新型コロナウイルスによる自粛期間の外出シリーズ3　　「自宅で巣籠りしながら世界遺産めぐり。人がいない金閣寺はレア度高いです。」　　～京都～

2020/04/25 - 2020/05/05

世界的な新型コロナウイルス感染症の流行により、日本でも2020年1月に初めての感染者が確認されて以降、都市部を中心に大きな広がりを見せることになりました。3月以降の状況を時系列で記すと、

3月21日：国内感染者数が1,000人を突破。
3月24日：東京五輪2020大会の延期を発表。
3月27日：国内感染者が1日当たりで100人を突破。
4月7日：埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、大阪府、兵庫県、福岡県の7都府県に対し5月6日までの緊急事態宣言が発令。
4月8日：国内感染者が1日当たりで500人を突破。
4月11日：国内感染者が1日当たり最高の743人を突破。
4月16日：全都道府県に対し緊急事態宣言が発令。7日に緊急事態宣言が発令された7都府県に北海道、茨城、石川、岐阜、愛知、京都の6道府県を加えた13都道府県を「特定警戒都道府県」に指定。
4月18日：国内感染者が10,000人を突破。
4月22日：国内死者が200人を突破。
5月2日：国内死者が500人を突破。
5月3日：国内感染者が15,000人を突破。
5月4日：安倍首相が緊急事態宣言の5月31日までの延長を発表。
5月14日：政府が全国39県の緊急事態宣言を解除。
5月21日：政府が兵庫県･大阪府･京都府の3府県の緊急事態宣言を解除。東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・北海道は宣言を継続し、解除するかを25日に再検討。
5月25日：政府は残る東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・北海道の5都道県に対する緊急事態宣言を解除。

この旅行記は、全国で緊急事態宣言が発令された頃、自宅で巣籠りしていた際の記録です。

★新型コロナウイルスの影響による自粛期間の外出シリーズ

京都から仙台へ不要不急の通院の旅（大阪＆宮城）
https://4travel.jp/travelogue/11630325
上京区のゲストハウスで巣籠りしながら京都散歩（京都）
https://4travel.jp/travelogue/11631569
自宅で巣籠りしながら世界遺産めぐり。“金閣寺＆上賀茂神社”　（京都）　
https://4travel.jp/travelogue/11632111

エリア 今出川・北大路・北野(京都)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

7泊8日のゲストハウス巣籠りを終え、
https://4travel.jp/travelogue/11631569
自宅に戻った深夜、

2019・2020年の正月に放送された「細野晴臣イエローマジックショー2･3」が再放送されていたので、

深夜まで見入ってしまいます。

YMO（イエローマジックオーケストラ）の3人が揃って演奏するのも、

この番組の見どころではありますが、

もう72歳の細野さんに、68歳の高橋幸宏さんと坂本龍一さんですから、

いつまで見れるかわからないこの光景を姿勢を正して目に焼き付けておきます。

深夜までテレビを見ることができるのも、仕事がキャンセルになったり、リモートになったり、自宅待機になったり、売上が大幅に落ち込んでいるためなのであり、決して嬉しい訳ではありません。

ということで、一応この時点での自粛期間の5月6日までは1日1～2時間のご近所散歩で気分転換を図ることにしました。市バスに乗車することもはばかれる時期だったので、移動は全て徒歩、場所は全て京都市北区です。

まずは4月27日鴨川までやってきました。

遠くに大文字山や比叡山が見える風光明媚な場所です。

家から1km程の場所にあるのが、

賀茂別雷神社、通称上賀茂神社です。

1994年に「古都京都の文化財」のひとつとして世界遺産に登録されました。

散歩の行先がいきなり世界遺産というのも京都ならではかもしれません。

家から1km圏内にある世界遺産がこの上賀茂神社、2km圏内だと金閣寺、3km圏内となると龍安寺や仁和寺があります。

4月16日に全都道府県に対し緊急事態宣言が発令、さらに京都府は「特定警戒都道府県」に指定されており、

境内は閑散としています。

全国的にステイホームがかなり徹底されていた頃です。

翌日4月28日となりました。

佛教大学の前を通り、きょうは金閣寺へ向かいます。

仏教学部以外にも教育学部・社会学部・保健医療技術学部などもある総合大学で、

校舎も周辺にかなり点在しています。

右手に左大文字山が見えると、

西大路通りに出ます。

コロナ前は常に混雑していた金閣寺道バス停も閑散としていました。

次の交差点を右折すると正面が金閣寺です。

左大文字もこの位置からの方が「大」の字がはっきりと見えます。

自宅から約2km、入口につきました。

見事に人がいません。

境内はかなり広いですが、

ここまで人のいない金閣寺は初めてです。

龍安寺や清水寺など、この時期拝観停止していた寺社仏閣も多いのですが、

ここは開いているようです。

境内は三脚の使用や動画撮影は禁止されています。

正確には鹿苑寺、金閣寺は通称で、1994年に「古都京都の文化財」のひとつとして世界遺産に登録されました。

おお。

鏡湖池（きょうこち）の向こうに金閣が見えます。

正式には鹿苑寺舎利殿といいますが、

存在感がハンパないです。

1950年に放火により当時の舎利殿は消失し、

現在の建物は1955年に再建されたものです。

しかし人がいないので一幅の絵葉書のようです。

舎利殿を見た後は丘陵を一回りし、

出口に向かいますが、

これこの通り。

駐車場横の土産物屋は開いていましたが、

駐車場に停車していた車は1台だけでした。

これもまたレアな京都の風景ではありましょう。

翌4月29日となりました。

きょうは正伝寺までの1km圏内散歩です。

自宅の近くには東京都八王子市「明治の森高尾国定公園」から大阪府箕面市「明治の森箕面国定公園」まで設定されている東海自然歩道が通っており、それに沿って歩いてゆきます。

京都大文字五山のひとつ「舟山」もその姿を見せます。

東海自然歩道は全長1,697 kmの長距離自然歩道で、東海道の約3倍の距離があり歩き通すのはかなり困難です。

途中で正伝寺への参道に進み、

門前に着きました。

拝観は停止中のようですが、

境内は入れるようなので行ってみます。

素敵な散歩道を通り、

本堂前まで行くことができました。

正式には正伝護国禅寺といい、

2016年に死去したイギリスのロックミュージシャン・デヴィッドボウイがお忍びでよく訪れていた場所として知られ、こちらの庭園でCMも撮影されました。

翌4月30日はまず大徳寺境内にある京都市立紫野高校へ。

数十年前にここを卒業した私の母校です。

すぐ近くに今宮神社があります。

京都市北区・上京区のかなり広範囲に氏子を持つ、このエリアでは規模の大きい神社です。

毎年4月第2日曜日にやすらい祭り、

5月には今宮祭が開催されます。

東門の門前には、

参拝する人々に厄除けとして提供したのが始まりとされる「あぶり餅」の店が参道を挟んで2軒建っています。

竹串に刺した小さな餅を備長炭であぶって白味噌のたれをかけた、地元民のみならず観光客にも人気のスイーツですが、

コロナの影響で4月いっぱい休業のようでした。

5月になりました。

1日は京都大文字五山のひとつ舟山への登山です。

正伝寺に至る道から京都ゴルフ場の麓を回り込み、

ゴルフ場の真ん中を突っ切る道を進んでゆきます。

京都大文字五山とは毎年8月16日に送り火が実施される「大文字」「松ケ崎妙法」「船形万灯籠」「左大文字」「鳥居形松明」の文字が刻まれている5つの山をいいます。

10年ほど前に1度登山をしたことがありますが、

訪れる人が増えすぎたのか入山が禁止されていました。

これは以前入山禁止になる前に訪れた時の写真です。文字に沿って火床があり、眼下に京都市内を望むことができます。

5月2日になりました。

この日は5月1日より受付が開始された「持続化給付金」をWEBで申し込みます。

「持続化給付金」は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2020年1月～12月までの各月の売上が前年（2019年度）同月と比べて50％以上減少した場合に、個人事業主に最大100万円、中小企業に最大200万円まで補填してくれる制度です。宮城でやってる事業が3月ですでに売上が半減しており、先月中に必要書類を揃え早速申込んでみたところ10日で入金がありました。これで1ヶ月分の家賃・人件費・社員の社会保険料などの固定費を賄うことができます。

翌日と翌々日はニトリから届いたパソコンデスクを組み立てたり、

大阪の仕事先から届いた5月から本格的にスタートするリモートワーク用PCをセッティングしたりして過ごします。

5月4日になりました。

この日は上賀茂神社から流れる明神川沿いに建つ土塀の社家が連なる街並みを歩きます。

国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されているエリアです。

落ち着きのある街並みがとてもよいです。

さらに東へ進んでいくと大田神社があります。

上賀茂神社の第三摂社（神社本社の近くにある小規模な神社のこと）です。

現在中に入ることはできませんが、

参道の脇にある「大田ノ沢」ではカキツバタの群落が見ごろとなっていました。

遠目ではありますが、撮影しておきました。

5月5日は建勲神社へ。

京都市北区船岡山中腹にあり、

正式には「たけいさおじんじゃ」と読みますが、「けんくんじんじゃ」と呼ぶのが一般的です。

祀っているのは織田信長です。

建勲神社にやってきたついでに船岡山にも上ってみましょう。

標高111.7mの小さな山で、全体が船岡山公園となっています。

15分ほどで頂上に到達することができます。

こちらが三角点ですね。

京都市民の憩いの場で、

東は比叡山と大文字山を望むことができます。

左が比叡山、

右が大文字山です。

西方面には左大文字が見え、

8月16日の五山送り火の日には大勢の観光客で賑わう展望地です。

高校の時に遊んでいた野外円形劇場も昔のままでした。

5月4日には緊急事態宣言の5月31日までの延長が発表され、京都の街もまだまだ静寂の状態が続くことになった今年のGWでした。