シャングリラの古城から車で20分ほどの場所にあり、松赞林寺(大きなチベット仏教寺院)の裏側の山手にあります。
フランス資本のアコーホテルズ系列で、雲南の山奥なのにフロントには西洋人スタッフも常駐し英語は問題なく通じます(給仕や掃除をしてる現地採用の女の子たちは英語不可・中国系の客が多いため彼女たちから何度も中国語で話しかけられ困惑しました)。
広大な敷地の中に、5~10室ほどずつの客室が入ったチベット風の外観の建物が、20棟ほど点在する高級リゾートで、シャングリラの古城あたりにある宿とは全く趣が異なります。Retreat=隠れ家という名前のとおり、町からは遠く離れてるので、シャングリラの古城地区の喧騒(悪い意味で観光化され、麗江みたいなナイトクラブもできはじめてる)を逃れてゆっくりしたい人にはオススメですが、シャングリラに1泊しかしない人には交通が不便すぎるので勧めません。
松賛林寺のゲートより奥にあるためか、宿泊客には松賛林寺の無料入場券がもらえます(フロントに申し出る必要あり)。ホテルからは、松賛林寺が見えるのですが、斜め後ろから見る感じで、距離は直線で1kmくらいだと思います。松賛林寺へは畑の中の近道を通れば、寺を囲む外壁まで徒歩10分足らずでたどり着きますが、寺へ入る入口は(工事中のせいもあって)限られるので、寺の外周を右方向に少し回りこむ必要がある(外周にそって反時計回りに進んだ角に門があり、そこから敷地に入って少し進んで右に曲がると本殿(?)に着く)。しかし、このお寺では、建物内でも外周部でも常に時計回りに歩くことになっている(逆周りは死者の歩き方だとかで縁起が悪いらしい)ので、これを遵守すると、寺の外周部をグルーッと周る必要があります(若い地元っ子は平気で反時計回りしてましたが…笑)
このお寺はかなり広い敷地があり、敷地内にたくさんの塔頭や家があるので、外周を回るのはかなり時間がかかりますが、地元の老人たちが手持ちの小さなマニ車を回しながら歩いてたり、裏手の丘の上に風馬旗がはためいていたり牛が放牧されていたりと、この外周部の散歩はかなり楽しめました。また、寺側からホテルの方を見tると、ホテルの裏山に「松賛林寺」と書かれているのですが、なんかヘンなところに点があるなあと思ったら、放牧されている羊の群れでした。
私の泊まった一番下のランクの部屋=スタンダードツインで9月で800元と雲南ではかなり高価なホテルですが、建物のそこかしこに飾られたチベット絵画や洗練された調度品、美味な朝食など値段相応の価値はあると感じます(ただし水まわりは今ひとつでバスタブはなくシャワーブースは水漏れしてバスルーム全体が水浸しになりました)。
なお、タクシー料金はシャングリラ空港から60~70元、古城からで20~30元(お寺の麓まではバスも有・3番バスが10分おきに運行・1元)。不親切なドライバーはホテルの入口ゲートで下ろそうとしますが、ゲートからレセプション棟までは上り坂を5分ほど登る必要があり、しかも初めての人にはどれがレセプション棟かわからないので、必ずレセプション棟前に車を付けさせるよう注意が必要です。