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 アメリカを説明する時、人種の坩堝って言葉よく使われますよね。私は市バスに乗るとミネソタの「人生の坩堝」が見えると思う。路線がどんな地域を通っているかで、生活者たちの横顔が見えるというか。<br /> 市バスは安い(ミネアポリスでは現在通常1ドル50セント、ラッシュアワーは2ドル、ダウンタウン・ゾーンは50セント。通常料金だと2時間半の間乗り降り自由です。)から街を観光する時にも利用したいけど、こっちはとにかく時刻表があってないようなもの。だいたい定時を最低5分、10分遅れると思っておいて間違いない。時々バスが満員だと「つめて下さい」なんてことはなし、通り過ぎて行ってしまったりする。それでも「そういうもんか」と思って利用するしかないです。アメリカという国はシャトルを飛ばしたり、最新兵器を開発したりするくせに公共の交通手段は大国の中でも最低じゃないかな。<br /> で、バス。こちらではメトロ・トランジット(MT-以前はMTCといっていた)。<br />市バスというけど今注目のライトレール(次世代路面電車)も運営する第三セクターである。観光に利用するなら、ダウンタウンから6番か4番のバスでウォーカーアート・センターと彫刻庭園まで、9番か18番のバスでミネアポリス美術館、94番のエクスプレスでセントポール市内、16番でワイズマン美術館やミネソタ大学キャンパスへ。6番、11番でミシシッピ河向こうのノースイースト地区へ。こうやってお使いいただけます。本当にきちんと行くのかどうか確認したいとか、大雑把でも取りあえず時刻表を確認したいと思う場合、www.metrotransit.orgをチェック。スタート地点の住所や名所を入力して、目的地の住所か名所の名前を入力すると、どのバスを使うか、どこで下りてどう歩くか、教えてくれる。<br /> 「人生の坩堝」。朝のバスには、アップタウンとかに住んでいる若い通勤者が多い。車を運転しない(出来ない)シニアも。車椅子や歩行器の乗り降りのために乗降口を操作できるから、バスで出かけるお年寄りや体の不自由な人も多々見かける。勿論介護犬、盲導犬なんかもフリーパス。時には近所の学校から一クラスでフィールドトリップなんて子供たちがどやどや乗り込んで来たりする。(とてもうるさい。)<br /> ちょっとだけお金のあるホームレスが家財道具一式みたいな大荷物で乗り込んできたりもします。(時々だけどね。)アメリカの市バスは怖そうと思う人もいるでしょうね、きっと。確かに乗車すると奇麗じゃないし、「なんか臭うな」ってこともあるし、日本のバスなんかに慣れていると怪しい感じがすると思う。でも、海外に行ったら公共の交通機関を絶対使うべきだ。街が違って見える、その街を構成する人が見える。そしてその人の人生が何となく見える。そうすると、ただの旅が、薄っぺらなありきたりの観光じゃない気分になれる。<br /> ある時、ちょっと「やばい」と言われている路線のバスに乗っていて(皆さんにはおすすめしません。冒険はしないように)、一番後ろに乗っている黒人の若者たちが<br />ラップをやり始めた。そうしたら、結構年齢のいった黒人の親父がそれに掛け合いで<br />混じって、バス中がラップで盛り上がるということがあった。こういうことは、ちょっと嬉しい。

市バスでアメリカを観る。

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2007/02/08 - 2007/02/08

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Huskyjazz

Huskyjazzさん

 アメリカを説明する時、人種の坩堝って言葉よく使われますよね。私は市バスに乗るとミネソタの「人生の坩堝」が見えると思う。路線がどんな地域を通っているかで、生活者たちの横顔が見えるというか。
 市バスは安い(ミネアポリスでは現在通常1ドル50セント、ラッシュアワーは2ドル、ダウンタウン・ゾーンは50セント。通常料金だと2時間半の間乗り降り自由です。)から街を観光する時にも利用したいけど、こっちはとにかく時刻表があってないようなもの。だいたい定時を最低5分、10分遅れると思っておいて間違いない。時々バスが満員だと「つめて下さい」なんてことはなし、通り過ぎて行ってしまったりする。それでも「そういうもんか」と思って利用するしかないです。アメリカという国はシャトルを飛ばしたり、最新兵器を開発したりするくせに公共の交通手段は大国の中でも最低じゃないかな。
 で、バス。こちらではメトロ・トランジット(MT-以前はMTCといっていた)。
市バスというけど今注目のライトレール(次世代路面電車)も運営する第三セクターである。観光に利用するなら、ダウンタウンから6番か4番のバスでウォーカーアート・センターと彫刻庭園まで、9番か18番のバスでミネアポリス美術館、94番のエクスプレスでセントポール市内、16番でワイズマン美術館やミネソタ大学キャンパスへ。6番、11番でミシシッピ河向こうのノースイースト地区へ。こうやってお使いいただけます。本当にきちんと行くのかどうか確認したいとか、大雑把でも取りあえず時刻表を確認したいと思う場合、www.metrotransit.orgをチェック。スタート地点の住所や名所を入力して、目的地の住所か名所の名前を入力すると、どのバスを使うか、どこで下りてどう歩くか、教えてくれる。
 「人生の坩堝」。朝のバスには、アップタウンとかに住んでいる若い通勤者が多い。車を運転しない(出来ない)シニアも。車椅子や歩行器の乗り降りのために乗降口を操作できるから、バスで出かけるお年寄りや体の不自由な人も多々見かける。勿論介護犬、盲導犬なんかもフリーパス。時には近所の学校から一クラスでフィールドトリップなんて子供たちがどやどや乗り込んで来たりする。(とてもうるさい。)
 ちょっとだけお金のあるホームレスが家財道具一式みたいな大荷物で乗り込んできたりもします。(時々だけどね。)アメリカの市バスは怖そうと思う人もいるでしょうね、きっと。確かに乗車すると奇麗じゃないし、「なんか臭うな」ってこともあるし、日本のバスなんかに慣れていると怪しい感じがすると思う。でも、海外に行ったら公共の交通機関を絶対使うべきだ。街が違って見える、その街を構成する人が見える。そしてその人の人生が何となく見える。そうすると、ただの旅が、薄っぺらなありきたりの観光じゃない気分になれる。
 ある時、ちょっと「やばい」と言われている路線のバスに乗っていて(皆さんにはおすすめしません。冒険はしないように)、一番後ろに乗っている黒人の若者たちが
ラップをやり始めた。そうしたら、結構年齢のいった黒人の親父がそれに掛け合いで
混じって、バス中がラップで盛り上がるということがあった。こういうことは、ちょっと嬉しい。

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