建築めぐり

2005/07/27 - 2005/08/02

スペイン、モロッコときた今回の旅行の最後はポルトガルです。ポルトガルって信長のころには日本との国交も盛んだったのに、今ではどちらかというと日本では親しみのない国になっていますよね。でも、街の雰囲気もいいし、行ってみたらお気に入りの国のひとつになりました。

エリア ポルトガル

リスボンの町は、坂が多くて、歩くのには大変だけど、景観に変化があって散歩が楽しいです。
写真はサン・ジョルジェ城からの眺めです。高台にあるので眺めがいいです。

赤いケーブルカーがリスボンの街のイメージのひとつ。坂が多いから、ケーブルカーも大活躍です。

建物の壁はピンクや薄黄色のペンキで塗られていることが多く、ちょっとパステルカラーの壁はポルトガルの特徴だと思います。
あとはアズレージョといわれるタイルを使った壁面も特徴ですね。

リスボンから日帰りでシントラへ。
ムーアの城壁は非常に高い位置に山に沿うように建てられていて、なんとなく万里の長城を思い出しました。

遠くに見えるのが世界遺産のペーナ宮殿。

この宮殿は、なんといいますか、遊園地に建てられたお城みたいなキッチュな感じで、世界遺産というよりは、テーマパークにいるような不思議な印象でした・・・。色合いとかデザインがなんとも不思議。

シントラからさらにバスで西へ向かい、ロカ岬へ。
ここはユーラシア大陸最西端の地です。
日本からはるばるこんなところまで来たんだなぁ（私は今、オランダに住んでるわけだから実際にはぜんぜんはるばるじゃないんだけど）としみじみしてしまいました。

カフェでオレンジジュースをたのんだら、なぜか一緒に砂糖がついてきました・・・。
このNicolaっていうカフェはポルトガルでは有名なチェーン店なのかな。いろんなところで見ました。
先日、オランダのロッテルダムにも発見してびっくり。

さて、翌日は、リスボンのベレン地区。ジュロニモス修道院です。
とにかく大きくて豪華です。

この近くには、昔、日本でもはやったエッグタルト（パスティス・デ・ナタ）の老舗のお店があります。タルトがパリパリしてて、素朴な味がとっても美味しい！！

同じくベレン地区にあるベレンの塔です。
テージョ川の河口付近に建ち、16世紀初頭につくられたらしいのですが、元は出入りの船を監視する要塞であったらしく、地下には地下牢、一階には大砲が並んでいます。

夜は、ポルトガルの伝統音楽ファドを聴きに行ってきました。
しぶいっす。

ALFAという高速列車でポルトへ。340kmを3時間で移動です。
アルバロ・シザという建築家の事務所を案内いました。風景を切り取るというのがシザの建築のひとつの手法。窓から外を眺めると、確かにポルトの風景がきれいにコの字型の建築によって切り取られている。

ポルトでは主に建築巡り。
この写真はポルト建築大学。シザ設計。
どうも開口部が「顔」に見えてしまうんですけど。
この建築は、シザが実験的に様々なことを試した建築で、そのため、統一感がなくなっていますが、シザの設計手法がいろいろ見られます。

シザが26歳のときに設計したという、プールと、その近くのカフェもタクシーに乗って見に行ってきました。
ちょうど日の入りの時間帯で、とってもきれいな夕日を眺めることができて幸せでした。
でも26歳であんな建築つくってしまうなんてすごいなぁ。

近代美術館。日曜日は14時までに入場したら無料らしくて、ラッキーでした。その分、美術館でちょっと高かったけどビュッフェランチを満喫しました。
このビュッフェがまたかなりおいしかった！サラダ中心だったけど、ヘルシーで味もばっちり。デザートもこれまたかなりおいしい。

OMAの設計で４月にオープンしたばかりのCasa da Musica。あんまり奥まで入れなかったんだけど、後で聞いた話だと、２ユーロでガイドツアーがあったらしいです。
建築とはまったく関係のない友達を連れていたし、どちらにしろ今回はしょうがないかな。

アズレージョで覆われた建物です。
ここまでくるとすごいの一言・・・。

早朝の電車で、ポルト近郊のMarco de Canavesesという街へ。ここにはシザの設計したサンタ・マリア教会があります。

真っ白でシンプルなんだけど、変化のある外観。
スケール感の違う馬鹿でかい入り口のドア。

サンタマリア教会の内部です。
宗教関係の建築は名作多いと思います。
プログラムがシンプルだから、純粋に空間の質で勝負できるからなんでしょうか。

サンタマリア教会を見学した後、ポルトの街へ戻って、ドウロ川の観光フェリーに乗ってきました。エッフェル塔を設計したエッフェルのデザインした橋の下を通って、Uターンして、さらに大西洋の入り口付近まで行ってから戻ってきます。シザの事務所やポルト建築大学なども遠くに見つけることができました。

そのあとワインセラーの見学をして、長い旅行の終わり。中身の濃い３週間でした。