小型サンショウウオ探索記vol.12 ヒダサンショウウオ&マホロバサンショウウオ（中部地方産）

2019/12/14 - 2019/12/14

年の暮れにヒダサンショウウオの新規開拓をしてきました。

思いのほか、短時間で発見できてしまったため近場でサンショウウオがいそうなエリアを物色。

運良く、この地域では珍しいと思われる、マホロバサンショウウオまで見つけることができました。

小型サンショウウオは見つけることが難しいので1匹でも発見できればそれはもう大満足なのですが、1日で複数種類を発見できると、とんでもない満足感がありますね。

※希少なサンショウウオの生息地保護の観点から、当記事に指定している「エリア」はダミーです。何卒ご了承くださいませ。
※一時的に採集して撮影しているため、生態写真ではありません。

■■お知らせ■■■
下記のサイトにも小型サンショウウオやカエルなど両生類を中心とした記事を寄稿しております。よろしければご覧くださいませ。
https://totokore.com/

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https://totokore.com/author/kemur

エリア 岐阜市(岐阜)

• 旅行の満足度: 5.0

いきなりですが、近年、ネットオークションなどの商業目的による乱獲が、日本の両生類の絶滅リスクを高める要因となっています。

特に小型サンショウウオは見つけることが非常に難しいのですが、安易に購入に走らないことも大切です。購入する人がいる＝市場に需要があると、乱獲と販売が収まらないでしょう。購入しないことが大切です。

とは言え、トウキョウサンショウウオのように法規制することが最善でしょうから、法規制を急いでいただきたいところです。

今回もまずは怪しいポイントを絞り込みます。準備して

装備を整え、いざ出発です。

モンベルのチェーンスパイク、サンショウウオ観察には手放せないアイテムとなりました。

※下記の記事もご覧ください。サンショウウオ観察用の装備を紹介しています。
https://totokore.com/sansyouuokansatusoubi-kemur

ポイントに到着して見つけた、1つの岩。

気になったのでひっくり返すと、いきなり1匹現れました！

小型サンショウウオ発見の最短記録を更新しました・・・

黄色の模様が細かいですね。

ヒダサンショウウオの斑紋は地域差、個体差が激しいです。

別種かと思わせてくれるくらい、差異があります。

ポイントに到着して5分もかからず発見できたので時間はまだたっぷり。

もう少し探してみます。

すぐ近くで、これまで出会ったヒダサンショウウオの中で最大サイズの個体を発見！

デカすぎ！

まるでイシヅチサンショウウオのようです。

大型サイズならではのうねうね感。

斑紋がどことなく中華風？

かなり美麗です。

黄色というか、ゴールドに近い色合い。

龍が如く！

目も大きめ。

地色は紫色というより、黒に近いグレーです。

性別はオスですね。

年齢でいうと10歳は超えているような気が・・・

ここまででもかなり満足なのですが、まだまだ時間があるので近隣でサンショウウオが生息していそうなポイントを探してみます。

ほどなく、発見。しかし杉の倒木が覆いかぶさっており、上流まで攻めることはできません。

沢の雰囲気から、自然度が高く、生き物もたくさん住んでいることがわかります。

怪しいポイントを漁ってみると、赤茶色の生き物が！

サンショウウオだ！とはわかりましたが、暗くていまいち種類がわかりません。
この地域だとヒダサンショウウオのはずですが・・・

明るい場所まで持っていって確認することに。

なんとマホロバサンショウウオです！

まさかこのエリアで出会うことができるとは！

斑紋が少なく、これまで見てきたマホロバサンショウウオとは雰囲気が全然違います。

この地味な感じがたまりません！

素朴ですね～

周辺も探索してみたのですが、発見できたのは残念ながらこの1匹のみ。

何はともあれ、1日で複数種類に出会えると、満足感が半端ではないです。

この赤みを帯びた体色こと、マホロバサンショウウオの証。

標高が低い場所にも生息しています。

伏流水中に産卵するせいか、地中生活傾向が強く、見つけづらいという方も多いです。

不思議なもので、首尾よく小型サンショウウオを見つけることができると、ある種の燃え尽き症候群に襲われるのですが、何とかテンションを持ち直して探索を続けていこうと思います。