札幌市内の一日散歩2020冬～巨大なモアイ像、りんご倉庫、明治の取水塔、白い恋人パーク～

2020/02/12 - 2020/02/12

さっぽろ雪まつりが昨日終わり、今日は札幌市内の観光スポットを訪ねます。

真駒内滝野霊園には、巨大なモアイ像が33体並び、雪山から頭だけ見える頭大仏があり、墓参り客だけでなく観光客も大勢訪れるようになりました。

クラーク像で有名な羊ヶ丘展望台にほど近い豊平区西岡地区は南北に細長い台地で、昭和28年に建てられたレンガ造りの「旧沼田家りんご倉庫」、明治42年に造られた六角錐型の「旧西岡水源池取水塔」があり、いずれも国の登録有形文化財になっています。

西区宮の沢にある「白い恋人パーク」は、「白い恋人」などの製造ラインが見学でき、石屋オリジナルスイーツが味わえ、お菓子作りが体験でき、夜にはイルミネーションが彩ります。
ラング・ド・シャ（クッキー）でチョコレートを挟んだ「白い恋人」は、昭和51年（1976）に発売開始し、北海道を代表する人気商品に成長。
「白い恋人パーク」は平成7年（1995）に開業し（当初は「チョコレートファクトリー」）、観光バスの立ち寄るテーマパークになっています。

なお、旅行記は下記資料を参考にしました。
・真駒内滝野霊園HP
・仏像ドットコム「四天王像（仏像事典写真画像付き）」
・札幌市「真駒内地域」「旧沼田家りんご倉庫」「旧西岡水源池取水塔」
・道新りんご新聞「北海道を農業王国にしたレンガの積み方とは？」
・国指定文化財等データベース「沼田家住宅旧第二りんご倉庫」
・さんろくさんのブログ、職人の遺した仕事「レンガ積み職人が遺した建造物～北海道編 (Ⅰ)手塩にかけたリンゴを厳寒の低温から守った小端積み倉庫(札幌市)」
・発光大王堂、家紋「丸に剣片喰」
・文化遺産オンライン「旧西岡水源池取水塔」
・白い恋人パークHP
・乗換案内のジョルダン「白い恋人パークイルミネーション 2019-2020」
・ウォーカープラス「白い恋人パークイルミネーション 2019-2020」
・ウィキペディア「真駒内滝野霊園」「ストーンヘンジ」「西岡（札幌市）」「白い恋人」

エリア 札幌(北海道)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• グルメ: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: 高速・路線バス 私鉄 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

「真駒内滝野霊園」バス停

札幌市営地下鉄真駒内駅前から滝野線のバスで終点まで約23分乗ると、滝野霊園内にバス停があります。

この霊園は、昭和56年（1981）に開園した公益社団法人が管理運営する道民のための公園霊園です。

園内にはモアイ像、ストーンサークル、大仏などのモニュメントがあります。

平日のバスは1日3本しか運行されておらず、折り返しまでの1時間弱を利用してモアイ像などを見学します。

モアイ像（滝野霊園）

モアイの「モ」には未来、「アイ」には生きるという意味があり、我々の生きた証を後世へ永遠に伝承できるように建てられました。

33体のモアイ像（滝野霊園）

モアイ像を眺めながら正門まで歩きます。

ハイ、せいれ～つ（モアイ像）

大きいものは高さ9.5ｍ重さ120ｔ、その他は高さ6.5ｍ重さ60ｔあります。

モアイ像のお出迎え（滝野霊園）

正門入口から33体のモアイ像が並び、墓参りと観光客をお出迎え。

最近のモアイ像は、新型コロナウイルスの感染予防で、大型マスクをつけているそうです。

正門の四天王像（滝野霊園）

正門に4体の仏像が並び、写真は増長天と多聞天。

雪山から飛び出る「頭大仏」（滝野霊園）

霊園内に戻る途中、雪山（丘）から飛び出る大仏の頭だけ見え、「頭大仏（あたまだいぶつ）」と呼ばれています。

春になるとラベンダーの丘となり、冬とは違った風景になります。

正面から見える「頭大仏」（滝野霊園）

世界的な建築家 安藤忠雄氏により設計されました。

大仏回廊（滝野霊園）

丘の中は礼拝空間になっており、大仏を仰ぎみることができます。

ストーンヘンジ（滝野霊園）

イギリスの世界遺産であり、神官の神殿や古代の天文台、また豪族の墳墓として使用されていたといわれがあるストーンヘンジ。

霊園のストーンヘンジには永代供養墓が併設されています。

札幌オリンピック記念時計塔（真駒内駅前）

真駒内駅に戻って来ました。

真駒内は、開発経緯の異なる住宅地と真駒内公園、陸上自衛隊等で構成され、札幌冬季オリンピック会場の主会場（1972年）となるなど、特徴的な歴史を有するところです。

「西岡3条10丁目」バス停

真駒内駅前から大谷地駅行きのバスに乗り、西岡3条10丁目で降ります。
ここで、りんご倉庫と西岡水源池の取水塔を訪れます。

クラーク像で有名な羊ヶ丘展望台にほど近い西岡地区は南北に細長い台地で、住宅地と自衛隊演習場になっています。

火山灰地の西山（のちに西岡）は土地が痩せ、営農には苦労が多く、大正時代に品質の良いジャガイモ（焼山いも）、りんご栽培が広がりました。

旧沼田家りんご倉庫

西岡地区は昭和30年代までりんご栽培が盛んだったところで、りんご保管用に建てられた「旧沼田家りんご倉庫」です。

近隣にあるもうひとつの「旧沼田家りんご倉庫」（2014年解体）とともに、りんご園と水田を経営していた沼田大蔵氏が建てたものです。

壁面上部に「沼」の文字があり、建築施主の強い思いが伝わります。

レンガ造りの建物（りんご倉庫）

外壁は「小端空間積み（こばくうかんづみ）」で、断熱性を高めるために中空を設けてレンガを積んでいます。

この構造によって年間通して一定の温度に保たれ、秋の収穫後まもなく訪れる厳しい冬の寒さからりんごが傷まないように守ったといいます。

軒下にレンガを蛇腹に組み、ひし形タイルを付けるなど、レンガ職人 長浦数雄のこだわりが見えます。

昭和28年（1953）に建てられ、国登録有形文化財、札幌景観資産に登録されています。

正面（りんご倉庫）

りんご倉庫として使われた後は、農機具の保管などに使われていましたが、
現在は珈琲店兼焙煎場「ろいず珈琲館」として活用されています。

玄関前の風除室の奥に、アーチ型のレンガ積みの入口が見えます。
玄関上部に三角ペディメントを飾っています。

紋章とタイルの装飾（りんご倉庫）

「丸に剣片喰」の紋章に、水色のタイルで草の茎と葉を表したような素敵な飾りです。

増築した部分（りんご倉庫）

左側の増築した部分の外壁にもレンガを使用しています。

りんごは「平岸りんご」のブランドも付くほど道内でも有数の生産地となりましたが、戦局の悪化による肥料や労働力の不足、土地の衰弱、果樹の病気など、リンゴ産地は大きな被害を受けます。

戦後は札幌のベッドタウン化と道路の拡幅、用水路の撤去などの追い打ちをかけ、りんご栽培は衰退の道を辿りました。

魚くんの怒り「川に雪を捨てないで!!」（月寒川）

「りんご倉庫」から月寒川沿いに、1.7km離れた「西岡水源池」へ向かっています。

西岡公園に到着

明治時代に設けられた貯水池（水源地）と、その周辺にシラカンバ、ミズナラ、トドマツなどからなる公園があります。

貯水池には取水塔があります。

公園のシンボル「旧西岡水源池取水塔」

明治42年（1909）、旧陸軍第7師団歩兵第25連隊は、月寒川上流に軍用水道として月寒水道を建設しました。

この取水塔はその時完成した水道施設の一部で、昔はこの塔まで渡ることのできる小さな橋もありました。

月寒水道は道内近代水道施設としては、函館、岩見沢に次ぐ歴史的にも貴重な遺構です。
国の登録有形文化財です。

六角錐型の取水塔（旧西岡水源池）

円柱状レンガ造基礎上に、六角形平面、下見板張、縦長窓付きの木造胴体部と、六角錐型の屋根が載っています。

昭和46年（1971）の白川浄水場完成で用途廃止後、この水源地は西岡公園として整備されました。

「西岡水源地」バス停

帰りは西岡環状線のバスに乗り、澄川駅へ向かいます。

札幌市営地下鉄南北線（澄川駅）

澄川駅から南北線に乗り、すすきの駅で東西線に乗り換えて宮の沢駅へ向かいます。

トナカイのソリがお出迎え

宮の沢駅から徒歩7分で、「白い恋人パーク」に到着。

青空に映える雪だるま（白い恋人パーク）

園内に入ると、建物のいたるところで雪だるまが見守っています。

北欧にいるような景色（白い恋人パーク）

からくり時計塔（白い恋人パーク）

製造ラインの見学（白い恋人パーク）

ファクトリーコース（入館料600円）にて、工場の製造ラインを自由見学します。

機械化された製造ラインです。

ラング・ド・シャの素材のをセット（製造ライン）

出来上がりの検査（製造ライン）

個包装の自動化ライン（製造ライン）

箱詰め作業（製造ライン）

「白い恋人」のチョコレートがベルトコンベアで運ばれ、自動的に箱詰めされています。

本日の製造個数表示（製造ライン）

白い恋人とバウムクーヘンを作っています。

隣はバウムクーヘンの製造ライン

こんがり焼けたバウムクーヘン（製造ライン）

大きさの確認（製造ライン）

最初の1個の大きさをスケールで確認。

バウムクーヘンの箱詰め（製造ライン）

飲食店ガイド（白い恋人パーク）

レストランやカフェで、食事とスイーツが味わえます。

イシヤパルフェ（白い恋人パーク）

いちごショート、キャラメルバナナ、木苺ピスタチオを二人で分け合いました。

まさにスイーツ王国ですね！

イルミネーション2019-2020（白い恋人パーク）

時刻は17:00。

煌びやかなイルミネーションが彩りはじめます。

七色に輝くシャボン玉（白い恋人パーク）

天高く舞い上がります（白い恋人パーク）

ロンドンバス（白い恋人パーク）

夕暮れの北欧みたい（白い恋人パーク）

美味しそうな「お菓子の家」（白い恋人パーク）

いらっしゃいませ～（お菓子の家）

大変だあ･･･（白い恋人パーク）

バウムクーヘン塔が倒れかかっています。

引っ張るぞ～（白い恋人パーク）

コックさんたちが倒れるのを抑え、片方ではロープで引っ張ろうとしています。

遊び心のある白い恋人パーク。

トンネル・イルミネーション（白い恋人パーク）

歩いてみたくなります。

ハートの先に時計塔（白い恋人パーク）

輝くメインツリー（白い恋人パーク）

カラフルに光る雪だるま（白い恋人パーク）

メインツリーのイルミネーション（白い恋人パーク）

プレゼントのお届け物（白い恋人パーク）

では、そろそろ札幌のホテルに帰ります。

夜になると輝く工場（白い恋人パーク）

だるまさんのお見送り（白い恋人パーク）

白い恋人パークは観光バスもやって来る大きなテーマパークでした。

さっぽろ雪まつりが終わり、今日は札幌にある巨大なモアイ像と文化財、白い恋人パーク等を楽しむことができました。