誰も知らない？トラスカラ州?

2005/06 - 2005/06

トラスカラの民芸品・特産物を少しずつ紹介していきます。

カーニバルの仮面
聖週間の40日前（２月中旬から下旬）に、トラスカラ市を中心とした様々な町や村で、スペイン人の到来を再現したカーニバルが行われます。
男性は、スペイン人をかたどった仮面とビーズなどで飾られた豪華なマントをつけ、女性はメキシコ原住民の衣装で、独特のリズムにのり踊るイベントです。
このカーニバルの由来は、17世紀にさかのぼります。当時スペイン人地主の祝い事に参加できなかった原住民労働者らが、ちょっと皮肉を込めて、スペイン人の派手な衣装や愉快なダンスステップを真似て、道端や広場で踊ったのが始まりだと言われています。
そういうわけで、この仮面は、白い肌で、ひげ（原住民にはひげが生えない）と青い目が施してあるわけです。
現在もトラスカラを代表する民芸品として、トラスカラ市近郊トラテンパン村で作られています。

素焼き陶器
トラスカラからメキシコシティへ向かう高速道路沿いを10分程行くと、トリニダ・テネスジェカック村に着きます。
この村の名産は、大きな土鍋で、モーレなど本格的なメキシコ料理を作るには欠かせないもの。今回、陶工ダニエルさんの仕事場を訪ねる機会を得ました。
ダニエルさんの5人の息子さん達も陶工として朝早くから仕事をされていました。伝統的な土鍋の他にも、新しい世代の息子さん提案の作品があり、カナダやヨーロッパにも輸出されているそうです。
いくつかの作品を購入したところ、息子さんが一言、『私たちの民芸品の伝統継承に協力してくれてありがとう。』　その言葉がとても心に染みました。

エリア その他の都市(メキシコ)

トラスカラ州中心部の民芸品マップ

カーニバルの仮面は、木製です。

陶工ダニエルさんの仕事場

ダニエルさんの息子さんの作品。サボテンのモチーフがメキシコらしいですね。

この作品には、｢ダンス」という名前がついています。
真ん中にあるろうそくに火を灯すと、その明かりが揺れる毎に、人形の影も揺れることから、ダンスをしている様に見えるから、だそうです。