1993/11/29 - 1993/12/07
17位(同エリア37件中)
北風さん
冗談みたいに、海のど真ん中でヒッチハイクしたフェリーは、3時間ほどでフローレス島の港に滑り込んだ。
そう、ここは『まだ』フローレス島だった。
目指すは、オーストラリアまでの飛行機があるティモール島。
しかも、今日は29日、インドネシアの観光VISAが切れるまであと1週間!
急がなければ!
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 船 タクシー
-
<FLORES(フローレス島)>
冗談みたいに、海のど真ん中でヒッチハイクしたフェリーは、3時間ほどでフローレス島の港に滑り込んだ。
港の側では、おばちゃんが洗濯しながらマンディ(沐浴)をしている。
俺の事情とは裏腹に、周囲はいつもの様にのどかな時間が流れ始めた。 -
港の市場では、パイナップルの3倍程の大きさのジャックフルーツが山盛り売られていた。
さすがに朝からほとんど食べていない腹が、何か食べさせろと、ぐぅぐぅ うなっている。
気がついたら、このとげとげの巨大フルーツを買っていた。
うわさでは、このフルーツが頭に落ちてくると即死するほど固いらしい。
確かに、ナイフもこじらなければ歯が立たなかった。
果肉は、乾いていて歯ごたえがあった。
味は・・・
何と説明すればいいんだろう?
この味を。 -
ティモール島への国内線待ちの時間つぶしに、フローレス島に到着した次の日、ツアーで一緒だったドイツ人カップル2組に誘われて近くの無人島へ行く事になった。
漁船と交渉して、US$10で船に乗り込む。 -
船の行く手で海面がざわついていた。
よく見ると、カツオが跳ねている。
大群だ。
そして、船の横を見ると、イルカが並走していた。
つまり、カツオを狙っているらしい。
何の気なしに、普通の風景として映るカツオの大群にイルカのジャンプ。
よく考えると、日本で暮らしている限り、TVの中でしか味わえなかった世界にリアルにいるんだなぁ。 -
旅日記
『不法滞在者』
1993年12月2日、フローレス島のラプハンバンジョーでは、1人の日本人があせっていた。
パスポートにおされたインドネシア入国日を、じっと見つめている。
入国日は、同年10月7日になっていた。
インドネシアに上陸して、早3ヶ月が過ぎようとしていた。
日本人が観光VISAで滞在できる限界はちょうど3ヶ月。
つまり、あと3日でVISAがきれ不法滞在者の烙印が押される。
島国のインドネシアを、この南の端に位置する島から脱出するには、もはや飛ぶしかなかった。
頭の中で手順をイメージする。
まず、隣の島「ティモール島」の国際空港まで、国内線で飛ぶ。
次に、その日のオーストラリア行きの飛行機に飛び乗る。
口に出せば、なんとも簡単に思えていたのだが・・
12月3日 7:00 エンダ発、ティモール島行きのチケット購入
12:55 エンダ行きのバスに飛び乗る。
12月4日 1:55 エンダ到着、深夜にホテルを探す。
11:30 エンダ発、ティモール島行きの飛行機
エンジントラブル!フライト・キャンセル!
24:00 不法滞在決定!
12月5日 7:00 マウメレ行きのバスに飛び乗る。
13:00 マウメレ到着
15:00 マウメレ発、ティモール島行きのチケット購入
12月6日 13:45 マウメレ発ティモール島行きの飛行機に飛び乗る
15:00 ティモール島のクパン到着。
15:30 オーストラリア行きのチケット購入
12月7日 8:00 期限切れのVISAを手に、飛行場へ
手順は間違いなかったが、インドネシアの飛行機事情を考えてなかった。
結果、俺は不法滞在者として名乗りをあげる羽目になっている。 -
旅日記
バイバイ、インドネシア
1歩1歩、空港のパスポート・コントロールのブースが近づく。
心臓は、なかなか盛大にポンピングを始めているが、勤めて平静を装う。
さりげなく、管理官にパスポートを手渡す。
ここさえクリアできれば、このとてつもなく疲れる国を脱出できる。
パスポートを見つめる管理官の目が止まった。
俺の心臓も一瞬停止する。
顔を上げた管理官の表情を読んだ時、インドネシア最後の戦いの火蓋が切られた。
男の顔には、
「金持ち日本人の不法滞在者がやって来た!鴨がねぎ背負ってやって来た!」
と、書かれている。
男の口元にしがみついている、もっさりとした口ひげが、
「ミスター、あなたは大きな問題を抱えていらっしゃるようだ。別室においで下さい」
と、踊った。 -
まるで、テレビの刑事ものに出てくる取調室そっくりの狭い部屋だった。
これまた、似合いすぎる薄暗い卓上ライトが、管理官の顔を照らしている。
俺は、先程から10回以上は繰り返してきた台詞を、再び口にする。
「だから、お宅の国が経営している飛行機が、不慮の事故で飛ばなかったせいでVISAの期限に間に合わなかったんだ!これは不可抗力だろう!見ろ、このキャンセルされたチケットを!俺は故意に不法滞在したわけじゃない!」
管理官の言い分は相変わらず変わらない。
「どうであろうと、不法滞在の変わりは無い。このトラブルを解決するには、君の誠意を見せるしかない」
・・・つまり、賄賂の要求だった!
しかも、500ドルと寝言を言っている。
実際、俺は現地の金で500円以外は、もう現金を持ってなかった。
現金以外はカードしかない。
しかも、昨日銀行でカードでお金をおろそうとした時、支店長らしき人物から「きれいなカードですね。で、そのプラスチックは何ですか?」との返事を頂いたばかりだ。
カードすら見た事が無いこんな田舎で、他にどうやって金を工面しろと言うんだろう?
飛行機の搭乗時間まであと20分しかなかった。
勝負に出る時間だ。
机の上に、現地の金500円と、日本の運転免許証を叩きつける。
「これは、日本大使館入出許可証だ。これ以上拘束すると、俺の日本大使館にいる友達にお前を訴えてやる。さぁ、カメラを出すから証拠写真を撮らせろ!」
(もちろん、俺に大使館員の友達などいないし、漢字で書かれた免許証を読めるもんなら、読んでみろ)
それから、すぐに、管理官は仲間3人と一緒に戻ってきた。
俺の前で円陣を組んで、なにやら、ひそひそ話しを続けている。
振り返った管理官が笑顔を浮かべて話だす。
「わかりました。今回は罰金500円で許します。以後こんな事の無いように!」
インドネシア
・・・罰金が100分の1にまで値切れる国、政府の役人が白昼どうどうと賄賂をせびる島、
白人が言っていた言葉を思い出す。
「インドネシアで野宿なんてやるわけないだろ。あそこには地球上で最も危ない動物がいるじゃないか!インドネシアンという!」
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