2022年、夏を彷徨う　中編：長野を流浪する

2022/08/12 - 2022/08/13

2022年の夏休み、ちょっぴり長めの流浪の旅に出てきました。

世間では「行動制限の無い夏休みは3年ぶり」と騒いでいますが、僕は、コロナ禍に入ってから、2020年は鹿児島、2021年は静岡＆山梨と、感染の波の合間を縫って旅ジャンキーの自由人として行動してきたため、夏休みの流浪は当り前、今年も、旅の候補リストから、「これかな～？」と選び、計画を練りました。
インバウンドが少しずつ復活してきているようですが、本格的な復活の前に、本来の姿の日本を、楽しめるだけ楽しんでおきたい！そんな思いで、マスク着用、うがいや手指の手洗いの励行を心がけ、楽しんできました。
見てやってください。

前編：長野編、碓氷峠を越え、軽井沢、長野を経由し、温泉町で一泊して来ました。

エリア 野沢温泉(長野)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• ホテル: 3.5
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 高速・路線バス 新幹線 徒歩

北陸新幹線の開業により廃止された信越線の横川～軽井沢間の碓氷峠越えの代替の移動手段として、1日8本、ＪＲバスが設定されています。
8本のうち7本が、碓氷バイパスを経由し、途中ノンストップで運行されますが、1本は、旧道となる中山道経由で数カ所のバス停に立ち寄ってから、軽井沢に向かいます。11時10分発のバスがそれになるのですが、せっかくなので、このバスの時間に合わせて、鉄道文化むらで遊ぶ時間を調整しました。

7本のノンストップのバスは、横川－軽井沢間の移動のみを考慮した運行となっているのに対し、この11時10分発のバスは、若干ながらも、観光のエッセンスが散りばめられた運行のように感じました。

バスの車窓から見える建造物は、通称めがね橋。
鉄道用の橋梁ですが、現在はレールは撤去されて、歩道として整備されているようです。

碓氷峠を走行中、このめがね橋や碓氷湖などの観光スポットの近くを走るときは、自動音声のガイダンスが流れていました。

群馬県と長野県の県境付近。
中山道ルートは、蛇行が激しく、道幅が狭いため、我々が乗っている大型のバスは、速度をかなり落として慎重にカーブを通り抜けます。
そのため、前方には一切車が無い一方で、カーブのときに見えるのですが、我々のバスが後方にバイクや車を後ろに従える状態がずっと続き、何だか申し訳ない気持ちになりました（笑）

峠道を登り切り、前方の視界が開けると、すぐに軽井沢市内に入り、バスは数分で、軽井沢駅前に着きました。
碓氷峠の険しい山間部を蛇行しながら走る様子を体験できて、良かったです。

軽井沢駅 駅

新幹線に乗り継ぐために、約2時間半を軽井沢で過ごします。

軽井沢…僕の中では、キャピキャピの（←死語）女子大生がテニスラケットを振り回していたり、金持ちの別荘があったりする、僕とは無縁の世界のイメージを持っていて、街を歩いているとケツがむずがゆくなるので、とっとと食事を済ませ、コーヒーを飲んで時間をつぶせる場所を…とずっと探していたのですが、どこも行列していて、しかもありきたりなお店ばかり、「これだ！」と思うお店が中々見つからず、途方に暮れながら歩いていました…

軽井沢プリンスショッピングプラザ アウトレット

そんな中で見つけたのが、広々としたカフェが奥に広がっていそうなお店です。

Karuizawa Prince The Workation Core グルメ・レストラン

ここ、カフェではなく、"Karuizawa Prince The Workation Core"と言う、プリンスホテルが運営するワーケーションス用のペースでした。軽井沢にも、こんなスペース、あるんですね～、ちょっと意外。

Karuizawa Prince The Workation Core グルメ・レストラン

場所代として30分550円、他にコーヒーとか、食事には、別途お金がかかるシステム、場所代については、アトラクションにかかる費用と割り切り、ここで新幹線の時間まで過ごすことにしました。
ワーケーションスペースなんて、コロナ禍にならなかったら、存在しないはず。
コロナ禍を経験し、今を生きる我々ながらの新しい旅のしかたを見つけた気分になりました。

Karuizawa Prince The Workation Core グルメ・レストラン

出来たばかりで新しいのか、とても快適な空間です。

Karuizawa Prince The Workation Core グルメ・レストラン

思わぬ出会いで見つけた快適な空間で、今日のランチ、おやきと信州リンゴのロールケーキとアイスラッテ。
この辺りの飲食店でありきたりのもので済ませることなく、入口で販売しているお土産のばら売りを利用して、結果的に地元の食べ物で食事をすることができ、良かった、良かった。
それにしても、中々ない食べ合わせだな（笑）

Karuizawa Prince The Workation Core グルメ・レストラン

しばらく過ごして感じましたが、ここは、街中にできた空港ラウンジみたいな感覚、利用価値は高いと思います。

Karuizawa Prince The Workation Core グルメ・レストラン

ガラス1枚を隔てて、賑やかな空間と、静かな空間が分かれる…正しく空港ラウンジと同じ世界。近くて遠い賑やかな世界を遠目で眺めながら、時間はアッと言う間に過ぎていきました。

これからも、旅先でこんなワーケーションスペースに出会ったら、活用していこう。

Karuizawa Prince The Workation Core グルメ・レストラン

おっと、新幹線に乗る前に、セブンイレブンで買い物して、長野の足跡、付けなくちゃ、忘れるところだった。

さ、軽井沢を出発します。
改札機に「別荘」のシール…そんなに売りたいんかい（笑）

軽井沢駅 駅

イメージ通りだった軽井沢…これから、自分とご縁があるんだろうか？？？

軽井沢駅 駅

新幹線の車中…昨日の東京駅から乗った新幹線がウソに感じるくらい、ガラガラ。

軽井沢から乗った「あさま」は長野止まり、もう１駅先の飯山に向かうために、長野で「はくたか」に乗り継ぎます。

長野駅 (JR東日本) 駅

飯山駅に着きました。
この日の最終目的地である野沢温泉の最寄駅です。

飯山駅 駅

駅を出て左手すぐのここで600円のバスの切符を買って…

いざ、野沢温泉へ。
飯山駅から野沢温泉へは、このバスで25分です。

この日にお世話になる宿に、大きな荷物を置いて、一休みしてから、散策に行ってきます。

くつろぎの宿　池元 宿・ホテル

野沢温泉で最初に目についたのは、英文表記の多さでした。
信号の交差点名まで、英文表記。

こんな感じで、海外からのお客さんを意識しているかのようなお店が結構ありました。

はい、ここは、長野オリンピックと関わりのある場所なんです。

長野オリンピックで、野沢温泉がある野沢温泉村は、バイアスロンと言う競技の開催場所になっていたそうです。
散策の歩を進めると、英文表記の多さについて、さらに理解を深めることに。

温泉街の坂を登り切ると、「遊ロード」と呼ばれる動く歩道の入口に辿り着きました。その風貌から、「これ、オリンピックが終わってから放置している廃墟？動いてないんじゃね？」と疑いつつ、入っていくと…

現役でした。
大変失礼いたしました。
<(_ _)>

長っ！
結構、勾配がキツいので、立っているだけで、良いエクササイズになります。ふくらはぎ、鍛えました（笑）

終わったと思ったら…まだ、あるんかい！

やっと着きました。
先に見えるのはスキーのゲレンデ、この動く歩道、スキー場と温泉街を結ぶ、重要な施設なのでした。

旅から戻ってきた後に調べてみたら、この野沢温泉スキー場は、日本でも指折りの規模の大きなスキー場で、この日陰ゲレンデは、「スキー場発祥の地」らしいです。
いや、エラいところに来たもんだ。
ここでのスキーが目的で、加えてオリンピックで認知されたおかげで、海外からもスキーヤーがたくさん来るんで、温泉街の英文表記が多いんですね～きっと。

それにしても、季節外れ感、満点（笑）

スキーをしない人間が長居する場所でもないので、ほどほどで引き上げます。

登ってきた道（？）を下っていきます。
この動く歩道、てっぺん近くは建物が減る代わりに緑が多くなるので、開いている窓から入ってくる優しい風が心地よかったです。

さ、散策を続けます。

こちらは、麻釜（おがま）、100℃近い温泉が出ている場所、昔ここで麻を湯通しして繊維を抽出していたことが、名前の由来になっているみたいです。
今は、ここで野菜や卵をゆでられますが…

野沢温泉 麻釜熱湯湧泉 名所・史跡

一般の人は、危ないので、立入禁止。

足湯を見つけました。
暑いし、靴下を脱ぐのが面倒くさかったので、パス。

これは、共同浴場。
城崎にもあって、楽しんできましたが、それと同じですね。
地域内に何軒もあるみたいです。

こちらも、共同浴場。
暑かったし、そんな中で服を脱いだり、また着たりが面倒くさくて、「お風呂は宿で良いや」ってことで、やっぱり、パス。

こちらの入口にいらっしゃるのは、「道祖神」さま。
災厄の進入を防ぐ神だそうです。そこかしこの建物の軒先にいらっしゃいました。

温泉だけでなく、すぐそばにあるスキー場や、海外の人たちの入り混じりを感じさせる英文表記などが相まって、独特の雰囲気を感じさせてくれる温泉街でした。
野沢温泉、中々、面白い。

宿に戻り、ひとっ風呂、入ってきます！

くつろぎの宿　池元 宿・ホテル

ここのお湯、あっち！
でも、大丈夫、湯舟の横の緑のホースにつながった蛇口をひねると水が出てくるので、源泉かけ流しではなく水割りになってしまいますが、自分好みの湯加減で、お風呂を楽しめます。
は～、極楽でした。

くつろぎの宿　池元 宿・ホテル

夕食は、温泉旅館あるある（笑）
野沢温泉だから、野沢菜使った料理を１、２品、欲しいね。それだけでも印象が変わる気がいたします。

くつろぎの宿　池元 宿・ホテル

この後も、例によって、入浴を数回繰り返し、寝ます。
ニュースで、「台風8号」が段々と近付いてきていることは把握していますが、気にしても、なるようにしかならないので、とにかく、寝ます～
（写真は、夕方の到着時）

くつろぎの宿　池元 宿・ホテル

【2022年8月13日】
昨日、宿の人から、「普段、日曜日しかやらない朝市が、明日は土曜日ですが、やります」と教えてもらっていたので、のぞきに来ました。

朝市は、盛大にやっているわけではなく、それぞれのお店が軒先にささやかに出店している感じでした。

野沢温泉朝市 市場・商店街

笑顔がかわいいこの子が売っているのは、カブトムシやクワガタ。
本物を見たの、本当に久々。
小学校のとき以来かも。
「自分で獲ったの？」と聞いたら、「ううん、お父ちゃん」
一つ500円でした。
面倒見切れないので、もちろん、パス。

朝市では、新幹線で食べる笹ずしやパン、自分用の万能みそと信州リンゴのジャムを買ってきました。
万能みそは色々と使い道がありそうで、帰ってからが、楽しみです。

朝食も、温泉旅館あるあるでした（笑）

くつろぎの宿　池元 宿・ホテル

台風8号が上陸し始めた頃、こっちはまだ、こんなに良い天気。
なんか、いまいち、ピンと来ない…のが、正直なところでした。

くつろぎの宿　池元 宿・ホテル

また水割りにして、最後のひとっ風呂。

くつろぎの宿　池元 宿・ホテル

は～、台風なんて、来なけりゃ良いのに～。

くつろぎの宿　池元 宿・ホテル

野沢温泉ライナーで、飯山駅に戻っています。
奥は段々畑ですかね？
日常では見れない風景が、とっても良い！

バスの車窓。
良いっすね～、こう言う景色。

もう１枚。
大好きなので。

飯山駅に着きました。
とても良さそうなカフェを見つけたので、新幹線の乗車時刻まで、静かなひとときを。

良い雰囲気のカフェで、美しい景色を見ながらのアイスコーヒー、格別ですね。

内装に木をふんだんに使っていて落ち着きのある飯山駅…ですが、今いた中二階（？）のカフェだけは、階段でしかつながっておらず、アクセスがちょっと面倒くさかったです。
来る人が少なくて、静かで良いのかも…だけど。

飯山駅の新幹線のホームから。
台風なんて、来なけりゃ良いのに～（もう、エエっちゅうねん）

東京方面の新幹線に乗ります。
台風に突入することになるんでしょうか？？？

（後編に続く）

飯山駅 駅

この旅行記へのコメント （2）

• atsuhimeさん 2022/08/18 07:01:28

  温泉サイコー！！　)^o^(

  yeppoon lover さん、おはようございます。
  
  この夏もyappoon loverさんらしい充実した旅をされた様で何よりです。
  
  鄙びた温泉宿での温泉は本当に日々の疲れを取ってくれますよね。
  
  旅の道中も楽しんで、さすが旅の達人。
  
  人間の証明に出てきたと言う旅館もなかなか渋かったです。（人間の証明、本も読んだし、TVで映画も見たと思うけど、あまりに昔のことで内容がはっきり思い出せません。）
  （＾_＾）
  
  野沢温泉は、オーストラリアの人が多いと聞いたことがありますよ。
  
  観光地の方達は、インバウンドが来なくなってしまって大変だとは思うけど、観光客の私達にとっては今が日本を楽しむチャンスだとこの３年で身をもって感じました。
  
  コロナは終わって欲しいけど、、、。
  
  では後半も楽しみにしてますね。
  私も来週久々の一人旅に行ってきます。
  (￣^￣)ゞ

  yeppoon_loverさん からの返信 2022/08/18 08:44:40

  Re: いつも、ありがとうございます！

  atsuhimeさん
  おはようございます。
  夏休み、楽しんできましたよ～。
  
  霧積温泉は、本当に良かった！
  僕は松田優作が好きなんで、昔、「人間の証明」を映画で観たんですが、さすがに細部まで覚えていなかったので、AmazonでDVDを買って見直してから、出かけてきました。
  いきなり行くのと、見直してから行くのでは、やはり、変わってきますね～。
  
  > 野沢温泉は、オーストラリアの人が多い
  atsuhimeさんのこの書き込みを見て、うっすらと、昔、そんな話を聞いたのを、思い出してきました。北海道のニセコしかり、雪やスキー目当てで日本に来るオージー、多いみたいですからね。
  昔ながらの温泉と、英文表記、スキーで賑わう街の成り立ち…これらの入り交じりから独特な雰囲気を感じ、野沢温泉も、とても楽しんできました。
  
  本日より、社会復帰をするため、後半の日記は、少し時間をいただくことになるかもしれません。
  お待ちくださいね。
  
  atsuhimeさん、ひとり旅、道中、お気を付けて、楽しんできてください。
  日記を拝見するのを、楽しみにしています。
  
  yeppoon_lover