ休憩にて、食料を購入。
ざくろや芭蕉を買って空腹を満たす。 -
車酔いした中国人。
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雲南の奥地に連れて行ってくれるのは、もちろん「雲南号」だ。
車体が小さく、シートも狭くて乗り心地は最悪だが、山道や悪路も走破する。西双版納から迪慶まで活躍する、雲南製のバス。
これぞ自力更生。 -
怒江を渡る。
橋の手前で公安による検査があった。 -
雲南号は故障が多く、この日はエンジンが2回停まってしまった。
運転手は整備士の仕事もこなす。山道には修理工場なんて無いから、たいていのトラブルは自分で解決しないとならない。
そういう意味では、中国のバスドライバーは運転技術も含めてプロである。
写真は点火系を調べる運転手。バチバチッと火花を飛ばしていた。 -
潞西(芒市)に到着。今日はここで一泊する。
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旅社兼食堂のお兄さんと。
ロンジーをはいてるのだ。 -
いよいよ明日は瑞麗。
バイロンタン・ビールで乾杯。 -
1990年7月29日(日)
瑞麗に近づくにつれ、南国ムードになってくる。
なんか版納みたいだ。 -
瑞麗江にかかる橋の手前でも検査があった。
「停まれ」のサインを出す公安の女性。 -
なんとも厳しい目つき・・・。
公安は大威張りなのだ。
車を1台ずつ調べるので、かなり待たされた。 -
入念にチェックを受けて返却された、我らが日本の赤いパスポート。
しかし、本当に検査が厳しかったのは瑞麗を出た時の検査だった。4日後、荷物を全部道路にぶちまけられて、妻が切れた。人の扱いがひどすぎる。「外賓」まで厳しい検査をしなきゃならない現実を見て、雲南における麻薬問題が相当に根深いことを知った。
当時、瑞麗からヘロインを運ぼうとして捕まる者が多く、壁新聞に貼られた死刑の写真を見て衝撃を受けたものだ。そんな危険な場所がよくぞ開放されたなと、留学生仲間でも話題になった。 -
何が原因かわからんが、検査を待つドライバー同士が激しく口論を始めた。
それを咥えタバコで傍観する公安。
先の読めない展開が続く。
これが中国。 -
検査を終えて瑞麗へ。
おおー、まさに西双版納みたいだ。 -
夕方、瑞麗に到着。
ダイ族が道端でパインやジャックフルーツを売っている。 -
しかし、西双版納と違うのは、女性が髪を結っていないことと、顔にタナカという粉を塗っていることだ。
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当時、昆明でも電髪が流行していたけど、瑞麗でもパーマの女性ばかり見かけた。
髪型だけで、雰囲気がずいぶん違って見える。 -
ロンジーをはいている男性が多い。ミャンマー文化の影響強し。
後ろは宿泊した旅社。1泊5元と安い。対外開放直後だったので、外国人でも好きな宿に泊まれた。 -
瑞麗の百貨大楼にて、共産国らしい電灯を発見。
柱から突き出た手にタイマツ風のランプが握られている。
その革命的なセンスにウケタ。やっぱここは中国だ。 -
夕飯を食べに行く。
うーん、字が読めん(笑)。 -
なんとも南国らしい、開放的な食堂街。
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洗面器に入ったおかずが並ぶ。
これが一番分かりやすい。 -
味はミャンマー風。
カレー風味がなんとも新鮮だった。 -
路上で小物を売る男性はインド系。
瑞麗が国境の街であることを感じさせる。 -
空が明るいけど、もう20時近い。
夕食後にジューススタンドに寄る。 -
ぎゅっと絞ったライムジュース。とても美味しかった。
ジューススタンドの女性のファッションは昆明よりも先鋭的だ。
当時の瑞麗は、雲南省でオシャレの最先端を行っていた。 -
タナカを塗った女の子。
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一見、悪名を轟かした街には見えなかったが、雰囲気の怪しい路地もあり、夕暮れになると、それらしい女性も見かけた。
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夜中になっても瑞麗の街は活気があり、騒々しいほどだ。
明日もゆっくり街歩きを楽しむことにして、就寝する。 -
1990年7月30日(月)
今日も街の散策に出かける。 -
パーマ、タナカ、Tシャツの組み合わせで歩く、ダイ族の女性。
タイから西側の物品がミャンマー経由で入ってくるためか、垢抜けて見える。 -
髪を結っているのは年配の女性だけだった。
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タバコを売る屋台。
瑞麗ではマールボロやキャメルが1箱2元で買えた。昆明でも手に入らない洋モクが、ここでは格安で手に入る。
中国人に人気があるのは「555」だ。しかし、帰りの公安検査場で何カートンも没収されている人を見かけた。私は何も言われなかったので、中国人は買っちゃ駄目だったのかなあ?
真相は謎のまま。 -
こちらは刀を売る人。
徳宏ではアチャン族の刀が有名だ。 -
「肌ふとん」なる品を発見。
555のイニシャルが日本製でないことを証明していた。 -
雑貨や駄菓子のあいだに埋もれているのは「リポビタンD」ではないか?
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間違いなく、タイ製の本物だった。雲南でリポが飲めるなんて感激。
それくらい当時の雲南には西側の品が少なかった。
さっそくビタミン補給をするの図。 -
怪しい雑貨屋を発見。
一見、タバコやお菓子、衛生紙(トイレットペーパー)などを売る普通の店だが、よく見ると動物の毛皮や角などが吊るされているのだ。 -
右奥には絶滅が危惧されているアジアンレパードらしき毛皮。
中央にはパンツや柄杓と並んで象の鼻がぶら下がっていた。 -
細かい毛が生えた象の鼻。これは食材にするのだ。
今では考えられないが、当時は雲南名物に「象の鼻のスープ」というのがあった。昆明の翠湖賓館のレストランでは200元もした高級料理だ。米線が一杯5角の時代だったから、かなりの値段だった。
おもちゃカメラとの対比が何ともシュール。 -
人気のあった檳榔屋。
色黒で彫りの深い顔立ちのマダムを見て、インド亜大陸が近いことを実感。 -
パラソルに昆明と書いてなかったら、ミャンマーかインドあたりと錯覚しそうな光景。
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手を添える仕草がミャンマー人の証。
国境の街を感じる瞬間だ。 -
楽しい瑞麗の街歩きは続く。
市場の雰囲気はタイの田舎みたいだ。 -
どこの屋台でも売っていた赤い缶詰は、本当か嘘かわからないが、日本製のイワシの水煮。
KANNON(観音?)というブランドだった。
たぶん嘘だ。 -
屋台の姉さん、顔にばっちりタナカを塗っていた。
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こちらは子供が店番をしていた。
左手前にある木がタナカの元。
これをすりおろして使うのだそうな。 -
発酵したような腐ったようなニオイがする食品エリア。
地面が泥でグチャグチャなので、歩くのが大変だった。 -
暑い中をあちこち歩き回って腹が減った。
そろそろ飯にしよう。 -
今日も洗面器ランチの屋台へ。
同じダイ族料理でも西双版納とは味が違う。 -
豪勢に並んだおかず。
少しずつ、いろんな味を楽しめて大満足。 -
夕方、ロンジー姿のカップルを見かけた。男性は前で、女性は横で布を結ぶ。暑い瑞麗にぴったりのファッションだ。
さあ、明日はミャンマー国境を見に行こう!
対外開放された直後の瑞麗(国境編)〜雲南をゆく1990 (14)に続く
http://4travel.jp/travelogue/10618220
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