”至誠(まごころ)は神に通じる”を信念として生涯を貫いた明治期から大正期の海軍軍人を祀る神社です!
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- 旅行時期:2022/12(約3年前)
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by hiroさん(男性)
原宿 クチコミ:2件
『東郷神社』は、JR山手線「原宿駅」竹下口改札から正面(東側)に向って通る「竹下通り」の北側に位置する「明治通り(都道305号)」沿いの渋谷区神宮前1丁目に鎮座し、明治期から大正期の海軍軍人であった「東郷平八郎」元帥を祭神として祀る神社です。
『東郷神社』の創建については、”至誠(まごころ)は神に通じる”を信念として生涯を貫いた誠実な人柄であったとされる「東郷平八郎」元帥が1934年(昭和9年)に86歳で逝去すると当時の海軍省に全国から故人の功績・功労・信念を後世に顕彰するため神社に祀ってほしいとする要望が寄せられるとともに多額の寄付金が集まり、1940年(昭和15年)5月27日に当時の海軍記念日にあわせて創建鎮座祭が執り行われています。
創建当時の社殿は拝殿部分の両脇に翼殿を配置した檜皮葺きの木造建築でしたが、「太平洋戦争」末期の1945年(昭和20年)に首都東京を襲った「東京大空襲」により社殿は焼失しており、現在の社殿は1964年(昭和39年)に鉄筋コンクリート造により再建されています。
ちなみに祭神として祀られている「東郷平八郎」元帥については、徳川幕府・第12代将軍「徳川家慶」の時代である1847年(弘化4年)に薩摩藩士の家に生まれ、その14年後の1862年(文久2年)に発生した「生麦事件」がきっかけとなり翌年の1863年(文久3年)に鹿児島湾で勃発した「薩英戦争」において初陣を迎えています。
さらに明治維新後の1868年(慶応4年)から1869年(明治2年)に国内各地で「新政府軍」と「旧幕府軍」の間で繰り広げられた「戊辰戦争」においては「新政府軍」の軍艦「春日」(旧薩摩藩・春日丸)に乗船し、「阿波沖海戦」をはじめ「戊辰戦争」における最後の戦闘とされる「箱館戦争」において「宮古湾海戦」および「箱館湾海戦」に参戦しています。
「戊辰戦争」が終結したのちには、海軍士官として1871年(明治4年)から7年間にわたるイギリス留学において海軍予備校(バーニーズ・アカデミー)および商船学校(テムズ航海訓練学校)に在籍し、遠洋航海の実践を含め船舶に関する基礎知識とともに海軍技術および国際法などを学び1878年(明治11年)に帰国すると海軍中尉となっています。
1894年(明治27年)の「日清戦争」においては、日本海軍の最初の防護巡洋艦(鋼鉄製艦)である「浪速」艦長(大佐)として「豊島沖海戦」、「黄海海戦」、「威海衛海戦」に参戦し、「豊島沖海戦」中には清国・陸軍兵を輸送するイギリス商船「高陞号」が「東郷平八郎」大佐の指示により撃沈される「高陞号事件」が発生していますが、国際法に基づいた的確な対応での撃沈でありイギリス人船員を救助するなど冷静沈着な判断力は高く評価されています。
その後の1903年(明治36年)に「日露戦争」開戦に備えて編成された連合艦隊の令長官に就任し、翌年の1904年(明治37年)に「日露戦争」に突入すると「連合艦隊司令長官」として「三笠」に座乗して海軍による作戦全般の指揮をとり「旅順口攻撃」および「黄海海戦」に参戦し大将に昇格しています。
さらに1905年(明治38年)に世界屈指の艦隊であった大国ロシア海軍第2・第3太平洋艦隊(バルチック艦隊)を日本海の対馬東方沖海域で迎え撃つ「日本海海戦」においてバルチック艦隊を撃破したことで日本を勝利に導き「日露戦争」が終結、連合艦隊解散式で「東郷平八郎」大将が「連合艦隊解散の辞」として海軍および海軍軍人の心得を示した訓示を当時のアメリカ合衆国・ルーズベルト大統領が感銘を受けて英訳した文を自軍の将兵に配布など「東郷平八郎」大将の名前が一躍世界に知れわたり「世界三大提督」のひとりとして称えられ、1913年(大正2年)になると軍人として最上級の階級となる「元帥」の称号を授与しています。
また1914年(大正3年)から1921年(大正10年)まで東宮御学問所総裁を務め当時の皇太子(昭和天皇)の教育に尽力し、1926年(大正15年)に日本人として初めて世界初のニュース雑誌誌”TIME”の表紙に選ばれています。
「日本海海戦」および「東郷平八郎」元帥の名前は子供の頃から何となく知っており、学生時代にトルコ共和国の小学校の教科書で「日本海海戦」が紹介されたことがあり子供の名前を”トーゴー”とする親もいる話しを聞いたこともあり、「東郷平八郎」元帥は以前より気になる存在でした。
今回は、原宿エリアを訪れる機会があったので初めて『東郷神社』に立ち寄り参拝し、「東郷平八郎」元帥について改めて学び楽しむことができました。
機会があれば、『東郷神社』の他にも「東郷平八郎」元帥ゆかりの地を訪ねてみたいと思います。
- 施設の満足度
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4.0
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 4.5
- JR原宿駅・竹下口改札から直ぐです。
- 人混みの少なさ:
- 4.5
- 平日の午後でしたが参拝者は自分だけでした。
- バリアフリー:
- 3.0
- 参拝するには石段があります。
- 見ごたえ:
- 4.5
- 竹下通りの北側に位置しますが、ひっそりと落ち着いた雰囲気です。
クチコミ投稿日:2023/05/31
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