旧市街全体が世界遺産となっており、近代的高層建築が建てられない麗江古城内には、何百軒もの客桟(安い料金で泊まれる小規模な旅館というイメージで、日本の民宿に近いニュアンスのカテゴリー)が林立しており、日本人から見るとかなり安い値段で泊まれます。
この古城画院は、そんな客桟にあっては異色の高級客桟グループである麗澤雅舍の一員。土産物屋が立ち並ぶ賑やかな通りからは一歩入った静かな場所でありながら、四方街も徒歩5分程度の好立地。渋い中庭のある典型的なナシ族風住居を改装した全9部屋のこじんまりした全室スイートで、私たちの部屋「吟竹 」も、53?のメゾネット形式でお風呂はネコ足バスタブ。
これで1泊1部屋880元(早期割引価格・普通は1280元)は、日本人の感覚から言えば、かなり安いですが、周辺の客桟の値段からすると超高級といって良い値付け。ハード面は確かに充実しており、ベッドも広いし、大画面テレビでネットも使えたりするのですが、サービス面は完全に安宿仕様。まずスタッフは、女の子が二人だけ。しかも一人が20代の水商売風の娘で、もう一人は高校生くらいの歳にしか見えない。英語は一応通じるものの、サービスの感覚が国際的なホテルのソレとは違って、完全に中国ドメスチック仕様。朝起きて、朝食サービス時間内にレストランに行っても誰もおらず、大声でフロントで呼んだら奥から寝起きで出てくる。しかも、あわてて出ていったと思ったら近くの屋台で揚げパンを買ってきたらしく、ソレが朝食としてサーブされる…といった調子。また、ランドリーサービスを頼んだら、スタッフスペースの洗濯機で洗って、スタッフのオネイさんの下着と一緒に干してありました(笑)。
ハードだけでも高級リゾート気分を味わいたい人には勧められますが、他の安宿の2倍3倍の値段の価値があるかは疑問です。
あと、麗江の古城内のどこの宿にも言えることですが、チェックインの際に独力で宿にたどり着くのは至難の業です。私たちはスマホのマップ機能で探したのですが、あまりにも込み入った道で、結局カタコト&筆談で地元の人に聞いて回りながら探し当てました。古城内にタクシーは入れないので、宿の人にどこかわかりやすいところまで迎えに来てもらうのがベストだと思います。