
2023/09/14 - 2023/09/15
7位(同エリア105件中)
アジア好きの晴れおじさんさん
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長女夫婦が晴れおじさん夫婦に温泉宿泊をプレゼントしてくれるという。近く里帰り出産でお世話になるお礼だとのことだけれど、旅館名を聞いて驚きました。南陽市赤湯温泉の老舗旅館で、近年大幅なリノベーションをして再オープン、県内屈指の高級旅館に生まれ変わっています。
貧乏性の晴れおじさんとしては、罪悪感すら感じながらも、優雅な時間の流れを体験した宿泊の記録です。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
- 利用旅行会社
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国道13号線を南進して南陽市に入り、鳥上坂(とりあげざか)を下って旧道をしばらく進むと赤湯温泉に至ります。
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午後2時45分、重厚な門構えの「山形座 瀧波」に到着。午後3時のチェックインまで少し時間があるので、車の中でソフトドリンクを飲んでいたら、スタッフが近づいてきて、「どうぞ、こちらへ。」とチェックインを促されました。
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米沢上杉藩の庄屋の屋敷から移設したという、この薬医門の扉は、風格十分。
潜りながら「たのもー!」と声を出してしまいそう。 -
フロントとラウンジのある母屋も庄屋屋敷を移築したもので、外観は30数年前に宿泊した時と変わっていない様子。
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看板も当時のものがそのまま使われています。
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でも、内部は、手が入れられてモダンな雰囲気に変わっていました。
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同上
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板敷のスペースに並んだ北欧家具に腰かけて、ウエルカムドリンクを飲みながら、チェックイン手続き。
年配の女性スタッフが「こちらは初めてお泊りですか?」と訊くので、30数年前に一度宿泊したこと、朝食時に御主人が大広間で自ら餅を搗いて、宿泊客に振舞ってくれたことなどを答えて、「当時、大浴場は混浴でしたよね。」と付け加えたら、「えっ、それなら、お客さんが泊まられたのは35年以上前ですね。その後すぐに男女別になったんですよ。」とのこと。
なーんだ、そうだったのか。女子が普通の造りの脱衣所から扉を開けて大浴場に入ると、大きな湯船に裸の男子が入っていて、あなやの驚き。慌ててタオルで身体を隠して退散………なんて光景がずっと続いていたとばかり思っていました。 -
スタッフが部屋に案内する途中、夕食会場となるライブキッチンのレストランを見せてくれました。モダンな雰囲気に期待が高まります。
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この旅館の宿泊室は、KURA(蔵)、SAKURA、YAMAGATAの3タイプがあって、娘夫婦が選んでくれたのは1階のSAKURA。
大正時代建築の小学校校舎を移築してリノベーションしたというだけに、部屋は広々として天井も高い。 -
そして、大きな掃き出し窓の外に、
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蔵王石をくり抜いた源泉かけ流しの露天岩風呂があります。
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一方、内装はいたってシンプルで、余計な装飾はなし。
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同上
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同上
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廊下は照明を少なくしてシックな雰囲気が漂い、
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木目を浮き出させた床板が、昔の小学校校舎を彷彿とさせます。
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共用の浴場は、脱衣所のロッカーが6つ、洗い場のカランが4つで、
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桧の浴槽は、Max5~6人が入れる程度の大きさ。
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入浴は部屋の露天風呂を基本として、共用の浴室は副次的な位置づけにしているようです。
でも、先客一人が出て行った後の独泉は、肌に優しい中性の泉質と相まって、とても癒されました。 -
湯上りにラウンジの冷蔵庫から缶ビールを部屋に持ち込んで、庭を眺めながらグビッ。
ラウンジの冷蔵庫(酒あり)と部屋の冷蔵庫(酒なし)は、フリードリンクになっていました。 -
午後4時半からライブキッチンでこの旅館の社長の蕎麦打ち実演があるとのこと。
蕎麦打ちは自分でも体験したことがあるので初めはパスしようかと思ったけれど、夕食までかなり時間があるので、15分ほど遅刻して、妻と行って見ました。 -
社長さんは話好きのようで、蕎麦打ちを披露するというより、実家の窮状を救うべく兄から経営を引き継いで大々的なリノベーションを行った経緯や、自慢の客室露天風呂の説明などを、ダジャレ(失礼)を交えながら延々と話し続けました。
でも、その間、日本酒ソムリエの資格を持つスタッフが、3種の日本酒を振舞ってくれたので、ほろ酔い気分で最後まで耳を傾け、お義理の拍手で終了。 -
午後6時40分からレストランで夕食が開始。
お品書きの下段には、「おしょうしな」(ありがとうの意味の山形県置賜地方の方言)の題目の後に、厳選した食材の調達先が書かれていました。 -
メイン食材の米沢牛を客にお披露目した後に、調理開始。
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食前酒は、ワインソムリエが選んだシャンパン。
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前菜の1品目は、北海道産イクラを山形県飛島産の岩海苔に載せたもの。
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前菜の2品目は、契約農家から仕入れたクロベエ茄子。
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前菜の3品目は、地元特産の久野本キュウリ。
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「恵み」と題した料理は、クロベエ茄子と月山山吹みそをコラボさせた一品。
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ミシュランシェフが率いるスタッフが目の前で丁寧に調理。
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食中酒は、「磐城壽アカガネ」。
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この日本酒は、東日本大震災で被災した福島県の酒蔵が山形県に移って醸造したもので、雑誌danchuuで「ベストオブ魚酒」に選ばれたとのこと。
なるほど、なかなかの飲み口でした。 -
「山海」と題した料理は、宮城県塩釜産の鮪と地元契約農家のオカワカメなどをコラボさせた一品。
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中は、こんな感じ。
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「お凌ぎ」は、社長さんが手打ちした田舎蕎麦。
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スタッフが入れ替わりながら調理ライブが続きます。
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「潮騒」は、三陸産の鰆と地元産の枝豆「秘伝」をコラボさせた一品。
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「郷土」は、山形県舟形町産のジャンボマッシュルームと地元産の男爵をコラボさせた一品。
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ここで、カセットコンロに土鍋がセットされて、目の前で炊飯を開始。
通気孔から湯気が噴き出したところで、クロモジの枝を通気口に差し込むように依頼がありました。なんでも、こうすることで鍋の中の対流が活発化してお米が立って炊き上がるんだとのこと。 -
ホオズキのゼリー。
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「置賜」は、米沢牛ステーキが地元契約農家のワサビとカボチャを添えて供されました。
さすがに美味しいけれど、ステーキが少な過ぎると思ったら、後から2切れ追加されました。 -
炊き上がったご飯は、確かにお米が立っていて、絶品。
品種は、聞くのも食べるのも初めての「夢ごこち」。コシヒカリの突然変異で生まれた品種のようです。 -
白桃を使ったデザート。桃のリキュールと共に供されて、2時間の夕食が終了。
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余ったご飯は、夜食用のおにぎりに調理されて、部屋にお持ち帰り。
これがまた美味でした。 -
少し酔いは残っていたけれど、夜中に露天岩風呂に入浴。
足元からお湯が沸き出す構造になっていて、源泉が空気に触れることなく浴槽に溜まるので、鮮度抜群。「極楽、極楽」
※チェックアウトまで、この岩風呂に晴れおじさんは2回、妻は4回入浴しました。 -
翌朝、先代社長が案内する朝ツアーに参加。
早朝6時にマイクロバスで出発。参加者は4組8名。 -
まずは、十分一山のスカイパークへ。
ハンググライダーやパラグライダーの大会会場として有名な場所ですが、晴れおじさん夫婦が来たのは初めて。 -
秋の気温が下がった朝に雲海が見られるということで、ツアーの目的地にしているとのこと。
残念ながら、この日は雲海は出来ていなかったけれど、白い雲が沸き立つ様子が確認できました。 -
この湖は白竜湖。全国一小さな湖という話もあるけれど、俯瞰すると、なかなか風情があります。
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前方の雲の間から、飯豊連峰が見えています。
※ズームアップして撮影 -
先代社長曰く、「ここは、白い竜が何頭も湧き出すんです。」
確かに、なかなか神秘的な光景ですね。 -
先代社長は社長の8歳年上の実兄なんだそうで、社長同様に能弁。
果汁100%のリンゴジュースを振舞いながら、ここ南陽市赤湯が地勢上いかに優れた土地であるか等について、ユーモアを交えながら熱弁。
歳の功なのか、社長さんよりも話に品格と一貫性が感じられました。 -
最後に記念撮影。
先代社長から、ハンググライダーで飛び出すつもりでジャンプしてくださいと言われ、歳を忘れて、この通り。 -
次は、烏帽子山公園(えぼしやまこうえん)。
時間がなくなったので、マイクロバスの窓から、烏帽子山八幡宮の社殿や -
日本一大きな石鳥居、
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二代目三春滝桜を眺めて終了。
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最後に、結城豊太郎記念館。
この門は、薩摩藩江戸屋敷にあった門を移築したものなんだそう。
西郷隆盛や幕府の勝海舟が潜った門だと知って、ちょっと感動。 -
ちなみに、結城豊太郎氏は赤湯出身で、大蔵大臣や日銀総裁を務めた郷土の英雄です。
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1時間20分ほどのツアーを終えて旅館に帰還。
先代社長が屋根の方を指差して「あの鬼の面も、私の時代からのものなんです。」 -
ズームアップ。
厄除けだとのことだけれど、なかなかの迫力。 -
朝食の開始時刻は、7時半、8時、8時半の3つ。
晴れおじさん夫婦は8時半を選んだので、1時間ほどの余裕あり。
玄関わきの飲泉所で、含硫黄塩化物泉を試飲したら。ゆで卵のような後味がありました。 -
朝食会場は、昨夜と同じレストラン。
地元産にこだわったおかずと、山形芋煮。ご飯は、置賜産つや姫。 -
そして、オリジナルの調理法で白身だけ蒸し焼きにして黄身は生のままの「瀧波玉子」。
勤続26年だという年配の女性スタッフから、これまで宿泊した有名女優の話(ほとんどが悪口)などを聞きながら、充実した朝食を終えたのでした。
完
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