2005/07/01 - 2005/07/01
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ジェイミー&ベンさん
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7月1日(金曜日)
罰金か? 刑務所行きか? シベリア鉄道での国境越えにドキドキ
シベリア鉄道のコンパートメントに座っていた僕らは、罰金を課されるかもしれない、いやヘタしたら刑務所行きだと怯えていた。どういうことか、説明しよう。
ことの始まりは、ベラルーシからロシア入りする際に、非公式の国境を越えてしまったことにあった。もちろん、その時点では自分たちが間違いを犯したとは思っていなかった。あとから合流したジャックから「入国にはスタンプが必要」と言われて気づいたのだ。ビザを提出した係官は、生まれてこのかた笑ったことなどないような仏頂面をしていた。係官たちは書類をもってそのまま奥に行くと、しばらく戻ってこなかった。そのあいだ30分ぐらいだろうか、僕らの心臓はドキドキしっぱなしだった。列車内の通路を行き交う警備兵の靴音も、神経を逆なでするばかり。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- その他
- 交通手段
- 自転車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
だが、助かった! スタンプは押された。
列車が大きな音を立てて停車した。これで自由の身だ! 国境を越えてモンゴルに入ったんだ! 余裕を取り戻した僕たちは、車窓から見える馬や、線路沿いで遊ぶ幸せそうな子どもたちの姿を眺めた。
ロシア滞在最後の数日間は、想像をはるかに上回るすばらしい時間だった。湖畔の小さな漁村リストビャンカからボルシェ・コティまで、水中翼船に乗って見たバイカル湖は本当に美しかった。可愛らしい木の家や、険しい岩山の裾野に広がる草原を歩く馬の姿も、ほかの場所で見れば観光客向けの陳腐なものに思えたかもしれない。だが静かで質素な土地柄と、そこで暮らすことを大切に思っている心優しい人たちの前では、そんな感情など浮かぶ余地もない。 -
ホームステイ先の一家が、古いモーターボートで湖上に連れていってくれた。ボートには、バイカル湖固有の魚オームリの臭いが染みついていた。オームリなら、我々もすでに一生分は食べた。
しばらく滞在していたおかげで、やはりバイカル湖の固有種であるネルパ・アザラシも見ることができた。なぜか、僕らのなかでは最も注意深くて動物学を学んでいるはずのジャックではなく、ジェイミーがアザラシを見つけるのを得意としていた。地元の人たちは疑いのまなざしを向けたが、ジェイミーがネルパを見るのは間違いなく今回が初めてだった。 -
今回の冒険のなかでも、準備不足が如実に影響して疲弊させられたのが、自転車以外の手段で移動する行程で、イルクーツクとウランバートルではやるべきことが山ほどあった。列車の切符や宿の手配、そして魅惑的なふたつの街で限られた時間をいかに有効に過ごすか。そうしておそらく人生最大の冒険の手配をほぼ済ませ、精も根も尽き果てた僕らは、灼熱のなか、のんびりとしたカフェに座っていた。明日になれば、僕たちは、運転手と料理人と通訳と一緒にロシア製のジープに乗り、ゴビ砂漠に突入する。そこでラクダや馬に乗り、山に登る夢を実現させるのだ。
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今回の砂漠行きを手配してくれたのは、ウランバートルのTseren Tours。親切なスタッフが辺ぴな場所で運営している旅行会社で、俗っぽい観光地ではなく、モンゴルの自然を見たいという人たちに本物のモンゴルを案内しようと奮闘している。
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そして今日、努力の甲斐あって僕らの手元には、中国の90日ビザと、7月9日の北京行きの切符がある。
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