海外旅行 Myとらべるトラブルランキング【６】 第１１位～１０位　「恐怖と焦り」それも海外旅行の醍醐味⁈

2022/05/16 - 2022/05/16

初めて海外を旅してから早20数年になります。私の海外旅行は「安心安全の完全パックツアー」から始まり、往復航空券とホテルチケットを代理店に依頼する「個人ツアー」を経て、今では航空券やホテルなど自分で手配して回る「個人自由旅行」へと形態を変えてきました。また、行先も最初はアジアを巡る旅がほとんどでしたが、次第にヨーロッパへとシフトしていき、ついでに北米やオセアニア、アフリカや中東にも足跡を残すことができました。
個人旅行ゆえ、自身で情報を集め計画を立て（それが一番楽しいですが）、それを実行に移し、計画を遂行するため拙い語学力に身振り手振りを交えて地元の方々と話すことで、いつしか旅行計画の遂行のみならず、会話というか意思疎通をすることができることに喜びを見出し、旅の楽しみも深まりました。
一方で自分の海外旅行形態が個人自由旅行へ変わり、行動範囲も広がったことからトラブルにも遭遇することが出てきました。といっても事故や怪我、事件や犯罪にはほとんど遭遇せず、遭っても未遂や軽微なもので何とか克服することができたのはとても幸運なことだと思っています。
そんな自分の海外旅行史でのトラブルランキングを付けてみました。楽しかった思い出とは裏腹なものですが、こちらの方が記憶に残っているというのは皮肉なものです。既に旅行記中でお話していることがほとんどですが、改めてご紹介したいと思います。
ということで今回は第11位と10位です。

エリア ヘルシンキ(フィンランド)

第１１位　～覚悟を決めて最悪を避けるため行動しました～

2019年ヨーロッパ落穂拾いの旅第２弾から

今回の旅も後半、地中海の島国マルタからイタリア五大都市の中で最後の未訪問都市ナポリとボンベイ遺跡に向かいます。ナポリへはマルタからは直行便で行ければよかったのですが、時間が合わず、ローマ経由の乗継便となりました。
予定ではマルタ17:50 ⇒ 19:15 ローマ 21:45 ⇒ 22:35ナポリということで、ローマ2時間半ものトランジットタイムとナポリ着は22時半になるという出来の悪いスケジュールですがやむを得ません。

15時過ぎまでマルタを観光し、余裕を持って空港へ到着。手続きを終え、出発の17:50まで暫し待ちます。ところが予定時刻を過ぎても一向に手続きは始まりません。ようやく搭乗が始まり、機が離陸したのは予定より30分遅れてのことでした。

飛んでしまえば1時間半でローマ着19:53。遅れはさらに増えましたが、元々の出来の悪いスケジュールのおかげで乗継に支障は無く、ナポリ行きの出発までまだ2時間弱あります。この時は遅れたことで間延びした乗継時間が縮まりよかったくらいに思っていました。

ここでナポリ行きが定刻に出てくれば何も問題はありませんでした。が、あろうことか、この便も何故かなかなか搭乗手続きが始まりません。ようやく出発したのは22:28、予定より40分以上も遅れました。さすがにこれはまずいです。
なぜかというと、ナポリ空港から市内へ向かう公共機関アリバスの最終便の出発時刻が23:20となっているからです。これを逃すと市街までタクシーしかありません。

結局ナポリには22:55に着きました。予定より20分程度の遅れです。ですが着いたといっても機は沖止めなのでターミナルまで移動する時間、そして荷物のピックアップもあり、そこからターミナルを出て、初めての空港でバス乗場を探すのに25分しかないとは、かなりキツいです。

悪いことは重なるもので荷物がなかなか出てこず、ピックアップに時間がかかりターミナルを出たのは最終バス発車予定5分前。当時のナポリ空港は工事中でバス停の位置が変更されていてよくわからず、探しているうちにタイムアップ・ジエンド。重い足取りでタクシー乗場に並びました。
ナポリと言えば名にし負う治安の悪い街。それもぼったくりが多いと評判の悪名高いタクシーに、しかも深夜に乗らねばならないとは．．．ですが代替手段はありません。幸い空港から市街は15分程度と近いのでうまく乗り切ればよいのですが。

順番が来てタクシーに乗り込みます。運ちゃんはガタイの大きな若い兄ちゃんです、格闘したら勝てそうにありません。平静を装いホテル名を言うとメーターを動かして出発してくれましたが、いつ強盗に様変わりするかはわかりません。とりあえず許してもらえそうな額の現金をポケットに忍ばせ、用心しながら乗りました。

兄ちゃんは20分弱でちゃんとホテルに着けてくれました。強盗に身ぐるみ剥がされるくらいならぼったくられる方がまし、と考えていたのですが、ぼったくり価格よりずっと安く、少し高いかなと思うくらいの金額だったのでホッと胸を撫で下ろしました。
無事を喜ぶと共に、改めて「危険な街に深夜に街へ着くような無理な予定は立てないこと」という教訓を噛み締めました。
危険度★★★★
焦り度★★★★★
旅行記は以下から。よろしければ見ていただければと思います。
https://4travel.jp/travelogue/11595126

第１０位　～初めてのロスバケ。予定はカツカツ、動揺しまくりでした～

2015年 華麗なる王朝建築と「ソ連」&バルト海を臨む国々を巡る旅から
今回の舞台はフィンランドヘルシンキです。

今回は旅行の初っ端、成田からスカンジナビア航空でコペンハーゲンで乗継ぎヘルシンキ着。1泊後、朝アエロフロートでモスクワへという予定です。今にして思えば、直接モスクワへ飛べば効率的ですが、スターアライアンスの会社を使用しANAのマイレージを貯めようとしていたこともありこのようなルートになりました。まだまだ旅慣れていなかったのでしょう。お陰で北欧各国へ足跡を残すという副産物はありました。
さて出発当日。成田空港は豪雨に見舞われ、出発は1時間以上遅れました。コペンハーゲンでの乗継ぎは僅か1時間15分しかありません。これまでの旅行ではこのようなことが無かったので、乗り継げない場合どうするかなど考えてもいませんでした。

飛行距離が長いのもあって1時間以上あった遅れを中継地のコペンハーゲンでは予定より25分遅れとかなり圧縮することができました。それでも乗継時間は45分、コペン空港は広いので迷わず乗継げるか不安と焦りでいっぱいですが、今は走るしかありません。ここは基本案内放送のない静かな空港ということでバタバタ走っている人など他にいません。途中名前を呼ばれたような気がしましたが構わず走り、何とか乗継ぐことができました。

走ったおかげで何とかヘルシンキ行きには間に合いました。ピンチを克服できたという充足感に満たされ、勇躍とヘルシンキに降り立ちました。
と、ここまでは良かったのですが、バゲッジクレームで待つも荷物は出てこず、ターンテーブルは止まってしまいました。そう、ロストバゲッジです。身体は乗継げましたが荷物はダメだったようです。コペン空港で何となく聞こえたアナウンスはこのことだったかと合点がいきました。

無いものは仕方ないので手続きをして、滞在先のホテルに今日中に届けてほしいと伝え、連絡してくれるようにとお願いしました。電話されても会話できるか自信は無かったのですがやむを得ません。とりあえず、バスで滞在先のヘルシンキ駅前に到着です。

ロストバゲッジの理由は恐らく荷物の乗継ができなかったためでしょうが、実際無くなってしまったのかもしれないし、もしあってもコペンからの同日後発便があるかもわかりません。もし明日の便での到着となると、予定では午前の便でモスクワへ向かうということになっているので、最悪受取りのため始まったばかりの旅程を根本から見直せばならなくなります。ビザを取得してきているロシアで予定の変更はあまりよろしくありません。

どうしようもありませんが、とりあえず駅前の予約していたホテルに投宿し、寛いでいると携帯のショートメールに「荷物があった、ホテルに届けます」と連絡が入りました。電話では伝わらないと思ったのか、有難い処置です。レセプションにその旨話し、荷物が到着したら夜中でも連絡して欲しいと依頼しました。

寝る前もう一度レセプションへ行くと、朝5～6時に荷物が届くとの連絡が入ったとのこと。とりあえず安心して眠りました。翌朝5時頃荷物は届いており、無事再会することができました。
これを教訓に、乗継時間の見直しと、それでも乗継時間が短い場合はその後の予定に余裕を持たせた対策を取るようにしました。
危険度★
焦り度★★★★★★
旅行記は以下から。よろしければ見ていただければと思います。
https://4travel.jp/travelogue/11093385