2000/08/12 - 2000/08/13
528位(同エリア594件中)
青山蒼渓さん
出張中の週末を利用して、チロルに行って来ました。土曜朝は5時に起床、7時前にDus空港に到着、8時に離陸でミュンヘン空港に9時。空港駅でインスブルックまでの往復チケットを購入、約6千円弱。郊外電車で空港駅から約30分ほどの東駅までまず行く。ここで約1時間の待ち合わせ、スーパーで昼食用に菓子パン2個、チーズ、桃1キロを購入し、230円也。デパートの特売場を冷やかしてから駅に戻り、11時半発特急に乗車、6人掛けコンパートメントで、窓側は絵から飛び出したような典型的チロリアンスタイルのシルバーカップル、私の向かいは40代半ばのオーストリアンマダム、通路側はイタリア語の勉強に忙しい中年英国人と30代前半のドイツ人。ヴィスコンティの映画、「ベニスに死す」と「家族の肖像」を思ださせられるカップルであった。奇しくもこの電車はベニス行きである。1時間もすると、岩場の目立つ山が近づくと、ドイツオーストリア国境。電車は広大なババリア平原から緑濃いイン川の谷に入る、両側にはアルプスの鋭鋒が聳え、山好きならずとも、窓に眼が釘づけとなる。進行方向右側の山岳稜線の方が特に鋭い、こちらはドイツとチロルの国境稜線である。イン川の流れは白濁し、かなりの急流である。これは、きっと氷河の雪解け水のなせる業であろう。登山口になる比較的に大きな駅を2つ、3つに停車し、それから線路は大きくカーブ、イン川を渡るとチロルの首都インスブルックの街である。オリンピック村の跡と思われる高層アパートがやや場違いな感じを与える。
ホームを出ると直ぐ観光案内所がある。ここで、宿泊希望の場所と値段を申し出ると直ぐ予約してくれた。手数料320円を取られるが、歩いて探すよりは簡単だ。駅前をまっすぐ歩いて、カジノの所を右折、200米も歩くとマリアテレサ大通り、通りの中央に建つ高い塔の背後に聳える雪山、インスブルックの観光パンフに必ず使われる景色は誰でも一度は見た事がある筈だ。この大通りの外れは旧市街の入口、市街電車は緩やかにカーブしながら、旧市街を取り囲む様に走り抜ける。駅前で予約した私の今夜の宿はこの電車道路沿いで、裏は旧市街である。荷物を置いて、早速観光客がひしめく旧市街、中央公園を通り抜け、イン川の堤防上を歩いて、ケーブルカー駅を目指す。ホテルから徒歩20分位である。
腰、それに腰痛から来る足の筋肉痛の心配があったが、なあに帰りは下り道だからと、約1300円を払って片道切符を買い、ケーブルカーに乗る。途中駅「アルプス動物園」駅に停車してから、終点ハンバーブルク、標高約860米、でロープウエーに乗換え、氷河カール底のゼーグルーベは標高1900米、更に、殆ど垂直に登るロープウエーに乗り換える。この駅には多くの日本人スキーヤも訪れるのか、日本語での警告も見られた。その警告曰く、最大傾斜は何と70度の壁だそうだ。文明の利器を利用して、標高約570米のイン橋の袂から標高2270米のハーフェレカー駅まで約20分、これより2334米のハーフェレカールシュピッツ迄は僅か10分であるが、これはやはり老年の体には易しくない。南に続く稜線はクレッターシュタイクの岩峰群、固定ザイルで7つの針峰を踏破するもので、トレッカーがみだりに立ち入る所ではない。
私は稜線を北にとり、鞍部から峰を巻く道に入る、ハーフェレカールシュピッツ周遊歩道を歩いた。氷河で磨かれた斜面は急傾斜で、下を見ながら歩いているとめまいがしてくる道。危険な所には太いケーブルがあるので、日本アルプスよりは歩き易い。それでも歩道巾は60CM程度、足を滑らせたら、数百米は滑落する事間違いないので、充分気を付けよう。
この山塊はドイツオーストリア国境をなすカールヴェンデルアルプスの一部で、その景色の素晴らしさは見た者でないと分からないので説明を止そう。ゼーグルーベまでが約1時間半、そこからハンバーブルクまでは約3時間、天気はまずまずだが、先ほどから雲が早くなり、時折小雨がぱらつく、急いで下山するにこした事はない。それでも、何度かアルプスの花に誘われて、足を止めてしまう。ツガザクラ、ツメクサ、フウロ、ツリガネニンジン、チドリ、少し下るとマツムシソウ、リンドウなど、各種の花が咲き乱れ、花好きの人が居られたら、所要時間が倍に伸びる事間違いない。
1000円のトレッキングシューズなので、足元が定まらないし、親指がつま先に押し付けられ、とても足が痛い。ロープウエーには中間駅がないので、自分の足しか下山手段がない。高山帯からアルプ(針葉樹と草地、放牧地区)に入ると、傾斜はやや緩やかになるが、それでも大変な坂道の連続である。どうも考えが甘かったようだ。考えて見れば、奥穂頂上から岳沢まで下るのと等しい標高差、それを安物のシューズで、しかも出発が午後3時と遅いので、標準コース所要4時間半を3時間で走破しなければならない。
遠く近くでカウベルが喧しいが、一向に牛の姿は見えない。森林帯に入ると風が止み、たまらなく暑くなり、半裸で草の上に座り込んで休憩としていたら、突然森の中から半裸の巨人が出現。
足はボロボロ(右、左両方に水泡)になりながら、何とか水場まで下山したが、もう精根を使い果たした。ここで、うまいミネラルウオータを腹一杯に飲み、更にペットを一杯にして、この水は翌日も大事に飲んだ。水場から10分程半でロープウエー駅、本来はインスブルックまで歩いて下山予定であったが、バスが15分程で来るし、料金も僅か150円、ベンチにどってり座ったら、もう歩く気力は無くなった。
バスで旧市街に戻り、ホテルに帰るのも煩わしいので、そのまま旧市街のイタリヤ軒で夕食にした。ビール中ジョッキとスパゲティカルボナーラで約720円、味は申し分ない。
翌日は大聖堂、18/19世紀に欧州最大の版図を誇ったオーストリアハンガリー帝国ハプスブルク家の夏宮(必見)とその付属教会、大聖堂、マクシミリアンの家等を見学しながら半日を過ごす。中央駅で昼食、1時前の特急でミュンヘンに戻った。特急で約2時間の汽車旅である。
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス
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