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一日クルーズの船は7時半には出港する。お迎えも早い。<br />大きな遊覧船ってとこ、乗客は多い。船内に案内のスピーチが流れる。しかしこれが大変、乗っている人の言葉なのか、数ヶ国語が流されるから、スピーカーの声がやむことがない。ということはすこぶるうるさい。日本語もある。ただし日本人が話しているのではないから聞き取りにくい。甲板に出た。こっちの方がはるかに気持ちがいい。<br /><br />ワン デイ クルーズはサローン湾のエギナ、ポロス、イドラの島々を巡る。<br /><br />船が港に着く。勝手に島内を見学、時間に遅れなければほっつき歩いていても大丈夫。で、勝手に歩き回って写真を撮っている。その代わり写真しかないので、どれがどの島だか区別がつかない。<br /><br />船が着くとネコが何十匹もお迎えしてくれた島があった。<br />ロバが待っていてくれた島もあった。乗ろうと思って、カメラをカメラバッグにしまっていたら、最後の1頭が客を乗せて行ってしまった。でもぶらぶら歩きはたのしかった。ピスタチオの木がめずらしかった。<br /><br />網を修理しているおじさんに会った。おじさんは、この網は日本製だと言った。「日本のものは質はいいですか?」と聞くと、「とてもいい」と満足げに答えてくれた。こんな遠くで日本の網が役に立っているのはうれしい。<br /><br />昼食は船内で、食堂に全員入れないので交代制で。お皿を持って並ぶと、流れ作業でお皿に料理を盛ってくれた。リンゴも1ケついてきた。食事の仕方を見ているとおもしろかった。日本人グループは料理用の切れないナイフで一生懸命リンゴの皮をむいていた。ヨーロッパ人は丸かじり。<br /><br />パンとリンゴをポケットに入れて甲板に出た。カモメがパンを目当てについてくる。毎日クルーズ船が来て、パンをくれるので覚えてしまったらしい。何羽も船の周りを飛び交う。まるで映画の「鳥」みたいだね。中には手から受け取っていくのもいる。こういうことは大好きなオバサン、喜んでパンを投げると、上手にとる。<br /><br />そうそう、リンゴの食べ方の続き。甲板でリンゴをかじっている男性を見ている。もちろん丸かじり、芯は残すかなと思ったら芯もタネも食べてしまった。残ったのはガクだけ。それをぽいと海の中へ。これだけ全部食べてくれればリンゴも本望でしょうね。<br />ドイツでもまだ硬い洋ナシをこりこりかじっていたっけ。そういえば捨てたのはガクだけだったな。食文化のちがいだろう。<br /><br />カモメの写真を撮っていると、ふと視線を感じた。そちらの方へ目をやると、ヨーロッパ人がじっと私のカメラを見つめている。その時使っていたカメラはコンンタックスRX、レンズはツァイスのゾナーだ。Papasanに「あの人の使っているカメラ見てきて」というとさりげなく見て、「ライカだよ」と教えてくれた。なるほどね。<br /><br />海はきれいだし、風景はきれいだし、海岸めぐりの馬車にも乗ったし、お茶も飲んだし、たのしかった。夕日もきれいだった。<br /><br />帰ったのは日が落ちてからだった。暗くなった港に船が波しぶきを立てて入ってくると、なにやら黒いものは周りを飛んでいる。よくよく見るとカモメたちだ。もうねぐらに帰っていてもいいのに、何をしているんだろう、もっとよく見ると暗い水面に何かが跳ねている。小魚だ。船の波に巻き込まれて小魚が水面に飛び出していたのだ。カモメはこれを狙って食べにきていたというわけ。これも毎日の経験なのだろう。賢い。たいしたものだ。<br /><br />明日はクレタ島へ飛ぶ。<br />

ワン デイ クルーズ

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1996/11 - 1996/12

4872位(同エリア6145件中)

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7

buchijoyce

buchijoyceさん

一日クルーズの船は7時半には出港する。お迎えも早い。
大きな遊覧船ってとこ、乗客は多い。船内に案内のスピーチが流れる。しかしこれが大変、乗っている人の言葉なのか、数ヶ国語が流されるから、スピーカーの声がやむことがない。ということはすこぶるうるさい。日本語もある。ただし日本人が話しているのではないから聞き取りにくい。甲板に出た。こっちの方がはるかに気持ちがいい。

ワン デイ クルーズはサローン湾のエギナ、ポロス、イドラの島々を巡る。

船が港に着く。勝手に島内を見学、時間に遅れなければほっつき歩いていても大丈夫。で、勝手に歩き回って写真を撮っている。その代わり写真しかないので、どれがどの島だか区別がつかない。

船が着くとネコが何十匹もお迎えしてくれた島があった。
ロバが待っていてくれた島もあった。乗ろうと思って、カメラをカメラバッグにしまっていたら、最後の1頭が客を乗せて行ってしまった。でもぶらぶら歩きはたのしかった。ピスタチオの木がめずらしかった。

網を修理しているおじさんに会った。おじさんは、この網は日本製だと言った。「日本のものは質はいいですか?」と聞くと、「とてもいい」と満足げに答えてくれた。こんな遠くで日本の網が役に立っているのはうれしい。

昼食は船内で、食堂に全員入れないので交代制で。お皿を持って並ぶと、流れ作業でお皿に料理を盛ってくれた。リンゴも1ケついてきた。食事の仕方を見ているとおもしろかった。日本人グループは料理用の切れないナイフで一生懸命リンゴの皮をむいていた。ヨーロッパ人は丸かじり。

パンとリンゴをポケットに入れて甲板に出た。カモメがパンを目当てについてくる。毎日クルーズ船が来て、パンをくれるので覚えてしまったらしい。何羽も船の周りを飛び交う。まるで映画の「鳥」みたいだね。中には手から受け取っていくのもいる。こういうことは大好きなオバサン、喜んでパンを投げると、上手にとる。

そうそう、リンゴの食べ方の続き。甲板でリンゴをかじっている男性を見ている。もちろん丸かじり、芯は残すかなと思ったら芯もタネも食べてしまった。残ったのはガクだけ。それをぽいと海の中へ。これだけ全部食べてくれればリンゴも本望でしょうね。
ドイツでもまだ硬い洋ナシをこりこりかじっていたっけ。そういえば捨てたのはガクだけだったな。食文化のちがいだろう。

カモメの写真を撮っていると、ふと視線を感じた。そちらの方へ目をやると、ヨーロッパ人がじっと私のカメラを見つめている。その時使っていたカメラはコンンタックスRX、レンズはツァイスのゾナーだ。Papasanに「あの人の使っているカメラ見てきて」というとさりげなく見て、「ライカだよ」と教えてくれた。なるほどね。

海はきれいだし、風景はきれいだし、海岸めぐりの馬車にも乗ったし、お茶も飲んだし、たのしかった。夕日もきれいだった。

帰ったのは日が落ちてからだった。暗くなった港に船が波しぶきを立てて入ってくると、なにやら黒いものは周りを飛んでいる。よくよく見るとカモメたちだ。もうねぐらに帰っていてもいいのに、何をしているんだろう、もっとよく見ると暗い水面に何かが跳ねている。小魚だ。船の波に巻き込まれて小魚が水面に飛び出していたのだ。カモメはこれを狙って食べにきていたというわけ。これも毎日の経験なのだろう。賢い。たいしたものだ。

明日はクレタ島へ飛ぶ。

同行者
カップル・夫婦
交通手段
  • 船が着くとネコのお出迎え。魚を貰って。

    船が着くとネコのお出迎え。魚を貰って。

  • ネコ好き、人好き

    ネコ好き、人好き

  • 日本製の網の手入れをするおじさん

    日本製の網の手入れをするおじさん

  • 馬車の八百屋さん

    馬車の八百屋さん

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