泉州巡り～貝塚編その1 水間観音を巡る旅

2019/03/10 - 2019/03/10

貝塚市、、、大阪の「貝塚市」といっても大阪府民にも知名度の低い市であろう。貝塚市は北側にはだんじりでお馴染みの岸和田市、南側にはふるさと納税で世間を騒がせた泉佐野市があり両サイドは全国区の市に挟まれている。
古い人には東洋の魔女を輩出したニチボウ貝塚があった町、と言えば何となくわかる程度。「貝塚」といっても、縄文時代の「貝塚」があったわけでも関連しているわけでもない。

そんな地味な町だが歴史は古く、寺内町として発展した。そして、貝塚には貝塚市しか走っていないローカル線、水間鉄道もある。さらに奈良時代に聖武天皇が勅命し、行基によって創建された水間寺(水間観音)もあり、夏になると葛城山へのトレッキングのゲートウェイとしても水間鉄道を利用する人は多く、意外と個性的な観光名所はある。
今回は水間観音を紹介したい。

エリア 岸和田・貝塚(大阪)

水間観音には南海貝塚駅から水間鉄道に乗り、終点水間観音駅で下車する。貝塚駅から5.5キロ、約15分の移動だ。水間観音駅は戦前から続く駅舎で有形文化財に指定されている。

現在の水間鉄道の車両は東急から払い下げられた車両を使用している。JR阪和線とは交差しているものの、南海電鉄との繋がりが強いせいか、駅は作られていない。

水間鉄道が走り出したのは大正年間と歴史は古い。地元では水鉄(すいてつ)という愛称で親しまれている。
水間観音駅にはかつて走っていた旧型車両が展示されている。

多角経営で一時的には売り上げもよかったものの、バブル崩壊で一度は倒産した水間鉄道。元々は水間観音への参拝や行楽客が多かったが、前後の周辺開発により通勤客や大学ができたことでの通学客も多く利用している。路線はすべて単線だ。

水間観音駅周辺の町並み。大阪府ないとは思えないほど静かだ。

水間観音の横を走る府道は富田林や泉佐野にも繋がっている。まっすぐ行くと葛城山にもいくことができる。葛城山を越えると奈良県が広がっている。

新西国三十三箇所第4番お寺でもある水間観音。

天台宗のお寺さんだったの、写真を撮ってて初めて知った。

水間観音両側に川が流れておりかつては要害だったことがわかる

水間観音駅から徒歩7分ぐらいで水間観音が右手に見えてくる。

水間観音の歴史は非常に古く、729～749年に創建されたといわれている。

寺院の敷地には幾つかお堂が建てられている。

水間観音は聖武天皇の勅命により行基が創建に携わったと呼ばれる由緒ある寺院だ。

水間観音の象徴的な建物、三重塔。４面には干支があしらわれている。

水間観音の本堂。水間観音は戦国時代に戦災で焼けたのち、江戸時代にも火災で焼失した。

現在の建物は1812年に再建されたものだ。

こんな立派な寺院が貝塚にあることは、大阪でもあまり知られていない。

二度の焼失が悔やまれてならない。

敷地内に建てられたお堂。

敷地内に川に向かう一本の小道が作られている。この道を進んでいくと。。。

聖観世音出現の滝がある。滝というにはかなり小さなものだが。聖武天皇が夢に見た童子たちはここに現れ観音像が降臨したと言われている。

水間観音の裏側の川を渡ると山があり、小道を登っていくことができる。

すると、こんな開けた水間公園が広がっている。公園には車で行くこともできるので子連れてのんびり寛ぎに来ている人も多い。