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2020年2月19日(水)、今回の旅6日目、セントキッツ島(St. Kitts)の午後。午前中のツアーから午後1時にクルーズターミナルに戻って来て、そのまま町の観光に出ると云うT中夫妻と別れ、私はクルーズ船に戻り、ビュッフェで昼食にする(下の写真1)。食後にソフトクリームを食べ(下の写真2)、屋上デッキのプールを見下ろしながらコーヒーを飲みながら(下の写真3)、午後の行動を考える。<br /><br />午前中のツアーで寄ってくれることを期待していたのだが、海岸沿いの道から見上げるだけだった世界遺産のブリムストーンヒル要塞国立公園(Brimstone Hill Fortress National Park)。やっぱ、どうしてもここは行ってみたい。と云うことで、タクシーをチャーターして行くことにする。2時前に再び船を降りて、入国ゲートを出た辺りで声を掛けてくるドライバーと交渉。50US$で交渉成立!公共交通機関では無理なところのようなので、しょうがない(海岸沿いの道はバスで行けないことはないようだが、そこから要塞まではかなりの距離の山登りが必要なようだ)。<br /><br />2時半頃、海岸沿いの道を山側に折れて、ブリムストーンヒル(硫黄の丘)をどんどん登って行く。坂道の途中の料金所で入場料10US$を払って10分足らずで、海抜約250mの高さにある要塞跡に到着。ここは、17世紀から18世紀にかけてイギリスが建てた、38エーカー(東京ドーム約3.3個)以上もの広さを持つ、西インド諸島最大の要塞の史跡。ほぼ90年間の歳月を費やして、1782年に完成させたもので、建設作業にはアフリカから連れて来られた奴隷の労働力が充てられた。<br /><br />要塞が建てられた頃、イギリスとフランスは島の領有を巡って対立し続けていた。1689年にまずは最初の大砲が設置された。1690年にフランスを駆逐した後、イギリスはここを要塞として造り始めた。1736年までに49門の大砲が設置され、イギリスの西インド諸島攻略の拠点地として「カリブ海のジブラルタル(The Gibraltar of the Caribbean)」と呼ばれていた。<br /><br />1782年にフランス艦隊がこの要塞を攻撃した時、約1,000人のイギリス軍は頑強に抵抗したが、1ケ月後に降伏した。フランス軍は、最後まで戦ったイギリス駐屯軍の英雄的な防御に敬意を表したそうだ。その1年後の1783年にヴェルサイユ条約によりこの島はイギリスに返還され、イギリスはこの要塞の防御力を強化し、以後二度と陥落することはなかった。実際、1806年にフランス軍の攻撃を受けたが、跳ね返した。<br /><br />1834年にハリケーンにより損害を受け、1853年にこの要塞は放棄された。その後はこの要塞は破壊が進むままにされていたが、20世紀中頃になってようやく修復の動きが進み、1975年に一部が公開され、1987年に正式に国立公園となり、1999年にブリムストーンヒル要塞国立公園としてユネスコ世界遺産に登録された。<br /><br />一番高いところにあるのがフォートジョージ砦(Fort George Citadel)で内部は博物館になっている。砦を挟んで西の武器庫(Western Place of Arms)、東の武器庫(Eastern Place of Arms)がある。砦の上からのカリブ海の景色は気持ちがいい(表紙の写真)。西の武器庫からはプリンスオブウェールズ砦(Prince of Wales Bastion)も見下ろせる。<br /><br />車を止めるのはその下のパレードグランド(Parade Ground)だったところで、崖側には歩兵士官兵舎(Infantry Officers&#39; Quarters)跡があり、その奥には砲兵士官兵舎(Artillery Officers&#39; Quarters)跡が続き、モンキーヒル(Monkey Hill)と呼ばれる小高い丘がある。反対側のフォートジョージ砦の下にあるのは食堂(Canteen)と准士官兵舎(Warrant Officers&#39; House)。<br /><br />30分ほどで観光終了。お金は掛かったが、行って良かった。満足! しかし、1人なので普通の乗用車で良かったのに、10人以上乗れる軽トラ改造バス(?)は無駄だったよなあ・・・(下の写真4)。<br />https://www.facebook.com/chifuyu.kuribayashi/media_set?set=a.4251608124909179&amp;type=1&amp;l=223fe1adec<br /><br />3時半過ぎにクルーズターミナルに戻り、Tシャツやキーホルダーなど土産物をショップで購入(9US$)し、船に戻る。シャワーを浴びてすっきりして着替えた後は、デッキに出て島の景色をゆっくりと眺める。定刻の5時に船は出航。到着した時に既に隣に停泊していたホーランドアメリカライン(Holland America Line)の2016年就航の新しいクルーズ船コーニングスダム(MS Koningsdam)が見送ってくれる。米国のフォートローダーデール(Ft. Lauderdale)を12日に出発して2週間足らずのクルーズ旅行の途中だったようだ。<br />https://www.facebook.com/chifuyu.kuribayashi/media_set?set=a.4238346022902056&amp;type=1&amp;l=223fe1adec<br /><br />この日のここの日没は18:14で、それから30分ほど夕暮れの海を眺めていて、7時にはメインダイニングで夕食。この日は赤ワインで、シーザーサラダ、ステーキ、パフェ(下の写真5)。<br /><br /><br />6日目終了。

セントキッツ ブリムストーンヒル要塞跡(Brimstone Hill Fortress, St. Kitts & Nevis)

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2020/02/19 - 2020/02/19

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旅行記グループ セントキッツ

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ちふゆ

ちふゆさん

2020年2月19日(水)、今回の旅6日目、セントキッツ島(St. Kitts)の午後。午前中のツアーから午後1時にクルーズターミナルに戻って来て、そのまま町の観光に出ると云うT中夫妻と別れ、私はクルーズ船に戻り、ビュッフェで昼食にする(下の写真1)。食後にソフトクリームを食べ(下の写真2)、屋上デッキのプールを見下ろしながらコーヒーを飲みながら(下の写真3)、午後の行動を考える。

午前中のツアーで寄ってくれることを期待していたのだが、海岸沿いの道から見上げるだけだった世界遺産のブリムストーンヒル要塞国立公園(Brimstone Hill Fortress National Park)。やっぱ、どうしてもここは行ってみたい。と云うことで、タクシーをチャーターして行くことにする。2時前に再び船を降りて、入国ゲートを出た辺りで声を掛けてくるドライバーと交渉。50US$で交渉成立!公共交通機関では無理なところのようなので、しょうがない(海岸沿いの道はバスで行けないことはないようだが、そこから要塞まではかなりの距離の山登りが必要なようだ)。

2時半頃、海岸沿いの道を山側に折れて、ブリムストーンヒル(硫黄の丘)をどんどん登って行く。坂道の途中の料金所で入場料10US$を払って10分足らずで、海抜約250mの高さにある要塞跡に到着。ここは、17世紀から18世紀にかけてイギリスが建てた、38エーカー(東京ドーム約3.3個)以上もの広さを持つ、西インド諸島最大の要塞の史跡。ほぼ90年間の歳月を費やして、1782年に完成させたもので、建設作業にはアフリカから連れて来られた奴隷の労働力が充てられた。

要塞が建てられた頃、イギリスとフランスは島の領有を巡って対立し続けていた。1689年にまずは最初の大砲が設置された。1690年にフランスを駆逐した後、イギリスはここを要塞として造り始めた。1736年までに49門の大砲が設置され、イギリスの西インド諸島攻略の拠点地として「カリブ海のジブラルタル(The Gibraltar of the Caribbean)」と呼ばれていた。

1782年にフランス艦隊がこの要塞を攻撃した時、約1,000人のイギリス軍は頑強に抵抗したが、1ケ月後に降伏した。フランス軍は、最後まで戦ったイギリス駐屯軍の英雄的な防御に敬意を表したそうだ。その1年後の1783年にヴェルサイユ条約によりこの島はイギリスに返還され、イギリスはこの要塞の防御力を強化し、以後二度と陥落することはなかった。実際、1806年にフランス軍の攻撃を受けたが、跳ね返した。

1834年にハリケーンにより損害を受け、1853年にこの要塞は放棄された。その後はこの要塞は破壊が進むままにされていたが、20世紀中頃になってようやく修復の動きが進み、1975年に一部が公開され、1987年に正式に国立公園となり、1999年にブリムストーンヒル要塞国立公園としてユネスコ世界遺産に登録された。

一番高いところにあるのがフォートジョージ砦(Fort George Citadel)で内部は博物館になっている。砦を挟んで西の武器庫(Western Place of Arms)、東の武器庫(Eastern Place of Arms)がある。砦の上からのカリブ海の景色は気持ちがいい(表紙の写真)。西の武器庫からはプリンスオブウェールズ砦(Prince of Wales Bastion)も見下ろせる。

車を止めるのはその下のパレードグランド(Parade Ground)だったところで、崖側には歩兵士官兵舎(Infantry Officers' Quarters)跡があり、その奥には砲兵士官兵舎(Artillery Officers' Quarters)跡が続き、モンキーヒル(Monkey Hill)と呼ばれる小高い丘がある。反対側のフォートジョージ砦の下にあるのは食堂(Canteen)と准士官兵舎(Warrant Officers' House)。

30分ほどで観光終了。お金は掛かったが、行って良かった。満足! しかし、1人なので普通の乗用車で良かったのに、10人以上乗れる軽トラ改造バス(?)は無駄だったよなあ・・・(下の写真4)。
https://www.facebook.com/chifuyu.kuribayashi/media_set?set=a.4251608124909179&type=1&l=223fe1adec

3時半過ぎにクルーズターミナルに戻り、Tシャツやキーホルダーなど土産物をショップで購入(9US$)し、船に戻る。シャワーを浴びてすっきりして着替えた後は、デッキに出て島の景色をゆっくりと眺める。定刻の5時に船は出航。到着した時に既に隣に停泊していたホーランドアメリカライン(Holland America Line)の2016年就航の新しいクルーズ船コーニングスダム(MS Koningsdam)が見送ってくれる。米国のフォートローダーデール(Ft. Lauderdale)を12日に出発して2週間足らずのクルーズ旅行の途中だったようだ。
https://www.facebook.com/chifuyu.kuribayashi/media_set?set=a.4238346022902056&type=1&l=223fe1adec

この日のここの日没は18:14で、それから30分ほど夕暮れの海を眺めていて、7時にはメインダイニングで夕食。この日は赤ワインで、シーザーサラダ、ステーキ、パフェ(下の写真5)。


6日目終了。

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  • 写真1 昼食

    写真1 昼食

  • 写真2 ソフトクリーム

    写真2 ソフトクリーム

  • 写真3 コーヒータイム

    写真3 コーヒータイム

  • 写真4 タクシーと云うか観光バス

    写真4 タクシーと云うか観光バス

  • 写真5 夕食

    写真5 夕食

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