メキシコシティの6つのマーケット巡りで沢山の発見、帰国時のコロナ検査は。。 (Lively & weird markets in CDMX)

2022/04/14 - 2022/04/22

2022年4月メキシコシティに8日間滞在しました。メキシコ行きは出発ギリギリになって急遽追加した旅先で、当初はセマナサンタ(イースター)の祝いと登山のみで8日間を計画していました。しかしどちらも計画より大幅に短い日程で終わってしまいます。残りの日程は当日になって行きたい場所を決めるゆっくりとした8日間を過ごします。この旅行記ではメキシコシティの市場巡りで発見した面白い物を紹介します。海外のマーケットを散歩すると現地ならではの沢山の発見があり、旅行の大きな楽しみです。

これを公開した2022年8月現在、世界中でオミクロンBa.5が急増しています。私が旅した2022年4月頃のBa.2は幸い大きくなりませんでしたが、7月からBa.5は大きく広がってしまいました。4月時点ではアメリカ・オーストラリア入国には陰性証明が必要でした。この旅行記では、4月時点のメキシコ・アメリカ・オーストラリアの3カ国の入国の経験を紹介します。8月現在は、これら3カ国すべて入国時の陰性証明を廃止しており、残る問題は日本入国時のPCR検査のみと言えます。海外で陽性になってしまい日本に帰国できない日本人が最近増えている様です。

参考旅行記：2年ぶりに海外へ コロナ禍で無事に海外旅行への10つのチェックリスト
https://4travel.jp/travelogue/11745992

エリア メキシコシティ(メキシコ)

• 旅行の満足度: 4.0

アメリカのロサンゼルスからメキシコシティ行きの飛行機に乗ります。メキシコはコロナ禍で世界一早く陰性検査を廃止した先進的な国です。アエロメヒコ航空のウェブチェックインを前日に済ませて、直接搭乗口へ向かいます。搭乗直前にようやくパスポートをチェックされましたが、もちろん陰性検査は求められません。コロナ禍前と全く変わらず簡単にメキシコへ出発できます。

機内では日本語で出迎えを受けます。メキシコシティまで3時間、機体はあのボーイング737-800 Maxです。機内でのマスク義務は残ります。イースター休暇のメキシコ人が目立ち、アメリカ人観光客の姿はほぼ見かけません。

2022年4月現在、メキシコのコロナ禍は落ち着いています。丁度良い時期に訪れました。

入国時の隔離は必要ありません。すぐメキシコシティの市内観光します。まず4月は花の季節です。ここはベジャス アルテス宮殿、周りに咲くのはジャカランダ(スペイン語でハカランダ)という紫の桜です。中米が原産ですが今では世界中に植えられており、世界標準では春の花と言えば桜ではなくジャカランダです。

ベジャス アルテス宮殿 建造物

こんな感じでセントロ内のアラメダ公園 Alameda Centralにはジャカランダ並木があります。

アラメダ公園 広場・公園

マーケット1つ目、テピート地区 Tepitoです。セントロのテンプロマヨールから北へ向かってマーケットが繋がっています。

テンプロ・マヨール 建造物

ご覧の様な食べ物の屋台が並んでいて、私も美味しそうな匂いに釣られて北上します。セントロには屋台が少ないので、安くて美味しい食べ物を探すにはここが良いです。バーベキューの様に肉を焼く様子、中央の緑はサボテンでおいしく食べられます。

しかしあまり北上はしない様に。セントロのすぐ北東側にはメキシコシティの治安で悪名高いテピート地区 があります。昼間は人も多く強盗に遭う可能性は低いと思いますが、スリに気をつけます。売っている物は日用品で特に面白くもなく敢えて来る理由は無いでしょう。日曜日にはアンティークマーケットが開かれる様ですが。写真は警察のパトロールが来て違法な路上販売を急いで片付けている様子。

これが警察のパトカー、ダッジ・チャージャー。メキシコ一般市民には縁遠いアメリカ製のマッスルカーで、このパトカーは街中でよく見かけて威圧感を出しています。しかし警察が頼りになるかは別問題で、一部のメキシコ人が言うには警察は困った時に頼りにならないばかりか更に問題を大きくするのだそう。

警察のお世話にならない為にも、テピート地区は避けるべきでしょう。観光客が行く場所では、近くにガリバルディ広場 Plaza Garibaldiがあります。マリアッチのバンドの演奏が見られる場所で有名です。お金を払うとリクエストした曲を演奏してくれます。

ガリバルディ広場 広場・公園

マリアッチの騎馬隊。ガリバルディ広場も治安は良くないので、自警団か何か？

メキシコはコロナ禍で世界一早く陰性検査を廃止した国です。しかし2年間のコロナ禍の被害は大きくご覧の様な壁画も見られます。ようやくコロナ禍が終わりが見えて、メキシコ人はマスクをしながらも日常生活を送っています。

マーケット2つ目、バリオ チーノ Barrio Chino、セントロの南側にある中華街です。中国人は見られず地元メキシコ人が殆どです。中華街はメキシコ人にとってのアジアのテーマパーク、K-POPなどのエンタメもあります。

バリオ チーノ 散歩・街歩き

メキシコやスペインでよく観られる派手な旗の代わりに東洋風の傘や提灯が飾られています。

中華のバンもここメキシコでは派手な姿をしています。アンがチョコレートやチーズに置き換えられています。私にはこのアンマンは有り得なく、不味そうに見えたのですが。。(おそらく外国のタコスを見てメキシコ人が思う事と同じ)

派手な色のバンはオーストラリアにもある事に気が付きます。台湾の有名レストラン鼎泰豊がチョコレート入りのイースターの十字のバンを売っています。日本でもチョコマンやチーズマンなど今は普通に売っている様で、私が知らないだけでした。
https://dintaifung.com.au/nutella-hot-cross-bao/

日本人なら日系の牛丼屋スキヤが無難です。私にとって3年以上食べていない牛丼をレフォルマ地区で見かけて寄ってみます。恐らく食材も日本から輸入して本場の味を再現しています。値段は日本と同じ位で低価格です(メキシコの物価では中位)。

マーケット3つ目、セントロの南側へ歩いて10分のシウダデラ市場 Mercado de Artesanías La Ciudadelaへ向かいます。

シウダデラ市場 市場

ここは海外の観光客には必見のマーケットです。メキシコ各地のお土産物が低価格で手に入ります。海外からの観光客は未だ少ない様で寂しい雰囲気ですが、ほとんどが営業中です。既に詳しい口コミが他にあるのでそちらに任せます。

マーケット4つ目ラ・メルセー市場 La Merced Market、この先はディープな地元向けのマーケットです。メトロのメルセッド Merced駅を出るとマーケットの真ん中に着きます。迷路の様な巨大なメルセーマーケットに突入します。

地元マーケットを散歩すると沢山の発見があり、旅の大きな楽しみです。これはチリです、こんな巨大なチリは見た事がありません。

モレの原料となるスパイスやペーストが山積みです。モレとはメキシコ料理で使用するソース全般を指します。例えばワカモレはアボガドを原料としたペーストです。

メキシコのフェスティバルや祝い事ではこんな感じで飾り付けます。スペインの祝いと似ていますね。

隣にはドリンクカップ、よく見るとある物の形をしています。。どんな祝い事に使うのでしょう！？後で知ったのですが、メルセー市場はこれに関連する裏売買が盛んな悪名高い場所だそうです。

コロナという頭に乗せる花のアクセサリです。メキシコではコロナビールなど元々コロナという名前は一般的です。今回の疫病が世界中でコロナと呼ばれる事に複雑な気持ちなのでしょう。

腹が減ったらタコスを安く食べられます(2つセットで1ドル程度)。日本でいう回転寿司の感覚でどこでも気軽に食べれます。本場のタコスはメキシコ国外で見られるそれと大きく違います。皮はトルティーヤは現地では小麦粉のソフトタイプが主流ですが、海外で主流のコーンのハードタイプもあります。左はトマト味のビール。

具は本当に沢山の種類があり、何でもトルティーヤに挟んで食べます。これはホルモン系の具です。私はメキシコ人との会話のきっかけにメヌード Menudoという牛の腸のスープの話をします。日本食で言うと納豆みたいな感じで、メキシコ人も好き嫌いが分かれて必ず話は盛り上がります。

マーケット5つ目ソノーラ市場 Mercado de Sonora、すぐ南隣にあります。

ソノーラ市場 市場

ここでは変わったメキシコ呪術文化を見かけます。写真は死神。10月の死者の日に見られる可愛い感じの骸骨ではなく、怖い感じです。

何故か黒人の子供の人形です。ブードゥー教でしょうか。

ご覧の感じの動物の角などのブードゥー教の必需品も見られます。ブードゥー教といえばハイチですが、メキシコでも信仰されるのでしょうか。

マーケット6つ目ジャマイカ市場 Mercado Jamaicaです。ここはフラワーマーケットです。ちょうどセマナサンタ(イースター)の期間中で、沢山の花が売られています。

これはセマナサンタ土曜日にイエス様の死を悲しむ時に捧げる白い花。

これはセマナサンタ日曜日にイエス様の復活を祝う花。この時すでにセマナサンタは終了していましたが、これらの花は売れたのでしょうか。

不自然なほどカラフルな色をした花。

マーケットなので花はとても安いです。一束数ドル程度なので気軽にプレゼントできます。

こんな感じのバルーンを添えて花を贈るのがメキシコでは一般的です。

以上、メキシコシティの6つのマーケットでした。この他にも沢山のマーケットがあり好みに応じて訪れるのも良いです。ただ治安は悪いので、貴重品は持たずカメラも隠して歩いた方が良いでしょう。

8日間の滞在も後半になると、少し都会を離れたくなります。メキシコシティの日帰りツアーを探すとタスコという雰囲気の良さそうな街がある事を知り、前夜にネットでツアーを予約します。15人位の小型ツアーバスで3時間で着きます。これはタスコの街の全景、山の斜面に白で統一された建物が密集しています。

街の入口でバスを降りてタスコ Taxcoの街を歩きます。中心にあり一番大きい教会に着きます。

彫刻で飾られており、見事な造形です。スペインを思い出します。

内部も同じで細やかな彫刻が見られます。すごい造形美です。

タスコにはフォルクスワーゲンの旧型ビートルが走り回っています。坂の多い町ですが、素早く登っています。ビートルはかつてメキシコの工場で生産されていました。当地ではボチョと呼ばれます。

オヤツにはチューロスを食べます。

沢山の風船の人形を積んでパーティーへ向かう途中でしょうか。メキシコではピニャータという紙製の人形を子供が棒で叩き壊して中のお菓子を拾うという遊びがありますが、何故かオーストラリアにもこの文化が輸入されており人気です。日本のスイカ割りと同じ感じです。

私が子供の頃、日本の正月ではこんな車の飾りを見かけたのですが、今でもあるのでしょうか。

カラフルな旗を飾り付けた結婚式場らしき建物。世界中で男女平等が進む現代ですが、メキシコでは女性が男性を文字通り支えるのでしょうか。

フォルクスワーゲンのコンビも見られます。スペイン風のすごく雰囲気のある街の散歩は飽きません。

帰りの高速道路では、バラの路上販売を多く見かけます。花を贈るのはメキシコ人の日常生活の一部でしょうか。

ルチャ・リブレ Lucha libreでは、メキシコの覆面プロレスを観ます。2時間くらいで約10試合を行います。若い白人系のメキシコ人が多く、数千人の観客がベタなパフォーマンスに盛り上がっています。カメラは持ち込み不可ですが、携帯のカメラでは撮影可能という不思議なルール。

写真は奥村茂雄、2004年からメキシコに渡っています。日本人がここメキシコで戦い地元の人々に愛される存在です。
https://en.wikipedia.org/wiki/Shigeo_Okumura

アレナ・メヒコ（ルチャリブレ） スタジアム・スポーツ観戦

メキシコシティを夜歩き回ることは勧められませんが、夜9時位までなら人通りもあり比較的安全な地区もあります。これはレフォルマ地区の独立記念塔 The Angel of Independence、周辺には高級ホテルやレストランが並びます。

独立記念塔 モニュメント・記念碑

ナイトスポットは革命記念塔／国立革命博物館 Monument to the Revolution周辺に多いです。私が宿泊したホテルもこの近くです。丁度夕立があり雷が光った瞬間を撮った写真、雷のラインは撮れませんでしたが。ゆっくりとした8日間の滞在を終えます。

革命記念塔／国立革命博物館 建造物

旅行最終日、メキシコからアメリカへ向かいます。4月の時点ではアメリカ入国には1日前の陰性証明が必要です(6月に廃止されています)。メキシコシティ空港の第2ターミナルには、2つの抗原検査ができるブースがあります。アメリカ入国に必要な抗原検査であれば結果は15分で判るので出国当日でも間に合います。

おそらくアメリカ入国に陰性証明はなくなった事でこれらのブースも今は無くなったと思われます。日本フォーマットのPCR検査であれば前日までに市内のクリニックを探す必要があると思います。

結果は、、陰性です。セマナサンタやマーケットなど人の多い場所を沢山訪れていたので少し不安はありましたが安心します。スペイン語と英語の証明書をもらいます。最終目的地オーストラリアも陰性証明を廃止しましたが念のために。

帰りはウェブチェックインできません。チェックインに辿り着く前に、ワクチン接種と陰性証明をチェックされます。メキシコから全米各地およびカナダへ沢山のフライトがあり空港は混雑しています。もうコロナ禍は終わった雰囲気です。

アメリカのロサンゼルスに着きます。この夜にアメリカからオーストラリアへ向かいます。4月の時点で丁度オーストラリア入国に陰性証明が不要となりチェックインは簡単と思いましたが、アプリAustralia DPDをインストールして、出発前に予め登録が必要です。エラーが出たりと苦労します。NFCを使ってパスポート情報を読み込んだり自分自身の今の写真を撮ったりと、豪州入国時に従来は機械で行なっていた事をそのままアプリで行います。なおアプリAustralia DPDは7月に廃止になっています。

ロサンゼルス空港のデルタ航空は丁度4月にターミナル2から3へ移転となっています。10日前のメキシコへ出国時にはターミナル2を使いました。しかしターミナル3にてチェックインと荷物検査を越えるとターミナル2の方向へ歩いて、そこからは以前と同じです。ここはターミナル2の荷物検査場があった場所で、今はフェンスで覆われて工事中です。

オーストラリアへのフライト中は4月の時点で丁度ルールが緩和されて、デルタ航空では機内のマスク義務が廃止されました(8月現在マスクは再び必須みたいです)。最初は皆マスクして搭乗しますが周りに咳をする人がいなければ、マスクを外す人が半分ほどいます。マスクしていないキャビンクルーもいます。私には帰国なので特に気にしませんでしたが、これから旅に向かう人は心配かもしれません。

シドニー空港に到着すると入国審査にすごい行列です。アプリAustralia DPDで登録済みの作業を再び行います。あのアプリの意味が全く分かりません。シドニー空港の朝はいつも混み合うのですが、こんなに混雑は初めてです。機械の入国審査で数十分の待ち、スタッフの入国審査で数時間の待ちという感じです。無事にオーストラリアに入国すると24時間以内に陰性検査を求められますが、自分で抗原検査して陽性なら政府のウェブサイトで登録という緩いシステムです。

3カ国に出入国しましたが、事前に入国に何が必要かを調べてチェックインの対策しておく事、およびチェックイン時にネットに繋がることが重要です。8月現在は、これら3カ国の陰性証明は必要ありませんが、日本入国は引き続きPCR検査で陰性証明が必須です。海外で陽性になって帰国できない日本人が増えている様なので、夏休みの海外旅行はお気をつけください。