2008/08/01 - 2008/08/31
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kazhideさん
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古い旅行記ですいません。某サイト閉鎖に伴い亡命してきました。
no photo画像は以下よりお借りしています
http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=1047201
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 50万円 - 100万円
- 交通手段
- 観光バス
- 航空会社
- ルフトハンザドイツ航空
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
-
ワグネリアンの聖地バイロイト。年1回、教祖ワーグナーの建立した祝祭劇場という名の大聖堂において、全世界から巡礼に訪れた敬虔な信者達が長時間にわたって礼拝を捧げるのだ・・・・
クラシックに興味のない人からは「そんな宗教あったっけ?」と言われそうだが、実際ワーグナーのファンには「信者」としか言いようのない域に達した人が多いようだ。それもボードレールやトーマス・マンなどというビッグネームが少なからず名を連ねている。一方でまた、熱烈な信者から転向したニーチェやドビュッシーをはじめ、強烈なアンチもまた多く、好き嫌いがこれほど極端に分かれる人も珍しいだろう。特にヒットラーという「最悪のワグネリアン」のおかげで、芸術と関係なく政治的なバッシングを受ける傾向にあるのは残念なことだ。
さて、その巡礼、本来は10年前後も毎年チケットを申し込み続け、その信心を認められた上でようやくOKが出るというまさにメッカ巡礼並みの厳しさなのだが、そこは蛇の道、にわか信者用に旅行代理店があらかじめチケットを確保したツアーというのがしっかり売り出されているのだ。もちろんコミッション分は相当上乗せされるのだが・・・信心が足りない分、お布施を余計に出さざるをえないというわけ。罰当たりツアー一行を乗せたルフトハンザ機はいよいよミュンヘン到着。 -
今回の訪問地は全て以前に訪れた地ばかりなので観光自体に新鮮味はないのだが、それでもやはり胸躍るものがある。初日のミュンヘンの夜は定番ホーフブロイハウスへ。7年ぶりに味わう本場ドイツのビールはやはり美味い!相席になった各国からの旅行者たちと一緒に乾杯し、ちょっとした国際交流。
ドイツの「大いなる田舎」ミュンヘン。ベルリンやフランクフルトと違い大都市でありながらどことなく土臭い、いい意味でドイツ的な都会である。BMWのお膝元である点、トヨタを抱える日本の大いなる田舎、名古屋と似ているかも。時間があればBMW博物館を再訪したり前回感激した「ドニスル」の白ソーセージをもう一度と思ったが、今日中にニュルンベルク観光を済ませそのままバイロイトへ向かう強行軍のため残念ながら割愛。日曜日とあって教会の鐘の音が街中に響き渡る。あのキリスト教会の鐘の音はこの乾いた空気と石の町並みあってこそだなと感じる。京都や奈良の鐘はやはりあの鈍い「ゴォ〜ン」でなくてはね。
ミュンヘンは2度「音楽の町」になるチャンスを逃しているのだとか。二度目はワーグナーを追い出した時だが、一度目は就職活動に来たモーツァルトに門前払いを食わせた時だそうな。同じオーストリア人でも、「招かれざる客」の方には居座られた挙句ミュンヘン一揆なんてものを起こされてしまうわけだが。どうも人を見る目のない町というべきだろうか。 -
記事内容:初めてバイロイトを訪れたのは2001年の9月、あの同時多発テロの直後だった。劇場内の見学をしながら「いつかはここで”指環”を聴きたい」と思ったものだ。
図らずも7年後に夢は叶ったわけだが、演目は残念ながら指環ではなく、初日は「トリスタンとイゾルデ」。
Conductor Peter Schneider
Production Christoph Marthaler
Tristan Robert Dean Smith
Isolde Iréne Theorin
König Marke Robert Holl
Kurwenal Jukka Rasilainen
Brangäne Michelle Breedt
イゾルデのTheorinの熱唱は大したもので、声のデカさだけなら歴代のワーグナー・ソプラノにもひけはとらないかも?演奏自体のレベルはレコードに残された往年の大歌手・大指揮者の名演とは比較にならないが、やはり祝祭劇場の魔力といおうか、元々好きではなく一幕聴き通すこともめったになかった「トリスタン」についつい引き込まれてしまった。舞台の下に潜り込んだオケピットと木造の簡素な建物が作り出す音響は何ともまろやかで、フルオーケストラの大音量が全くうるさくなく耳に心地よいのだ。まさにワーグナー作品のための劇場といえよう。また観客席から舞台も実に見やすく作られている。あいにく演出は凡庸で魅力に乏しかったが、この劇場でみるヴィーラントやポネルの舞台はどんなに素晴らしかったことだろうか・・・・ -
翌日は指環に次いで好きな作品、「ニュルンベルクのマイスタージンガー」。開演は16時なので、午前中はバイロイト市内を散策する。
ガイドブックには「何もない田舎町」と書かれることの多いバイロイトだが、祝祭期間中ということもあってか中心街はけっこう賑やかである。町並みも清潔で、旧市街を出たところには近代的なショッピングモールもあり、緑豊かな暮らしやすそうな町だ。ヴァーンフリートやリスト旧居などを再訪した後、旧市街で昼食。牛肉の煮込みと黒ビールが実に美味い。食い物が不味いといわれるドイツだが、自分は運よく一度も外れたことはなく、個人的にはドイツは美酒美食の国だと思っている。
ワーグナー家のお家騒動、当主ヴォルフガングと孫ほど歳の離れた娘のカタリーナが後継者で決着しそうだが、そのカタリーナ演出の「マイスタージンガー」。昨年はブーイングの嵐だったそうだが・・・
Conductor Sebastian Weigle
Production Katharina Wagner
Hans Sachs Franz Hawlata
Sixtus Beckmesser Michael Volle
Walther von Stolzing Klaus Florian Vogt
David Norbert Ernst
Eva Michaela Kaune
Magdalene Carola Guber
演奏はまあ「良」の部類。ザックスのHawlataはお粗末だが、他はヴァルターのVogtはじめなかなかのもので、Weigleの指揮がかっちりまとめている。
問題は演出・・・2幕の靴を修理する場面をタイプライターに変えたのも意図不明だが、3幕にいたっては出来の悪いアングラ芝居以下の代物。せっかく音楽が盛り上がっているところでわざとそれをぶち壊すような舞台が繰り広げられ、まるで告別式に結婚行進曲が鳴り響いているかの如し。演出家はご満悦かもしれないが、演奏者は虚しいだろうなぁ。やはりというか、カーテンコールでのカタリーナへのブーイングは凄まじかったです。 -
その「マイスタージンガー」の舞台、ニュルンベルクにも足を伸ばす。最もドイツらしい都市として特にナチスが神聖視して党大会の会場にしたおかげで、連合軍に目の敵にされ徹底的に破壊されてしまった。ドイツ人がすごいのは、その破壊された町並みを寸分の狂いもなく復元してしまったところだ。負けた側の意地もあったろうが、完璧主義が民族的性分になっているといえるかもしれない。純粋に観光的視点からはローテンブルクやディンケルスビュールといったロマンティック街道の小さな町の方がより中世ドイツの雰囲気を感じられるのだが。
ニュルンベルクといえば名物ブラートヴュルストを味わわなくては話にならない。ザワークラフトとビールがまたよく合うのだ。落語の「そば清」ならぬ「ソーセージ清」と化して何本でも食べてしまえそうだ。ビールは世界中どこでも飲めるピルスナー(いわゆる普通のビール)では芸がないので、ぜひヴァイツェンやデュンケルを試して欲しい。元々ピルスナーはドイツではなくチェコのビールだし。 -
ワーグナー三昧のバイロイト滞在も終わり、アウトバーンをひた走り次の目的地、オーストリアのザルツブルクへ向かう。
世界に名高いアウトバーン。速度無制限の高速道路として有名だが、実際には速度制限のある区間も多いらしい。もっとも効率のいい「エコな」推奨速度は時速130km/hだそうな。ちょうど北ドイツではバカンスが終わる時期とあって(北から順にバカンスに入るそうだ)、キャンピングカーや大荷物を積み込んだ車など交通量はかなり多く、ところどころで渋滞も目立つ。時期が時期だけに、流れに関しては日本の高速道路と変わらない感じだった。
アウトバーンで驚くのは照明がないこと。真っ暗な道を時速200km/hで飛ばすなど正常な神経の持ち主ではないと思うのだが、ヨーロッパ人はアジア人より夜目が利くらしく(その分日光に弱いそうだ)、また日本の高速道路と異なり直進部分が多く曲がりくねっていないため、照明が無くとも不便には感じないようだ。
途中「リメス・ゲルマニア」の跡を通過。ローマ帝国がラインとドナウの間に建設した欧州版「万里の長城」の遺跡である。とはいえ本家の長城や同じローマがブリタニアに築いたハドリアヌス長城と違い、木造の簡易な塀と濠だけの防壁であったため構造物などは何も残っていない。
EU統合によって、オーストリアとの国境は検問等は一切なくなっている。急に道幅が広くなったインターチェンジのような場所が旧国境検問所の名残を留めているだけで、感覚的には県境を越えるのと変わらない。但し、オーストリア側のアウトバーンはドイツと違って有料。といっても料金所があるわけではなく、ステッカーを購入して車に貼っておく仕組み。日本の高速料金に比べれば格安だが、導入当初は相当不満の声が上がったようだ。 -
モーツァルトの生誕地として世界に名高いザルツブルク。しかし当のモーツァルト本人はこの町が大嫌いだったようだ。幼い頃からヨーロッパ中を見て回り世界観を広げた彼にとっては、己の才能を圧殺し生涯を片田舎で大司教の召使として終わるーそれは父が彼に求めた生き方であったがーのは耐えられなかったのであろう。
生前の彼とは相性最悪だったザルツブルクだが、今ではすっかりモーツァルトが「飯の種」となっている。そのモーツァルトビジネスの最たるものがヨーロッパ最大のザルツブルク音楽祭であろう。バイロイトとは異なり特定の作曲家のための音楽祭ではないのだが、やはりモーツァルトの作品が例年の目玉となるのはやむをえない。
そのモーツァルトの最後の傑作「魔笛」を観る。
Riccardo Muti, Dirigent
Michael Schade, Tamino
Genia Kühmeier, Pamina
Markus Werba, Papageno
Irena Bespalovaite, Papagena
Franz-Josef Selig, Sarastro
Albina Shagimuratova, Königin der Nacht
Inga Kalna, Erste Dame
Karine Deshayes, Zweite Dame
Ekaterina Gubanova, Dritte Dame
Dietmar Kerschbaum, Monostatos
オケはウィーン・フィル、三人の童子はウィーン少年合唱団員。だが、以前ウィーンで同じ「魔笛」を見た時のような感動がない。あの時は序曲の段階でじぃ〜んと感動が押し寄せたものだが、ムーティの機械的な指揮のせいだろうか、音楽というより音だけがただサラサラと流れていく。そこに入るだけで心を浮き立たせる華麗なウィーン国立歌劇場の建物と違い、日本の劇場にもよくあるタイプの近代的だが即物的でなんともそっけない祝祭大劇場の内装も心理的に影響しているのかも。夜の女王のShagimuratovaを始め、歌手陣の出来は決して悪くなかったのだが。
2大音楽祭を堪能し帰国の途に。一流歌劇場の来日公演も珍しくない昨今だが、やはり本場で聴くのはいいものです。シーズン中に天井桟敷で格安に聴く楽しみもあるけれど、慣れないタキシードに身を包んでこういうお祭りに参加する楽しさはまた格別のものがありました。
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