2010/05/30 - 2010/05/30
218位(同エリア261件中)
福の海さん
福州大学・葛茜先生の協力要請による座談会の概要は下記の通りです。
■日時
2010年05月30日(日)10:00〜11:30
■場所
福州大学 新キャンパス 外国語学院2F
■座談会テーマ
「日本の企業文化、日本人の考え方」など
■参加者
福州大学日本語学科3年生の皆さん
福州市在住日本人有志(福州盛り上げ隊)
事前の準備をしっかりして臨んだ福州盛り上げ隊。座談会は白熱した質疑応答がなされ、予定時間を30分以上もオーバーしました。
日本を見つめる中国の学生さんの真剣な眼差し、その熱意や思いを感じた座談会。在中国邦人として今後もこうした交流を大切にしていきたいと思いました。
※本旅行記では学生さんからの21の質問に対して福州市経済顧問・杉崎覚さん(元福州日立総経理)より頂いた回答を紹介しております。この件、御本人様より了承済です。
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この日の出発は福州市西バスターミナル
-
東へ道なりに歩くこと5分
「あぁ、乗ろうとしていたバス(緑 55番)が出発してしまった!」 -
バス停 洪山橋頭へ
「おっ、すごい頭の若者」 -
待つこと10分
福州駅が始発の55番バスが到着、乗車 -
長距離ということもあってなのか2元
55番バスのルート(中国語)
http://fz.ganji.com/bus/line/350100019067.html -
福大新区北門下車
所要時間は15分ほど -
北門では福州大学日本語学科関係者のお出迎え
「宜しくお願いしま〜す!」
『歓迎光臨!』
左より
林晨露さん(3年生)
葛茜先生
吴婧佳さん(3年生) -
10分後 集合時間通りに
福州盛り上げ隊の皆さん到着
「今日は日本に関心のある学生さんの為にみんなで協力していきましょう!」
「は〜い。」
会場は後方に見える外国語学部の建物です。 -
1階入り口付近
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各教室の案内
会場は2階です。 -
教室の準備完了後
まずはこの座談会を企画した
葛先生と打ち合わせ
『皆さん、本日はお忙しい中、お集まり頂きありがとうございます!』 -
葛先生
当日の進行方法について説明
学生さんも真剣そのもの〜 -
福州盛り上げ隊の皆さんも真剣
「日本のことなら私たちに何でも聞いて下さい!」 -
『ではまず自己紹介からお願いします!』
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盛り上げ隊のリーダー
食品会社に勤務する稲塚さん -
IT系会社 亜才の佐藤さん
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自動車部品メーカーに勤務する
藤森さん
学生時代に自ら作ったサークル・地球探検隊で世界各地を回られた方です。 -
盛り上げ隊 伊藤隊長
「学生の皆さん、私は伊藤です。」
『え、あの、有名な伊藤さん。きゃ〜』 ←女子学生さんからそのような声がちらほらと・・・聞こえたような(笑) -
女子の方は皆さん、福州市内で外教をされていらっしゃる日本語の先生
比嘉さん
「私は沖縄から来ました。福州はまだ一ヶ月です。」 -
挨拶終了後は座談会開始です。
以後、学生さんより事前に出された質問と杉崎先生の回答を紹介していきます。 -
1、日本人が道徳を区分している「世界」の中には、「悪の世界」が含まれていないということを認識することであるって「菊と刀」に書いていますが、本当ですか?日本人は人生を善の力が悪の力と争闘する舞台とは見ない出すか。日本人にとっては四十七士の死はなんのためですか。死ぬ甲斐があるとおもいますか。そして、小学校のテキストでは[47義士]のような昔話が入っています。どんな考えを子供に伝えたいですか?
福州盛り上げ隊の皆さんの回答
小学校の教科書で見た記憶はありません。
武士道でしょうか。
2、日本の学校は学生向けの規則がありますか?日本人の小学生、中学生たちが学生ルールがありますか。詳しく説明してくれませんか
学生向け規則は二つあります。一つは「学生の本分は学ぶこと」です。二つ目は「人に迷惑をかけないこと」です。二つ目の規則は全ての学校で用意して学生に配布しています。 -
3、日本企業は採用の時何を一番重視していますか。学歴?才能?日本の会社は、同僚の間で、深刻な競争がありますか。
採用時、学歴は参考にします。その上で「性格」を重視します。職場での順応性や成長したいという積極性を重視します。同僚は競争意識と友達意識の両方を持つべきです。
4、星座、血液型が日本に人気があるそうですが、企業はこれらを参考として人材採用を行いますか?B型の人は採用しない企業もあると聞いていますが、本当ですか?
血液型は個人的には気にする人が多いですが、就職の際では一切配慮しません。 -
5、日本企業はどんな基準に沿って職員を採用しますか。学歴は一番決定的な作用がありますか?新入社員は必ず基層の仕事から始めますか。例外はありませんか。
企業は必要とする職種にあった能力を持った人を採用します。新人をも例外ではありません。
6、日本経済の不景気のせいで、大学院に入りたい人が多くなていますか?
大学院は勉強を続けたい人が行くところです。 -
7、昔の日本は、企業は年功序列が採用しましたが、どんなことによって栄転を決めますか、同じ時期に会社に入ったほかの人は不満がありますか。
企業が社員を評価するのはきちんとした評価システムがあります。また一人の上長だけが評価するのではなく、上長、同僚、部下による360度評価をしています。
8、年功序列は特定の時期に役を立ちました。しかし、最近、だんだん少なくなります。この状況について、年取った人はどうお考え?若い社員は?
年功序列より実力主義の考えが強くなっています。若い人に希望がある制度になってきていると思います。 -
9、日本人にとって転職というのはあまりよくないことでしょう。転職する人は誠実に欠ける人だと言われるでしょうね?でも、終身雇用が少なくなっている日本社会では、みんなは転職についてどう思いますか。そして、若者たちは?転職します?
若者が自分の要望に合った仕事を与えてくれない企業だと考えれば転職をします。
10、「縦社会」という本で日本人は公的な場で自分の考えをはっきり言わないと書いたそうです。ほかの人の意見も反対しません。あまり討論もしないですよね。日本人の会議でみんなはっきり意見を出しませんか。激しい争論がありませんか。
企業では、若者でも自分の意見をはっきりと言います。上長とも議論をします。 -
11、日本は世界での例のない創造性に富む国になります。それはなぜでしょう。
日本の企業はできるだけ自分の考えを大事にするようにしています。その結果いろいろな人が考えるため、創造性が出て来る土壌があるのだと思います。
12、日系企業の雇用制度の中で「義理」がありますか?どんな時に、どんなふうに現れますか。
企業のお客様から子供の採用を頼まれることがあります。 -
13、正社員になるために、どんな要求を満たさなければならないでしょうか。(終身雇用の資格を取れるほど)
日本企業は基本的に終身雇用を前提に採用しています。
14、中国での日系企業は女性の職員より男性のほうが好きだという傾向がありますか。
もしありましたら、中国の女子大学生は日系企業に入ろうとする時何も優勢がないことになるでしょう?(男性と比べて)
日本企業は男女による差別はしていません。(男女雇用機会均等法という法律があります。) -
15、今の日本社会で、女性はどんな地位におけるんですか?なぜ今まで日本社会は男女の格差が存在するのでしょうか。日系企業では女性は終身雇用の資格を取ることが難しいですよね?
1987年に「男女雇用機会均等法」ができる前は女性は殆ど企業で活躍できませんでした。しかし、現在では全く関係ありません。
16、年をとっても、結婚をしない一方、仕事に強い女性について、どうお考えです?
そして、企業ではこのような女についての実情は(管理制度とか)?
男女、既婚、未婚等は社員の評価に全く関係がありません。 -
17、何年間中国での子会社で就職した日本人は日本の親会社に帰りました。いいポストに就職できますか。日本に戻ると、日本社会に冷遇される可能性がありますか。
中国で仕事をしたからと言って、日本本社に戻って評価が下がることはありません。あくまで中国の会社に居た時の仕事の成果が評価されます。
18、仕事のため結婚しない女性についてどう考えていますか。
個人の自由です。評価には全く関係がありません。 -
19、日本で仕事を変えることはそんなに難しいですか。若者たちの中で仕事を変えたい人がありますか?勝手に仕事を変えたら裏切るものに見られますか。日本人にとっては忠誠は何ですか?
自分の一生は自分で決めるものです。自分の一生を大事にするために仕事を選ぶべきです。会社と社員はあくまで契約による関係です。どちらの意志でも解約できます。
20、日本人は同一を求めますが、気の利いた新しいものがたくさん出てくるんです、どうしてですか。
日本企業は決して画一的な人物を求めていません。独自性のある創造的な人物を求めています。 -
21、東京の街では奇抜な服装をしている人、特に若者がよく見られますね。(でも、仲間はずれが恐れる日本人はほかの人と同じことをするのは普通だそうです)「和」を重視する日本はこんなことをどう思いますか?
企業の中では服装にもルールがあります。しかし、プライベートの時、どんな格好をしようと個人の自由です。その際の服装は当然会社の評価の対象にはなりません。
写真中央の比嘉先生からも適切な回答がありました。 -
座談会では21の質問の他に
沖縄の基地移転問題、アメリカ人に対する日本人の意識、若者が政治に関心を持っているのか、曖昧について等
1時間半では時間が足りないほど活発な意見のやり取りがなされました。 -
写真は当日頂いたプレゼント
今回の福州盛り上げ隊の参加が(=日本側からのプレゼント)、学生さんのお役に少しでも立つことができたのなら座談会は成功だと思います。
学生さんが日本や日本人についてしろうとする以上に、日本人自身ももっと自国について勉強しなければならないと思わされました。
参加された皆さん、当日はお疲れ様でした。
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