続いて地下鉄通勤......... - 深センのクチコミ
- kojichinaさん
- 男性 / 深センのクチコミ : 9件
- 旅行時期 : 2008/09(約18年前)
椅子盗りゲームって子供の頃は楽しかったですよね。円を描くように並べられた椅子に、合図とともに
すばやく座るあれです。座れなかったら負け......。
ここシンセンの通勤時の地下鉄はまさにそれです。私は先日まで自宅付近の世界の窓駅から地下鉄通勤してました。始発駅なので乗車口の真ん中、列の先頭に立ちました。でも座れない.....。まず私の横に人が立つ。二列乗車だから当たり前かと思っていると
さらに反対側の脇に人が立つ。そのうち列が無くなって団子状態になる。地下鉄車両が入ってきて止まり、しばらく間を置いてドアが開いたその瞬間。先頭のはずの僕の前に5人、6人、10人.....走りこんですばやく席を占領してしまいました。座ってる人達は戦いに勝利した表情です。当然私の気分は最悪です。いよいよ発車するという時、一人の老人が乗り込んできました。すると青年がまるで電気でも走ったように立ち上がって席を譲りました。これにはさすがに感心しました。こういう光景は結構目にします。とにかく自己中心的に見えてしまう中国人ですが、年配の人に対する気配りは日本よりも優れています。でも立ちっぱなしの私は気分の悪いまんま.....。時が経ち地下鉄通勤に慣れてくると、椅子盗りゲームにいつしか勝ち残っている自分に気づきました。割り込もうとするやつを何気なく肘で制止して、ドア右寄りに立ち、ドアが開いた瞬間にまず右足から乗り込み、右の肘で後続を制止しながら体重を右に、座席の脇に立つステンレスの柱を中心に円を描きながら身体を回転、無駄の無い動きでさっと座り込みます。
.....これぞ太極拳の極意です。それから数ヵ月後....
日本出張に出かけた私は、その極意を知らず知らずのうちに使っている自分に気がつきました。席を奪い取ったあとの空虚な気持ち.....悶々としておりますと一人の老人が乗り込んできました。当然誰よりも早く席を立ち、譲りました。その老人の感謝の笑顔で私の心は救われたのでした。
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