2021/09/14 - 2021/09/14
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beachさん
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デュッセルドルフから日帰りでバイロイトに行って来ました。
---Tagesfahren 14.9.2021---
久しぶりに音楽家にフォーカスした旅行をしてきました。バイロイトと言えば、毎年7月から8月にかけて開催される世界的に有名な「バイロイト音楽祭」の本拠地。同地は、作曲家ワーグナーゆかりの地でもあり、リスト終焉の地でもあります。
また、世界遺産のオペラハウス「バイロイト辺境伯歌劇場」があることでも知られる華やかで美しい音楽の都です。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 4.0
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
■Dienstag, 14. September 2021
デュッセルドルフから日帰りでバイロイトに行ってきました。
今回は「"続" 鉄道・音楽家ゆかりの地を巡る旅」として、簡単なクラシック音楽知識、音楽家エピソードもご紹介したいと思います。(※多少の主観、様々な見解があるのでその点は予めご了承ください) -
バイロイトはドイツ南東部に位置しバイエルン州に属します。
片道約5時間半、滞在6時間。デュッセルドルフから気軽に日帰りで行けるような場所ではないですが、やれないことはありません。 -
車窓からの眺め。こうして外の景色をゆっくりと眺めて移動している時間が結構好きです。
-
バイロイトに到着!
駅名の上には「Festspiel und Universitätsstadt(音楽祭と大学の町)」と書かれています。 -
Bayreuth Hauptbahnhof(バイロイト中央駅)
今回の観光目的は下記4つ。
・バイロイト辺境伯歌劇場(オペラハウス)
・ワーグナー博物館 & お墓参り
・リスト博物館 & お墓参り
・バイロイト祝祭劇場(バイロイト音楽祭の会場)
音楽三昧なので、興味のない方は眠くなってしまうかも…。 -
本題に入る前に、今回の旅行記の主役3人衆の簡単なプロフィールをご紹介します。
バイロイトと言えば、まず1人目は『リヒャルト・ワーグナー』。
「バイロイト音楽祭」は、ワーグナーの作品のみを上演する世界的に有名な音楽祭。そして、その会場「バイロイト祝祭劇場」は、ワーグナー自身が計画、設計に携わり、ルートヴィヒ2世の援助を受けて "自分の作品を上演するためだけに" 建てた劇場なのです。 -
2人目は『フランツ・リスト』。
クラシック界きってのイケメン。ワーグナーとの関係はずばり義理の父(年の差2歳)。ワーグナーの2番目の妻『コジマ・ワーグナー』はリストの実の娘です。
1886年、バイロイト音楽祭でワーグナーの楽劇「トリスタンとイゾルデ」を観た後に持病が悪化しバイロイトで亡くなりました。 -
そして3人目は『バイエルン王 ルートヴィヒ2世』。
15歳の時に楽劇「ローエングリン」を観たことでワーグナーを崇拝。王位に就くなり、最初の命令が「ワーグナーを招聘すること」 。そして、ワーグナーのパトロンとなる。
「ワグネリアン(ワーグナーの熱狂的ファンのこと)」の代表的存在。 -
Walk of Wagner(ウォーク・オブ・ワーグナー)
生誕200年の際に整備されたワーグナーを巡るルート。かつてのワーグナー家の邸宅ヴァーンフリートから祝祭劇場まで、市内13カ所にこのミニ・ワーグナー像が設置されています。
像の下に描かれるテーマは毎年変わり、今年は「Wagner und die Frauen(ワーグナーと女性)」。 -
Altstadt(旧市街)
バイロイトは、18世紀に入るとブランデンブルク・バイロイト辺境伯フリードリヒ3世と夫人ヴィルヘルミーネの治世となり宮廷都市へと発展した歴史ある町です。 -
かつての宮廷都市とバイロイト音楽祭の格調の高さからも、どこか町全体に気品を感じます。
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Tourist Information(バイロイト観光案内所)
観光案内所の前には、ワーグナーと愛犬のルースの像。この愛犬の存在を覚えておいて下さい。後ほど人生初の犬のお墓参りもします。観光案内所(バイロイト) その他の観光・遊ぶ
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観光案内所には沢山のワーグナーグッズ。きっとワーグナーが存命ならばグッズも全て自分でデザインしたがることでしょう。
ちなみに私の一番身近なワグネリアンは大学の教授にいました。 -
今年のおすすめは、ワーグナーデザインのFFP2マスク!
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街中には、国旗を始め、バイエルン、バイロイト、オーバーフランケンの旗がはためいています。
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Wittelsbacher Brunnen(ヴィッテルスバッハの泉)
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Markgräfin Wilhelmine auf den Schlossterrassen(旧宮殿テラスの辺境伯夫人ヴィルヘルミーネの像)
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Mariengärtlein an der Schlosskirche(マリエンゲルトライン)
辺境伯夫人ヴィルヘルミーネの像とバイロイト辺境伯歌劇場。
バイロイトが芸術の面から見ても大きく発展したのは、ヴィルヘルミーネ自身が絵画・音楽・文学すべてに興味を持ち、自身も優れた芸術家であったことが影響しています。
18世紀にはヴィルヘルミーネが才能豊かな音楽家をバイロイトに招いています。 -
Markgräfliches Opernhaus Bayreuth(バイロイト辺境伯歌劇場)
18世紀に辺境伯夫人ヴィルヘルミーネの希望によって建てられ、現存するバロック様式の劇場としては最も重要なもののひとつとされています。
2012年に世界遺産に登録され、翌年2013年から5年がかりの大規模な修復を終えました。バイロイトの辺境伯オペラハウス 劇場・ホール・ショー
-
●Markgräfliches Opernhaus(辺境伯歌劇場)
■開館時間:
・4月~9月:9:00 - 18:00
・10月~3月:10:00 - 16:00
※イベントやリハーサルにより時間変更、閉館の場合あり
■入場料
大人 EUR 8.00
※ガイドツアーのみ見学可
■ガイドツアー
・ドイツ語・英語のみ(日本語パンフレットあり)
・入場時間指定あり
<HP(独・英)>
https://www.bayreuth-tourismus.de/sehenswertes/wilhelmine/markgraefliches-opernhaus/ -
「世界最高峰の美しいバロック様式の劇場」と謳われる辺境伯歌劇場。
18世紀当時の姿を遺した木造劇場です。現在ではヨーロッパ最高の保存状態とも言われており、5年かけて当時の材質や構造、使用痕跡までをも遺すための卓越した修復の技術や努力を感じます。
思わず「これは…」と唸ってしまうほどの美しさ。 -
劇場上部には見事な天井画、そして天井を囲むように設置されたボックス席。
天井画には、文芸(音楽・舞踏)の女神ムーサがヘラコン山上空の雲から降りてきた場面が描かれています(「ギリシャ神話」より)。これは、芸術の庇護者である辺境伯夫妻を称賛したものだそうです。 -
客席はボックス席含め550席。今でこそ小規模と思うかもしれませんが、建設当時のドイツでは最大規模のオペラハウスでした。
ちなみにウィーンのオペラハウスの座席数は1709席。日本の新国立劇場のオペラ劇場は1814席。 -
舞台はまるで絵画のよう。ガイドの方が説明のために舞台に立っているので絵ではありません!
幅25m、奥行27mの舞台ですが、偽造背景(だまし絵)効果で実際よりも奥行があるように見えます。 -
舞台の両サイドにはトランペット用のボックス席が設置されています。どう見ても、柱は大理石の造りにも見えるのですが、これももちろん木造です。
ここまで木造にこだわるのは、コストの面もありますが、最大の理由はやはり音響。木材は、適度に音を吸収することで残響が短く、低音と高音のバランスが取れた音が出るため心地良く感じると言われています。 -
約30分のガイドツアー。最初に約15分のビデオ上映があり、その後ガイドの方が細部の説明をしてくれます。撮影はフラッシュ厳禁で自由にできます。
-
最初から腹八分くらいの満足感を得てしまいましたが、ここから "も" 本番。街歩きをしながらワーグナーとリストの博物館に向かいたいと思います。
-
Altes Schloss(旧宮殿)
現在は、バイエルン州財務局などが入っています。 -
Altes Schloss mit Ehrenhof(旧宮殿と中庭)
中央は建つのは、バイエルン王マキシミリアン2世の像。ルートヴィヒ2世の父親です。 -
Schlosskirche(城教会)
旧宮殿の敷地内に立つカトリック教会です。教会の入口に掲げられたレリーフには以下のことが記されています。
「1886年8月4日、作曲家・オルガニストのブルックナーは、フランツ・リストの葬儀にコジマ・ワーグナー(リストの娘)によって招かれオルガンを演奏した」 -
2018年に改装されたパステル調の教会内部は新しい印象。天井画もその際に加えられたものです。
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Maximilianstr.(マキシミリアン通り)
さて、街歩きで一息つきましょう。街並みにそぐわない恐竜がいたのですが、近くに恐竜博物館があるようでした。 -
Maibaum(マイバウム:翻訳「5月」の「木」)
マイバウムは、もともとは病気や悪魔から守る風習として家の前に立てたものだったらしいですが、現在では特にバイエルン地方で春の到来を祝って4月30日に町の中心部に飾られる習慣があります。 -
同じバイエルン州でも、南部のアルペン地方とは全く異なる雰囲気の町です。ミュンヘンとも違いますね。
-
Spitalkirche(シュピタール教会)
-
吊り看板って素敵ですよね。
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Haus Wahnfried(ヴァーンフリート館)
ワーグナーが設計に携わり、ルートヴィヒ2世の援助を受けて建てた自身の邸宅です。1874年から1883年に亡くなるまでここに住んでいました。現在はワーグナー博物館になっています。 -
●Richard Wagner Museum(リヒャルト・ワーグナー博物館)
■開館時間:
・9月~6月(月曜休館):10:00 - 17:00
・7月・8月(毎日開館):10:00 - 18:00
■入場料
大人 EUR 8.00
※コンビネーションチケット
ワーグナー / リスト / ジャン・パウル博物館(1週間有効)
大人 EUR 9.00
<HP(独・英)>
https://www.wagnermuseum.deワーグナー博物館 博物館・美術館・ギャラリー
-
「Wahnfried(ヴァーンフリート)」とは、「Wahn:幻想・妄想」「fried:平和」を組み合わせた、ワーグナー自身の造語です。
-
邸宅の前には、パトロン「ルートヴィヒ2世」の胸像。このくらいの敬意は払わないとですね(笑)
ちなみにこのヴァーンフリートの建物の裏庭にワーグナー夫妻のお墓があります。後ほど向かいます。 -
■Neubau(新館)
ワーグナー博物館は3つの棟
「Neubau(新館)」
「Siegfried Wagner Haus(ジークフリート館)」
「Haus Wahnfried(ヴァーンフリート館)」
に分かれています。
新館では、バイロイト音楽祭で使用されたオリジナル衣装や舞台セットの展示、そして指揮者の歴史などをたどることができます。 -
■Siegfried Wagner Haus(ジークフリート館)
ワーグナーの息子ジークフリートによって建てられた館。写真はダイニング。
この館では、ワーグナーのイデオロギー(反ユダヤ主義)を知ることができます。バイロイトとナチスの密接な関係、そしてワーグナーとヒトラーの関係性についての記録が展示されています。
ヒトラーがワーグナーの愛好家であったことは有名な話で、ワーグナー作品はプロパガンダに利用されたとも言われています。それゆえ、現在でもイスラエルでは、ワーグナー作品の演奏はタブー視されているという一面もあったりします。 -
■Haus Wahnfried(ヴァーンフリート館)
博物館ではメインにあたる館です。3階建ての館には、当時のサロン、ワーグナーの生涯と作品、そしてルートヴィヒ2世に関する資料が展示されています。 -
サロン文化が咲き誇った当時、ブルックナーやサン=サーンスなど数多くの文化人たちがここに招かれたそうです。
-
さて、このあたりで泣く子も黙るワーグナーの作品を2つほどご紹介したいと思います。
【1】楽劇『ニーベルングの指環』:4部作からなる楽劇(オペラ)で上演時間約15時間という長大な作品。作曲に要した年数26年。あまりに長大なため上演は4日間かかるという、すんごい楽曲。
【2】楽劇『ローエングリン』:この作品で特に単独で有名になったメロディーが「婚礼の合唱」(結婚行進曲)。誰もが一度は聴いたことがあるであろう結婚式の入場で使われるTHE定番曲です。
しかし、この楽劇の内容…結末は悲劇。ということで、大学時代に結婚式に使うならメンデルスゾーンの「結婚行進曲」にしなさいと教わってきましたが、未だにその知識を使う日が巡ってきていないという、これまた悲劇…(苦笑)。 -
作曲家の声を聞く一番の近道は言うまでもなく楽曲を聴き込むことですが、もうひとつ手助けとなるのは楽譜を読むこと。ですが、直筆譜(スケッチ)は…実際のところ全く読めないくらい達筆なものがほとんど(笑)
-
Lohengrin Kompositionsskizze(「ローエングリン」スケッチ)
-
ワーグナーのトレードマークのベレー帽の展示もありました。
-
Totenmaske und Hnad Richard Wagner(ワーグナーのデスマスクと手)
-
ルートヴィヒ2世のコーナーには、ルートヴィヒ2世から贈られたロゴ入りハンカチと、ルードヴィヒ2世の写真入りコンパクトに入った "ワーグナーの髪の毛" …。
ん、さすがにどんな関係!?ってなりますよね(笑)まぁパトロンなんですけど…。 -
Totenmaske Ludwig Ⅱ.(ルートヴィヒ2世のデスマスク)
どうしても若かりし王の時代の印象が強いせいか想像していたお顔とイメージが異なりました。 -
Grab von Richard Wagner(ワーグナー夫妻のお墓)
ヴァーンフリート邸の裏庭にはワーグナー夫妻のお墓があります。墓石に名前が彫られているわけではないので、知らないと見落としてしまいそうです。 -
Grab von Wagners Hund Russ(ワーグナーの愛犬ルースのお墓)
そして、ワーグナー夫妻のお墓のすぐ近くに、こちらは名前がしっかり彫られた墓石があります。「ワーグナー・ルース」そう、あのワーグナーの愛犬のお墓です。 -
Franz Liszt Museum(フランツ・リスト博物館)
続いて、リスト博物館に来ました。ワーグナー博物館のすぐ近くにあります。 -
●Franz Liszt Museum(リスト博物館)
■開館時間:
・9月~6月(月曜休館):10:00 - 12:00 / 14:00 - 17:00
・7月・8月(毎日開館):10:00 - 17:00
■入場料
大人 EUR 2.00
※コンビネーションチケット
ワーグナー / リスト / ジャン・パウル博物館(1週間有効)
大人 EUR 9.00
<HP(独・英)>
https://www.bayreuth-tourismus.de/sehenswertes/museen/franz-liszt-museum -
リストが最晩年に滞在した家(住居はワイマールにあります)で、1886年にここで亡くなりました。
館内は、さほど広くない1フロアで4部屋ほど。 -
リストの生涯に関する資料や直筆譜(ファクシミリ)の展示がされています。
ちなみにハンガリーのブダペストにある「リスト・フェレンツ記念博物館」は下記旅行記で取り上げています。
■中欧ハイライト 4カ国周遊(ハンガリー)
https://4travel.jp/travelogue/11131624 -
ワーグナーとリストが使用したピアノ。
-
リストと言えば、クラシック界きってのイケメンだったことで有名です。
そのモテモテぶりが描かれた有名なカリカチュア(風刺画)。演奏会終了後に女性が失神している様子。そして、異様に大きく描かれたリストの手。
「ピアノの魔術師」と謳われたその風貌が存分に表現されていますね。
見て下さい!この肖像画を!目の前で超絶技巧を披露されたら、そりゃ惚れてしまいますよね(笑)リスト様の手袋は取り合いになったとも言われています。 -
Totenmaske und Hnad Franz Liszt(リストのデスマスクと手)
石膏の手型の写真ですが、どうです指の長さ!!
リストはなんと1オクターブ+4白鍵(音楽用語で「12度」:ドからド+その上のソまで)届いたそうです。
これは尋常ではない指の長さ、そしてピアニストとしては恵まれすぎな肉体条件ですね。 -
関係者が大集合の画。
ヴァーンフリート邸に集まった、左からコジマ・ワーグナー(リストの娘でワーグナーの妻)、ワーグナー、リスト、そして作家のハンス・フォン・ヴォルツォーゲン。
ワーグナーが小柄なこと。一見仲睦まじく見える絵ですが、リストは娘コジマとワーグナーの結婚が許せず、ワーグナーと和解するまでに6年を要しました。 -
Stadtfriedhof(市民墓地)
続いて訪れたのは中心部から少し離れた市民墓地。私は自称作曲家の「墓マイラー(歴史上の署名人の墓を巡る人のこと)」。コツコツと実績を積んでおります。 -
Grabkapelle(チャペル)
リストのお墓は事前に場所を調べてきました。
案内板もほぼないので事前情報無しで見つけることは大変だと思います。正面の入口ではなく、正面入り口に対して左側にある別の入口から入ると、すぐにこのチャペルが見えます。 -
Grab von Franz Liszt(フランツ・リストのお墓)
リストの作品「愛の夢」の原曲の独唱歌曲の歌詞から。
O lieb, so lang du lieben kannst!(愛する人を愛せる限り愛しなさい)
Die Stunde kommt, die Stunde kommt, Wo du an Gräbern stehst und klagst!(いつか自分がお墓の前で嘆く時がやってくるから)
- フェルディナント・フライリヒラート 詩集「Zwischen den Garben」から - -
さて、最後はいよいよ「バイロイト音楽祭」の会場「バイロイト祝祭劇場」にやって参りました。
中央駅を起点に中心部の旧市街とは真逆の閑静な場所にあります。 -
Richard Wagner Festspielhaus(リヒャルト ワーグナー祝祭劇場 / バイロイト祝祭劇場)
バイロイト音楽祭のこけら落としは、1876年8月13日から4日間に渡って「ニーベルングの指環」4部作が上演されました。
世界一チケット入手が難しいと言われるバイロイト音楽祭。世界中から著名人が訪れることでも知られており、メルケル首相始め2003年には小泉元総理も訪れています。
今年はコロナの関係でチケットが販売開始後でも購入出来る異例の状況でした。(行きたかった…実は8月はケガをしていておこもり生活でした)バイロイト祝祭劇場 劇場・ホール・ショー
-
●Bayreuther Festspielhaus(バイロイト祝祭劇場)
■開館時間(2021年イレギュラー):
・2021年9月26日~10月:10:00 / 11:00 / 15:00
・2021年11月、12月:14:00
※ガイドツアーは集客が12人以上50人以下の場合のみ実施
※6月~8月の音楽祭時期はガイドツアーは無し
■入場料
大人 EUR 7.00
※ガイドツアーのみ見学可
■ガイドツアー
・ドイツ語
<HP(独・英)>
https://www.bayreuther-festspiele.de -
●Bayreuther Festspielhaus(バイロイト祝祭劇場)
先述した通り、「バイロイト祝祭劇場」はワーグナーが自身の作品を上演するために建てた劇場です。
さすがはワーグナー!この劇場には、観客をワーグナー作品にどっぷりと集中させるワーグナーのこだわりと工夫が集結しています。 -
木造の劇場で1937席。
すべての席が舞台正面を向いていて、音響効果のために椅子にはクッションが付いていません。また、オーケストラピットは舞台のはるか下の見えないところにあり、オケピットの照明はもちろんオケも観客席からは一切見えないように覆われています。
オケピット内は階段状になっており、一番高い位置にヴァイオリン、低い位置にトロンボーン、テューバが配置されます。通常のオーケストラとは真逆なのです。
そして、この劇場で指揮をする場合、オケピット内に響く音は反響でワンテンポ遅れるので、指揮者には特別な技術が求められるそうです。 -
Richard Wagner Büste(リヒャルト ワーグナー像)
リヒャルト・ワーグナーの凄みを見せつけられました。
すっかりワーグナーの(思惑通り)魅力にはまってしまったワタシ。数年後にワグネリアン化しているかも(笑)いや…そこまでは到達できないと思います。 -
Verstummte Stimmen(声なき声)
戦前のバイロイト音楽祭で活躍したユダヤ系音楽家の追悼記念碑。ナチスの犠牲者となった44人の著名な作曲家、指揮者、監督、歌手の運命を伝えています。 -
Franz Liszt Büste(フランツ リスト像)
リストは1886年7月に、ワーグナーの死後「バイロイト音楽祭」の総監督になった娘コジマを見守るべくこの地を訪れ音楽祭に出向きます。しかし、既にこの地に着いた時点で重病を患っており悪化させ亡くなってしまいます。 -
いつかドレスアップして再びこの地に戻ることを夢見て。
-
mit Wagner @Bayreuth, Deutschland 14.9.2021
最後に、個人的にクラシック音楽を聴くにあたりその背景や作曲家自身のことを必ずしも知る必要は無いと思うのですが、私は特に楽曲分析(楽譜を読み解く)や音楽史を知ることが好きです。
時代背景や文化的背景(特に外国人の私にとっては異文化なので)、そして作曲家のルーツを辿ることで、どんなに素晴らしい作曲家でも実在し同じ人間だったのだと身近に感じることが出来るんですよね。
とはいえ、「ワーグナー君」とは呼べませんけどね(笑) -
クラシックコンサートの新シーズンが開幕しました。デュッセルドルフのオペラハウス "Deutsche Oper am Rhein" も9月5日にモーツァルトの「魔笛」で開幕!
今年も沢山の素晴らしい演奏、作品に出会いたいですね♪
最後まで長文にお付き合い頂きありがとうございました。それでは Tschüss : )
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この旅行記へのコメント (12)
-
- 万歩計さん 2021/12/02 08:59:11
- バイロイト
- beach さん、おはようございます。
辺境伯歌劇場、ちょうど3年前の今頃行ってきました。中に入った瞬間、その豪華さに圧倒されました。ドイツ語のガイドツアーだったので、説明は聞かず写真ばかり撮ってましたが。そのあと簡単な街歩きをして、最後は冷たい雨の中をワーグナーの祝祭劇場まで歩きました。ワーグナー博物館は時間がなくパスしましたが、この旅行記で見学した気になりました。ワーグナーのオペラはブルーレイに録画していますが、一度も見ていません。その気にならないとなかなか。
私のバイロイト旅行記です。
https://4travel.jp/travelogue/11456506
ところでコロナ禍、ドイツを始め世界で再び感染が拡大しているようですが、何故か日本は小康を保っています。ワクチン接種率などもほぼ同じなのにこの違いが分かりません。オミクロン株の拡大がないことを願っています。
万歩計
- beachさん からの返信 2021/12/02 19:05:47
- RE: バイロイト
- 万歩計さん
おはようございます。
コメントありがとうございます!
改めて万歩計さんのバイロイト旅行記を読ませていただきました。ほぼ同じルートですね(^^)本当に辺境伯歌劇場を見るためだけにでも行く価値のある街ですよね!冬の雨の中の祝祭歌劇場までの道のり…お察しします…。晴れていても往復で結構な距離だと思ったくらいでしたので(*_*; バイロイトに行ったことで、一時的にワーグナー作品を観返しましたが今はバッハに戻りました(笑)
そうなのです。実はこの冬ウィーンやライプツィヒ旅行を予約していたのですが全キャンセルになりました…そして、一時帰国も断念。11月上旬には落ち着いていたのに、たった1、2週間で一部ではロックダウンになるまでに拡大しています。オミクロン株も入ってきているようで…今年の年末も不安な年越しになりそうです。せめて日本はこのまま何とか水際で食い止めて欲しいです。
beach
-
- とんちゃん健康一番さん 2021/10/06 13:03:10
- バイロイトの旅行記にお邪魔します♪
- beachさん(^^)/お邪魔します!
beachさん、目線のバイロイト!最高に素敵ですぅ☆
バイロイトの街並み♪懐かしいですぅ☆
2016年の9月ごろに行ったのでもう、5年も前になります。
ワーグナーと愛犬のルースの像のベンチに座って記念撮影した記憶が♪
バイロイト辺境伯歌劇場♪
とてもゴージャスですねぇ☆
思わず、すごーいって声が出ちゃいました。
一日も早くドイツに行ける日が来ることを祈り願いつつ、
コロナウイルスの治療薬が早く出来る事を願いたいです。
素敵なドイツの風景を拝見させて頂きました。
beachさん、元気をもらえました(^^)/
ありがとうございます♪
- beachさん からの返信 2021/10/07 08:25:44
- RE: バイロイトの旅行記にお邪魔します♪
- とんちゃん健康一番さん
こんにちは(^^)/
コメントありがとうございます!
遅ればせながら、とんちゃん健康一番さん目線のバイロイトも素敵です!ちょうど同じくらい時期の旅行だったんですね!フェーダーヴァイサーの季節&空の色も同じような日でしたね♪実際に行って見た景色だと「あーここ通った」「このアングルからの写真素敵〜」など、親近感がわきますね(^^)♪
バイロイト辺境伯歌劇場、素晴らしく豪華絢爛な造りですよね。とんちゃん健康一番さんも冒頭に書かれていたとおり、バイロイトは音楽好きな人におススメですね♪案の定、私は興奮しっぱなしでした(^^;)
こちらこそ、いつも素敵な旅行記をありがとうございます。今年のドイツは夏らしい夏日は指折り数えるほどしかなかったので、炎天下の日本の夏の景色を懐かしく楽しませていただきました。
本当に早く効果的な治療薬が出来て欲しいですね。そして、また自由に海外を行き来できる日か来ることを願いつつ。それでは、また(*^^)v
beach
-
- pedaruさん 2021/10/03 06:24:54
- ワーグナー
- beachさん おはようございます。
クラシック音楽関連の逸話や曲の解説を興味深く読ませていただきました。
私も一時、クラシック音楽に凝り、アトリエで一人をいいことに一日中レコードを
全開で聴いておりました。
特にHHKのFM放送をよく聞きましたが、曲の解説はありましたが、ワーグナーが借金王だったなんて教えてくれません。
バイロイト音楽祭の中継なども聴きました。ガヤガヤした会場が水を打ったようにしずかになると、波が次第に大きくなって迫ってくるような感覚になるタンホイザー序曲の始まり、ワクワク感でいっぱいの瞬間でした。
丁寧な解説で知らなかったことをたくさん教えて頂きました。ありがとうございました。
pedaru
- beachさん からの返信 2021/10/03 08:38:55
- RE: ワーグナー
- pedaruさん
おはようございます。
コメントありがとうございます!
アトリエで一日中レコード三昧最高ですね♪実は、私はドイツに移住する前はレコード業界に勤めていましたので、レコードでクラシック音楽を堪能されてるpedaruさんのコメントを拝読し嬉しく思いました(^^)
確かにワーグナーが借金王で俺様気質なんですとは、N響アワーでも、ましてやCD解説書には書かれていませんよね(笑)たとえ作曲家の性格に難ありだったとしても、楽曲の良し悪しは変わりませんから…。でも、こうした人間味のあるエピソードは面白いですよね!
バイロイト音楽祭一度は訪れてみたいです。バイロイト祝祭劇場の音響、ワーグナーの世界観を体感してみたくなりました。
こちらこそ最後まで長文にお付き合い頂きありがとうございました。
beach
-
- maayさん 2021/09/26 22:32:23
- Wagner!
- beachさん こんにちは!
こちらを向かれた麗しいお写真に、思わずご挨拶申し上げました!しかし、左手の包帯が痛々しい。お大事にして下さい。
バイロイトへの日帰り!凄いですね。でも6時間滞在できるんですね。ドイツ鉄道のICEでの長旅、座席も快適で、5,6時間くらいあっと言う間な感じ、凄く分かりますー。次にユーロにいける日には、ユーロ内を電車で長旅したいと考えています!眺めもいいですしね。
さて、、、ワーグナー!リスト!ルードヴィヒ2世!!出ましたね~。ありがとうございます。とても楽しませていただきました。
ワーグナーは、、オペラはだいたいは知っていても、まだまだ、本格的には、とても手が出ません!
そんな私でも、祝祭劇場の正面、ファンファーレが演奏されるテラスを見ると、いつかイブニングドレスに身を包み、指輪4部作を鑑賞しに行きたい!・・ような迷うような。。笑 おしりが痛くなりそうですね・・汗
しかし、今年のテーマが「ワーグナーと女性」!
ワーグナーのオペラは、まだまだこれからなのですが、「ヴェーゼンドング歌曲集」の魅力にははまってしまい、frau.himmel さんが、ボンのヴェーゼンドング夫妻のお墓に行かれた旅行記を興味深く読ませて戴いたことがあります。
奥さんの、マチルデ・ヴェーゼンドングがワーグナーとの不倫の情事から出来た曲なんですけれどね。(本当にワーグナーは、人としてはー・・・。)
すごい世界観のある歌曲集になっているので(短いし笑)、ぜひ聞いてみて下さい!
最後は宗教の世界に深く入っていったリストとは、本当に世界観が違う方というか何というか・・リストは本当に、娘のことでは、気を揉んだことでしょう!!
ルードヴィヒ2世のコンパクトの中の絵とワーグナーの髪の毛 って、どういうことなんでしょう・・ ^-^;
私のユーロ巡りも、まだまだこれから!というところでのコロナ禍でしたが、また自由に行き来出来る日ようになったら、beachさんの「音楽家ゆかりの地」を私も巡ることが夢だなぁ!
もちろん、クリスマスマーケットも!!
maay
- beachさん からの返信 2021/09/27 20:53:24
- RE: Wagner!
- maayさん
こんにちは。
コメントありがとうございます!
改めましてワーグナーと共にご挨拶申し上げます(笑)お見舞いのお言葉ありがとうございます!8月のおこもりでワーグナーの予習を終え満を持してバイロイト上陸です。
そうなんです。意外にも半日滞在できるんですよ!それなりの都市だとICEが通っているので、近場のローカルな場所に行くよりも早かったり、何よりアクセスが簡単なので気持ち的にも余裕があったりします。
今回は音楽三昧の旅でした。
>いつかイブニングドレスに身を包み、指輪4部作を鑑賞しに行きたい!・・ような迷うような。。笑
このコメントに激しく同意!そうなんですよね(笑)クラシック界の中でも最高峰と言えるくらい敷居が高いので「・・ような迷うような」ってなるんですよね(^^;)そして、何よりワーグナー作品の理解がまだ追いついていない(苦笑)
「ヴェーゼンドング歌曲集」只今聴いております♪Youtubeの動画は対訳も付いていて、素晴らしいですね!(よくあの性格から…)こんなに美しい曲が生まれるものだと…。とはいえ、恋多きロマンチストだったからこそ、この世界観が表現できるのかもしれませんね(^^;)
音楽雑談になってしまいますが、本当にそう思います。リストの性格とワーグナーの性格、対局にあたる感じで、そうゆう人間味のある話って面白いですよね。それこそ、コジマとの結婚や数々の浮世話はオペラの題材にできそうです(笑)
そうなんです。最初てっきりルートヴィヒ2世の髪の毛だと思って見ていたのですが、タイトルを読むとワーグナーの髪の毛?ロケットペンダント的なもの?と頭の中は「??」と、何やらあやしい想像しかできなくなりました(笑)
きっとmaayさんも音楽の旅は大興奮されることと思います♪きっと旅行話をしたらお互い共感の嵐になることでしょうね。クリスマスマーケット同様に(笑)♪
それではまた(*^^)v
beach
-
- frau.himmelさん 2021/09/26 15:38:38
- Wahnfried(ヴァーンフリート)
- beachさんこんにちは。
音楽家ゆかりの地を巡るシリーズ、バイロイト編、大変楽しませていただきました。
何と言っても今回の主役、あのお三人のプロフィールがとても面白かった。思わずクスリと笑ってしまいました。
バイロイトは私も訪れたことがある懐かしい地です。私の時はタイミングが悪くて、祝祭劇場も辺境伯歌劇場もワグナー博物館も入場できませんでしたが、beachさんのレポートを拝見して、やっぱり行きたかったな~と悔やまれます。
その時理解できなかったドイツ語「Wahnfried」(あの時は辞書を引いても出てこなかったのです)、今回のbeachさんの説明で解明!、やっとすっきりしました。ありがとうございます。
まだしばらくは、安心して安全にドイツ旅行・・・、とはならないと思われますが、beachさんのドイツの最新情報を楽しみにさせていただきます。
追
明日はドイツの選挙ですね。こちらのテレビでも毎日報道しています。
himmel
- beachさん からの返信 2021/09/27 20:07:18
- RE: Wahnfried(ヴァーンフリート)
- himmelさん
こんにちは。
コメントありがとうございます!
himmelさんは既に2回バイロイトを訪れていたのですね!遅ればせながらhimmelさん視点のバイロイト旅行記も楽しませていただきました(^^)
まず、私が今回の旅行記でスルーを決め込んだジャン・パウルの存在(笑)2011年の旅行記を拝読しながら頷くポイントが多々。知らない著名人に対して「たぶん…只者ではない」という感覚(笑)極めつけのhimmelさんの「最後までジャン・パウルに付き合わされたバイロイト街歩き」というコメントこちらも思わず笑ってしまいました。そして、2013年のラドラーの発音が通じないはドイツあるあるでこれも同感でした(笑)
それにしても、ワーグナー生誕200年の記念すべき2013年に改装を終えていないとは、商業的にみても大損だと思うのですが…そこがドイツですね。そして、辺境伯歌劇場も休館とは…。ワグネリアンには到底到達できませんが、これを機に少しずつワーグナーを深めていこうと思う次第です。(プロフィールでは皮肉っていますが、決して嫌いではないです。ただ友達にはなれないと思いますけど…笑)
ドイツ国内もだいぶワクチン接種が進み、規制もなくなってきたのでこのまま収束に向かって欲しいと願うばかりです。
P.S.
昨日は選挙でした。ドイツ国籍がないので私は直接選挙権はありませんが、それでも今後のドイツ政治がどう変わるのか気になるものです。
最近ではドイツのMutterことメルケル首相のグッズが沢山出てきており、メルケル首相のテディ―ベアやレモン絞り器など、ちょっと面白いです。
beach
-
- jijidarumaさん 2021/09/26 15:01:20
- ブラームスはお好き?
- beachさん、
今日は。バイロイトが様々に懐かしいですね。
先の≪財宝を隠した城主レーンドルフ・シュタイノールト伯爵は『ワルキューレ』作戦実行の反ナチ・ヒトラー運動メンバーとして歴史に名を残した≫で書いた伯爵の長女のMarie Eleanore Graefin von Lehndorff-Steinortマリー・エレノア・フォン・レーンドルフ・シュタイノールト伯爵夫人がヴィルヘルム・リヒャルト・ワーグナーの係累と結婚した事を思い出しました。
バイロイトの近郊に古城ホテルHotel Jagtschloss Thiergartenがあり、ようやく泊まる機会がありました。
元々はブランデンブルグ・バイロイト辺境伯ゲオルグ・ヴィルヘルムにより築城された歴史がある狩猟館で、”Petit Chateau小さな城” と称したグルメレストランにはプロイセン王フリードリヒ大王の姉Markgraefin Wilhelmine ヴィルヘルミーネ辺境伯妃の肖像画が掲げられていました。ヴィルヘルミーネ妃により、田舎の地方都市であったバイロイトがヨーロッパの文人・芸術家の集まるサロンとなり、ヨーロッパ文化の中心に変わった事はよく知られたことです。
私共の部屋・恐れ多くも“Kaiserzimmer皇帝の部屋”と称する11号室は二階の中ほどにあり、真っ白な天蓋があるベッドに寝るのは初めての体験でした。翌朝は“辺境伯妃ヴィルヘルミーネの間”でドイツの朝食を楽しんだもので、もう20年が過ぎてしまいました。
・・・
旅行シリーズ:〖ドイツ 鉄道・音楽家ゆかりの地を巡る旅〗にはまだ出てこないので・・・。
さて、Herzogtum Sachsen-Meiningenザクセン・マイニンゲン公国を御存じでしょうか?
かつてドイツにあった公国。ヴェッティン家のエルンスト系によって統治されたザクセン諸公国の一つで、その首都であったマイニンゲンの町は“Theaterstadtテアターシュタット劇場の町(*後述参照)”と自らを称しています。
また、マイニンゲンには名だたる音楽家たち、バッハ(大バッハの係累Johann Ludwig Bach 、Gottlieb Friedrich Bach、Johann Philipp Bach)、ワーグナー、ブラームス、リヒャルト・シュトラウス、マックス・レーガー(レーガーは1911年から1914年の始めまで、マイニンゲン宮廷楽団の宮廷楽長を務めた)などがやって来て、活躍したそうです。文豪シラーも静かなBauerbachバウエルバッハの田舎で過ごしていたが、時々、片道10kmを歩いて、マイニンゲンの町にやって来たと云われている。
特にブラームスは公爵とその夫人に好まれ、マイニンゲンの町を15度も訪れ、コンサートも城内のHofkapelle宮廷礼拝堂でしばしば催されたと云います。
彼の交響曲第4の初演(1885年)もHoftheater宮廷劇場でなされたそうです。町にはブラームスの散歩道があり、劇場近くの英国庭園には胸像も残っています。
*Historische Theater in Deutschlandドイツにおける歴史的な劇場群:
ザクセン・マイニンゲン公国第十代公爵であったGeorg IIゲオルク2世(1866~1914年)は"Theaterherzog劇場公爵"の異名があったほどで、マイニンゲンを“Theaterstadtテアターシュタット劇場の町”として、世に知らしめたと云う。
ドイツ国内にもマイニンゲンと同様に見事な劇場を残している町も多く、それらは歴史的にも価値の高い劇場となっている。
それらの町を繋ぐルートは、ドイツ国内はもとより、ヨーロッパルートもあり、因みにドイツはKoblenz、Hanau、Schwetzingen、Ludwigsburg、Bayreuth、Meiningen、Potsdam、Neuebrandenburg、Gotha、Grosskochberg、Bad Lauchstaedt、Putbusの諸都市である。お馴染みの名前が並ぶが、Gotha以下の町は行った事がない。
・・・・・
それではまた。
jijidaruma
- beachさん からの返信 2021/09/27 19:10:26
- RE: ブラームスはお好き?
- jijidarumaさん
こんにちは。
コメントありがとうございます!
改めて先日はメッセージをいただきありがとうございました(^^♪
さて、今回も貴重な情報ありがとうございます。ドイツの王侯貴族の歴史、文化は音楽史においても欠かせな要素なのですが、未だに頭の中に入っていなく…毎回旅先で課題として持って帰ってきては調べています(苦笑)
"Kaiserzimmer"の天蓋付きベッド、私は映画の中でしか見たことないです(笑)せっかくjijidarumaさんから素敵な古城ホテルの情報もいただいているので、ワーグナーの結婚行進曲同様…タイミングを逃さぬよう、いつかその知識を活かすべく高貴な旅行がしたいものです(^^;)
そしてマイニンゲンの情報ありがとうございます!私の大好きなテューリンゲン地方の町ですね。このコメントを拝読すると同時に、私の手は "Staatstheater Meiningen" を調べ、鉄道の時間を調べていました(笑)私の性格は非常に分かりやすい凝り性なのですが…すっかりバイロイトで劇場の魅力にはまった私は次は再びドレスデンのゼンパー・オーパー始め、劇場巡りをしようかと思っていた矢先…jijidarumaさんに先読みをされた感じです(笑)
またまた訪れたい場所が増えました(^^)ありがとうございます!
それでは、また!
beach
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旅行記グループ ドイツ 鉄道・音楽家ゆかりの地を巡る旅
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