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アンコールワットからの帰り道、シェムリアップ村で予約を入れたボートは、心なしか一回り小さいサイズだった。<br /><br />なんと、このボート、湖の対岸でツーリストを降ろし帰って行った!<br /><br />つまり、俺を入れた20人ぐらいのツーリストが名も知らぬ湖畔の村に置き去りに!

ANGKOR WATからの帰還 <カンボジア軍のジープをヒッチした理由>

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1994/08/09 - 1994/08/09

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北風

北風さん

アンコールワットからの帰り道、シェムリアップ村で予約を入れたボートは、心なしか一回り小さいサイズだった。

なんと、このボート、湖の対岸でツーリストを降ろし帰って行った!

つまり、俺を入れた20人ぐらいのツーリストが名も知らぬ湖畔の村に置き去りに!

同行者
一人旅
交通手段
ヒッチハイク
  • <アンコール・ワットからの帰還><br /><br />アンコール・ワットの観光も、4日かかって終了した。<br />後は、プノンペンに帰るだけだ。<br /><br />シェムリアップ村で予約を入れたボートは、到着した時と同じ港に浮かんではいたが、心なしか小さくなったみたいだ。<br />有無を言わさない性急な催促で、船に積み込まれたのいいが、・・やはり何か不安が残る。<br /><br />2時間もしないうちに、予感は的中した。<br />ボートが停泊してしまった。<br />しかも、トンレサップ湖を縦断して、川を下るはずが、そのまま湖を横断しただけで!<br /><br />船長は、ここからバスに乗り換えるように説明しながら早々といかりを上げて帰って行った。<br />

    <アンコール・ワットからの帰還>

    アンコール・ワットの観光も、4日かかって終了した。
    後は、プノンペンに帰るだけだ。

    シェムリアップ村で予約を入れたボートは、到着した時と同じ港に浮かんではいたが、心なしか小さくなったみたいだ。
    有無を言わさない性急な催促で、船に積み込まれたのいいが、・・やはり何か不安が残る。

    2時間もしないうちに、予感は的中した。
    ボートが停泊してしまった。
    しかも、トンレサップ湖を縦断して、川を下るはずが、そのまま湖を横断しただけで!

    船長は、ここからバスに乗り換えるように説明しながら早々といかりを上げて帰って行った。

  • 船長に置き去りにされた場所は、ベトナムからの避難民が暮らす村だった。<br /><br />湖上には、粗末な小船を連ねた水上集落がつくられている。<br /><br />なんと、湖畔ではリヤカーの上に家を乗っけて引いていた。<br />泥水に足首までつかりながら、男達が力の限り押している。<br />どうやら引越しらしい。<br /><br />なかなか他では見られない光景に、観光客はシャッターをきる。<br /><br />背後から、一緒に置き去りにされた地元のガイドが震える声で説明しだした。<br /><br />「この村は、別名どろぼう村だ。早くバスに乗らないと、お金どころか命も盗られるぞ!」<br /><br />・・・言いたい事はわかった。<br /><br />が、しかし、バスは何処なんだ?

    船長に置き去りにされた場所は、ベトナムからの避難民が暮らす村だった。

    湖上には、粗末な小船を連ねた水上集落がつくられている。

    なんと、湖畔ではリヤカーの上に家を乗っけて引いていた。
    泥水に足首までつかりながら、男達が力の限り押している。
    どうやら引越しらしい。

    なかなか他では見られない光景に、観光客はシャッターをきる。

    背後から、一緒に置き去りにされた地元のガイドが震える声で説明しだした。

    「この村は、別名どろぼう村だ。早くバスに乗らないと、お金どころか命も盗られるぞ!」

    ・・・言いたい事はわかった。

    が、しかし、バスは何処なんだ?

  • 旅日記<br />『ここは何処?』<br /><br />シェムリアップ発、プノンペン行きのはずだったボートは、何のためらいも無く対岸でエンジンを停めた。<br />船長は「ここからは、バスです」と言ったきり、逃げるように姿を消した。<br /><br />やれやれだ。<br />4日間も、アンコールワットの中を駆けずり回って、もはや怒る元気もない。<br /><br />発展途上国では最初がいいかげんだと最後まで徹底的にいいかげんになる事が多い。<br />案の定、迎えのバスなど何処にも見当たらなかった。<br /><br />どろぼう村と異名をとる、この避難民キャンプ村みたいな場所でも腹は減る。<br />1人で食い物を探して村の奥へと入り込んだ。<br /><br />30分ぐらい経っただろうか?<br />遠くで車のクラクションの音がした。<br /><br />パンを片手に駆けて行くと、なんと、置き去りにされた観光客で溢れかえったバスがいた。<br />ドアにしがみついている者もいる。<br />お迎えのバスにしては、地元の人間が半分ほど乗っているのは何故だろう?<br />これは、地元のローカルバスなのか?<br /><br />既にこの状態でもギネスにチャレンジできそうなほど定員オーバーだった。<br />バスのドライバーが「NEXT(次のバス)」と叫んで、アクセルを踏む。<br /><br />さて、冷静になって周りを見ると、俺の他にも2人ほど乗り遅れた者がいた。<br />皆で道路に歩き出す。<br /><br />それから1時間、バスどころか自転車さえも通らない。<br />・・ちょっと泣きたくなってきた。<br /><br />村の親父を捕まえて、次のバスは何時だと聞くと、<br />「明日」と返事を頂いた。<br /><br />・・これは、泣いてもいいシチュエーションだと思うのだが?<br /><br /><br />

    旅日記
    『ここは何処?』

    シェムリアップ発、プノンペン行きのはずだったボートは、何のためらいも無く対岸でエンジンを停めた。
    船長は「ここからは、バスです」と言ったきり、逃げるように姿を消した。

    やれやれだ。
    4日間も、アンコールワットの中を駆けずり回って、もはや怒る元気もない。

    発展途上国では最初がいいかげんだと最後まで徹底的にいいかげんになる事が多い。
    案の定、迎えのバスなど何処にも見当たらなかった。

    どろぼう村と異名をとる、この避難民キャンプ村みたいな場所でも腹は減る。
    1人で食い物を探して村の奥へと入り込んだ。

    30分ぐらい経っただろうか?
    遠くで車のクラクションの音がした。

    パンを片手に駆けて行くと、なんと、置き去りにされた観光客で溢れかえったバスがいた。
    ドアにしがみついている者もいる。
    お迎えのバスにしては、地元の人間が半分ほど乗っているのは何故だろう?
    これは、地元のローカルバスなのか?

    既にこの状態でもギネスにチャレンジできそうなほど定員オーバーだった。
    バスのドライバーが「NEXT(次のバス)」と叫んで、アクセルを踏む。

    さて、冷静になって周りを見ると、俺の他にも2人ほど乗り遅れた者がいた。
    皆で道路に歩き出す。

    それから1時間、バスどころか自転車さえも通らない。
    ・・ちょっと泣きたくなってきた。

    村の親父を捕まえて、次のバスは何時だと聞くと、
    「明日」と返事を頂いた。

    ・・これは、泣いてもいいシチュエーションだと思うのだが?


  • 泣く暇は無かった。<br /><br />プノンペンまで250km!途中には、ツーリスト大好きのクメール・ルージュ犯罪多発区域が横たわり、現在いるこの村は、「どろぼう村」との別名まである所、まさに「前門の虎、後門の狼」という状況の中、陽は既に傾く準備をしている。<br /><br />ヒッチ・ハイクしかなかった!<br />船にもバスにも置き去りにされた男3人が、道路の中央に立つ。<br />今、この瞬間、これほどの意気込みを持ってヒッチにのぞむ男達は世界中で俺達だけだろう。<br /><br />1時間後、遠くの山道に土埃が上がる。<br />車だ!<br />ここが正念場と、一生分の幸運を前借して「止まれ!」と祈る。<br /><br />数分後、ブレーキできしんだタイヤの音が神の存在を教えてくれた。<br /><br />なんと、目の前で止まっているジープには、迷彩色で彩られた服に身を包んだ男達が乗っている。<br /><br />カンボジア政府軍のジープ、これ以上安全な車はこの国では他に望めないだろう。<br />再び神に感謝する。<br /><br />置き去られ組の白人ツーリストがボソリとつぶやく、<br />「ゲリラは、当然、政府軍を目の敵にしているんだよな」<br /><br />つまり、安全かそうでないかは、ゲリラの機嫌次第と言う事か。<br /><br />一抹の不安を抱えて案内されたシートの横には、マシンガンと地雷が山積みされていた。<br /><br />この車、戦争しに行くんじゃないだろうか?

    泣く暇は無かった。

    プノンペンまで250km!途中には、ツーリスト大好きのクメール・ルージュ犯罪多発区域が横たわり、現在いるこの村は、「どろぼう村」との別名まである所、まさに「前門の虎、後門の狼」という状況の中、陽は既に傾く準備をしている。

    ヒッチ・ハイクしかなかった!
    船にもバスにも置き去りにされた男3人が、道路の中央に立つ。
    今、この瞬間、これほどの意気込みを持ってヒッチにのぞむ男達は世界中で俺達だけだろう。

    1時間後、遠くの山道に土埃が上がる。
    車だ!
    ここが正念場と、一生分の幸運を前借して「止まれ!」と祈る。

    数分後、ブレーキできしんだタイヤの音が神の存在を教えてくれた。

    なんと、目の前で止まっているジープには、迷彩色で彩られた服に身を包んだ男達が乗っている。

    カンボジア政府軍のジープ、これ以上安全な車はこの国では他に望めないだろう。
    再び神に感謝する。

    置き去られ組の白人ツーリストがボソリとつぶやく、
    「ゲリラは、当然、政府軍を目の敵にしているんだよな」

    つまり、安全かそうでないかは、ゲリラの機嫌次第と言う事か。

    一抹の不安を抱えて案内されたシートの横には、マシンガンと地雷が山積みされていた。

    この車、戦争しに行くんじゃないだろうか?

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