ブータンの犬＠パロ

2007/08/24 - 2007/08/24

ブータンの街のいたるところで犬を見かけた。首輪をしていなので、ほとんどが野犬だろう。

　輪廻転生を信じているブータン人は、生き物をことのほか大事にする。食事で出てくる肉の多くは、インドから輸入しているというから驚きだ（それほどブータン人は殺生を嫌う。ちなみに蚊は普通に殺していたけど）。

　そんなブータンは、犬たちにとって天国だろう。保健所の犬狩りに怯えたりすること無く、自由気ままに生きるのだから（まるでマンガ「流れ星・銀河」の世界そのままに、徒党を組んでいる野犬軍団の姿をよく目にした）。

エリア パロ(ブータン)

ガイドのテンジンの家のそばにも犬がいるという。誰かが飼っているわけではないが、彼は毎日餌を与えている。「ワタシの前世はたぶん犬ですから大事にしないと」と真面目な顔で彼は話す。

　何故か僕は犬の近くを通る度に、やたらと吠えまくられた。中には噛み付かんばかりに追っかけてくる奴までいる。その度に、息も絶え絶え僕は走って逃げる。ちくしょう。かといって犬に当たるのことは、ブータンでは目立ちそうだからできない。犬たちは恐れる対象がないから、勝手好き放題してやがるのだ。

　ちなみにテンジンに聞いてみた。次に生まれ変わるのならば何がいい？と。

　「ワタシは・・・やっぱり犬ですかね」
　
　ガクッ！生まれ変わりたいのは、ヒトでなくて犬でいいんかい？「犬は働かなくて、自由で楽そうだから」というのが彼の答え。ブータン人が羨ましがるほどの待遇を、ブータンの犬は受けているのである。

　僕も次の生まれ変わりは、犬でもいいかなあ。僕も働かず、楽な生活したいです、はい。もちろんブータン犬に限っての話だけど。