2006/10/22 - 2006/10/22
1618位(同エリア4956件中)
極楽蝶さん
鳥取県にある修験の山・三徳山。2004年の11月に一度訪れた時,2006年が開山1300年となると聞き,是非この年にもう一度ここに行ってみたかった。特別な日を狙って山陰に旅行(10月20日〜22日)をしたわけではなかったが偶然にも三徳山開山1300年祭の「京都聖護院特別採燈護摩法要」と「三徳縁御幸行列」の日に当たった。
20日に松江駅に行ったとき,偶然,三徳山開山1300年祭のポスターが目に入った。そこに22日のイベントが載っていたので急遽日程を変更。計画では21日に大山と三徳山に行き,22日は帰りの飛行機の時間があるので出雲に行く予定だったが,これを入れ替える。飛行機の時間があるので時間的には辛いが,でも見逃すわけにはいかない!!!
護摩法要の開始は午前10時。鳥取市内のホテルを7時30分頃出発。鳥取砂丘にちょっと寄ってから三徳山に向かう。三徳山へ行く路は山道だし,駐車場も多くない。1300年祭の行事だから交通規制とか駐車場とか心配だった。9時ちょっと過ぎた頃に着くと,意外なほどに静か。今日,本当にここで1300年の記念行事が行われるとは思えない。前回と違うのは,観光バスからぞろぞろと山伏姿の人たちが降りてくることぐらい。確かにこの山奥にしては人が多いが,ごった返す混雑を想像していたから意外。
午前10時を少し廻った頃,行事が始まった。秋晴れでとても気持ちが良い。
はじめに,三徳山三佛寺住職や聖護院の僧正らが本殿の前で読経などを行う。これが終わると護摩法要が執り行われる三佛寺宝物殿前に移動。宝物殿前には四隅に竹を立てて注連縄(しめなわ)を張って結界がつくられ,護摩壇が組み上げられた丸太を覆うヒノキの葉の山で出来ている。そこに京都・聖護院から参集した200名を超える山伏達が石段を一歩一歩登りながら登場。結界に入る前の作法,山伏問答もあり,日常世界が一変するようだ。
山伏問答とは,修験者として当然知っている知識を問い,また敵味方を確認し合うための作法。山伏達は,これをパスしなければ結界に入ることは許されない。この日も,
(答者) 「案内申す。案内申す」
(問者) 「承け給う。承け給う。・・・」
・
・
・
(答者)「そもそも山伏の二字,その儀は如何に。修験の儀は如何に」
(問者)「山伏とは真如法性の山に入り,無明煩悩の敵を降伏するの儀。修験道とは,・・・」
・
・
・
などと掛け合う。山伏達は無事にこれをクリアし,結界に入れた。
山伏達の入場が終わると,結界内では,法弓の作法。弓を持った行者が現れ,東西南北や正面などに弓矢を放ち,不浄なものを追い払い聖なる世界,神様を迎える準備が整う。
そして護摩法要。願文奉読がなされ,参詣された人たちの幸せが祈願されると,いよいよ護摩壇に火が付けられる。もうもうと煙と炎が立ち上がり,取り囲んでいた山伏の上に火の粉が降りかかる。けれども山伏達はこれにまったく動ぜず,一心不乱に読経を続ける。ヒノキの葉が全て焼き尽くされたところで護摩焚は終了。
最後は全員で本堂に行き,再び読経し,全ての行事が終了した。
午後には一部の行者は国宝となっている投入堂に参拝。ホラ貝を先頭に,山伏姿で険しい山道を登り投入堂前でお勤め。ホラ貝を吹き,読経を行っていた。
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- レンタカー JALグループ
-
行事開始前の本堂付近
はじまる前なのでリラックスした雰囲気です。 -
本堂前に整えられた祭壇
本堂前に設けられた祭壇。意外な程に簡単なもの。 -
御輿
この御輿は,御幸行列の際に担がれるもの。境内では11時頃に御幸行列が行われました。 -
法要のはじまり(1)
-
法要のはじまり(2)
-
法要のはじまり(3)
本堂の御本尊に読経 -
法要のはじまり(4)
-
山伏登場!!
-
ホラ貝を吹きながら入場する山伏
-
斧の様な物を持った山伏
-
山伏問答(1)
錫杖(しゃくじょう)を持った二人の山伏の内,手前が問者,正面を向いている者が答者。
問者は問を出したときに錫杖を鳴らし,答者は回答した後にこれを鳴らしていました。 -
山伏問答(2)
敵か味方か? 近くで聞くと迫力満点! -
法弓の作法
矢羽の色がちがう矢を6本持って登場。
東西南北に各1本,正面に1本,もう一本を本堂の方に向かって矢を放ちました。 -
弓をいっぱいに絞って不浄を退治
-
弓を放つ!
-
護摩法要開始前
-
願文奉読
-
護摩法要(1)
法要を執り行う山伏は,ときどき黒く長い弓のようなものでヒノキの葉の山を軽く叩くような動作を繰り返していました。 -
護摩法要(2)
護摩木を護摩壇に投げ入れる山伏。
護摩木はひとつひとつ祈祷され,刀で清められてから火に込められていました。 -
一心に読経
護摩法要の最中結界内の山伏達は煙や火の粉をものともせず,ひたすら読経を行っていました。
山伏達の服には,ヒノキの葉の燃えかすがいっぱいかかっていました。 -
最後に本堂にお参り(1)
護摩焚が終わると,山伏達は本堂前に集合。本尊に読経を。 -
最後に本堂にお参り(2)
-
護摩法要の全ての日程が終わったことが告げられる
-
投入堂に向かう山伏達
ホラ貝を吹く者を先頭に,修験道者は投入堂に向かう。
現代の山伏はデイ・パックを背負う者もいる。その上,足下は地下足袋のようだが,実はエア・クッション入り。 -
投入堂でのお勤め(1)
読経の前に,投入堂に向かってホラ貝を吹く。 -
投入堂でのお勤め(2)
合掌しながら,投入堂に向かって一心に読経を唱える。 -
投入堂でのお勤め(3)
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
2
27