2008/09/20 - 2008/09/21
464位(同エリア1058件中)
うめいちさん
もともと相方は地元の登山クラブに入っている山女。私も山に行きたいと言っても、「足手まといだから絶対ダメ!」という返事。チキショー(死語?)と、半年かけてダイエットを敢行し、体重を92kgから79kgに減らしました。
登る山は、八ヶ岳の最高峰 赤岳(2,899m)です。
四十代半ばにして、初めての山小屋泊の登山行。果たして頂上を踏みしめることはできるのか!?
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 自家用車
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別の日ですが、清里から撮影した八ヶ岳です。黄色い矢印の先が、赤岳です。
さて、あらかじめ山小屋も予約し、準備万端整えていたところへ、台風13号がまるで狙い澄ましたかのように接近。しかも、まるでいやがらせのようにじりじりと迫ってきます。まさに登る予定の9/20に関東に最接近という状況になり、キャンセルするかどうか相当に迷いました。
ともかく、前夜の9/19(金)に北杜市の実家に移動し、早々に就寝しました。 -
赤岳に登るには、八ヶ岳西麓の美濃戸口(標高1,490m)から入るのが定番です。ここには茅野駅からバスも通っています。今回私たちがアタックするのは、赤岳までの最短ルートで、美濃戸(1,700m位)から行者小屋(2,350m位)を経て、地蔵尾根を登り、赤岳展望荘(2,650m位)で一泊し、翌朝に赤岳(2,899m)に登るというコースです。
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翌朝5時前に起き、急いで天候を確認。雨は上がっていて小さく晴れ間も見え、風もありません。天気予報をチェックしたら、台風13号は既に千葉のあたりを進んでいました。ラッキー!!
6:15、美濃戸口に到着。古い別荘地の片隅で、バス停前には八ヶ岳山荘があり、その駐車場にクルマを置きます。一日500円なので、二日分1,000 円を支払います。登山シーズンの週末ともなれば駐車場はいつも一杯らしいですが、今日は私たちのほかには2台停まっているだけというガラガラの状態。
朝食にパンを食べて、身支度を整え、登山者カードをポストに入れて出発。6:45。 -
舗装はされてませんがクルマも通りやすい林道は、一旦下った後、ゆるやかな登りになります。キノコ採りに来たらしい軽自動車があちこちに路駐していました。
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このあたりから標高2,000mくらいまでで目立ったのが、いまが花の盛りのトリカブトでした。いやもう鈴なりに花をつけて、「トリカブト大行進」の様相。こいつはオチクラブシ(ミヤマトリカブト)かなぁ。他には、イタドリとアザミが多かったです。
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一時間ほどで、美濃戸に到着。ここには三軒ばかりの山小屋があります。ここの管理する駐車場に停めるという手段もあるのですが、ここは一日1,000円です。駐車場はやっぱりガラガラ。
いちばん山側の美濃戸山荘で休憩。リンゴを一個買って、食べました。 -
駐車場の隅に、フジアザミが咲いていました。キク科アザミ属の多年草。日本でいちばん大きな花を咲かせるアザミです。
子供の握り拳くらいありそうな花をでろんとうなだらせています。相方の手と比べると、大きさがわかるでしょうか。
富士山に多いのでフジアザミ(富士薊)。亜高山帯の河原や砂礫地に大きな葉をばさばさと広げて生えます。根っこはゴボウみたいな感じで食べられるそうです。 -
さて、ここから、南沢に沿って行者小屋に向かうルートと、北沢に沿って赤岳鉱泉に向かうルートがありますが、私たちは前者に入ります。ここでだいたい午前8時。
苔むす森の中を登る山道はゴロゴロとした石が連なっていて、足下に気をつけながらたどっていきます。時々、沢を越えるところには、丸太橋がかかっていました。 -
沢は最近の豪雨のためか、流木があちこちに積み重なっていました。斜面の切れ目の向こうに、一瞬阿弥陀岳が顔を覗かせてくれました。
山道の傾斜は、山腹を折り返す急坂になったり、広い沢沿いに緩やかになったりと様々でした。時々ガス(霧)に巻かれますが、雨が降らないでいるのが本当にありがたい。
途中、おじさん、おばさん三人組のシニア隊と、30台後半くらいの男女三人組のミドル隊に追い抜かれました。皆さん、健脚ね。 -
そんなとき、沢の河原にカモシカを発見! お食事中でした。
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10時半頃、白河原という、明るく開けた河原に出ました。ガスにまかれつつも、横岳の山腹を望むことができました。
そこからまた、森の中に入りますが、よく整備されていて、道ばたの苔が美しいです。
わたし「隊長! お腹が空きました!」
相方 「ガマンしろ! あと半時間で行者小屋だ!」
などとお馬鹿なやりとりをするうちに、森が切れて、再び白河原に合流。 -
そして、ちょうど、赤岳を望むことができました。
写真右手の木立にかろうじて隠れかけているが赤岳です。そして、その左に連なる絶壁の上に、小さく四角い建物が見えます。
相方 「あれが今日泊まる赤岳展望荘だよ」
わたし「隊長! 気絶してもいいですか?」
相方 「ダメ!」
いや〜、これからあそこまで登るのかと思うと、マジに気が遠くなりかけましたよ。 -
11時過ぎに行者小屋に到着。屋根の上の太陽電池が目を引きます。今日はここで泊まるんだったらなぁ……。小屋の前に木製のベンチとテーブルが並べられており、そこで昼食。私たちを追い抜いていったシニア隊とミドル隊も休憩していました。
一瞬、ガスが晴れて、赤岳、中岳、阿弥陀岳と連なる山容がそそり立つさまが一望できました。歩き始めて、ここまで900mばかり登ってきていますが、さらに500mも上で、しかも絶壁のように見えます。
わたし「隊長! 気絶してもいいですか?」
相方 「いいよ」
わたし「きゅー(@@;;」
バーナーでお湯を沸かし、紅茶を淹れている間に、シニア隊が中岳方向の文三郎道に出発していきました。 -
11:40、私たちは行者小屋の後ろに回って、地蔵尾根に入ります。森の中をてくてくと登ります。気の早い紅葉が秋を告げています。ほどなく、ミドル隊が私たちを追い抜いていきました。
森が開けてくると山道はやがて本格的な登りになり、丸太や石組みの階段が続き始めます。時々視界が開けますが、行く手はガスに覆われて先はどのくらいやら見当もつかず。
私は、トボ、トボ、トボ、というくらいのペースでゆっくりゆっくり、段差の小さなところを選んでけっして欲張らずに歩みを重ねます。 -
本格的に尾根にとりつくあたりから、鎖場や鉄バシゴが現れました。いや〜、こういうの好きなんですよ。でももちろん、細心の注意を払ってクリアしていきます。
森林限界は越えて、次第にあたりは赤茶けた岩が連なる断崖になっていきます。 -
行者小屋から登り始めて1時間ほど、絶壁にお地蔵さんがいらっしゃいました。その後ろの岩には「石室300」のペンキの文字が。石室とは赤岳展望荘の旧名で、展望荘まであと300mという意味とのことです。
お地蔵さんにお賽銭をあげて、山の安全を祈ります。すこし雨が落ちてきたので、上だけ雨具を羽織ると出発。 -
しばらく丸太で組まれた階段状の道を登っていった後、なかなか気合いの入った鎖場が登場。でもごつごつした岩場なので足のかけるところはたくさんあって、ぐいぐいと登ります。こんなときだけ元気なワタシ……。(^^;;
下ってきた、大学生らしい若い人たちに「もう少しです。頑張ってください」と励まされました。 -
そして、いきなり、という感じで稜線にたどりつきました。地蔵ノ頭です。ここにもお地蔵さんがいらっしゃって、登ってくる人を見守るように地蔵尾根を見下ろしています。でも今は、ガスの中で何も見えず……。
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稜線沿いを赤岳方面に向かいます。登ってきた西側(右手)は赤茶けた岩稜が続き、東側(左手)はハイマツなどの緑が広がっているのが対照的です。
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そして、5分ちょっとで、一見平屋建ての山小屋が見えてきました。赤岳展望荘です。やっと到着〜。美濃戸口を出発してから6時間半、標高差1,250mを登ってきたわけです。
受付は午後2時からということだったので、それまで談話室でのんびりしてました。談話室では、先に行ったミドル隊が昼食をとっていました。 -
午後2時になって、受付。個室を予約しており、一人12,000円。翌日のお弁当(昼食用)は1,000円です。山小屋のご主人は気さくな人でいろいろとお話してくれます。私が山小屋泊まりが初めてと聞くと、「最初でここに泊まるのはよくないねぇ」と笑っていました。
2人用の個室は、写真のような感じ。3人用は2段ベッドになっていました。
こんな山の上なのにお風呂があり、男女で利用時間を分けています。女性の利用時間は午後2時からで、さっそく相方が入りに行きました。午後3時半からは男性の利用時間なので、時間ジャストに突撃。女性がまだ着替え中でした。(^^;;
お風呂はなんと差し渡し1.8メートルはあろうかという巨大な五右衛門風呂でした。シャンプー、石けんは使ってはいけないので暖まるだけですが、いや〜、疲れた身体には極楽です。 -
風呂上がりに布団にくるまってぬくぬくしていたら、廊下で「眺望出ました〜!」との声が。
急いで山小屋の外へ。他にもわらわらとお客さんが外に出てきます。20名弱くらいだったかな。
まず西を見ると、眼下に、昼食をとった行者小屋が小さく小さく見えます(写真左下の白い部分)。正面の高い山は、峰の松目(2,567m)かな。 -
続いて北側が横岳方面。真ん中から左下に流れる茶色の尾根筋が、登ってきた地蔵尾根です。その向こうに、ガスに巻かれながらそびえるのが横岳(2,829m)です。
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そして、展望荘を回り込んで、南側に見えました、赤岳(2,899m)です。なんか無茶苦茶険しそうな山なんですけど、あそこに登るんですか?
ここに至って、ようやく、こんなところまで登ってきたんだなぁ、という感慨がわいてきました。 -
さて、午後5時からお楽しみの夕食です。なんとバイキング形式。野草の天ぷら、キノコ料理、山菜料理、タケノコの煮物、柴漬け、杏仁豆腐。大鍋には、チキンカレー、シチュー、豚汁。相方が「お代わりはできないかも」と言っていたので、最初に取りすぎました。(^^;;
スーパードライですが、ビールで「乾杯!」 いやいや、スーパードライと言えども美味いです。 -
しかしながら、さすがに分量が多すぎました。満腹度130%くらいになって、食後は部屋でずっと横になっていました。
消灯は午後9時です。雨が屋根をたたく音がし始めて、明日の天気を心配しつつ就寝。
本日の行程:美濃戸口(6:45)-[1h05m]-美濃戸(7:50)-[2h30m]-白河原(10:30)-[35m]- 行者小屋(11:05)-[1h25m]-地蔵ノ頭(13:05)-[5m]-赤岳展望荘(13:15)
[]内は所要時間。ポイント毎の大きな休憩時間は抜いてあります。
通常、山小屋では消灯時間に電気は完全に落とされ、真っ暗になります。従って、夜にトイレに行くときは自前のヘッドライトか懐中電灯が頼り。だもんで、私も相方に言われてヘッドライトを購入してありました。
しかし、赤岳展望荘では、廊下に小さなライトが点いていて、ヘッドライトは不要でした。
先にトイレに立った相方が、戻って来るなり「なんて贅沢な山小屋なんだ! お風呂は入れるし、布団はきれいだし、ご飯は美味しいし、トイレに行くのにライトがいらないなんて。こんな贅沢を最初に味わわせるんじゃなかった」などと憤慨しておりました。山小屋のご主人が「最初でここに泊まるのはよくないねぇ」と笑ったのは、こういうことだったのです。 -
さて、午前5時を回ると、外は明るくなってきますが、窓の外は相変わらず真っ白です。果たして、赤岳に登れるやいなや……?
午前6時から朝食です。夕食同様、バイキング形式。ロールキャベツとソーセージのスープ、卵焼き、ブロッコリーやカリフラワーの茹で野菜、ひじき、梅干し、漬け物、ミカンの缶詰、振りかけ、味付け海苔。それに、ご飯とパン。昨日の食べ過ぎで懲りた私は、ご飯は少なめに。
天気はどうやらおもわしくなく、山小屋のご主人によると、今日になってから天気予報も悪くなったらしいです。
相方はもともと、赤岳を越えて、中岳、阿弥陀岳と縦走し、御小屋山から美濃戸口に下りるコースを考えていたそうですが、このガス(霧)の中ではせいぜい中岳から行者小屋に下りるかなぁ……と悩んでいました。 -
ともかく、待っていても天気の回復が望めないようなので、上下とも雨具でリュックにはカバーをかけて、さっさと出発することにしました。ガスで視界は昨日よりも悪いですし、風もありますが、雨はときどきポツポツと落ちる程度なのが救いです。
赤茶色のガレ場に残るジグザグの踏み跡をたどって、ともかくバランスを崩さないように、足下の石を落とさないように気をつけて慎重に登ります。ガスはたっぷりと水分を含んでいて、メガネに露を結ぶのがちと困ります。
やがて岩が露出した壁(いや、斜面と言うより壁ですよこりゃ)になり、鎖場が連続します。さすがに写真をとる余裕がなく(^^;;、画像が残っていません。 -
夢中で登っているうちに、やがて傾斜がゆるやかになり、あれ?と思うと、赤岳北峰に建つ、赤岳頂上小屋の前でした。ホントの頂上はもう少し先の赤岳南峰になります。
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その後、5分とかからず、赤岳の頂上にたどりつきました。標高2,899m。三角点の礎石と標識、そして祠があります。先行していたおじさん、おばさん数人のパーティが、頂上で順番にバンザイをして写真撮影していました。
いや、しかし、周りはただただ真っ白で何も見えません。(^^;;
おじさん、おばさんのパーティは、もともと赤岳展望荘に引き返して地蔵尾根を下る予定とのことで、荷物は持たずに登ってきていました。私たちはともかく中岳に行ってみようと、おじさん、おばさんたちの「お気をつけて」の声に送られてさらに先に進みます。
が、ガスで視界は10mもなく、初めての経路でしかも鎖場、鉄バシゴが連続するらしいので、ここは潔く引き返すことにしました。
8時半には赤岳展望荘に到着。ちょっと休憩して、地蔵尾根に向かいます。 -
地蔵ノ頭のお地蔵さんを拝んでから下り始めると、一瞬、尾根のガスがさあっと晴れて、見通しがききました。
時々、ガスを透かすようにして、行者小屋が見えたりします。
15分ほどで石室300のお地蔵さんの前に。拝んでから、さらに下ります。 -
ようやく森が迫ってきました。この高度ではガスもあまりありません。
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先に下っている相方が、私を写した写真。
ここを下りきると、森に入ります。
森の中に入ると風もなくなったので、雨具を脱ぎました。石の階段は昨日の雨で滑りやすいので、気をつけて下ります。
そして、9時45分頃に行者小屋に到着。行者小屋の前にはテントが並び、お客さんも昨日より多いです。休憩するうちにも、数人が美濃戸から登ってきました。
さて、このまま昨日と全く同じコースを引き返すのも芸がないので、一旦、赤岳鉱泉まで北上してから別ルートで美濃戸に戻ることにしました。
赤岳鉱泉までの森の中の道は最初少し上りますが、あとは下りで、道もよく整備されていて歩きやすいです。 -
30分あまりで赤岳鉱泉に到着。赤岳鉱泉は通年営業の山小屋で、特に冬の八ヶ岳登山の拠点になるそうな。
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そこもスルーして、どんどん先に進みます。やがて道は沢沿いを下るようになりますが、この沢(北沢)がとにかく赤い!鉄分でも含んでいるのだろうか。時折、登りの登山客とすれ違います。とあるカップルからは「カモシカを見ましたか?」と尋ねられました。「昨日見たんですけど、南沢の方なんですよ」と答えたら、女性は残念そうな表情でした。
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11:25、展望荘で作ってもらったお弁当を沢のほとりでいただきます。いなり寿司とタケノコの煮物、そしてつぶあんの入ったお団子。疲れたときにこのお団子はほっとします。
12時過ぎに山道から、クルマの通れる林道に出て、さらに下ります。林道は砂利敷きでけっこう傾斜があるため、滑りやすいです。雨がぽつぽつと落ち始めますが、登ってくる人たちと次々と出会います。この時間からだと、行者小屋か赤岳鉱泉泊まりでしょうか。
そして、12時半過ぎに美濃戸山荘に到着。とたんに、雨が本降りになりました。こんなことなら、美濃戸にクルマ停めておけばよかったかなぁ。
再度、雨具の上下にザックカバー姿になり、足早に美濃戸口に向かいます。午後1時半過ぎに駐車場に到着。駐車場は満車状態でした。
いや〜、長年の目標である赤岳登山を達成できて満足です。でも、周りはずっと真っ白なガスばかりで景色はロクに見れていないので、ぜひともリベンジしたいところです。
本日の行程:赤岳展望荘(7:05)-[30m]-赤岳頂上小屋(7:35)-[5m]-赤岳 (7:40)-[30m]-赤岳展望荘(8:30)-[5m]-地蔵ノ頭(8:45)-[1h]-行者小屋 (9:45)-[35m]-赤岳鉱泉(10:35)-[2h]-美濃戸(12:35)-[45m]-美濃戸口 (13:35)
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