2026/09/20 - 2026/09/20
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こんにちは!ウォータースポーツカンクンの店長、吉田です。
先日数年ぶりにブログを復活させてから、連続投稿に勤しんでおりますが、メキシコ旅行ブログの第二弾は、今週9月25日にアップしますので、今しばしお待ちください。
ミシュランのレストラン編か、ルチャリブレとオペラ座の怪人編か、はたまた現代美術館とギャラリー巡り編か……。自分で題材を広げすぎて、何屋のブログなのか、早くも分からなくなってきてますが(笑)リクエストがありましたら、店長吉田までお送りください。
さて、本日はウエディングフォトの撮影がありましたので、そちらのお話でスタートです(^^)
■■■2026年9月20日。
前日の雨のち曇りの予報を覆すかのような、晴れ渡る晴天の朝、、、撮影に挑むK様ご夫妻をマヤの神々が祝福してくれたのか、それともメキシコの天気予報がいつも通りだっただけなのか。。。
真相は分かりませんが、とにかく絶好の撮影日和となったこの日、日本人美容師によるヘアセットを終えて、午前10時ごろから街中フォト、その後カリブ海のビーチという順番にて、まったく異なる二つの風景にカンクンでの時間を残す、なかなか贅沢な2ロケーション特別編(^^)
「撮影日和」と書けば爽やかですが、実際は午前10時とはいえ激暑!立っているだけで汗が吹き出る(苦笑)そんな強い日差しの中において、旅の疲れもある中で、特に主役でもある奥様には頑張って頂きました(本当にお疲れさまでした!)
サポートをしながらも、幸せいっぱいのお二人を横に眺めながら、微笑ましいなぁ、若いっていいな……そんなことを考えながら撮影終、ふと、昔カンクンで妻と撮影したフォトセッションのアルバムを開いてみました。
すると、最初の一枚を見た瞬間、あの日の空気が一気に戻ってきたのです。
肌にまとわりつく湿度
風と波の音、ビーチの喧騒
妻との会話や、撮影に参加してくれた人たちの声
写真には写っていないはずのものまでが、次々と蘇ってきたのです。
昔を懐かしく思い出したというより、止まっていたフィルムが突然逆回転を始め、あの日の、あの瞬間へ引き戻されたような感覚でした。
写真というものは不思議です。そこに写っているのは、光と色によって切り取られた一瞬にすぎません。それなのに、写真の外側にあった音や匂い、温度、交わした言葉まで連れて帰ってくることがある。
他人に見せるためだけの写真ではない。
SNSで「いいね」を集めるための、奇跡の一枚でもない。
その写真を見た二人が、撮影した日の情景を、空気ごと思い出せること。美しい一枚を残すというより、二人が過ごした時間そのものを写真の中へ刻み込むこと。
それが、私たちの残したい写真なのだと再認識した瞬間でした。
■■■「自然」という、なかなか難しい言葉。。。
さてフォトセッションには、大きく分けて二つの撮影スタイルがあります。
一つは、カメラマンが一台のカメラを持ち、お二人に付き添いながら軽快に撮影するスナップ型。もう一つは、アシスタントと機材を伴い、光を細かく調整しながら撮影するチーム型です。
どちらが正解という話ではありません。
スナップ撮影には気軽さと機動力があり、カメラを意識させず、二人の何気ない表情を拾いやすいという良さがあります。
一方、弊社が契約しているカメラマン、シーザーは徹底したチーム型です。大学で写真を専攻し、普段はモデル撮影を中心に活動している彼は、写真の話を始めると少々面倒くさい親父になります(汗) そして写真談義が始まると、決まって話題になるのが「自然な写真」という言葉です。
自然な笑顔
何気ない仕草
二人の間に流れる空気
どれも素敵な言葉ですが、実際の撮影現場では、
「ここに立ってください」
「少し歩いてみましょう」
「顔をもう少しこちらへ」
「はい、今度は向こうを見てください」
と、かなり細かな指示が飛びます。
さて、どのあたりからが「自然」なのでしょう?(笑)
撮影では、花束や傘、ボードなどの小物が使われることもあります。もちろん、その小物がお二人の思い出や世界観を表しているなら素敵です。しかし、誰にでも同じ小物を持たせ、同じ場所に立たせ、同じポーズを取らせるとなると、主役がお二人なのか、小物なのか分からなくなります。
小物が悪いわけではありません。ただ、小物が主役になってしまうと、お二人がその写真へゲスト出演しているようなことになる(笑)
シーザーは、こういいます。
背景が美しく見える場所を選び、太陽の向きを読み、光と影を整え、そのうえで、その二人にしか見せない表情が現れる瞬間を待つ。そして、その瞬間が来たら、迷わずシャッターを切る。
二人の関係も、表情も、流れる空気も毎回違うのだから、全員を同じ構図、同じポーズ、同じ小物に当てはめる事。これを自然とは言わない、と。
■■■人間の目には「脳内補正」が付いています
特にカンクンの日差しは強烈です。
自然光だけに任せると、顔には深い影ができ、明るいカリブ海や空は白く飛んでしまいます。反対に海の青を残そうとすれば、今度は二人の顔が暗くなる。
白いウエディングドレス、青い空、エメラルドグリーンの海、そしてお二人の表情。人間の目には全部きれいに見えているのに、カメラで撮ると、なぜか何かが犠牲になります。
これは、カメラが悪いわけではありません。
少々、融通が利かないだけです(笑)
人間の目は、明るい海から日陰にいる人の顔へ視線を移しても、脳が瞬時に明るさや色を調整してくれます。いわば人間には、非常に優秀な「脳内自動補正機能」が最初から付いている。
ところがカメラは、一枚の中で、どの明るさを基準にするか決めなければなりません。だから、カメラを向けて普通にシャッターを押しただけでは、人間がその場で見た「自然な風景」が、そのまま写真に残るわけではないのです。
もちろん今は、撮影後の画像処理で暗い顔を明るくし、空を青くし、肌をなめらかにし、邪魔なものを消し、場合によっては存在しなかった夕焼けまで作れます(^^;
便利な時代ですが、少しやりすぎると、カンクンで撮ったはずの写真が、地球上のどこにも存在しない楽園になってしまう(笑)
画像処理自体を悪いとは思いません。デジタル写真にも明るさや色を整える現像作業は必要ですし、それも写真家の表現の一部です。ただ、撮影時には成立していなかった光景を、あとから大きく加工して「自然に撮れました」と見せるのであれば、それも十分に作り込まれた写真だという事です。
今流行りの「すっぴん風メイク」と似ているかもしれません。
すっぴんではない。
しかし、すっぴんに見えるよう、かなり丁寧に作られている(笑)
シーザーが大切にしているのは、あとから現実を別のものへ作り替えることではなく、人間の目とカメラの間にある違いを、できるだけ撮影の時点で埋めておくことです。
その場にいた二人が実際に見た海の色、空の明るさ、互いの表情を、記憶に近い状態で残すことです。
■■■完璧な一枚より、時間の手触りを
最近、音楽の世界ではLOFIが好まれ、写真でも、若いお客様がわざわざ昔のデジタルカメラやフィルムカメラを持ってくるようになりました。
少し粗い画質
偶然入り込んだ光
微妙にずれた色
今の機材なら簡単に取り除けるはずのノイズや不完全さを、あえて残そうとしているのです。音も写真も、技術的に整った「完璧なもの」は、いまやAIでも作れるようになりました。
肌も空も海も完璧に整え、誰が見ても美しい一枚。それは確かに見事です。しかし、すべてが整いすぎると、どこかで見たような写真になり、その人が実際に過ごした時間の手触りまで消えてしまう。
だから今の人は、古いカメラの粗さや、LOFIのノイズに惹かれるのかもしれません。不完全だから美しい、という単純な話ではありません。その不完全さの中に、「確かに自分がそこにいた」という痕跡を感じるからなのでしょう。
■■■奇跡の一枚ではなく、二人の時間を残す
SNSに掲載するベストショット一枚も、もちろん大切です。しかし、お客様が本当に持ち帰るのは、その一枚だけではありません。
街中の強い日差し
建物がつくる影
移動中に交わした会話
ビーチの風と波の音
白いドレスと青い空
刻々と変わる光の中で二人が過ごした「一生の思い出の時間」です。
一枚だけなら、条件と偶然が重なれば、誰にでも奇跡的な写真が撮れるかもしれません。しかし私たちが残したいのは、他人に見せるための「奇跡の一枚」ではない。
何年か後、その写真を開いた瞬間に、お二人があの日へ戻れること。
写真の中から、暑さも、風も、会話も、二人の感情も蘇ってくること。
奇跡の一枚ではなく、二人の時間を残す。
それこそが、私たちの考える「自然な写真」なのです。
撮影当日もシーザーは、光の角度を確認し、フラッシュの位置を変え、スタッフへ次々と指示を出しながら、一瞬一瞬を切り取っていました。暑さの中でも楽しそうに撮影へ挑むお二人と、その周囲を慌ただしく動き回るスタッフ。
その様子を横から眺めながら、私はあらためて思いました。
この男は写真をただ「撮っている」のではない。光と時間を使って、お二人の記憶を作品にしているのだな、と。
もちろん本人にそんなことを言えば、そこからさらに一時間くらい写真論が続きますので、心の中だけに留めましたけど(笑)
今回このブログに掲載しているのは、私が横から撮影した舞台裏の写真です。機材を動かすスタッフ、光を読みながら指示を出すシーザー、そして撮影を楽しむお二人。完成写真だけでは見えない、一枚が生まれるまでの風景をご覧ください。
さて、この舞台裏がシーザーの手にかかると、実際にどんな写真へ仕上がるのか!?
完成写真は、藤野が後日Instagramなどに掲載いたします。
撮影風景をご覧になったあとで完成写真を見ていただければ、なぜあの機材とスタッフが必要だったのか、そして私たちが写真の中へ何を残そうとしているのかが、きっと伝わると思います。
ぜひ、そちらも楽しみにしていてください(^^)
というわけで、当日の撮影風景、行ってみましょう!!
皆様のカンクン滞在が、素敵な記憶として残りますように。
どうか今日も、素敵な一日を。
- 旅行の満足度
- 5.0
-
フラッシュ担当のチュンバさん。いつもは動画とドローンが専門ですが、本日は、写真のみでしたので、フラッシュに専念。
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シーザーと、アシスタントのポニョ君。カメラマン修行中のシーザーの次男です。今回は、各ロケーションでの光量計算やサブのフラッシュ、時にはレフ版からサポートでの別角度からの撮影を担当しています。厳しい親父の指示に、時に意見をしたり、中々骨のある職人肌の好青年です(^^)
-
日差しが強いためにフラッシュでカウンターを入れてます。何枚も撮影しながら、奥からシーザーの細かな指示が響き渡ります。フラッシュ一つとっても、大変な作業です。
因みに、このフラッシュだけで脚立いれると10kg以上あります(苦笑) 写真では分かりませんが、チュンバの腕が小刻みに震えています(笑) -
青い路地の奥で、ふと振り返る花嫁。
完成写真だけを見れば、何気ない一瞬を偶然切り取ったように見えるかもしれません。しかし、その手前ではシーザーが地面に寝転び、ドレスの広がりと路地の奥行きが最も美しく重なる角度を狙っています。
花嫁は優雅に。カメラマンは路上に(笑)
自然で美しい一枚を残すためなら、撮る側の姿勢はまったく自然でなくても構わないのです(笑) -
彼はその場その場で三台のカメラと、各種レンズを頻繁に交換しながら、シチュエーションに合わせて撮影を繰り返していきます。この辺りの写真の構成の組み立て方は、将にプロであるが所以です。
-
色鮮やかなメキシコの街並みは、どこへカメラを向けても絵になりそうに見えますが、強烈な太陽がつくる影まで、都合よく美しいとは限りません。
シーザーが構図と表情を追い、その隣ではアシスタントはフラッシュの位置と角度を調整する。カメラマンが「何を写すか」を決め、スタッフが「どう見えるか」を支える。自然に見える一枚も、実はこうした地味で細かな共同作業の積み重ねです。
それにしても二人とも、景色の色彩とは対照的に顔が真剣すぎます(笑) -
鮮やかな緑の壁と、真昼の太陽が切り取った強い光と影。
二人を無理に寄り添わせるのではなく、少し離れた場所で、それぞれに同じ空を見上げてもらいます。ウエディングフォトだからといって、何もすべての写真で見つめ合う必要はありません(笑)
同じ場所に立ち、同じ光を浴びながら、それぞれの時間を過ごしている。その距離まで含めて、二人らしい一枚になっていきます。 -
街角撮影の最後は、カラフルなテーブルを挟んで向かい合う、メキシコらしい小さなデートの場面。完成写真だけなら、旅先で二人きりの時間を楽しんでいるように見えるはずです。
ところが少し画角を広げると、横ではスタッフが長いポールの先にフラッシュを掲げ、二人の世界へ懸命に光を届けています(笑)
ロマンチックな時間を過ごすお二人と、そのロマンチックを汗だくで支える撮影チーム。メキシコの街角での撮影は、この後、カトリーナやガイコツとの撮影などを経て終了。
ここから舞台をカリブ海へ移します。 -
ビーチでの最初の撮影ポイントへの移動中の一コマ。
メキシコでウエディングフォトを撮影していると、なぜか通りすがりの人から「私も一緒に撮って!」と、よく声をかけられます。何か特別な縁起担ぎでもあるのかと昔はよく思ったものですが、実際の理由はもっと単純です(笑)
「きれい!めでたい!楽しそう!それなら私も混ざろう!」
日本なら少し離れたところから見守りそうな場面でも、メキシコでは幸福そうな場所と自分との間に、あまり壁を作らない(笑)
なので、つい数秒前までまったく知らなかった女性が、いつの間にか親戚代表のような顔で記念撮影に参加する。
しかも、この収まりの良さ(笑)
K様ご夫妻に、カンクンの親族が一人増えた瞬間です(笑) -
いつもなら数十分待ちになるカンクンサイン。この日は閑散期のおかげか、なんと待ち時間ゼロ!
「これはゆっくり、たっぷり撮れるぞ」とシーザーが撮影を始めたところ、その様子を見ていた観光客が「私も、私も」と次々に並び始め、気づけばあっという間に行列が完成(汗)
誰も並んでいなかった人気スポットで、どうやら私たちが見事な呼び込み役を果たしてしまったようです(笑)
じっくり撮るつもりだったシーザーも、後ろから注がれる無言の圧力には勝てず、早々に撤収となりました(苦笑) -
横から私が撮影したものですが、これがシーザーにかかるとどうなるか。。。乞うご期待!
-
今年のサルガッソ(藻)の被害は10万トンを早々に突破! リビエラやトゥルム地区は結構な被害が出ているものの、カンクンは行政が重点地区として清掃をかけている為、大変綺麗なビーチが維持されています。
なので、皆さん、心配せずにカンクンいらしてくださいね(笑)
またまた腕が震えているチュンバさん(爆) 筋トレやってるみたいだわとは本人談(苦笑) -
これは、写真を派手に演出するための機材ではありません。
人間の目には、青い海も空も、お二人の表情も同時にきれいに見えています。しかしカメラは、明るい海に合わせれば顔が暗くなり、顔に合わせれば空が白く飛んでしまう。
そこで光を調整し、私たちの目に見えている光景へ近づけているのです。
完成写真だけを見れば、カリブ海を背景に見つめ合うお二人の、実に自然でロマンチックな一瞬。
しかし少し引いてみると、その周囲では、カメラマンが砂浜に膝をつき、別の角度からもレンズが狙い、スタッフがフラッシュの光を調整しています。
お二人の世界はいたって穏やか。その外側では、大人たちが炎天下で必死です(笑)。
自然な一枚は、ただカメラを向けてパシャッと撮れば生まれるものではない。その一瞬を自然なまま残すためにこそ、これだけの準備が必要なのです。 -
広い空とカリブ海を前に、花嫁が一人、静かに佇む――ように見えますが、その左右ではカメラマンとスタッフが完全包囲(笑)
一人の自然な美しさを残すため、画角の外にいる大人たちは、まったく自然ではないほど忙しく動いております。 -
暑さに負け始めた奥様の為に、強烈な日差しを避け、木陰に場所を移しての撮影。
しかし、日陰の太陽は更に難しい。葉の間から差し込む光は、顔やドレスにまだらな影を作るため、かなりの曲者です。
お二人が仲良く寄り添うその手前で、シーザーは木漏れ日と真剣勝負。写真家とは、時に太陽だけでなく、葉っぱとも戦う職業なのです(笑) -
カリブ海の風になびくベールと、青い海を背に微笑む花嫁。
完成写真では、きっと爽やかな海風まで感じられる一枚になるのでしょう。しかし舞台裏では、シーザーが低い姿勢で構え、スタッフは長いフラッシュを必死に支えております。
花嫁にとっては心地よい海風。機材を持つ側にとっては、なかなか手強い突風(笑)優雅な一瞬ほど、舞台裏は意外と力仕事なのです。
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