2007/05/13 - 2007/05/13
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フーテンの若さんさん
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今日は移動日である。
モロッコの先北端タンジェの町までバスで移動し、ジブラルタル海峡をフェリーで渡り、スペインの町アルヘイラスに入る。そこから更にバスに乗り換え、一気にアンダルシア地方の町グラナダまで行ってしまおうという計画だ。
僕がいるシャウエンの町からグラナダまで、地図を見るとかなり距離はある。おそらく乗り継ぎ時間も合わせると、10時間以上は軽くかかるだろう。途中で一泊するのが得策だと思うが、モロッコ滞在2週間を超え、そろそろ別の土地を味わってみたかった。何としても今日、スペイン入りし、早く新しい国の空気を吸いたいのだ。
そう思っていたにも関わらず、朝7時の目覚ましで起きれず、宿を出たのは8時半過ぎだった。スークの外でプチタクシーを拾い、バスターミナルへ。運良く9時半のタンジェ行きのバスに乗れたのはよかったが、直行ではなかったため、タンジェの町へ着いたのは13時をゆうに超えていた。さらにタクシーでフェリー乗り場へ行き、チケットを探す。
ここでも運良く14時発のアルヘイラス行きが見つかった。このまま行けば16時過ぎにはスペインに入り、夜にはグラナダまで行けるかもしれない。
時計を見ると船の出港まであと25分しかない。杖を突いた太った係員に聞くと、とにかく急げという。全速力で銀行で両替し、イミグレーションまで辿り着くと、審査待ちの乗客で長蛇の列が出来ていた。果てして間に合うのだろうか。あと15分しかない。
やっとこさ順番を待って、イミグレーションを受けると、僕の出国カードではダメだという。何でも警察のスタンプが必要らしい。1階にあるから押してもらってこいとのこと。聞くやいなや、駆け足で下に降り、警察のドアを叩く。
んが、誰もいない。おいおい、シエスタしてる場合でないよ。急患じゃやない、急なお願いだ。早く戻ってきておくれ。あちこち近くにの人に聞きまくる。しばらくすると、髭づらのエラそうなオッサンがコーヒーを持ってゆっ〜くりノソノソ戻ってきた。
時計を見るとあと10分。「僕は時間がないんだ、ラピド、ラピド!(急いで)」といかにも動作の遅そうなオッサンを急かす。
しかし、このラピドという言葉が逆によくなかったのか、エラそうなオッサンはさらにエラそうな対応をし出した。「オマエは日本人か?コリアンとは違うのか?」とのんびりパスポートをパラパラめくり出した。
「違う、違う。日本人ですよ。ぽるふぁぼーる〜(お願いしますよ)」
すると今度は、モロッコに入ったときの航空券を出せという。完全な嫌がらせ。時間がないのを知っていてわざとしてやがる。しかも、行きの航空券なんて、もう捨ててしまってナイ。どうしよう?
仕方がないので、日本行きの航空券に付いている最後の詳細みたいな紙を出し、「はいこれですよ」といって渡してみた。
エラソウなオッサンは「うん、なんだこれは?」てな顔をしている。しかし、だんだん面倒くさくなったのか、やっとスタンプを押して、僕に向かってパスポートを投げ捨てた。
ムッキー!!権力とは一歩間違えるとこういう使い方する奴もいるのか。文句をいうのも面倒なので、さっさと警察を後にし、イミグレーションへ戻る。あと5分しかないぞ!
それでも無事、出国審査を終えることができた。後はフェリーに乗るだけだ。と思ったら、フェリーへの通路でまたしても長蛇の列ができている!
僕の船とは違う、別の船のチェックで時間がかかっている模様。出国審査が終わったのに、ゲートで一人一人また審査確認をしているのだ。それでも、「ちょっとここを通してください。僕は時間がないんです!!」押しのけ、掻き分け、やっとこさ人込を通り抜けた。まさにそのとき!
ぶぉぉぉぉぉぉぉーーーーー。
耳が驚くほどの大きな汽笛を鳴らし、船はゆっくりと出港し出した。
「ち、ちょっと待ってよ〜」
あと少しで手が届く距離なのに、船は待ってくれない。生まれて初めて船に乗り遅れた瞬間は周りがスロモーションに見えた。ゆっくりだが着実に僕の元を遠ざかり、離れていく。あぁ、まさかこんなお笑いみたいなことが自分の身に降りかかってくるなんて!
隣船の係員のお姉さんは「あら残念ね」と同情してくれた。同情するなら乗せてくれ(船なき子)とお願いしてみるが、やはりダメ。
仕方がないので、チケットを購入したオフィスへトボトボ戻る。事情を説明すると、例の杖を突いた太ったオッサンが出てきて、慰めるどころか、むちゃくちゃ怒られた。「なんで遅れるんだ!お前だけだぞそんなドジは!」「お前がノロノロしているからだ。普通はありえない!」「全員が乗れたんだ。お前だけだ、いいかオ・マ・エだけ!」
あぁ、どうせ僕はノロマでウスノロでダメな亀さんですよ。34歳にして半泣き。もう荷物をまとめて実家に帰らせて頂きます。
しかし、このオッサン、怒りながらも俺について来いという。歩きながら杖を床にバンバン叩いているので、よっぽど腹立たしいのだろう。「ここへ入れ」と導かれた先は、別の船会社。なんとオッサンは代わりのチケットを購入してくれたのだった。
「いいか、今度は絶対に乗り遅れんじゃないぞ。」
そう言って、杖を僕に向けて威嚇しながら別れた。何だかんだでいい奴。モロッコ人の優しさに最後に触れた瞬間だった。
こうして僕は無事、ジブラルタル海峡を越えることができた。
但し、対岸のスペインの町アルヘイラスに到着したのは夜も更けてのことだけれども。生まれて始めてのスペイン。港では遅れたにも関わらず、たくさんのイルカが歓迎してくれた。この国ではどんな物語が待っているのだろうか。
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この旅行記へのコメント (2)
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- 世界ウォーカー カズさん 2007/05/20 16:09:07
- こんにちは。
- 先日、お気に入りの登録の許可を頂いたkazu777です。ありがとうございます。
少しづつですがフーテンの若さんさんの旅行記を読ませて頂いてます。
僕の負けじと来年には世界への1歩を踏み出したいです。嫁探しも考えようかな(笑)
では、引き続き旅行頑張ってください!!
- フーテンの若さんさん からの返信 2007/05/20 18:47:04
- RE: こんにちは。
- kazu777さん
ご登録頂きありがとうございました!ぜひ機会がありましたら海外へ!ボクも最初はまったく訳分からない状況でしたが、いまだにトラブル続きです!ぜひ海外のどこかでお会いしましょう!!
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