晩夏の白馬（その１：絶景の八方池）

2020/09/03 - 2020/09/10

9月に入り新型コロナ感染が少し収束に向かっているように思われたので再び長期の旅に出かけました。行き先は「コートヤードバイマリオット白馬」。ここにロングステイ（7泊）です。

天気が良ければ登山、サイクリング、森の散歩、雨が降ればホテルで知的生産（執筆）です。お気軽シニアのリゾートワークです。

今回は比較的天気に恵まれ様々な絶景スポットに行けました。３回連続で白馬の魅力を紹介します。第１回目は「八方池」です。

八方尾根のゴンドラ・リフト２本を乗りついて、そこから登山を開始します。天気に恵まれ、この世のものとは思われないくらい美しい景色に出会えました。

写真：八方池（2020年9月5日撮影）

私のホームページに旅行記・著書紹介多数あり。
『第二の人生を豊かに』
http://www.e-funahashi.jp/
新著『一生で一度は体験してみたい　国際線ファーストクラスの世界』

エリア 八方尾根・岩岳(長野)

９月５日の朝、白馬みそらの別荘地には青空が広がっています。天気予報では今日の午後３時頃まで晴天！これは登山のチャンス。朝食を早めに済ませて出発です。
写真：コートヤードバイマリオット白馬

ホテルから車で５分も走れば八方尾根スキー場の大駐車場に着きます。ここで登山靴に履き替え、登山用のリュックサックを背負って、いざ出陣です。ここの駐車場は広くて無料ですが、ゴンドラ乗り場まで少し歩かねばなりません。

夏季のゴンドラは朝７時30分から営業しています。私は朝８時頃にはゴンドラ乗り場に来たのですが、既に登山者の長い列ができていました。八方アルペンラインの通し券（往復）は2980円。ホテルで購入すると割引あります。先ずはゴンドラリフト「アダム」（写真）に乗り空中散歩を楽しみます。

ゴンドラに乗ればたった８分で標高1400ｍの兎平（うさぎだいら）に着きます。もう既に空気はひんやりとしてきます。私は若い時、スキーにも熱中していましたので、何度もここに来ました。白馬八方の「兎平」で、うさぎのようにぴょんぴょん飛び跳ねてコブ斜面をカッコよく滑る！のが目標でした。現実は？（涙）

ここからアルペンクワッドリフトに乗ります。スキーシーズンと違い登山者のみの利用ですから、ゴンドラもリフトも１人乗車でコロナ感染のリスクは少ないです。またリフト乗車の前には手の消毒もします。

アルペンクワッド乗車中に突然雲が沸いてきて幻想的な雰囲気に包まれました。同時に急に寒くなってきました。山の天気は変わりやすく、雨具・防寒具は必携です。アルペンリフトの乗車時間は７分。

アルペンリフトを降りると雲が去り、目の前に突然、絶景が現れました。ワオ～、凄い！山好きな私は飛び上がって嬉しくなりました。白馬３山です。左から白馬鑓ヶ岳（はくばやりがたけ）2903m、杓子岳（しゃくしだけ）2812m、白馬岳（しろうまだけ）2932mです。

ここから最後のリフト「グラートクワッドリフト」（写真）に乗ります。乗車時間５分で標高1820mの第１ケルンに着きます。昔、この近くの「黒菱ゲレンデ」を一度だけスキーで挑戦してみたのですが、コブが巨大で死ぬ思いで降りてきました。

あっという間に着いた標高1830mの「八方池山荘」（写真）。昔、冬の快晴の八方尾根スキー場で、ここまで上がってきたのですが、新雪の表面が軽く凍ってて「滑落したら死ぬ！」状況になっていました。アイスバーンを体重で踏みつけてショートターンをするスキー技術はありません。その時は本当に恐怖で横歩きだけにして必死で降りてきました。

そんな昔の想い出を胸に、軽いハイキングに出発です。今日は９月５日、残暑厳しい夏山の雰囲気です。それでも標高2000m近くの高山になると風は冷たいです。

私は中学生・高校生の時に学校主催の夏山登山（希望者のみ）に参加しました。中学1,2年生の時は蓼科山登山、高校１年生の時は「槍ヶ岳」登山、高校２年生の時は「白馬岳」登山でした。

中学生の時は、蓼科山山麓のバンガローに泊まり、自炊やらキャンプファイヤーをやりました。とっても楽しかった記憶があります。

高校生１年生の時は上高地から梓川沿いに槍ヶ岳を目指して延々と登っていきました。高校２年生の時には白馬大雪渓からアプローチし白馬岳・白馬大池へと下山してきました。いずれも２泊３日の山小屋泊まりの学校登山でした。

自然は人間の手でどうにもなりません。土砂降りの雨のなか、樹林帯をひたすら登り山小屋に逃げ込んだ時の安心感、そして激しい雨をもたらした前線が通り過ぎ雲が去った後のアルプスの壮大な眺め、荘厳な夕焼け、夜は満点の星…。もう感動の連続！

狭い山小屋で、寝返りさえできないくらい狭いスペースに寿司ずめされ寝苦しい夜を過ごしました。しかし、若かったのですね。知らぬ間に寝込んで気が付けば朝です。夜明け前の暗い内から起き出し、山小屋近くの眺めのいい場所に行きます。

そして、生まれてはじめて雲海から昇る朝日を見ました。これは感動しましたね。若かったですがつい合掌したくなるほど荘厳で素晴らしい一瞬でした。
写真：八方山ケルン（標高1974m）

夏山の生理として、朝のうち山々が快晴であっても、太陽が出て気温が高くなってくるとドンドン雲が下界から上がってきます。青い空に白い雲、夏山の風物詩です。

１時間も歩くと小屋（写真）があります。これは公衆トイレで実に有難い存在です。

今日は９月最初の土曜日、しかも好天に恵まれ多くの登山者が登ってきています。若い人達もいて山は久しぶりに賑わっています。

第２ケルン（写真）は標高2005mの高所にあります。長大な八方尾根の背後に荒々しい岩山が顔をのぞかせています。

どんどん尾根を登っていくと次第にアルプスらしい高峰が目の前に姿を現してきます。これこそ唐松岳から続く不帰の剣（Ⅰ峰Ⅱ峰Ⅲ峰）です。

八方尾根を登り詰めると「唐松岳」2696mになりますが、私の好きなのは五竜・遠見尾根から登り「五竜岳」2814mをまず攻め、その後、主稜線を北に向かって「五竜岳→唐松岳→不帰の剣→白馬3山→白馬大池→栂池」へと縦走するコースです。

八方尾根から唐松岳に登り、今度は南に向かって「唐松岳→五竜岳→鹿島槍ヶ岳→爺ヶ岳→扇沢」へと下山するルートも好きです。後立山連峰の主稜線を縦走する夏山定番コースで何度も走破しました。
写真：八方ケルン（標高2035m）

八方ケルンまで来ると目的地「八方池」はもうすぐです。最後のひと頑張りで尾根を登っていきます

すると道は平たんな木の歩道になり目の前に不帰の剣が立ちはだかります。迫力満点の山岳風景！心なしか足取りが早くなってきます。

そして、遂に到着しました「八方池」（写真）。風がなく湖面が鏡のように滑らかで唐松岳から不帰の剣の高峰を映しだしています。幻想的な山岳風景！この1枚の写真を撮るためにここに来たのです。
参考：リフト終点の八方山荘から八方池までゆっくり歩いて1時間30分くらい、早歩きで1時間程度です。（個人差あり）

八方尾根を下山中、パラグライダーが上昇気流に乗って舞い上がってきました。

「鳥になれ、おおらかな　つばさを　広げて、
雲になれ　旅人のように　自由になれ」
私の大好きな五輪真弓作詞・作曲・歌「時の流れに～鳥になれ～」

久しぶりの八方尾根登山。周りの山々を見ながら頭を空っぽにして歩いていると新型コロナ感染が嘘のように消えていきます。自分の歳も忘れます。そして、若い時の山男の想い出が次々にあふれ出てきて、ジーンとします。

今や、人生100年時代、シニア達はどう生きるか？65歳定年を迎えた人こそ大空に飛び立つ絶好のチャンス！あらゆる束縛や思い込みを捨てて、新しい人生を踏み出そう！

遥か下方に「岩岳」が見えます。最近、ここが注目されています。アルプスを眺める絶景のカフェが出来て、森の中で仕事もできるリゾートワーケーションを提案しています。

グラートクワッドリフト（写真）に乗って下山です。空一面に青空が広がっていますが背後のアルプスの山々には雲がかかっています。

次にアルペンクワッドリフトに乗ります。もう風がなま温かくなってきてます。このリフトは地面との高さが1.5mしかなくリフトの下に咲く高山植物観察ができます。

うさぎ平に到着。八方うさぎ平カフェ（写真）にはレストラン・スタバコーヒーもあり休憩に最適です。アイスクリームでも食べようか…。

うさぎ平には芝生の上に休憩スポットができていて、高原の風を満喫できます。天気がいいので急いで帰る必要はありません。ここで昼寝・読書・コーヒータイムにしてもいいですね。

でも、私は汗まみれなので早くホテルに帰って温泉に入りたい！うさぎ平で遊ばずにゴンドラに乗りました。

そして、夏雲迫る八方尾根（写真）を見ながらホテルに帰りました。綺麗なホテル「コートヤードバイマリオット白馬」が待っています。
→「岩岳マウンティンリゾート」に続く

この旅行記へのコメント （4）

• kimi-sanさん 2020/09/16 10:53:35

  ご挨拶できず残念でした

  船橋様
  初めまして、静岡県在住の中西といいます。エクシブの会員権を保有しており船橋さんのブログも拝読させていただいております。
  今月2日、3日とコートヤードバイマリオット白馬に宿泊し、八方尾根と岩岳に行ってきました。リゾートボーイさんのブログで船橋さんが宿泊されていることを知りご挨拶できればと思ったのですが、ホテルのフロントで断られてしまい言葉を交わすことができず残念な思いで帰宅しました。
  私は家内と二人で泊まったのですが、岩岳には2日、八方尾根には3日に登りました。Nexco中日本の早旅の周遊プランを利用したので岩岳のゴンドラとドリンクはおまけとして楽しませてもらいました。翌日は黒菱駐車場まで車で行きリフトを乗り継いで八方池まで行く予定でしたが、強風のためリフトは運休のため駐車場から歩いて登りましたが、第二ケルンで雨が降り出し眺望も望めないので引き返しました。八方池山荘から下は晴れてよく見えました。下山はリフトが動き始めたので楽ちんでした。船橋さんは天気に恵まれ素晴らしい写真も撮れ羨ましく思い投稿させていただきました。
  私は皆さんのブログを読ませていただくだけですが、これからもよろしくお願いします。早くコロナが収まり安心して旅行ができるよう祈っています。

  funasanさん からの返信 2020/09/16 21:31:54

  RE: ご挨拶できず残念でした

  中西様、はじめまして。
  私のブログを愛読して頂きありがとうございます。
  
  私は９月３日にコートヤードにインしましたので、お会いするチャンスはありましたね。私のホームページの最下段にeメール先があり、ここに直接連絡して下されば問題なくお会いできました。残念でしたね。
  
  私は９月３日から７泊連泊しましたので、お天気を見て登山ができました。９月５日の八方池は最高の天気でしたね。９月９日もチャンスがあり「白馬岩岳マウンテンリゾート」でリゾートワークの真似事をしてきました。今、その旅行記をフォートラベルに書いています。
  
  豪華なエクシブ滞在もいいですが、シンプルなホテルに泊まって大自然の壮大さを体験（登山）する旅もいいですね。コロナによって私の若さが蘇ってきた感じがします。
  
  今後ともよろしくお願いします。
  
  funasanこと舟橋栄二より
  
  

  kimi-sanさん からの返信 2020/09/23 15:31:46

  Re: ご挨拶できず残念でした

  船橋様
  お返事ありがとうございました。我々は岩岳には午後2時頃登ったのですが、City Bakery のパンは全て売り切れクッキーしかありませんでした。白馬三山は見えず下の雪渓が少し見えただけでしたが楽しめました。
  ホームページのe-mail アドレス確認できました。何か教えていただきたいことなど出てきましたら連絡させていただきます。
  私は船橋さんより少し年下で年金生活者です。家の周りで米と野菜も自家用に作っています。又、私はタイを中心に展開している Anantara Vacation Club の会員でもあり東南アジアでのリゾート滞在も楽しんでいたのですが、コロナの影響で出かけられず一日も早い終息を願っています。
  これからも宜しくお願い致します。
  中西

  funasanさん からの返信 2020/09/24 14:58:21

  RE: Re: ご挨拶できず残念でした

  中西様
  
  私の友人にマリオットとアナンタラのバケーションクラブの会員がいますが、コロナで海外リゾート中止状態です。
  
  数年前に彼の紹介でプーケットのマリオットバケーションクラブに滞在した時、アナンタラも訪問しました。また、バリ島に滞在した時も、ホテルの方でしたがアナンタラにランチに行きました。いいホテルですね。
  
  海外の高級リゾートクラブに１週間２週間滞在してリタイア後を楽しむ、今となっては夢のような世界です。コロナが早く収まることを願っています。何かご質問がありましたらメール下さい。
  
  funasanこと舟橋より