猫探し【フィリピン（パラワン島）編】

2011/03/25 - 2011/03/31

　この所半年で二回目となる仕事を兼ねたフィリピン旅行で，今回は世界自然遺産にも登録されている地下河川公園（Underground River）があるパラワン島に行ってきました．と言っても，日本人観光客が良く行くエルニドには時間の関係で行けませんでした．尤も，パラワン北部の高級ホテルは本当に高級ホテルなので，マニラからチャーター便で飛ぶなど，お金にゆとりのない私にはとても無理な注文です．プエルトプリンセサからバスとジプニーを乗り継いで行くという手もあったのですが，パラワン自体が初めての場所だったので，取敢えずスタンダードなコースを歩いてみることにしました．びっくりしたのは，フィリピン人観光客の多さで，地下河川公園など，自然の静寂な雰囲気の中でぽっかり空いた神秘的な洞窟を想像していたのですが，見事なほどに裏切られました．昨年９月に訪れたシキホール島が，観光客がまだ殆ど訪れない，素朴な田舎の島の風情を漂わせていたのに対し，パラワンは世界自然遺産に登録されたことで，一気に人気に火が付き，折りからのフィリピン人中間所得層の増加と相まって，一大観光ブームを起こしているといった感じでした．調度バングラデシュのコックスバザールがそんな感じで，フィリピンでも所得の増加に伴って着実に観光産業が発展している様子が伺えました．ただし，観光産業の隆盛と自然保護とのバランスを取ることの困難さは世界中どこも同じで，特にフィリピンでは９０年代まで続いたダイナマイト漁法によって珊瑚の多くが破壊され，やっと自然保護の機運が高まってきた時に，産業の発展と押し寄せる観光客とで，海の汚染が急速に進んで行く様子も目に付きました．かつての，一瞬息を飲む程綺麗だったフィリピンの海は，もう思い出の中にしかないのかも知れません．

エリア パラワン島(フィリピン)

• 旅行の満足度: 2.0
• 観光: 1.5
• ホテル: 2.0
• グルメ: 3.0
• ショッピング: 2.0
• 交通: 1.5

• 一人あたり費用: 10万円 - 15万円
• 交通手段: 観光バス バイク
• 旅行の手配内容: 個別手配

飛行機から見たホンダ湾．ホッピングツアーでは，この辺りの島々を巡ります．

マニラからはフィリピンの格安航空会社であるセブパシフィック航空を使いましたが，PAL(フィリピン航空）同様，行きも帰りも大幅に遅れました．

今回宿泊したのはプエルトプリンセサ市内にあるホテルフローリスです．一応市内では豪華なホテルということらしいですが，中級ホテルと言った感じです．

ホテルには小さいながらプールも付いています．

フロントはこぢんまりしていて，スタッフは1〜2名．沢山お客さんが来たときにはとてもさばききれません．なお，エレベーターはなく，階段はかなり急なので，荷物はポーターさんに持って貰うようにしましょう．

ホテルの廊下．フローリングになっています．ピアノバーもあります．

こちらはスイートルームです．角部屋になるので，窓も大きいですが，特に眺めがよいという訳ではないので，窓を開けることは殆どないと思います．夜は蚊が入ってくるので，蚊取線香を貰うようにした方が良いと思います．

スイートルームにはバスタブも付いていましたが，お風呂の栓はありませんでした．お湯は出たりでなかったりで，湯船に浸かることは最初から諦めました．

市内で見かけたニワトリ

港のベンチで寝ていた犬．

港から見た海．透明度は全く無しで，すごくがっかりしました．

夜のプエルトプリンセサの街角にいた猫ちゃん．痩せています．

レストランでおねだりに来た猫ちゃん

フィリピンのお刺身，キニラオ

今回はレンタルバイクに挑戦です．特にプエルトプリンセサから南に下るルートは観光地らしきものは殆どないので，自由に動き回るにはバイクが便利です．レンタル料は500ペソ（1000円／日）でした．勿論ガソリンは満タン返しです．

イワヒグ刑務所．服役者のための農園になっています．

Narraにある大学．フィリピンで驚かされるのは，すごい田舎に行っても大学があるということです．生憎この日は日曜日で学生さんはいませんでした．

南部は観光客に会うこともなく，素朴なフィリピンらしさがそこかしこに残っていますが，徐々に観光地化も進んでいるようです．

プエルトプリンセサ郊外にあるバタフライガーデン．入場料50ペソだったので，どうしようか迷いましたが，意外と？良かったです．今回の旅行で一番良かった所かも知れません．

で，いるのはバタフライだけかと思っていたら，こんなサソリ君や

何故か大ミミズ君もいて，しかもケースには蓋もなく，自由に触れる（勇気があればの話しですが）状態です．

今回一番のお気に入り，猫ちゃん，ではなく，レチョン（豚の丸焼き）の形をしたパン．初めて見ました．1個20ペソで，結構美味しかったです（レーズン入り）．

滞在中は，定番のプエルトプリンセサ地下河川公園に行きました．ツアーに申し込むと，朝バンが迎えに来て，サバンという村に行きます．ここで公園に行くための手続きを取ります．

ビーチでおこぼれを待っている猫ちゃん

地下河川公園に行くための手続きをするオフィス．旅行者は必ずここで手続きを取らなければいけません．

今や，地下河川公園はフィリピン有数の観光地．ツアーバスがひっきりなしに訪れます．観光客の多くはフィリピン人で，外国人は欧米を中心に少数．私が気づいた限り，日本人には会いませんでした．

地下河川公園へはエンジン付きのボートに乗って行きます（30分くらい）．山を迂回して歩いても行けますが，トレッキングできる場所が決まっていて，勝手には行けないそうです．お祭りのように混雑していました．

地下河川公園のボート乗場．洞窟自体は手こぎボートになるので，一度に沢山の人は入れません．まるでディズニーランドのアトラクションのように沢山の人が並んで順番を待っていました．

洞窟の入口．因みに，中は真っ暗で，写真を撮っても「黒」だけが写るような状態です．水も綺麗ですが，良く見たい人は自分で強力なライトを持参することをお勧めします．

各種ツアーの種類と料金．常時催行しているのは地下河川公園とホンダ湾巡りくらいで，やっていないものもあるそうです．地下河川公園は昼食も付いて1500ペソ（3000円）でした．

こちらはホンダ湾巡りツアー．やはり昼食が付いて1100ペソ（2200円）．地下河川公園と同じく，朝ホテルにバンが迎えに来て連れて行ってくれます．市内からは30分くらいで，近いです．

島巡りをする前の受け付けで，シュノーケルなどをレンタルできます．基本的にシュノーケル＋ゴーグル，フィンそれぞれ100ペソですが，紛失した場合には罰金を取られます．

最初は珊瑚礁で泳ぎます．海にご覧のような筏が浮いていて，そこから飛び込めるようになっています．潜ると一応珊瑚らしきものが見えますが，はっきり言って海の透明度は全く期待できません．他のツアー客も，一瞬「エッ，ホントにここで泳ぐの？」というリアクションでした．100ペソ出してゴーグルを借りていなかったら，泳がなかったかも知れません．

次に，スネークアイランドという曲がりくねった島に行きます．

スネークアイランドの透明度はマァマァ．魚の餌付けができるということで，餌用のパンを20ペソで買って出掛けたのですが，どこに魚がいるのか判りませんでした．この日は観光客が多すぎたのかも知れません．スネークアイランドを紹介した他の記事を見ると，結構魚が泳いでいるので，本当はちゃんといるのだと思います．

スネークアイランドの猫ちゃん

次がパンダン島．アイランドホッピングとの触れ込みでしたが，結局訪れたのは二島だけでした．

パンダン島はスネークアイランドより大きく，人家もあります．勿論猫ちゃんもいます．

私の好きなハロハロスペシャル．チョット溶けてしまいましたが，美味しかったです．今回も沢山猫ちゃんの写真が撮れて良かったですが，パラワンに対して何となく，「秘境」をイメージしていた私にとっては，とてもがっかりさせられた旅行でした．やはりフィリピンは名の知れた観光地を訪れるのではなく，素朴な人達との触れ合いの方がずっと楽しいと思いました．