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日本語は、世界で2番目に難しい言語と聞いた事がある。<br />習得するのに高等教育を必要とするその日本語を、俺はペラペラと話せた。(日本人なのだから当たり前なのだが・・・)<br /><br />英語は、もっとも新しい言語として、より簡単に話す事ができるスマートな道具らしかった。<br /><br />「つまり、お前は因数分解ができるのに、かけ算でつまずいているのと同じ状態だ。キスは巧いが、口下手なホストと同じだ!」<br />と、昔、英語が苦手な俺に上司が言った台詞だった。<br />(ちょっと、よくわからん喩えだが・・・)<br /><br />日本の義務教育のおかげで、英語の知識はある。<br />俺に必要なのは『英語を話さざるを得ない環境』だった。

英語スピードラーニング物語 vol.1 <BLENHEIM(ブレナム)でバックパッカーに住め!>

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1993/02/18 - 1993/03/03

5位(同エリア12件中)

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北風

北風さん

日本語は、世界で2番目に難しい言語と聞いた事がある。
習得するのに高等教育を必要とするその日本語を、俺はペラペラと話せた。(日本人なのだから当たり前なのだが・・・)

英語は、もっとも新しい言語として、より簡単に話す事ができるスマートな道具らしかった。

「つまり、お前は因数分解ができるのに、かけ算でつまずいているのと同じ状態だ。キスは巧いが、口下手なホストと同じだ!」
と、昔、英語が苦手な俺に上司が言った台詞だった。
(ちょっと、よくわからん喩えだが・・・)

日本の義務教育のおかげで、英語の知識はある。
俺に必要なのは『英語を話さざるを得ない環境』だった。

旅行の満足度
5.0
同行者
一人旅
旅行の手配内容
個別手配
  •  <PICTON(ピクトン)><br /><br />北島の南端ウェリントンから、フェリーに乗って2時間、南島上陸!<br />ニュージーランドの地形は、日本の北海道と本州を少し小さくしたみたいなもの。<br />この南北を区切る海峡も大きさは津軽海峡そっくりだった。<br /><br />「ニュージーランドの自然を楽しむなら、南島に行け!」<br />と言われるこの島は、よく考えると隣は南極だった。<br />(思えば遠くへ来たもんだ)

    <PICTON(ピクトン)>

    北島の南端ウェリントンから、フェリーに乗って2時間、南島上陸!
    ニュージーランドの地形は、日本の北海道と本州を少し小さくしたみたいなもの。
    この南北を区切る海峡も大きさは津軽海峡そっくりだった。

    「ニュージーランドの自然を楽しむなら、南島に行け!」
    と言われるこの島は、よく考えると隣は南極だった。
    (思えば遠くへ来たもんだ)

  • 港には、太古の昔使用されていたマオリ族の戦闘用カヌーが浮かんでいた。<br /><br />この船で、アジアの島々まで旅をしていたと言うが、いやはやすごい体力だ。

    港には、太古の昔使用されていたマオリ族の戦闘用カヌーが浮かんでいた。

    この船で、アジアの島々まで旅をしていたと言うが、いやはやすごい体力だ。

  • 南島に入ったら、やたらと動物が多い。<br />ただでさえ動物王国のこの国なのだが、ここまで放し飼いされていると、巨大なサファリパークにいる気がしてきた。<br /><br />野良牛が、が物顔に道路を封鎖している。<br />なかなかどかないし、よける方向についてくる。<br /><br />これ以上邪魔されたら、あのフィレの部分をいただこうかな?

    南島に入ったら、やたらと動物が多い。
    ただでさえ動物王国のこの国なのだが、ここまで放し飼いされていると、巨大なサファリパークにいる気がしてきた。

    野良牛が、が物顔に道路を封鎖している。
    なかなかどかないし、よける方向についてくる。

    これ以上邪魔されたら、あのフィレの部分をいただこうかな?

  • <BLENHEIM(ブレナム)><br /><br />ピクトンから南へ50kmの所にあるしなびた田舎町だった。<br />海もなく、山も遠い、あるのは羊と町の中央を走る50km程のメインストリートだけ。<br />普通なら通り過ぎるだけの町のはずなのだが、北島での自転車旅行の疲れもあり、ペダルを漕ぐ気力が消えてしまった。<br />気がつくと、街に2軒だけある安宿の一つの門をくぐる俺がいた。<br /><br />安宿の名は、「KOANUI(コアヌイ)バックパッカーズ」<br />最初は2〜3日休養して、南下する予定だった。<br /><br />・・・が、気がつくと、ここで3ヶ月が過ぎていた。<br />俺はここで、外国人を知り、英語を覚え、料理を習い、果物の収穫を体験し、世界を実感した。

    イチオシ

    <BLENHEIM(ブレナム)>

    ピクトンから南へ50kmの所にあるしなびた田舎町だった。
    海もなく、山も遠い、あるのは羊と町の中央を走る50km程のメインストリートだけ。
    普通なら通り過ぎるだけの町のはずなのだが、北島での自転車旅行の疲れもあり、ペダルを漕ぐ気力が消えてしまった。
    気がつくと、街に2軒だけある安宿の一つの門をくぐる俺がいた。

    安宿の名は、「KOANUI(コアヌイ)バックパッカーズ」
    最初は2〜3日休養して、南下する予定だった。

    ・・・が、気がつくと、ここで3ヶ月が過ぎていた。
    俺はここで、外国人を知り、英語を覚え、料理を習い、果物の収穫を体験し、世界を実感した。

  • 後になってその理由がわかったが、このバックパッカーは、こんな田舎町にそぐわない程に賑やかだった。<br /><br />イギリス人、イタリア人、スイン人、イスラエル人、オーストラリア人、韓国人等々、この宿にいるだけで世界一周している気がする。<br /><br />日本人は俺一人しかいない。<br />(つまり、否が応でも英語を話さなければいけない環境)<br />しかも、英語圏以外の人間が多いから、俺と同じで英語を第2外国語として話している。<br />(つまり、極端な訛りや方言が無い聞き取りやすい英語だ)<br /><br />これって、俺が欲しかった環境じゃないだろうか!

    後になってその理由がわかったが、このバックパッカーは、こんな田舎町にそぐわない程に賑やかだった。

    イギリス人、イタリア人、スイン人、イスラエル人、オーストラリア人、韓国人等々、この宿にいるだけで世界一周している気がする。

    日本人は俺一人しかいない。
    (つまり、否が応でも英語を話さなければいけない環境)
    しかも、英語圏以外の人間が多いから、俺と同じで英語を第2外国語として話している。
    (つまり、極端な訛りや方言が無い聞き取りやすい英語だ)

    これって、俺が欲しかった環境じゃないだろうか!

  • このバックパッカーは、いつも満員状態だった。<br />何故なら、ほとんどの旅行者が腰を据えて動かないから。<br /><br />ニュージーランドの田舎によくある平屋の一軒家。<br />2段ベッドが3セット押し込まれた8畳ぐらいの部屋が3部屋と、キッチンとリビング、以前はB&amp;Bだったらしいが、他のバックパッカーとそれほど代わり映えもしない。<br /><br />しかし、何だろう?<br />この居心地のよさは?<br /><br /><br />

    このバックパッカーは、いつも満員状態だった。
    何故なら、ほとんどの旅行者が腰を据えて動かないから。

    ニュージーランドの田舎によくある平屋の一軒家。
    2段ベッドが3セット押し込まれた8畳ぐらいの部屋が3部屋と、キッチンとリビング、以前はB&Bだったらしいが、他のバックパッカーとそれほど代わり映えもしない。

    しかし、何だろう?
    この居心地のよさは?


  • 最初の1日目は、俺はこのバックパッカーの異物だった。<br />自分を通り抜けて行く視線と会話、気の利いたジョークの一つも言えない東洋人としては、当然の処遇かもしれない。<br /><br />しかし、2日目の朝、キッチンでパンをかじっている俺に、イギリス人のキャシーが甲高い声で問いかけた。<br />「A Cupper?」<br />・・・それが「お茶する?」という俗語だと俺が知るわけも無く、俺の頭に浮かんだ言葉は「Copper=銅」。<br /><br />キャシーの持っているティーポットを指して「銅製なの?」と問いかけた途端、沸き起こる爆笑の渦!<br /><br />・・・「災い転じて福」の言葉通り、これが俺の「ツカミ」だった。<br /><br />そして、それから1週間もしないうちに、俺はこのバックパッカーに溶け込んだ。まるで、インフルエンザウィルスの様に、こっそりとさりげなく、核心へと・・・

    最初の1日目は、俺はこのバックパッカーの異物だった。
    自分を通り抜けて行く視線と会話、気の利いたジョークの一つも言えない東洋人としては、当然の処遇かもしれない。

    しかし、2日目の朝、キッチンでパンをかじっている俺に、イギリス人のキャシーが甲高い声で問いかけた。
    「A Cupper?」
    ・・・それが「お茶する?」という俗語だと俺が知るわけも無く、俺の頭に浮かんだ言葉は「Copper=銅」。

    キャシーの持っているティーポットを指して「銅製なの?」と問いかけた途端、沸き起こる爆笑の渦!

    ・・・「災い転じて福」の言葉通り、これが俺の「ツカミ」だった。

    そして、それから1週間もしないうちに、俺はこのバックパッカーに溶け込んだ。まるで、インフルエンザウィルスの様に、こっそりとさりげなく、核心へと・・・

  • 宿の裏には、ビリヤード台があり、毎晩宿の皆とわいわい玉を突く。<br /><br />一日中、ありとあらゆる場面で英語が飛び交う。<br />しかし、その頻度に比べて俺の辞書は次第にその出番を失っていた。<br />テストの為の英語と、コミュニケーションの道具としての英語は全くその意味合いが違っていた。<br />マシンガンのごとく飛び交う単語、猫の目のごとく変わる話題についていくのに、いちいち未知の単語に辞書を開くタイミングなどあるはずも無い。<br />満面のジャパニーズスマイルの裏で、聴覚に全神経は集中され、ありったけの脳細胞を動員して、会話の流れと聞き取れる単語だけで、彼の、又は彼女の言いたい事を推理する。<br />俺にとっての英会話は、記憶に残っている単語をつなげる「連想ゲーム」と同じだった。<br />(英会話に必要な物は、文法より、アクセントより、とりあえず単語力だったのか!)<br /><br />このままいくと、俺は英会話力以前に想像力が大幅に強化される気がする。<br />1年後には、予知能力者デビュー?<br />

    宿の裏には、ビリヤード台があり、毎晩宿の皆とわいわい玉を突く。

    一日中、ありとあらゆる場面で英語が飛び交う。
    しかし、その頻度に比べて俺の辞書は次第にその出番を失っていた。
    テストの為の英語と、コミュニケーションの道具としての英語は全くその意味合いが違っていた。
    マシンガンのごとく飛び交う単語、猫の目のごとく変わる話題についていくのに、いちいち未知の単語に辞書を開くタイミングなどあるはずも無い。
    満面のジャパニーズスマイルの裏で、聴覚に全神経は集中され、ありったけの脳細胞を動員して、会話の流れと聞き取れる単語だけで、彼の、又は彼女の言いたい事を推理する。
    俺にとっての英会話は、記憶に残っている単語をつなげる「連想ゲーム」と同じだった。
    (英会話に必要な物は、文法より、アクセントより、とりあえず単語力だったのか!)

    このままいくと、俺は英会話力以前に想像力が大幅に強化される気がする。
    1年後には、予知能力者デビュー?

  • うちの宿で、いつも元気一杯で騒いでいた、イスラエル人の双子「エフラット」「リエット」ちゃん。<br /><br />エフラットは、日本で英語の先生をしていただけあって、日本語がペラペラだった。<br /><br />「○○ちゃん、愛してる」なんて耳元でささやきかけてこられると、冗談とはわかっていてもどきどきする自分が情けない。<br /><br />「女の子2人でヒッチハイクなんて危なくないの?」と問いかけると、「私はイスラエルの女よ!あの国以上に危ない国はないわ!」とさりげなくのたまった。

    うちの宿で、いつも元気一杯で騒いでいた、イスラエル人の双子「エフラット」「リエット」ちゃん。

    エフラットは、日本で英語の先生をしていただけあって、日本語がペラペラだった。

    「○○ちゃん、愛してる」なんて耳元でささやきかけてこられると、冗談とはわかっていてもどきどきする自分が情けない。

    「女の子2人でヒッチハイクなんて危なくないの?」と問いかけると、「私はイスラエルの女よ!あの国以上に危ない国はないわ!」とさりげなくのたまった。

  • 街に2軒あるB・P対抗サッカー試合が行われた。<br /><br />黒、白、黄色が入り混じった人種が、緑のステージを走り周る。<br />白人のお姉ちゃんも何人かいるのだが、どうやら俺が一番小さいみたいだ。<br /><br />あざらし並みの巨体のドイツ人の女の子のタックルに、身体ごと吹っ飛ばされた。<br />イタリア人が宙に飛び、見事なボレーシュートを決める。<br /><br />俺は現在、世界で最も小規模なワールドカップにいる。

    街に2軒あるB・P対抗サッカー試合が行われた。

    黒、白、黄色が入り混じった人種が、緑のステージを走り周る。
    白人のお姉ちゃんも何人かいるのだが、どうやら俺が一番小さいみたいだ。

    あざらし並みの巨体のドイツ人の女の子のタックルに、身体ごと吹っ飛ばされた。
    イタリア人が宙に飛び、見事なボレーシュートを決める。

    俺は現在、世界で最も小規模なワールドカップにいる。

  • B・Pのオーナーの友達「スノー」は、全身刺青の坊主頭で、どこから見ても立派な極道者だったが、実際はとてもおとなしく親切な奴だった。<br /><br />大雨の翌朝、スノーが「きのこ狩り」に行くというので、ついて行く事にした。<br />車で10分ほど走っただろうか?<br />この町では、それはおとぎの国に入った事を意味した。<br /><br />目の前に映画のセットの様な、池のほとりが広がる。<br />スノーはここで、きのこ狩りをするというのか?<br />日本じゃ、きのこは山の中にいらっしゃるはずなのだが・・・<br /><br />なにげに、草むらに真っ白いボールがあった。<br />なんと、大人のこぶし大のきのこ発見!<br />よく見ると、あちこちに巨大な白いボールがぴょこぴょこ直立している。<br /><br />・・・なんて無節操なきのこなんだ!<br />それより、これ食用?

    B・Pのオーナーの友達「スノー」は、全身刺青の坊主頭で、どこから見ても立派な極道者だったが、実際はとてもおとなしく親切な奴だった。

    大雨の翌朝、スノーが「きのこ狩り」に行くというので、ついて行く事にした。
    車で10分ほど走っただろうか?
    この町では、それはおとぎの国に入った事を意味した。

    目の前に映画のセットの様な、池のほとりが広がる。
    スノーはここで、きのこ狩りをするというのか?
    日本じゃ、きのこは山の中にいらっしゃるはずなのだが・・・

    なにげに、草むらに真っ白いボールがあった。
    なんと、大人のこぶし大のきのこ発見!
    よく見ると、あちこちに巨大な白いボールがぴょこぴょこ直立している。

    ・・・なんて無節操なきのこなんだ!
    それより、これ食用?

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