1995/02/27 - 1995/03/04
187位(同エリア250件中)
北風さん
インドで出会った白人ツーリストのお勧めは、AKURALA(アクララ)村の「Beauty Coral Hotel」。
ゆっくり過ごすには最適らしかった。
そう、俺はまだインドの疲れを引きずっていた。
心の疲れを癒す島を求めて飛んで来た、光り輝く島の意味を持つ「スリランカ」
まさか、ここで漁師をする事になろうとは・・・
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 鉄道
-
サーフィンのメッカ、「HIKKADOWA(ヒッカドゥア)」で列車を降りた。
駅員に「AKURALA」村行きのバスを尋ねると、「US$1よこせ」と言われる。
意地でも歩く事にした。
海岸線の1本道を地図を頼りに歩く事2時間、道端で漁師が魚を売っていた。
村は何処だ?と訪ねると、ここだとの事。
着いたぞ! -
白人ツーリストが教えてくれたアクララ村の安宿はその名も
「Beauty Coral Hotel」
・・・あの道端で崩れかけている建物がそうらしい。 -
ホテルの受付は既にくもの巣の博物館になっていた。
ロビーらしきスペースの横にはビーチに続くドアが見える。
・・・ただしドア自体は見当たらない。 -
<Beauty Coral Hotelにて>
1週間滞在、3食つきで1日440円で話がまとまった。
宿泊客はもちろん、俺1人。従業員はばあちゃん1人。
飯時はばあちゃんが作った、砂混じりのカレーを2人でしみじみローソクの明かりで食べる。
田舎の親戚の家に遊びに来た1人っ子と何ら変わらない状態だが、久々の静かな日々に意外と満足する。
朝からホテルの裏庭の砂浜に寝転んでリゾート三昧! -
ここから見る夕陽も最高だ!
-
3日もすると、村の子供たちとも仲良くなった。
物もねだられなくなる。
・・・見捨てられたのだろうか? -
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旅日記
『ハロー、ボンボン』
じりじりと肌を焦がす陽射しの中、浜辺では母親が子供と遊んでいた。
俺と目が合うと何やら母親が子供の耳元でささやく。
すると、子供が俺の方に走ってきて、
「ハローマネー」と元気よく両手を差し出した。
「無い」と断ると、
「ハローペン」と続く。
「無い」と断ると、
「ハローボンボン」と食い下がってきた。
・・・「金をくれ、ペンをくれ」はこの国の至る所で聞かされていたが、ボンボンとは何だろう?
すると、ドイツ人の裕福そうなおじいちゃんがチャリンコでやって来るのが見えた。
群がる村の子供たちに、「ボン、ボン」と言いながら、キャンディを配り始める。
この時初めて、どこの村の子供たちでも口にする「ハローボンボン!」の意味を悟る!
この国はあまりにも植民地時代が長すぎたんだろうか?
支配される事に慣れ過ぎてしまい、大人から子供まで強烈な他人依存症の気がする。
自立心という言葉は、この国の辞書では他の意味を指すのだろうか? -
<アクララ村のInokaイノーカちゃん>
アクララ村をブラブラしていると、スリランカ産サザエさんみたいなInoka(イノーカ)ちゃんに声をかけられた。(写真右端)
ココナッツ・ジュースをご馳走すると言われる。
「知らない人についていっちゃいけない」という言葉があるのも知っているが、もはやどこかのジャングルに落としたらしくノコノコ着いて行く事にする。
なんと、家は俺のホテルの隣だった! -
旅日記
『明日、漁に出るぞ!』
1995年3月5日、うららかな午後、イノーカちゃんが「お父ちゃんが裏で呼んでいるよ」と俺の所にやって来た。
「イノーカちゃんとは清い関係なのだが・・」などと呼び出される理由に頭をひねりながら、ホテルの裏に足を運ぶ。
そこにはぎらぎらと輝く太陽を背にお父ちゃんが立っていた。
何故かメンタンをきって組んだ腕、どう見ても卒業式でポーズをつけるヤンキ−そのものだ。
一体何があったんだろう?
と、お父ちゃんが話を切り出す。
「明日、漁に連れっててやるから、朝5時に小学校の裏まで来い!」 -
朝5時、眠い目をこすりこすり指定された場所へとやって来た。
薄暗い砂浜に、かすかに船らしきシルエットが刻まれている。
イノーカのお父ちゃんがタイミングよく松明を灯してくれた。
・・この瞬間、「恐怖」と言う感情が久々に俺の中で頭をもたげる。
松明に照らされ浮かび上がった船は、博物館で見た物とそっくりの形をしていた!
でかいやしの木をくり貫き、側面にフロート代わりの丸太をくくりつけた、まぎれもなく熱帯地方の民族が使う双胴船だ。どこにも文明の匂いがしない。
まさか、この船らしきもので、ものすごい海流で有名なこの海に出て行くつもりなんだろうか?確か鮫もわんさかいると聞いているのだが・・・ -
ジャングルの中から続々と男たちが集まってくる。
動くアジア人の筋肉標本みたいな方たちだ。
イノーカのお父ちゃんが皆に俺の事を紹介してくれる。
あかん、この状態でびびっている所など見せようものなら、日本人のイメージダウンだ。
船長が叫ぶ。「ジャパニ(日本人)、ここを持て!」「ジャパニ、お前の席はここだ!」
矢継ぎ早の指示が飛ぶ中、男たちは既に海へと向かって船を押し出している。
砂浜に打ち上げられた船は恐ろしく重かった。
男たちの間からうめき声が漏れる。
日焼けした腕の力こぶが巨大に膨れ上がる。
くるぶしまで踏みしめられた砂が中に舞う。
どれぐらい経ったのだろうか?
船首に波が当る音が聞こえ出した。 -
「Yo!」
と船長の掛け声と共に、男たちが渾身の力で船を押し出した。
波が引くタイミングに見事に船が乗る。
すばやく乗り移る漁師達、あたふたと船べりにしがみつく日本人。
皆に引き上げられ、与えられた深さ40cm、幅30ccmの席につき目の前のマストにしがみつく。
目が廻りそうな展開だ。
しかし、男たちは休まない。
高さ3m程の波の間隙を狙ってオールを漕ぎまくる。
すごい気迫だ!
いつしか波間から朝日が昇り、真っ赤に力んだ男達を照らし出す。
俺がはじめて見る海の男の顔だった。
1時間ほど漕いだ後、漁が始まった。
船とフロート用の丸太の間に網を沈めるらしい。
船長がじっと透明な海中を睨む。
また船長が「Yo!」と叫ぶ。
皆が力任せに網を手繰る。
・・・つまり、海上から魚が網の上を通りかかったのを見て網を上げる漁らしい。
これまた歴史の教科書に出てきそうな方法だった。
しかし、今でも不思議に思う事は、その日は大漁だった事だ。
スリランカンはそれを「海の分け前」と呼んでいた。
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