2019/04/26 - 2019/05/02
16位(同エリア31件中)
ぽんずさん
平成が間もなく終わり、何だか全てに嫌気が差して、旅先を探していたら、GWにモーリタニアへ行く便が安く、モーリタニアの観光地を検索したら、リシャット構造が出てきました。
宇宙からしかその全貌が見えないというリシャット構造。衛星写真では、本当に目のように見えるため、サハラの目と呼ばれています。最近では、プラトンが記したアトランティスの風景に当てはまるため、アトランティスはここではないかと話題になっていました。
今回、秘境専門の旅行会社PALM Tour centerさんが出している、リシャット構造を含め、モーリタニアの砂漠の世界遺産を訪れる旅行プランをみつけ、リシャット構造の中心に行きたいという要望をお伝えしたら、なんと、リシャット構造の中心でキャンプをするという下記プランを提案していただきました。
フライトは自己手配、現地催行会社は受賞歴のあるSURMI VOYAGESです。
旅行記と日程の対応関係は以下の通りです。
(1)ヌアクショット-シンゲッティ-ウワダン
<01日目>04月26日(金)
■行程: イスタンブール⇒ヌアクショット
*宿泊: Hotel Atlantic
<02日目>04月27日(土)
■行程: ヌアクショット→シンゲッティ
*観光: 世界文化遺産(ウアダン、シンゲッティ、ティシット、ウアラタの古いクスール)を構成するシンゲッティ観光。
*宿泊: 簡易旅館 LA GUEILA CHINGUETTI
<03日目>04月28日(日)
■行程: シンゲッティ→ウワダン
*観光: 世界文化遺産(ウアダン、シンゲッティ、ティシット、ウアラタの古いクスール)を構成するウワダン観光。
*宿泊: 簡易旅館 AUBERGE VASQUE
(2)ウワダン-リシャット構造-シンゲッティ
<04日目>04月29日(月)
*観光: リシャット構造の内部をドライブ&散策
*宿泊: リシャット構造の中心でキャンプ泊
<05日目>04月30日(火)
■行程: リシャット構造→シンゲッティ
*宿泊: 簡易旅館 LA GUEILA CHINGUETTI
(3)シンゲッティ-テルジット-ヌアクショット
<06日目>05月01日(水)
■行程: シンゲッティ→テルジット
*宿泊: 簡易旅館 AUBERGE TERJIT (常設キャンプ)
<07日目>05月02日(木)
■行程: テルジット→ヌアクショット⇒(イスタンブールへ)
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<06日目>05月01日(水)
■行程: シンゲッティ→テルジット
シンゲッティを8時に出発。オアシスの村、テルジットに向けて出発!
旅程ではアタール経由になってたけど、アドラール地方の風光明媚な景色が見られる道を行くという。
まず、立ち寄ったのはサガン砦。1984年にフランスの映画の舞台のセットとして作られたもの。ジェラール・デュパルデュー、カトリーヌ・ドヌーヴやソフィー・マルソーなどフランスの有名な俳優が出演したそうです。 -
谷合いの轍のずっと先の左側にあるのがセットの廃墟。
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望遠で撮るとこんな感じ。本物の遺跡と区別つきません!
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とげだらけの木、アカシアの花
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このあたりは、アモグジャール峠と呼ばれる。アルジェリア国境から長さ50km?、標高1000mの、グランドキャニオンに似た細長い山。
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通りがかりのオアシスの村。かわいい丸型の家が点在します。
この村は、EMAHAYRICHという名前の村で、観光客も多く立ち寄るそうです。 -
丸い家を近くで見ると、茅葺でできている素朴な家。
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夜は、家族が外にある1つのベッドで眠るそうです。
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このたて看板には、トイレは外でしてはいけない。家でするようにと書いてあるそう。
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村を通り抜け反対側の崖から撮影。この近くには通信用の鉄塔が建っていました。
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突然舗装道路に出た!この道路は、モーリタニア政府がセネガル企業と協力して作ったものだそう。
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まるでグランドキャニオン!
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いくつものテーブルマウンテン!
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この道の終点が、崖に囲まれたオアシス、テルジット。
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ここは、200年前からオーナーの家族が所有するオアシスで、年間を通じ住んでいるのは、同族の8家族のみ。8月には、デーツの収穫祭があるためたくさんの人が訪れ賑わうという。ここの息子さんが、以前Maanと同じ旅行会社に勤めていて、休暇のため夜戻ってきていました。
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テルジットにはきれいな水が流れるピクニックサイトがあり、ここから170Kmほど離れたところから日帰りでピクニックに来ているモーリタニア人家族と、沢登りを楽しみました。ご主人は鉱山に勤めており、英語も堪能で大変歓迎してくれました。
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泉には魚もいます。
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常設のキャンプサイトは、泉から車で少し上ったところ。ここには、常設のテント4張、プール、水洗トイレ、シャワーがあります。残念ながら水着は持ってこなかったのでプール入れず。
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お昼ごはんは、ラクダ肉のパスタ。焼きそばに近い味で懐かしい味。
夕方涼しくなるまで、茅葺の応接間?で昼寝をしたり、ミントティを飲んだり、話をしたりして時間を潰します。ここは、電波も来ており、ネットも使えます。日本語→アラビア語の翻訳アプリを使い、オーナーとMaanを交えてちょっと複雑な内容の会話もしました。翻訳アプリは、アラビア語を表示できるけど、アラビア語を入力できないので、オーナーが話す言葉は、Maanが英訳しなければわかりません。内容は、日本人は、ほぼ単一民族なので、全てを話さなくても、相手が何を思っているかを理解することができる。空気を読む文化であるということを説明しました。オーナーは、モーリタニアでも昔はそうだったが、今ではいろんな血が入ってきて変わったと言っていました。 -
テルジットの夕焼け。
晩ご飯は、トマトスープ、サラダ、チキンを1羽使ったロースト、野菜のシチュー。テルジットのオーナーと、Maan、ナジィと一緒にローカルスタイルでいただきます。 -
夜はテントを1つあてがわれ、蚊帳のテントを入れてくれました。テントを閉めると風がこなくて熱いので、あまり眠れず。
翌日は、とうとう最終日。ヌアクショットまで急いで戻り、16時までに空港に到着しなければならないので、朝食は5時。
<07日目>05月02日(木)
■行程: テルジット→ヌアクショット⇒(イスタンブールへ)
まだ暗い朝5時、パンと紅茶で朝食をいただきます。
パッキングを終えて、車に積み込み、6時に出発。キャンプサイトのコックさんが、今日から1ヶ月の休暇でヌアクショットに行くということなので、一緒に行くことになりました。前に3人乗ってかなり狭そう。帰りは、行きに来た道を戻るので見所は特にないそうなので、私は後ろで横になって寝ていくことにしました。途中チェックポイントでは起きて顔を見せます。
途中給油のための休憩を含め、約5時間でヌアクショットに到着。途中のバス停付近で、コックさんを降ろします。 -
荷台に積んでいたコックさんの荷物の中に、ヤギが3匹いました。家族へのお土産にするそうです。
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ヤギ3匹のほかに、スーツケースと自転車。ここからバスで自宅に帰るそうです。大変そう。
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ヌアクショットの街中は、ものすごい交通量で渋滞しており、道端ではフルーツスタンドがあったり、中古車を売っていたり、ヤギを売っていたり、かなりのカオスです。
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ドライバー向けにフランスパンを売る人。器用にバランスをとっています。
数は圧倒的に少ないですが女性も車を運転しており、その車の後ろの男性ドライバーは、女性が左折するのをちゃんと待ってあげていました。ただし、それ以外の車からは、クラクションと怒号の嵐。ヌアクショットの街中を運転するのはかなり大変そう。
お土産を買うのにウギアがないため、2箇所ほど銀行に行きましたが、今日は週末前ということで、どこの銀行でもお金が足りず、人が溢れていました。軽い取り付け騒ぎ?このような状況は日常的なのか、特に怒鳴り声など聞こえず険悪な雰囲気ではありませんでした。
結局、官公庁が立ち並ぶ区域の銀行に行き、クレジットカードのキャッシングで初めてウギアをゲットできました。どこの銀行でもUSDの両替はしてくれないし、大きなお土産屋さんでもUSDは価値が下がるといって、受け取ってくれません。ユーロをもっと持ってくればよかった。
このあと、1日目に宿泊したホテルへ行き、まずは、シンゲッティのオーベルジュで教えてもらったTooggaのセールスマンにホテルにきてもらい、石鹸などをお土産として購入。店舗はどこにあるのか不明。その後、ホテルの部屋のシャワーを使わせてもらい、着替えて、パッキングしなおし、出国に向けて準備を整えます。
その後、また車で迎えに来てもらい、今度は海沿いのフィッシュマーケットへ。 -
舌平目やカレイ?
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スズキだろうか?巨大な魚。
この魚の加工施設は、もともとは日本のODAで建てられたそうですが、メンテナンスは中国がしているそうです。 -
漁船は海岸にも少し沖のほうにもぎっしり並んでいます。港は別の場所にあるそうですが、ここでは、直接浜から出漁します。
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帰ってきた船を浜に上げるのを手伝う人々。この船は漁船ではなく、大きな船からオイルなどを積み込んできたようです。
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浜に捨てられていた小さいアンコウ。アンコウはモーリタニア人も食べるらしい。キモも美味しいといっていました。
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水揚げされた魚。
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いろんな種類の魚がいます。日本にもたくさん輸出されているらしい。
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漁師はどこでも気が荒く、写真撮っていると文句言われている感じですが、Maanが大丈夫だというので気にせずシャッターを押しました。日本のタコ輸入ダントツ1位のモーリタニア。ここにはタコはいませんでした。
ひととおりフィッシュマーケットを見学した後、ランチを食べに空港近くのレストランに行きます。 -
道路ではなく、浜辺を爆走!釣り人は糸が車に巻き込まれないように、釣竿を地面に寝かせてやり過ごします。
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到着したのは、海の家もやってるレストランSutan。フランス人Nikoがオーナーで、週末は地元の人々で混むらしい。今日は、地元の6名ぐらいの若者1組だけが遊びに来ていました。
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ここで、モーリタニアでの最後の食事をします。またしてもリクエストしたチキンパニ!スパイシーで美味しい。ちなみに、モーリタニアのフランス料理は、あまりソースを使わず、本来のフレンチとはずいぶん違う。Maanが言うには、モーリタニア人はソースを好まないかららしい。
また、モーリタニアにマクドナルドはなく、ケンタッキーフライドチキンは、以前あったが、今はないという。チキンパニはまさにフライドチキンなので、モーリタニアでは受けそうなのに、なんで撤退したんだろう? -
チキンパニとサラダは一人一皿ずつ。どうみても多すぎ!
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カラマリとシュリンプのグリル。これはみんなでシェア。素朴で美味しいです。
ここでもお腹一杯。食事を終えたら、いよいよ空港に向けて出発。名残惜しい。 -
空港に行く途中にも道路にラクダが!
16時ごろ予定通り空港に到着。ここでナジィとお別れ。セヴォンドライバーでした。入国時のイミグレのアバウトさに比べ、ここは厳しく、空港内にガイドは入れないと止められました。だけど、Maanが上司に許可を取れと言ったようで、どうにか一緒に入れてくれました。
チェックイン前に、預け入れ荷物のぐるぐる巻きをしなければと思い、見渡すと、出入り口のそばに機械があるが、係りの人はいない。同じようにぐるぐる巻きを待っている人がいて、その人が空港の職員に頼んだようで、人が来て、その人が、ビニールとガムテープで手で荷物を巻いてくれた。機械で巻く値段は100ウギア。見た目はとてもみすぼらしい荷物に。手で巻いても同じ値段とは解せないけど、まあないよりいいかということで、お支払い。ここでMaanとはお別れ。とても楽しく過ごせました。大変お世話になりました。
そしていよいよターキッシュエアラインのチェックインカウンターに並ぶ。そこには出国カード(入国カードと同じ)をくれたり、ペンを貸してくれたり、荷物を乗せてくれたりして、小銭を稼ぐ青年がいて、5USD以上のチップを要求されたけど、1USDならあげるけど、5USDはあげないといったら、じゃあいらないといって行ってしまった。
そしてセキュリティチェックを受け、イミグレへ。モーリタニアに来る前は、税関検査で日本人とわかると、空港職員がパスポートを取り上げ、賄賂を要求され、払わないとパスポートを返してくれないという情報があったため、人が来るまでしばらく時間を潰して西洋人の後についてセキュリティーを通り、イミグレへ。イミグレ担当官は、とても感じがよく、笑顔で対応。私もつい、I like Mauritania very much!といってしまいました。でもこれは本当の気持ち。
そして、問題の税関検査へ。税関職員数人が車座になっていて、日本人というと、女性職員から、仕事を聞かれ、答えると、それだけで終わり、気持ちよく通してくれました。え、これでいいの?
そして、搭乗までラウンジで時間を潰します。 -
意外にちゃんとしたラウンジがあります。受付の女性が美人でとても感じがよかった。空港内の放送がアラビア語とフランス語だけで、わからないので何度も搭乗口に確認に行きました。結局、到着便が1時間ほど遅れましたが、順番がきたと受付の女性が声を掛けてくれて、無事搭乗。
この便は、イスタンブール発ヌアクショット経由セネガル・ダカール行き、その後すぐにセネガルからイスタンブールに戻る便で、私の座席には既に別の人が。。。
どうやら、セネガルまでの座席番号と、セネガルからの座席番号は別に指定されているようで、ヌアクショットからセネガル経由でイスタンブールへ行く乗客は、セネガルまでは空いている席に座らなければならないらしい。
セネガルでは、イスタンブールへ行く乗客を乗せたまま、乗客を降ろし、その後に清掃が入り、完了後セネガルからの乗客が搭乗します。乗客を降ろした後、モーリタニアから乗り込んだエコノミーの乗客5名があいているビジネスクラスにどやどややってきて、いきなり座り込みお祈りを始めました。敬虔なイスラム教徒だったようですね。
こうして、エキサイティングなモーリタニア旅行は幕を閉じたのでした。
パリ・ダカールラリーがテロ等の理由により2009年から南米で開催されているのが影響して、モーリタニアの観光客もめっきり減ってしまっているという。外務省の渡航安全情報でも、ヌアクショット、シンゲッティまでの西側半分はレベル2の要注意、ウワダン、リシャット構造が含まれる部分は、レベル3の渡航中止勧告がでています。
また、前の大統領の時代までは、マフィアの中継地だったため、麻薬や覚せい剤が街に蔓延っていたといいます。しかし、現大統領は、それを禁止し、観光業にも力をいれているようで、チェックポイントをいくつも設けて、旅行者の安全に目を配っています。
実際に訪れてみると、砂漠に暮らす民は穏やかで、多くのものを必要とせず慎ましく暮らしています。その国民性は、日本人に近いものがあり、親近感を感じます。訪れた村や町でも、異教徒の女性だからと言って、好奇の目に晒されることもなく、子供が集まってきてお金を欲しがるということもほとんどありませんでした。
地元の人たちや遊牧民の方々と交流できたのは、ひとえにガイドのお陰で大変感謝しています。また、旅行期間中、ガイドは常にこちらの希望を聞いてくれ、こちらから特に要望していなくても、細かい点にまで行き届いた配慮をしてくれ、ホスピタリティの高さを実感しました。
水産業では、日本と繋がりが深い国でもあり、もっと日本人の旅行者が増え、モーリタニアの良さが広まればと思っています。
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旅行記グループ リシャット構造(サハラの目)に呼ばれたので、モーリタニアに行ってきた!
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