2008/12/26 - 2008/12/29
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hirootaniさん
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欧州での駐在最後の旅は、フィンランドの北極圏のリゾート、サーリセリカに決めた。ここで、オーロラを見るのが目的。カナダに5年間駐在したときも、ほとんどの場所にいったのだが、オーロラだけは見ることができなかった。今回、何とかそれを実現したいと思っていた。
朝、グランプラスのホテルを出て、列車で空港へ向かう。列車で空港に行ったのは初めてだが、意外に便利。
今日は、ヘルシンキ経由でフィンランドの北極圏にあるイヴァルに向かう。ヘルシンキで3時間ほど待ち時間があり、ラウンジで先週のベルリンのクリスマスマーケットの旅行記を仕上げることができた。
イヴァルへ向かうフィンエアー機の席はなんと自由席。早い者勝ち。欧州でこのシステムにあたったのは、ライアンエアーに次いで2度目。ただ、フィンエアーというきちんとした航空会社で、しかも乗客数も多い路線でこれはびっくり。
イヴァルには予定通り18時50分に到着。そこからバスでサーリセリカに向かう。今回、ブラッセルの旅行社のツアーを考えたのだが、タイミングが合わなかったので、まったく同じルート、ホテルでちょっとだけ日程を変えて自分で手配した。この方が、かなり安く上がる。今回、バスで人に声をかけられた。見ると、日本の本社の若手社員のN君。こんなところで出会うのは全くの偶然で驚いた。そういえば彼も同じ飛行機に乗っていた。
ホテルは、サーリセリカで一番大きいツンツリホテル。着いてみてわかったのだが、ここは何軒かの建物の集合体だった。自分は、受付から歩いて5分の建物をあてられた。
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2008年12月26日(金)ラップランドへ:オーロラ出現!
8時にはチェックイン。すぐに荷物を降ろし、防寒着に着替えて、オーロラを見る準備にかかる。ホテルで、ツアーがないか聞いたのだが、ホテルの人は「そこらで見えるよ」という。仕方なく、自力でうろうろ。なかなか、ライトのない暗い場所が見つからない。
カメラを持って歩いてきた人が、北の山に登るとオーロラが見やすいと言うので、それに従う。ナイター設備つきの山では、子供たちがソリ遊びをしていた。光の届かないところまで、どんどんあがっていく。
<オーロラ出現>
やがて、北の空が急に明るくなった。必死で、山を駆け上がった頃にはその光は既に衰えていた。かなり鮮やかなオーロラを見逃したようだ。すこしだけ、残った光にカメラを向けると、確かに緑の光がスクリーンに現れた。日頃、オートフィースしか使わないので、マニュアルの焦点調節リングの回し方を間違え、半分ぐらいの写真はピンボケになってしまった。 -
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それだけでは、悲しいのでさらに30分ほど寒い中で待つと、再び北の空が明るくなってきた。最初のときほどではないが、今回は落ち着いてカメラを操作。なんと、緑の光のカーテンが揺れるオーロラに変化。カメラでもなんとかとらえることができた。
なかなかオーロラは見られないと聞いていたが、いきなり初日に見ることができたのは、とても幸運。この調子で、もっとすごいのを後二日で見られればと思う。 -
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さらに11時半ぐらいまで粘ったが、だんだん風と雲がでてきたので、とりあえず退散。
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2008年12月27日(土)ラップランド2日目:スノーモビル・サファリ
前夜が遅かったので、今日は8時に起き出した。外は一応明るくなっている。 -
朝食を済ませて、11時からハスキー社のスノーモビル・サファリに。今朝N君が申し込んでいてくれた。2時間で一人85ユーロ。ツアー会社の防寒着に着替え、スノーブーツ、ヘルメット等重装備。
スノーモビルにはカナダ時代に一度乗ったことがあったので、今回が2度目。前回のものより大排気量のマシン。スノーモビル用のトレールをゆっくりと隊列を組んで進む。雪原にトナカイを見つける。カメラを向けたのだが、うっかり昨夜のオーロラ撮影の設定だったようで、まったく写っていなかった。すでに4万枚以上の写真を撮ってきた愛用のカメラなのに、昨日から肝心なところでうまくいかない。
スノーモビルでラップランドの大自然の中を2時間走ったが、ほんとうにすばらしい体験だった。 -
<ハスキー社>
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スノーモビルが終わって、簡単な昼食を済ましたころには既に日が落ちている。時間を見るとまだ2時半。なんと短い日なんだろう。この調子だと、一日に一つのアクティビティしかできない。
その後、すこしショッピングをし、ホテルのロビーでインターネットでメールを読んで過ごした。ホテルのロビーでワイヤレスLANが無料で使えるのはありがたい。外は暗いのでとりあえず何もすることがない。6時からホテルのサウナへ。本場フィンランドのサウナを期待したいたが、日本と変わらない普通のサウナなのでがっかり。
今日は、少し曇っていたのだが、なんとかオーロラが見えないかと、N君と再び昨日の山に登った。1時間ほど山頂で粘っていたが、さすがに寒い。地上で零下16度だったということなので、頂上はマイナス20度ぐらいにはなっていたのだろう。吹きさらしの中で、夜空をみているのもなかなか風情がある。ただ、そのまま続けると凍死しそう。
残念ながら、雲が広がって、結局オーロラは見ることができなかった。これが普通なのだろう。昨日は本当にラッキーだった。 -
下山した後、サーリセリカでおいしいと言われるレストラン、ラヴィントラへ。この地のトラウトを食べたのだが、とてもヴォリュームがあって、非常においしかった。
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2008年12月28日(日)サーリセリカ3日目:犬ゾリ・クロカン
<犬ゾリツアー>
今朝は、9時15分から昨日のツアー会社で予約してあった犬ゾリのツアーにN君と一緒に参加。これも85ユーロ。どのツアーも2人での料金が標準なので、N君とめぐりあったのはラッキーだった。今日は曇り空で9時になっても全く明るくならない。
今回もツアー会社が用意した防寒着に着替え、雪用のブーツを着用。車でハスキー犬ファームに向かう。そこで、ハスキー犬6頭立ての犬ゾリに乗る。最初にブレーキのかけ方等簡単なソリの操作方法を聞いて、出発。犬たちは朝の散歩がまだなのか、ものすごい勢いで加速。途中から巡航速度になる。意外にスピードがでるのでびっくり。雪の林の中を犬ゾリに引かれて走っていくのは、いかにも北極圏にやってきた雰囲気。ただし、温度は意外に高く、0度前後か。全く寒くない。 -
犬たちは快調に飛ばす。途中、前を走るイタリア人の女性がカーブで降り飛ばされて、雪の中に沈没。柔らかい雪なので、怪我はなし。犬たちは先にどんどんいってしまった。
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我々の犬ゾリは快調そのもの。1時間程度のツアーはとても楽しいものだった。ゴール直前で、なぜか犬たちがソリの反対側に進んで、前に進まなくなったのはご愛嬌。スタッフに助けてもらって、無事ゴールイン。
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<犬ゾリ>
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<ハスキー犬>
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ゴール後、山小屋で暖かいベリージュースが振舞われた。冷えた体にはとてもありがたい。
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<山小屋の中>
車でツアー会社に戻ったところで、時間はまだ11時半。昼食は、町外れのスーパーに付随するレストランのハンバーガー。これは、おおはずれ。 -
<クロスカントリースキー>
クロスカントリースキーのスクールは、リエコンリンナホテルのラップランドサファリというツアー会社で申し込んだ。道具とコーチ付きで2時間49ユーロ。
スキーと靴を借りて、外に出てみると、申し込んでいるのは全員日本人でびっくり。多分、どこかのパッケージツアーに潜り込ませてもらったのだろう。日本人のガイドまで途中までついてくれた。
クロスカントリースキーは、カナダで1度やったことがあったので、多少自信があった。ところが、意外に難しくてびっくり。コースはウルホ・ケッコネン国立公園の中を抜けるもので、トラックが非常に整備されている。二本のスキー・トラックに乗って走るだけなので、とても簡単。下りは、スキーにエッジがないのですこし怖いが、慣れれば大丈夫。往復で4キロ程度か。
折り返し地点で、コーチが暖かいベリージュースを配ってくれた。汗をかいた後の甘いジュースはとてもおいしい。
帰路はトラックをはずれて、スケーティングに挑戦。ちっともうまくいかない。カナダでやったときは、簡単だったはずなのに。もしかして、スキーの構造が違っているのかと何度も疑った。
レンタルスキーを返却する際に、明日のためにスノーシューをレンタル。1日13ユーロ。
<サウナ>
クロスカントリースキーが終了したのは、3時。既に日はどっぷりと暮れている。これからの時間が長い。疲れた体をいやすために、ホリデークラブ・サーリセリカにあるスパとサウナへ。入場料12ユーロ、貸しタオル2ユーロと結構高い。スパは、温泉のようなものを期待したが、子供の温水プールみたいで、がっかり。とりあえずサウナだけ入ってホテルに戻る。
<夕食>
夕食はN君と7時にとろうと約束していたので、ちょっと時間がある。それまで、ホテルの本館のメインロビーでE−mailとブログを更新。途中で、一日の疲れからか、うつらうつらしてしまったので、部屋に戻り、ちょっと昼ね。
夕食は、ホリデー・クラブのレストランで。サーモンかトナカイ肉かで迷ったが、折角の機会なので、トナカイ肉を注文。心配したとおり、ちょっと臭みがある。ただ、一緒についてきたベリーと食べ合わせるとまあまあいける。
<オーロラ観測は断念>
相変わらず、一面に曇り空が広がっている。今日は、オーロラ観測に出るまでもないことはすぐにわかった。初日にとりあえずオーロラを見ることができていたので、余裕で諦めることができた。
オーロラ観察を止めると時間のすごし方に困る。とりあえず、再びホテルのサウナへ。その後、テレビをつけたら、「ナウニア王国」の映画をやっていたので、そのまま見ていた。昨日の夜は、「ラスト・サムライ」をやっていた。長い夜をすごすために、フィンランドのTV番組は充実しているのかも知れない。
<クロカンの途中の風景> -
2008年12月29日(月)ラップランド最終日:スノーシューイング
今日はラップランドでの最終日。11:45のバスで空港に向かうため、あまり時間がない。朝、7時に起きて、早い朝食を済ませ、8時には外に出ようと思っていた。
予定どおり8時に、昨日借りたスノーシューを持って外に出てみたものの、まだ真っ暗。昨日のクロスカントリースキーのコースにいってみたが、誰一人いない。真っ暗な林の中へ、一人で入っていくのもちょっと躊躇されたので、いったんホテルに戻った。
9時に出直し。曇り空のため、外はまだ暗いが、他にも人がクロカンコースに出始めていたので、自分もスノーシューをつけて歩きだした。
スノーシューは始めての体験だが、そんなに難しいものでないことはすぐにわかった。単なるモダンなカンジキ。普通に歩けばよい。柔らかい雪の上では、足が沈み込むが、途中で止まってくれるので、雪にうずまることはない。スノーシューのコースは、クロカンのコースと平行に走り、途中からウルホ・ケッコネン国立公園の林の中に入っていく。コースは作ってあるが、今日は誰もまだ入っていない感じ。暗いなかで、ヘッドランプをつけて進む。今日の飛行機に遅れることはできないので、道に迷わないように慎重に進む。
<クロカンのコース図> -
暗い中で、一人で雪をサクサクさせて進むのはなかなか面白い。原始に戻った気分。
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2キロのショートコースを選んだつもりが、どうも6キロコースを進んでいたようだ。途中の標識でサーリセリカまで2キロと出たので、その間違いに気づいた。道理で全長2キロにしては時間がかかると思った。
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そこから、迷わずに同じ道を引き返す。
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結局、4キロの散歩になった。
<スノーシュー> -
<スノーシュートレイル>
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<クロカン・スノーシューコース入口>
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<クロカン・スノーシューをレンタルしたリエコンリンナホテル>
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<今回宿泊したツンツリホテルの本館>
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<宿泊棟>
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<ホテルの部屋>
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<イヴァロ空港>
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今回の旅では、オーロラ観察がメインだったので、それが一日目で達成できたのはとてもうれしい。
その後は、サーリセリカでやれるほとんどのウインタースポーツを経験することができた。とりわけ、犬ゾリはここでしか楽しめないし、スノーモービルも広大な雪原がないとできない。
日本に帰ってからやってみたいと思っていたクロスカントリースキーやスノーシューイングもできたのもうれしい。
ただ、アクティビティに夢中で、写真をしっかり撮るひまがなかったことは後悔している。
もともとは日本の山登りの仲間とキリマンジェロに登山に行く予定だったが、それがキャンセルとなったため、急遽この旅
を企画した。結果としては、欧州駐在生活最後の旅にふさわしい、思い出深い旅となった。
<上空から見たラップランド>
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この旅行記へのコメント (3)
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- おでぶねこさん 2009/02/06 09:53:09
- オーロラに会えたのですね!!!
- hirootaniさん、こんにちは。
犬ぞり・オーロラ・雪三昧ですね。
冬のフィンランドってお楽しみがいっぱいですね。
いつかタリンに行ってみたいと思っていて、
その通過点にヘルシンキって考えていたのですが、
どっぷりフィンランドを楽しまないのはもったいないですね。
と、色々考えてみても、
いつのことやらわからないんですけど。
でもほんとに楽しそう!!!!
ずっと疑問に思っていたのですが、
冬のフィンランドって雪で飛行機が飛ばないってこと
あるのでしょうか?
西欧では結構空港閉鎖とかあるようですが。。。
おでぶねこ
- hirootaniさん からの返信 2009/02/07 08:39:17
- RE: オーロラに会えたのですね!!!
- おでぶねこさん
こんにちは。
タリンもとてもすばらしいところですね。仕事を含めて3度ほどいきましたが、昔のドイツが残っていて風情がありますね。やはり、フィンランドと両方行く必要がありますよ。
フィンランドの飛行機ですが、冬のフィンランドをそれほど沢山みていませんので、一概には言えません。ただ、カナダに住んでいたときの経験や、ロシアを含めた他の北の国々へ訪問の経験から言えば、雪の多い国のほうが、雪で飛行機の運行に影響が出ることが少ないと思います。
それは、雪に対する備え(除雪設備、経験等)が万全だからです。一方で、パリや東京で雪が降ると、まず大影響がでます。首都高で雪が積もったらどうなるか想像してみてください。
ちなみに、3年間欧州にいて、色々なところに行きましたが、雪で空港が閉鎖になったことは一度もありませんでした。(たまたま暖冬が多かったですが) トロントに5年いたときも、一度も雪での空港閉鎖には遭遇しませんでした。ロシアでは、元空軍のパイロット達が飛行機を飛ばしているので、どんな雪でも飛ぶとのことです。
ただ、昨年末にパリ経由で帰国する際に、ほんの少しの雪で除雪のために離陸がずいぶん遅れました。
hirootani
- おでぶねこさん からの返信 2009/02/07 10:14:33
- RE: オーロラに会えたのですね!!!
- hirootaniさん、こんにちは。
詳しいコメントありがとうございました。
そうなんですね、雪対策が万全なのですね。
冬の北欧は大変かなぁと、思っていましたが
アクティビティーも満載だし、雪景色も美しいし
犬ぞリもはずせないし・・・。
雪のタリンも綺麗でしょうね。
遠い国のような気がしていましたが、
なんだか少し近くなったような気がしました。
いつか、いつか、行ってみたいです。
おでぶねこ
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