アメリカ旅行記(ブログ) 一覧に戻る
遊悠人の旅(写真はグランドキャニオン/マーサポイント)<br />  <br /> 今回は久しぶりのアメリカです。スキーで行ったネバダのレイク・タホ以来です。その時も、ホテルの1階はすべてカジノなのでビックリしました。今回は事務所移転などいくつもの行事が重なったため、ゆっくり企画する間もなく、現地の5日間グランドサークルのツアーに便乗させてもらいました。日本から4組9人現地在留の方4組9人、合計で18人とガイド1名の旅となりました。<br /><br /> 8/23:JAL便にてラスベガス直行、やはりこの辺りを周るにはこの町が起点となる。入国時は約1.5時間並ばされました。ここの国際空港は国内線のそれと比べ、一回り小さく審査口が3ケ所しかありません。<br />そこで指紋(両人差し指)や写真を撮られるのですから、時間もかかるわけです。<br />ホテルはルクソール、エジプトをテーマとした巨大なホテルです。もっともこの町のホテルは3~5000室もあるのが普通です。その巨大な部屋数を埋めるため、カジノが日必要なのです。これらのホテルはすべて1階はカジノとなります。そして時に億万長者を生み出します。<br /><br /> 結局ホテルチェックインは夕方となり、食時後、夜景を見に「スフィアセンター」に行くが、ここでもエレベーター50分待ち。<br />このタワーの面白いところは展望台の上にゲームランドがあることだ。しかもそれは屋外にあり、スリルを求めるなら打ってつけだ。なお1階のショッピングセンターで地球儀の準宝石を埋め込んだ大玉が100~150$で売られていたのにはショック!中国製なのに上海よりずっと安いのだ。1ケタ違うんじゃないのか?<br />帰りにH.ベラージオの噴水ショーを見てホテルに戻り、カジノで運試し。もっとも当たったためしはないが。<br /><br /> 8/24:5日間グランドサークルツアーの参加者がこのホテルに集まり、8:45AMいざ出発。大型バスに18人はちょうどいい人数である。まずザイオン国立公園に向かう。ドライバーはこのバスの大きさにふさわしいドデカいロバート、JAZZ好きで陽気な黒人である。<br /><br /> こういったツアーでは最低限の参加ルールとして、①時間を守る、②必要以上に他人の詮索をしないことはもちろん、とかくわがまま・自己本位な人間性が出てくるので注意をしたい。それと③機内では、トイレが近い者は通路側に座る、皆が就寝中は窓ブラインドを開けない、④食事付きのコースでは最低限の食事マナーも備え<br />たいもの。また、他人や外国人を見下したり、へつらったりするのはまさに最低の行為となる。<br /> 皆が同じく生きてきたわけではない。一人旅もいいが、こういったツアーでは、人それぞれの生き方や考え方をぶつけ合う絶好の機会である。つまらない人生を歩んできた者は、やはり一緒にいてつまらない。<br /><br /> さてバスは東に向かいユタ州に入る。時差のためさらに1時間早くなる。途中スーパーで昼食を買込み、車中で食べる。のり巻きやいなり寿司もある。東に向かうほど時間を繰り上げるため、食事の間隔が短くなり、どうしても食べ過ぎ気味。<br /><br /> 約3時間でザイオン国立公園到着。まずビジターセンターで資料をもらい、唯一走ることを許された公園内バスに乗り換え、バージン川沿いに奥に入る。周りは300~500mの切り立った崖だ。ここには7つのハイキングトレイルがあり、何泊かして、これらトレイルを歩かないとザイオンの良さは見えない。<br /><br /> 後、ブライスキャニオン国立公園に向かう。途中バッファローの群れに出会う。飼育されているのだ。かつては西部一帯で走り回っていたあの黒い巨体が数十頭。2時間走りブライスキャニオン到着した時はすでに18時、ブライス・ポイントからインスピレーション・ポイントまでのリムトレイルをハイキング。ここは馬蹄形のキャニオンの崖っぷちを歩く約2kmの最もやさしいコースだ。夕焼けに映えたピンク色の侵食地層はまるで西安の兵馬俑のように見え、またトルファン近郊の火焔山のようでもあり、とても幻想的で美しい景観である。<br /><br /> グランドサークルツアー自体、侵食されたさまざまな地形を楽しむものだが、ここが今回で一番新しい白亜紀~新生代第三期のものである。湖底に堆積したやわらかな泥岩・砂岩が侵食され、このような地形になったようだ。<br />そのため、どんどん削られており、次回来ることがあればまた変わったキャニオンが見られることだろう。<br /><br /> 今日の泊まりは標高約2500mのブライスキャニオンロッジ。ここで今まで持ってきた携帯電話がやっと通じた。<br />なにせこのあたり一帯は、電波が届かない。夜9時は日本では前日昼の12時である。私の身体はここ2ケ月のあわただしさや時差ボケで疲れきっており、即ベッドへ。星空がとてもきれいだった。<br /><br /> 8/25:今日はキャピトル・リーフ国立公園からアーチーズ国立公園までの行程。昨夜は2時頃目が覚めてしまい、寝たような、寝ないような心身喪失状態。それでも6時半、ご来光を拝みにサンライズポイントへ。さすがに高地なため気温は日中の40度から8度ぐらいまで下がる。<br /> ロッジで簡単な朝食を済ませ、ここから2時間半かけ、キャピトルリーフ国立公園に向かう。ここのビジターセンターで地層図を手に入れたので、この地域一帯の生い立ちがおおよそわかる。日本の複雑なそれと違い、ほんとうに単純な構成に感心する。中生代とは、三畳紀、ジュラ期、白亜紀に区分され、数億年前から数千年前の時代であり、かの恐竜が栄えた時代で、映画「ジュラシックパーク」はこの時代から取った名前である。ということは今回、恐竜の骨も期待できるかも知れない。<br /><br /> またこの地域にはアナサジインデイアンが残した壁画や、その後入植したモルモン教徒が残した数々の痕跡や果樹園などが多く見られ、まさに彼らのこの地域への貢献は絶大なものがある。<br /><br /> さらに3.5時間かけデッドホースポイントヘ、ここは名前の通り、コロラド川が大きく蛇行したくびれた部分に馬を追い込み、捕獲した地点である。インデイアンが馬を操り、疾走してしている姿が目に浮かぶ。中生代の地層は、ここでもほぼ水平で、数百mもある直立した崖からは、数億年前からの砂岩や頁岩の堆積層がきれいに積み重なっているのがよく見える。いわばリトル・キャニオンといったところ。ここから想像するに、グランドキャニオンとはいかなるものや、期待が大いに膨らんでくる。<br /><br /> さらに、グリーンリバー経由30分ほどで、今日の最終予定であるアーチーズ国立公園へ。今日もすでに夕方6時をまわっているがまだまだ明るい。名前のとおり、雨や風で侵食されたアーチ型の残丘や地層が数多く残っている。なかには巨大なダブル・アーチもあるが、残念ながら今もすこしづつ崩れていっている。今日は一部を巡り、明日デリケート・アーチまで往復2.5時間のトレイル予定。<br /><br /> ホテルに向かう途中、スーパーで買い物。ン十年前、最初に来たアメリカでよく飲んだビール「Michalob」を見つけ半ダース購入、小瓶で6$ほど。こちらは1本で買えば高いのだ。さっそくスーパーを出て飲んでみた。<br />少しだけ昔の味がした。そもそも軽いビールなのだ。ちなみにこのライト版はまずい。でも運転手のロバートが寄ってきて、「往来で飲むと逮捕される」んだと。あわててバスに駆け込む。<br /><br /> 今日の宿はモアブのモーテル、夕食は向かいの中華料理「四川」、マーボ豆腐とか久しぶりに野菜を食べた。味?やっぱ大味である。中国人経営なんだけど。<br /><br /> 8/26 6時起床、なんというツアーだ。日の出参りツアーじゃあるまいし。疲れた体にはキツイ。オムレツとポテト、マフィンと2人前の朝食を平らげた胃袋だけは今日も元気。8:00再びアーチーズへ。<br /><br /> 片道1時間ほどのトラム。なだらかな岩山を越え、たどり着いたのがデリケート・アーチ。なんと見事に残った岩の半ドーナッツ。途中、厚さ1mほどの瑪瑙(メノウ)の層を挟んでいた。きっと昔のインデイアンは矢じりなどに利用したに違いない。バスに戻り、昨日冷やしておいたMichalobを一気に飲む。一瞬胃袋もビックリし、少し痙攣したようだ。やはりビールはこうして飲むのが一番旨い。かつて山を登っていた頃、頂上まで水をがまんして一気に<br />ビールを流し込んだことがあるが、のど越しまでは天国。だがビールが胃に達したとたん、痙攣を起こし、しばらく息ができなかったことがある。命がけである。<br /><br /> モアブの町に戻り、昨日のスーパーで弁当を買い、モニュメント・バレーへ。かの「駅馬車」「黄色いリボン」「荒野の決闘」などジョン・フォード監督が好んで使った西部劇の舞台である。ホテルでチェック・インを済ませ、四駆に乗り換え、一帯を廻る。ここはナバホ・インデイアンの居住地で、それなりの自治が認められている。ちょうどユタとアリゾナに跨りビジター・センターの国旗は、星条旗とユタ州旗、アリゾナ州旗とナバホの旗が四つ翻っている。<br /><br /> ここで見たのが恐竜の足跡の化石。ジュラ期のものだそうだ。約20cmの足長。ナバホの者に聞いたら、アッチで採れたというがなんだかあやしい。でも近くに恐竜博物館があるというから近くで採れたのは間違いない。<br /><br /> 宿泊はグールデイング・ロッジ。ここを開いたハリー・グールデイングがナバホとの交易所としたところで最高の立地。数々の西部劇を誘致したのも彼だ。だが今夜もよく眠れず、天空を眺めることになる。しかしキレイだ。星の輝きが違う。<br />銀河に流れるカシオペア。そして大熊座からたどる北極星の周りにも、日本ではあまり見えない星がいっぱい。俺もずいぶん生きてきたんだな、なんて感傷してる。<br /><br /> 8/27 6:45 部屋から見えるサンライズは、なんと美しく神々しいこと。この景色、やはりここはインデイアンが住むべき土地と思う。同じ東洋人として、ずっと遠い祖先もこの朝日を見ていたにに違いない。今回来てよかったー、と初めて思う。なんと広い台地。そうだ、ここはアメリカなんだ。ここモニュメントバレーにはナバホが住む<br />にふさわしい。<br /><br /> 相変らず、朝食はオムレツにポテト、オレンジジュース、コーヒーのまま。今日グランドキャニオンへ向かう。ここからアリゾナだ。<br />この州は、ユタのちょうど南に位置するが、夏時間を採用しないため時計の針を1時間戻す。時差の調整が厄介だ。<br />バスは昨日から冷房が故障し、車内は蒸し風呂状態。窓は開かないため、天井の非常口を開け、突っ走る。途中、ナバホ・ナショナル・モニュメントで13世紀頃のアナサジインデイアンの遺跡を遠望。ここにも恐竜の足跡が。途中、バーガーをかじりながら、レイクパウエル湖畔の町ペイジへ。ここは米国1のグレンキャニオンダム(フーバーより大きい)と教会の多い町だ。<br /><br /> さっそく四駆車に分乗し、アンテロープキャニオンへ。<br />ここは、雨季の大雨がこの辺一帯のナバホ砂岩を削ってできた言わばらせん状洞窟の渓谷である。ただ、削られた赤いナバホ砂岩は、光の微妙な差込みによってその雰囲気を怪しげに変え、見方によっていろんな顔や景色や動物に見せる。まれで別世界にきたようだ。絶好のフォト・ポイントながら三脚は必須である。<br /><br /> イーストリムから待望のグランド・キャニオンへ入る。なんとこの渓谷は450kmも続く。今回そのごく一部を見ることになる。<br />まずデザートビューポイントから。ここはちょっと期待はずれ。サウスリムに向かう。まず今宵のホテル:サンダーバードへチェックイン。そしてサンセットを見るためヤババイ・ポイントへ。<br /><br /> あこがれのグランド・キャニオン。このあたり一帯が数百万年かけ、ゆっくりと上昇し、それに伴いコロラド川が大地を削って今日の景観になったもの。そしてそれは今も続いている。<br /><br /> 渓谷はただ川が削ってできるものではない。大地が隆起するから川が削り、渓谷ができるのである。ここは大規模なロッキーを造った造山運動がゆっくりと継続して行われたため、このような大渓谷がが生まれた。驚くべきことに、渓谷の上部はほぼ平坦だが、既に標高2500mもある。まだまだこの造山運動は続くと思われ、数百万年後には、やがて標高4-5千mの山々が連なることになるのだろう。<br /><br /> このホテルは、どの部屋からも渓谷が眺められる最高の立地である。リスが跳ね回り、グレイトホーン(大角シカ)が急峻なガケで餌を食む。今日の夕食はテンダーロインのステーキ、フルコースだ。一緒のテーブルのN君は明日、仕事先のニューオリンズに戻る予定だが、大型ハリケーン「カトリーナ」が迫り気が気でない様子。<br /><br /> 8/28 なんと今日は4:45にたたき起こされた。朝日を拝みに行くんだと。マーサポイントでサンライズ。週末のせいか、やたら車も人も多いのだけは気に入らない。ここはよく撮影され、いろんなメデイアに紹介されるポイントの一つで、いまにも渓谷に崩れていきそうな危うさがすばらしい。<br /><br /> 懐かしのルート66を一部通り、バスは出発地ラスベガスへ。約6時間。バスの冷房は、ロバートが朝一番で近くの町で修理してくれており、今までの分を取り返すべく強力に冷房をかける。昼食はルート66復興に尽力してる床屋の??さん経営の店で食事、そのせいか、店は応援客でいっぱい。<br /><br /> 夕刻、再びルクソール・ホテル。相変わらずミラージュの火山ショーとベラージオの噴水ショウへ。そして少し街を歩く。熱い!40度はあろうか。同行のN君は、ハリケーン「カトリーナ」の避難勧告で、結局あと2-3日ここベガスに滞在するハメに。後々のためカジノでいっぱい稼いでくれ。<br /><br /> 今回の旅は個人的に最悪のタイミングだったが、後にやはり行って良かったと思うことだろう。長かったような、短かかったような、あわただしく過ぎた2005年の夏の夢。<br /><br /> 8/29 HP866(サウス・ウエスト航空)でサンフランシスコ乗換え、JAL001便で日本へ。出国時、再度指紋と顔写真を取られた。預ける荷物も、貴重品は機内に持ち込み、キーはかけないまま。テロ対策で、キーは壊されても文句が言えないそうだ。<br /><br /> 8/30 15:30予定より、やや早く成田到着。辛苦了(お疲れ様でした)!<br /><br />

米国西部・グランドサークルを周る

4いいね!

2005/08/23 - 2005/08/30

33417位(同エリア51605件中)

0

15

悠遊人(ゆうゆうじん)

悠遊人(ゆうゆうじん)さん

遊悠人の旅(写真はグランドキャニオン/マーサポイント)
  
 今回は久しぶりのアメリカです。スキーで行ったネバダのレイク・タホ以来です。その時も、ホテルの1階はすべてカジノなのでビックリしました。今回は事務所移転などいくつもの行事が重なったため、ゆっくり企画する間もなく、現地の5日間グランドサークルのツアーに便乗させてもらいました。日本から4組9人現地在留の方4組9人、合計で18人とガイド1名の旅となりました。

 8/23:JAL便にてラスベガス直行、やはりこの辺りを周るにはこの町が起点となる。入国時は約1.5時間並ばされました。ここの国際空港は国内線のそれと比べ、一回り小さく審査口が3ケ所しかありません。
そこで指紋(両人差し指)や写真を撮られるのですから、時間もかかるわけです。
ホテルはルクソール、エジプトをテーマとした巨大なホテルです。もっともこの町のホテルは3~5000室もあるのが普通です。その巨大な部屋数を埋めるため、カジノが日必要なのです。これらのホテルはすべて1階はカジノとなります。そして時に億万長者を生み出します。

 結局ホテルチェックインは夕方となり、食時後、夜景を見に「スフィアセンター」に行くが、ここでもエレベーター50分待ち。
このタワーの面白いところは展望台の上にゲームランドがあることだ。しかもそれは屋外にあり、スリルを求めるなら打ってつけだ。なお1階のショッピングセンターで地球儀の準宝石を埋め込んだ大玉が100~150$で売られていたのにはショック!中国製なのに上海よりずっと安いのだ。1ケタ違うんじゃないのか?
帰りにH.ベラージオの噴水ショーを見てホテルに戻り、カジノで運試し。もっとも当たったためしはないが。

 8/24:5日間グランドサークルツアーの参加者がこのホテルに集まり、8:45AMいざ出発。大型バスに18人はちょうどいい人数である。まずザイオン国立公園に向かう。ドライバーはこのバスの大きさにふさわしいドデカいロバート、JAZZ好きで陽気な黒人である。

 こういったツアーでは最低限の参加ルールとして、①時間を守る、②必要以上に他人の詮索をしないことはもちろん、とかくわがまま・自己本位な人間性が出てくるので注意をしたい。それと③機内では、トイレが近い者は通路側に座る、皆が就寝中は窓ブラインドを開けない、④食事付きのコースでは最低限の食事マナーも備え
たいもの。また、他人や外国人を見下したり、へつらったりするのはまさに最低の行為となる。
 皆が同じく生きてきたわけではない。一人旅もいいが、こういったツアーでは、人それぞれの生き方や考え方をぶつけ合う絶好の機会である。つまらない人生を歩んできた者は、やはり一緒にいてつまらない。

 さてバスは東に向かいユタ州に入る。時差のためさらに1時間早くなる。途中スーパーで昼食を買込み、車中で食べる。のり巻きやいなり寿司もある。東に向かうほど時間を繰り上げるため、食事の間隔が短くなり、どうしても食べ過ぎ気味。

 約3時間でザイオン国立公園到着。まずビジターセンターで資料をもらい、唯一走ることを許された公園内バスに乗り換え、バージン川沿いに奥に入る。周りは300~500mの切り立った崖だ。ここには7つのハイキングトレイルがあり、何泊かして、これらトレイルを歩かないとザイオンの良さは見えない。

 後、ブライスキャニオン国立公園に向かう。途中バッファローの群れに出会う。飼育されているのだ。かつては西部一帯で走り回っていたあの黒い巨体が数十頭。2時間走りブライスキャニオン到着した時はすでに18時、ブライス・ポイントからインスピレーション・ポイントまでのリムトレイルをハイキング。ここは馬蹄形のキャニオンの崖っぷちを歩く約2kmの最もやさしいコースだ。夕焼けに映えたピンク色の侵食地層はまるで西安の兵馬俑のように見え、またトルファン近郊の火焔山のようでもあり、とても幻想的で美しい景観である。

 グランドサークルツアー自体、侵食されたさまざまな地形を楽しむものだが、ここが今回で一番新しい白亜紀~新生代第三期のものである。湖底に堆積したやわらかな泥岩・砂岩が侵食され、このような地形になったようだ。
そのため、どんどん削られており、次回来ることがあればまた変わったキャニオンが見られることだろう。

 今日の泊まりは標高約2500mのブライスキャニオンロッジ。ここで今まで持ってきた携帯電話がやっと通じた。
なにせこのあたり一帯は、電波が届かない。夜9時は日本では前日昼の12時である。私の身体はここ2ケ月のあわただしさや時差ボケで疲れきっており、即ベッドへ。星空がとてもきれいだった。

 8/25:今日はキャピトル・リーフ国立公園からアーチーズ国立公園までの行程。昨夜は2時頃目が覚めてしまい、寝たような、寝ないような心身喪失状態。それでも6時半、ご来光を拝みにサンライズポイントへ。さすがに高地なため気温は日中の40度から8度ぐらいまで下がる。
 ロッジで簡単な朝食を済ませ、ここから2時間半かけ、キャピトルリーフ国立公園に向かう。ここのビジターセンターで地層図を手に入れたので、この地域一帯の生い立ちがおおよそわかる。日本の複雑なそれと違い、ほんとうに単純な構成に感心する。中生代とは、三畳紀、ジュラ期、白亜紀に区分され、数億年前から数千年前の時代であり、かの恐竜が栄えた時代で、映画「ジュラシックパーク」はこの時代から取った名前である。ということは今回、恐竜の骨も期待できるかも知れない。

 またこの地域にはアナサジインデイアンが残した壁画や、その後入植したモルモン教徒が残した数々の痕跡や果樹園などが多く見られ、まさに彼らのこの地域への貢献は絶大なものがある。

 さらに3.5時間かけデッドホースポイントヘ、ここは名前の通り、コロラド川が大きく蛇行したくびれた部分に馬を追い込み、捕獲した地点である。インデイアンが馬を操り、疾走してしている姿が目に浮かぶ。中生代の地層は、ここでもほぼ水平で、数百mもある直立した崖からは、数億年前からの砂岩や頁岩の堆積層がきれいに積み重なっているのがよく見える。いわばリトル・キャニオンといったところ。ここから想像するに、グランドキャニオンとはいかなるものや、期待が大いに膨らんでくる。

 さらに、グリーンリバー経由30分ほどで、今日の最終予定であるアーチーズ国立公園へ。今日もすでに夕方6時をまわっているがまだまだ明るい。名前のとおり、雨や風で侵食されたアーチ型の残丘や地層が数多く残っている。なかには巨大なダブル・アーチもあるが、残念ながら今もすこしづつ崩れていっている。今日は一部を巡り、明日デリケート・アーチまで往復2.5時間のトレイル予定。

 ホテルに向かう途中、スーパーで買い物。ン十年前、最初に来たアメリカでよく飲んだビール「Michalob」を見つけ半ダース購入、小瓶で6$ほど。こちらは1本で買えば高いのだ。さっそくスーパーを出て飲んでみた。
少しだけ昔の味がした。そもそも軽いビールなのだ。ちなみにこのライト版はまずい。でも運転手のロバートが寄ってきて、「往来で飲むと逮捕される」んだと。あわててバスに駆け込む。

 今日の宿はモアブのモーテル、夕食は向かいの中華料理「四川」、マーボ豆腐とか久しぶりに野菜を食べた。味?やっぱ大味である。中国人経営なんだけど。

 8/26 6時起床、なんというツアーだ。日の出参りツアーじゃあるまいし。疲れた体にはキツイ。オムレツとポテト、マフィンと2人前の朝食を平らげた胃袋だけは今日も元気。8:00再びアーチーズへ。

 片道1時間ほどのトラム。なだらかな岩山を越え、たどり着いたのがデリケート・アーチ。なんと見事に残った岩の半ドーナッツ。途中、厚さ1mほどの瑪瑙(メノウ)の層を挟んでいた。きっと昔のインデイアンは矢じりなどに利用したに違いない。バスに戻り、昨日冷やしておいたMichalobを一気に飲む。一瞬胃袋もビックリし、少し痙攣したようだ。やはりビールはこうして飲むのが一番旨い。かつて山を登っていた頃、頂上まで水をがまんして一気に
ビールを流し込んだことがあるが、のど越しまでは天国。だがビールが胃に達したとたん、痙攣を起こし、しばらく息ができなかったことがある。命がけである。

 モアブの町に戻り、昨日のスーパーで弁当を買い、モニュメント・バレーへ。かの「駅馬車」「黄色いリボン」「荒野の決闘」などジョン・フォード監督が好んで使った西部劇の舞台である。ホテルでチェック・インを済ませ、四駆に乗り換え、一帯を廻る。ここはナバホ・インデイアンの居住地で、それなりの自治が認められている。ちょうどユタとアリゾナに跨りビジター・センターの国旗は、星条旗とユタ州旗、アリゾナ州旗とナバホの旗が四つ翻っている。

 ここで見たのが恐竜の足跡の化石。ジュラ期のものだそうだ。約20cmの足長。ナバホの者に聞いたら、アッチで採れたというがなんだかあやしい。でも近くに恐竜博物館があるというから近くで採れたのは間違いない。

 宿泊はグールデイング・ロッジ。ここを開いたハリー・グールデイングがナバホとの交易所としたところで最高の立地。数々の西部劇を誘致したのも彼だ。だが今夜もよく眠れず、天空を眺めることになる。しかしキレイだ。星の輝きが違う。
銀河に流れるカシオペア。そして大熊座からたどる北極星の周りにも、日本ではあまり見えない星がいっぱい。俺もずいぶん生きてきたんだな、なんて感傷してる。

 8/27 6:45 部屋から見えるサンライズは、なんと美しく神々しいこと。この景色、やはりここはインデイアンが住むべき土地と思う。同じ東洋人として、ずっと遠い祖先もこの朝日を見ていたにに違いない。今回来てよかったー、と初めて思う。なんと広い台地。そうだ、ここはアメリカなんだ。ここモニュメントバレーにはナバホが住む
にふさわしい。

 相変らず、朝食はオムレツにポテト、オレンジジュース、コーヒーのまま。今日グランドキャニオンへ向かう。ここからアリゾナだ。
この州は、ユタのちょうど南に位置するが、夏時間を採用しないため時計の針を1時間戻す。時差の調整が厄介だ。
バスは昨日から冷房が故障し、車内は蒸し風呂状態。窓は開かないため、天井の非常口を開け、突っ走る。途中、ナバホ・ナショナル・モニュメントで13世紀頃のアナサジインデイアンの遺跡を遠望。ここにも恐竜の足跡が。途中、バーガーをかじりながら、レイクパウエル湖畔の町ペイジへ。ここは米国1のグレンキャニオンダム(フーバーより大きい)と教会の多い町だ。

 さっそく四駆車に分乗し、アンテロープキャニオンへ。
ここは、雨季の大雨がこの辺一帯のナバホ砂岩を削ってできた言わばらせん状洞窟の渓谷である。ただ、削られた赤いナバホ砂岩は、光の微妙な差込みによってその雰囲気を怪しげに変え、見方によっていろんな顔や景色や動物に見せる。まれで別世界にきたようだ。絶好のフォト・ポイントながら三脚は必須である。

 イーストリムから待望のグランド・キャニオンへ入る。なんとこの渓谷は450kmも続く。今回そのごく一部を見ることになる。
まずデザートビューポイントから。ここはちょっと期待はずれ。サウスリムに向かう。まず今宵のホテル:サンダーバードへチェックイン。そしてサンセットを見るためヤババイ・ポイントへ。

 あこがれのグランド・キャニオン。このあたり一帯が数百万年かけ、ゆっくりと上昇し、それに伴いコロラド川が大地を削って今日の景観になったもの。そしてそれは今も続いている。

 渓谷はただ川が削ってできるものではない。大地が隆起するから川が削り、渓谷ができるのである。ここは大規模なロッキーを造った造山運動がゆっくりと継続して行われたため、このような大渓谷がが生まれた。驚くべきことに、渓谷の上部はほぼ平坦だが、既に標高2500mもある。まだまだこの造山運動は続くと思われ、数百万年後には、やがて標高4-5千mの山々が連なることになるのだろう。

 このホテルは、どの部屋からも渓谷が眺められる最高の立地である。リスが跳ね回り、グレイトホーン(大角シカ)が急峻なガケで餌を食む。今日の夕食はテンダーロインのステーキ、フルコースだ。一緒のテーブルのN君は明日、仕事先のニューオリンズに戻る予定だが、大型ハリケーン「カトリーナ」が迫り気が気でない様子。

 8/28 なんと今日は4:45にたたき起こされた。朝日を拝みに行くんだと。マーサポイントでサンライズ。週末のせいか、やたら車も人も多いのだけは気に入らない。ここはよく撮影され、いろんなメデイアに紹介されるポイントの一つで、いまにも渓谷に崩れていきそうな危うさがすばらしい。

 懐かしのルート66を一部通り、バスは出発地ラスベガスへ。約6時間。バスの冷房は、ロバートが朝一番で近くの町で修理してくれており、今までの分を取り返すべく強力に冷房をかける。昼食はルート66復興に尽力してる床屋の??さん経営の店で食事、そのせいか、店は応援客でいっぱい。

 夕刻、再びルクソール・ホテル。相変わらずミラージュの火山ショーとベラージオの噴水ショウへ。そして少し街を歩く。熱い!40度はあろうか。同行のN君は、ハリケーン「カトリーナ」の避難勧告で、結局あと2-3日ここベガスに滞在するハメに。後々のためカジノでいっぱい稼いでくれ。

 今回の旅は個人的に最悪のタイミングだったが、後にやはり行って良かったと思うことだろう。長かったような、短かかったような、あわただしく過ぎた2005年の夏の夢。

 8/29 HP866(サウス・ウエスト航空)でサンフランシスコ乗換え、JAL001便で日本へ。出国時、再度指紋と顔写真を取られた。預ける荷物も、貴重品は機内に持ち込み、キーはかけないまま。テロ対策で、キーは壊されても文句が言えないそうだ。

 8/30 15:30予定より、やや早く成田到着。辛苦了(お疲れ様でした)!

旅行の満足度
5.0
観光
5.0
ホテル
4.0
同行者
家族旅行
一人あたり費用
20万円 - 25万円
交通手段
観光バス
航空会社
JAL
  • ザイオン国立公園から始まり、米西部のいろんな自然公園を廻ります。

    ザイオン国立公園から始まり、米西部のいろんな自然公園を廻ります。

  • ブライスキャニオン国立公園

    ブライスキャニオン国立公園

  • モニュメントバレーの朝日

    イチオシ

    モニュメントバレーの朝日

  • キャピトル・リーフ国立公園

    キャピトル・リーフ国立公園

  • アーチーズ国立公園/USA

    アーチーズ国立公園/USA

  • グランドキャニオン<br /><br /> これが夢に見た渓谷か<br />それにしても安定して、数十億年も、これだけ水平に、ゆっくりと隆起した地域はとても日本ではありえません。

    グランドキャニオン

     これが夢に見た渓谷か
    それにしても安定して、数十億年も、これだけ水平に、ゆっくりと隆起した地域はとても日本ではありえません。

  • グランドキャニオンの夕日

    グランドキャニオンの夕日

  • グランドキャニオンの朝日

    グランドキャニオンの朝日

  • デッドホースポイント<br /><br /> 馬を追い込んで捕えたところ

    デッドホースポイント

     馬を追い込んで捕えたところ

  • アンテロープキャニオン<br /><br />特に珍しい地形ではありません。<br />第三紀層と思われる新しい水平の砂岩層(ナバホ砂岩)で、乾燥地帯、時に集中豪雨があるという条件ならこの地域一帯で見られそう。

    アンテロープキャニオン

    特に珍しい地形ではありません。
    第三紀層と思われる新しい水平の砂岩層(ナバホ砂岩)で、乾燥地帯、時に集中豪雨があるという条件ならこの地域一帯で見られそう。

  • アンテロープキャニオン2<br /><br /> 水の出口が気になります

    アンテロープキャニオン2

     水の出口が気になります

  • アンテロープキャニオン3<br /><br /> 雨が降りだしたら、鉄砲水が襲ってきます、早く逃げないと危なそうです。

    アンテロープキャニオン3

     雨が降りだしたら、鉄砲水が襲ってきます、早く逃げないと危なそうです。

  • ルート66

    ルート66

  • ラスベガスの噴水ショウ

    ラスベガスの噴水ショウ

この旅行記のタグ

4いいね!

利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。 問題のある投稿を連絡する

コメントを投稿する前に

十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?

サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)

報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。

旅の計画・記録

マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?

アメリカで使うWi-Fiはレンタルしましたか?

フォートラベル GLOBAL WiFiなら
アメリカ最安 288円/日~

  • 空港で受取・返却可能
  • お得なポイントがたまる

アメリカの料金プランを見る

フォートラベル公式LINE@

おすすめの旅行記や旬な旅行情報、お得なキャンペーン情報をお届けします!
QRコードが読み取れない場合はID「@4travel」で検索してください。

\その他の公式SNSはこちら/

PAGE TOP