2010/07/17 - 2010/07/18
92位(同エリア450件中)
久太郎さん
温泉や海山のリゾートに五十男が一人行っても、危険人物視されるのが関の山である。素人の歴史好きとして興味を持っていた伊賀、関ヶ原に目的地を定めた。
松尾芭蕉の生家、忍者屋敷、伊賀上野城、鍵屋の辻、関ヶ原古戦場・・・ 実際に歩いてみると新発見が数々あった。新たな疑問も沸いてきた。
好きな所に行き、思うがままに時を過ごす。一人旅の醍醐味を味うことができた。
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 新幹線 JRローカル 私鉄 徒歩
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ウェブサイトの「乗り換え案内」に従い、名古屋で新幹線「のぞみ」から伊勢志摩方面行きの近鉄特急に乗る。さらに伊勢中川で大阪行きの近鉄特急に乗り換える。
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伊賀盆地南端に位置する伊賀神戸で伊賀鉄道に乗る。
単線のワンマン電車で、地元の高校生やお年寄りがぱらぱらと座っていた。伊賀神戸駅 駅
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伊賀鉄道に乗って30分。伊賀上野の街にやってきた。ここまで来るのに名古屋から2時間かかった。古い家の軒をかすめるように電車はゆっくりと走る。
見えてきたのが広小路の無人駅である。 -
広小路で降りたのは私一人だった。人口3万の城下町を歩く人は少ない。狭い道が碁盤の目のように走り、江戸時代からの家も所々に残る。
伊賀街道の道標をみつけた。この街で生まれた松尾芭蕉は、江戸を目指してここから歩き始めたのだろうか。広小路駅 駅
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松尾芭蕉の生家が残っていた。座敷や床の間がある立派な町屋である。
松尾家は苗字帯刀が許された郷士身分だった。しかし、田畑は持っていない。当時商売をしていた記録も残っていない。
芭蕉の父は農人(小作)、芭蕉の兄と本人は武家の奉公人だった。それだけの収入でこの家を維持できただろうか。
芭蕉=忍者=隠密説がまんざら嘘ではない気がしてきた。 -
母屋の裏手に釣月軒という建物が残っている。ここで芭蕉が起居していたという。芭蕉は次男であり、家を継げない。侍大将である藤堂家の料理人および俳句の宗匠をするものの、一家を構えるほどの稼ぎはなかった。
部屋住みの身で、母屋に住む兄一家に気兼ねしたこともあっただろう。
仕えていた藤堂家嫡男が死んだこともあり、芭蕉は俳句で生きるべく、31歳の時に江戸に旅立つ。
ここを訪ねてくる人は私の他におらず、芭蕉について受付の人にあれこれ尋ねることができた。 -
芭蕉生家から5分ほど歩くと、伊賀上野城址につく。その一角に忍者博物館がある。
移築した古民家を利用している。 -
女忍者が、忍者屋敷にある数々の仕掛けを説明してくれた。
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忍者ショーもある。真剣で藁を切ったり、鎖がまで敵と対決する。
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迫力満点で、笑いもある。
忍者たちは感じのいい若者だった。 -
手裏剣を投げる体験もできる。(5枚で200円)
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古畳に向かって手裏剣を5枚投げたら、2枚が刺さった。
この忍者博物館は楽しい。お勧めです。 -
伊賀上野の街は、時間が江戸時代から止まったような所である。歩く人は少なく、コンビニや食堂は殆どない。
城のそばで食事を摂れる所は、このそば屋だけだった。伊賀上野駅 駅
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伊賀上野城址。
伊賀上野城 名所・史跡
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天守閣に上り、西の方角を見る。水田の先に盆地を囲む山が見える。私の祖母は「服部」姓で、能役者の家系だった。忍者は全国を旅する能役者とつながっていたと言う。このあたりが自分のルーツかも知れない。
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伊賀上野城で有名な高石垣
伊賀上野城 名所・史跡
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城から10分ほど歩くと、鍵屋の辻につく。
1634年に、敵討ちが行われた所である。
この事件は歌舞伎になり、江戸時代は有名だった。
私には、柳生一族を描いた大河ドラマでこの事件を知った記憶がある。 -
店の多くはシャッターが閉まっている。
その先に、上野城が見える。
この街は江戸時代の方が賑やかだったに違いない。伊賀上野城 名所・史跡
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上野シティホテルに泊まった。4800円。
禁煙フロアがあり、従業員の感じも良い。部屋も静かで、十分満足できた。伊賀上野シティホテル 宿・ホテル
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夕方になり街をぶらつくが、居酒屋もろくにない。
ホテルのレストランに戻って、すきやき御膳を注文した。
名物伊賀牛がついて1680円。受付でグラスビールのサービス券もゲットできる。
しかも、着物姿の若い女性がサーブしてくれた。 -
翌朝、菅原神社(天神宮)に行った。芭蕉はここに自選集「貝おおい」を奉納し、江戸に旅立った。
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芭蕉の門弟服部土芳が作ってくれた蓑虫庵。
江戸に出た芭蕉は名をあげ、金持ちの門弟が大勢できた。
しかし、結局芭蕉は独身のまま51歳で死ぬ。蓑虫庵 名所・史跡
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街には、服部さんが多い。
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上野市駅にある芭蕉の像。
なんと、ここのバスターミナルから名古屋行きの高速バスが出ていた。所要時間が1時間半で1800円。
「乗り換え案内」で調べた近鉄特急を使う方法は、2時間で3150円。
どう考えてもバスの方が得である。上野市駅 駅
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バスからみた鈴鹿山脈。
大型バスに乗っている人は10人前後しかいなかった。 -
名古屋からはJR在来線で関ヶ原へ。
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60分ほどで関ヶ原の駅に着く。10分歩いて、関ヶ原町歴史民俗資料館へ行く。
そこでレンタサイクルを借りた。しかし、坂が多くて結構きつい。すぐ汗だくになった。 -
関ヶ原の戦いの激戦地。
石田三成の陣のすぐ目の前にある。 -
石田三成の本陣。
実際にここにくると、本や地図で見るのと違い、戦いの距離感がリアルに分かる。
ここで西軍が崩れていくのを見守った三成の心境はいかばかりだっただろう。 -
東海道線から見た清洲城。
充実した一人旅でリフレッシュできた。次はいつ行けるだろうか。妻の機嫌がいい時にお願いしてみよう。
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