2001/04 - 2001/05
79位(同エリア85件中)
jojoさん
新しい町について私がまずやることには、
効率的なパターンができていた。
1.まずなんとか安宿を見つけて、
2.地図をもって、めぼしいカフェを探す。
安くて、静かで、relaxできそうなところ。
そこでコーヒーを飲みながら、新しい町に挨拶、
そして「いつも残り少ない所持金」との打ち合わせ。
その日もそんな風に、私はカフェにたどりついた。
いつもの基準で選んだというより、疲れてもう1歩も歩けないから、
仕方なくそこに座ったという感じで。
どうして海の傍でもない、人通りの多いカフェテラスに座ったのか、ちょっと謎。思えば何か、
広場にお祭りみたいな飾りつけがあって、
それを眺めることができたからかもしれない。
その町はラ・パス。(La Paz)
スペイン語で、『平和』っていう意味の名前。
だけど久々に人がいっぱい行き交ってる街らしいサイズの街。
☆
「今日は何かあるんですか?」私はスペイン語で
ウエイターさんに尋ねた。けどあいにく、その答えがわかるほどの
実力はもちあわせていない・・・(>▽<)
親切なウエイターさんは困って、2つ隣の席にいた麦わら帽子の
じっちゃんに助けを求める。じっちゃんは、足元に大きな犬を
2匹はべらせて、なんともスローで気のぬけた空気で座ってた。
それがレインボー。
Rainbow: 「今日は市長のやつがここへ来るんじゃよ。」
jojo: 「あなたは、英語が話せるんですね。」(@v@)v
R: 「ははは、そうじゃよ、わしはアメリカ人じゃからな。
だがもう25年はこの街に住んどるが・・・」
jojo: 「25年!一体こんなところで何をしているんですか?」
R: 「わしゃ、アーティストなんじゃよ。」
レインボーと私はこんな風に話だした。
よく見ると、じっちゃんは手にぶあついファイルをもっている。
jojo: 「うわぁ!どんな絵を描いてるんですか?」
そう言って見せてもらったファイルの表紙には、いきなり私の大好きな
インディアンの伝説、『虹の戦士』の絵が現れた!
それもペンで細やかに点をうった、なんともナチュラルでやさしい絵。
「な、なんでこんな地球のはてみたいな町で、
こんな素敵な絵に出会うんだろう。」
私はその偶然に思わずニマニマになる。
jojo: 「このお話し、大好きですよ。」 (・v・)ノ
R: 「お前さん、この話しをしっとるのかね。」(@v@)
じっちゃんも、日本人の私が『虹の戦士』を知っていることに
気をよくしたのか、熱い午後の退屈しのぎか、
調子にのって色んな話しをしてくれた。
若い頃はヨーロッパでコミューンを作ったり、サンフランシスコで
カフェをやったりしたもんじゃ、トカ、チャールズは、(←スヌーピー
の作者)子供たちの募金にも協力的で、イイやつじゃったよ、トカ。
おいおい、じっちゃん、それ本当に本当なの〜〜〜!?と、
オドロク話しばかり・・・。
ラパス滞在中の3日間、レインボーとお茶は日課になった。
売る気なんて全然なさそうなスタイルで、(←コピーを売っている)
歩道の上のカフェ・テラスで日がな1日絵を描いている、
それがじっちゃんのスタイル。
行き交う町の人は、みんなこのじっちゃんにニコニコ挨拶していく。
その度彼は、ちょっと魔法使いみたいなチャーミングな ウインクを投げ返す。
私はじっちゃんの紹介で、ラリったサーファーの車で暴走もした。(焦)
憧れのトド・サントス(←ネイティブ・アメリカン系のアーティストが
多く住む町)からラパスへ戻り、いよいよロスへ帰る直前、
私はなけなしの資金と相談して、レインボーの絵を購入することにした。
レインボーは喜んで、いつもの極細ペンでその絵の裏に
こんなアーティスト・プルーフを書いてくれた。
『虹の戦士』 by レインボー・ホーク。
これはネイティブ・アメリカンに伝わる予言。
ボブ・マーリーはこの話しをもとに、Sun is Shiningという
歌を歌った。彼にこの話しをしたのは、このアーティストである。
またまた、じっちゃん、それ、本当に本当なの〜〜〜!!??(@o@)
オドロク私にレインボーはいつものニクイ、ウインクを飛ばす。
それはまるで、
「お前さんは、自分の疑問の答えを、 もう知っとるハズじゃろ?」
と、魔法をかけてくれるみたいに。
☆
そう、はじめてレインボーの『虹の戦士』の絵を見た時、
私はすぐに、グレーロ・ネグロ(黒い戦士)のことを思い出していた。
あのハイパー・フレンドリーなコククジラの親子に会って以来、
どう考えてもあの入り江に、沈んだ捕鯨船の名前がついてることが
時代錯誤に思えて仕方なかったから・・・。
『虹の戦士』は、喜びや楽しさを人びとの間に広げることで、
環境の悪化した地球を救う人たちがいる・・・
そんなインディアンの伝説。( or 予言?)
50年前、人間たちの乱獲で絶滅寸前になったコククジラたち。
捕鯨が禁止されたこの50年で、彼らの数は、
以前の2万頭まで回復してきているという。
それはまるで奇跡のようなコトだと。
だけどそれよりももっと「奇跡みたいだ!」と思うのは、
そんな悲しい過去を背負う彼らが今、自分たちから人間に近づいて、
喜びと楽しさをひろめてくれている、という事実・・・☆
彼らこそまさに、インディアンの伝説にでてくる『虹の戦士』
もしも人間同士だったら、こんな風に関係が修復されるんだろうか?
「クジラたちには、過去の記憶がない。」という研究者もいる。
だけど本当にそうなのかは謎。
彼らは私たち人間には解読できない言葉で、
フクザツな情報を互いに交換しているというのだから。
もしかすると?
北の果てからバハまでの、7000Kmの長い長い旅の経験を通して、
彼らは大切なことを学んでいるのかもしれない。
私にはそんな気がしてならない。
旅は普段忘れていることを思い出させてくれるものだから。
『グレーロ・デ・アルコ・イリス』 (虹の戦士)
通ってきた一本道を、
長距離バスで再び北へ戻りながら、
私の心の中で、あの町に新しい名前がつけていた。
『会えて嬉しい』ってみんなが思う瞬間のあの幸福には、
国境や言葉の壁やあらゆるチガイが全く意味を失って、
ただただ愛情だけがそこにアル。
それが生き物の本当の姿だと、
コククジラたちが教えてくれた旅。
『過去の過ちを許す』ということが、
やさしくて、強くて、まっすぐで、キラキラしてる・・・☆
ということも。
一見孤独できびしく見える、このバハの道みたいに。
Travel journal on 2001 in Baja California.
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