2017/05/04 - 2017/05/04
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Baobaboonさん
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マンダレーの北80kmのハリンという村に行くことにした。
ハリンには「ピュー古代遺跡」という遺跡があり、
そこはミャンマー唯一の世界遺産となっているのだ。
世界遺産好きの私としては行くしかないだろう。
同行している妻は全く興味がなさそうだがついてきてもらうしかあるまい。
マイナーな村なのでタクシーをチャーターした。
タクシーはホテルのフロントで手配してくれるのだが、
ホテルスタッフも行った事が無い村で場所が判らない様子。
ネットで地図を見せてようやく理解してくれ、
行き先をタクシーのドライバーに伝えてくれた。
ハリンはマンダレーから車で3時間程掛かるようで、
翌日は早めの7時発になった。
ハリンを観た後はマンダレー郊外の見所も数カ所巡る予定だったけど、
あえなく断念せざるを得ない状況になってしまった、、、。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- 交通
- 3.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- タクシー 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
6時半にホテルの朝食を食べ7時に出発した。
マンダレー市街を抜けるまではちょっと混んではいたが、
エーヤワディー川の橋を渡ると快適に走行できた。
順調に2時間程走行すると幹線道路から離れ、
ハリンに向かう未舗装路へと入った。
未舗装の道路をさらに1時間走る必要があるらしい。 -
タクシーの運転手もハリンは初めてらしく、
延々と続く未舗装道路が心配な様子。
走行が難しそうな箇所もありこちらも不安になる。 -
女性が道路を補修していた。
暑いのにご苦労様です。 -
ホテルを出発してちょうど3時間くらいでようやくハリンに到着した。
ハリン中心部といっても何も無い。
かろうじて掘っ立て小屋の雑貨屋と食堂があるくらい。
とんでもない田舎であった。 -
コンクリートで囲われた池があった。
-
おっちゃん達が水浴びをしていた。
水を汲みに来ている女性もいたのでここが生活用水の場所みたいだ。
池の水は決して綺麗とはいえないが、
横でおっさんが水浴びをしていると余計汚く感じる。
このあたりの食堂で食べるのは危険そうだ。 -
池の前は牛のウンコだらけ。
-
少し進むと温泉が湧いていた。
-
硫黄の匂いが立ち込めているのでまさしく温泉である。
手を入れてみるとちょうどいい湯加減であるが、
流石に40度以上の気温の中では入る気にもならない。
ただでさえ熱中症になりそうなのに、
温泉に入ったら自殺ものである。 -
温泉の横には洗濯場もあり、
女性たちが洗濯や水浴びをしていた。
地元の人はこの暑さの中でも温泉は平気みたい。 -
女性が水浴びというとムムッと反応する男性もいると思うが安心してください。
ミャンマーの人は服を着て水浴びをしてます。 -
先ほどの池のおっさん達もちゃんと服を着ていた。
-
家事仕事場でもありコミュニケーションの場でもあるんだろうね。
-
温泉の先を進むと「ピュー古代遺跡」の博物館があった。
このあたりは紀元前200年頃から後9世紀頃まで栄えた都市で、
仏教がこの地に伝来した最古の証拠になる遺跡のようだ。 -
ここは「ピュー古代都市群」として。
ハリンの他にベイタノー、シュリー・クシェトラの3か所が、
ミャンマーの唯一の世界遺産として登録されている。 -
遺跡はやたらに広いので車で移動した方が良さそう。
なにせ暑いので、、、。 -
遺跡とはいってもハリンの場合は建物は残っておらず、
建物跡のレンガがあるだけで見応えのあるものは無かった。 -
発掘現場を見ることができた。
埋葬された人骨や副葬品がありました。 -
地下にいっぱい眠っているんでしょうね。
-
とある発掘現場に向かっていくと何か出てきた。
-
まあまあ立派な豚です。
迫力あります。 -
こいつ達は迫力無いので安心。
-
それにしても暑い、、、。
-
ドライバーにそろそろ戻ろうと告げたところ、
一か所寺院に寄らせて欲しいとの事であった。
勿論了承してハリンのとある寺院に向かった。
その寺院には前住職らしきミイラが展示されていた。 -
全身黄金に塗られていたが、
生前のお顔に似たよくできたミイラでした。 -
さあマンダレー方向に戻ります。
線路を超え、、、。 -
緑の草原を走り抜け、
未舗装路から幹線道路に入ったあたりから、
突然妻の様子がおかしくなった。
なんだか顔をしかめて苦しそうである。
「どうしたん?調子悪いんか?」
「なんだかお腹が猛烈に痛くなってきた、、、」
「まじか?トイレにってみるか?でもこのあたりはなんもない」
「まだ何とかいけるかも、、、」
急な腹痛のようだ。
何とか街まで耐えてもらいたい。
まだこの辺りは家すらない田舎。
当然トイレなんて無い。
でも少し走ったあたりで限界になったようだ。
「ねえ直ぐにトイレさがして!!」 -
ドライバーにその旨を伝えたところ、
少し走ったところに簡単な食事のできる小屋があったので、
トイレを借りる事にした。
小屋と言ったが立ち寄ってみると、
予想以上にかなり簡素な小屋であった。
トイレを借りておいて本当に失礼だが、
木の柱に壁は葉っぱという本当に簡素な造りである。
妻はなかなかトイレから出てこない。
外から声を掛けてみるが、
ひどい下痢と吐き気で出られないとの事。
何だか食中毒っぽい症状である。
長引きそうなので私は食事場所の椅子に座らせてもらった。
この小屋は食事や軽食を提供できるようになっていて、
雑貨も売っているみたいだ。
トイレを借りたお礼にコーラでも買おうと思ったけど、
ここには電気が通っておらず冷蔵庫が無いようだ。
それならば雑貨でも買っておこうかと思っていたが、
ドライバーが気を利かせたのかコーヒーかお茶を勧めてきた。
ミャンマーのコーヒーは不味いのでお茶をお願いした。
店の奥さんがお茶の用意をしているのを観察してみたが、
どうやらここには水道がないようだ。
調理場のあたりに水瓶があるのであれが調理用水なんだろう。
ちょっと水瓶を覗かせてもらったけど、
緑っぽい色がするので水道水ではなさそうだ。
でもお茶なら沸騰させるし問題無いだろう。
たかが1杯なんで大丈夫!
出てきたお茶は紅茶にコンデンスミルクを大量に投入したもの。
無茶苦茶に甘いがドライバーは美味しそうに飲んでいる。
まあでも飲めないことはない。
ドライバーは腹が減っているのか菓子を物色し始めた。
先ずはパイン味の月餅みたいなものを私にくれた。
これはまあまあ美味い。 -
次は不思議な紫色の物体であるが、
何かの漬物みたいな感じで変な味がして美味しくなかった。
これはドライバーの好物みたいで、
私が食べられないと言うときれいに平らげてくれた。 -
さきほどの奥さんが寒天ゼリーのようなものを切っていた。
ドライバーの食欲は止まらず、
その寒天ゼリーをもらって食べていた。
寒天ゼリーは洗面器の中に固めてあるが、
その洗面器の衛生状態は決していいとは言えない。
これはできる事なら食べたくない。
でもドライバーは私に美味いからと勧めてきた。
店の奥さんもニコニコして私を見ている。
これでは断れない、、、頂くしかない。
奥さんは素手で洗面器から切り出す
↓
奥さんは寒天を右隣の旦那さんに手渡す
↓
旦那さんは左手で受け取り右手に持ち替える
↓
旦那さんは右隣のドライバーに手渡す
↓
ドライバーは正面の私に手渡す
このように複数の素手を経由して寒天は私のところまでやってきた。
寒天って水分があるので湿っている代物である。
キラキラ光っていて指紋らしきものもはっきり確認できる。
こんな事なら直接奥さんの所に取りに行けばよかった。
ところで水道が無いから水は貴重だろう。
果たしてトイレの後とかちゃんと手洗いしてくれているのか?
しかもここは東南アジア。
トイレには紙が無くて左手が紙代わりだった筈。
そういえば先ほどの寒天ゼリーリレーの際、
旦那さんとドライバーは左手を使用していた、、、。
これ以上考えるのは止めよう。
私が食べるのを皆興味津々で眺めている状況である。
恐る恐る口に入れたその寒天ゼリーはとても懐かしい味がした。
子供の頃によく母親が作ってくれた味に似ている。
昔は今ほどは美味いものなんてなくて、
私は母親の作る寒天ゼリーが好きであった。
思わず昔を思い出させてくれたのだが、
残りの寒天をよく観察すると不純物のようなものが見えた。
木屑のようなものが数個と何やら赤い粒があった。
これは流石に許容できない。
店の人とドライバーは世間話をしており、
私への視線は無いのを確認したうえで足元の砂に寒天を落とし、
こそっと足で潰して砂をかけて隠ぺいした。
ごちそうさまでした、、、。 -
妻はまだ来ない。
早く出てきてくれよ。
そうしないとこっちが食中毒になってしまう。
その懸念も空しく、
こんどは店の奥さんがパパイヤを切ってくれた。
パパイヤは私の大好物である。
遠慮したい半面食べたい気持ちもあり、
結局これは満足して頂いてしまった。 -
パパイヤを完食する頃に妻は戻ってきた。
相当にきつそうだ。
店の奥さんが妻の様態を心配して、
ミャンマー伝統らしい吐き気止めを出してくれた。
木の粉みたいな茶色い粉末で、
指につけてペロッて舐めるらしい。
試に舐めてみたけど酸っぱい味がした。
むかつきを抑える効果くらいはありそうだ。
粉末の衛生状態に不安はあるが、、、。 -
タクシーに乗り込みマンダレーに向かった。
もう観光は止めてホテルに戻るようドライバーに伝えた。
それでもホテルまであと2時間くらい。
そうして1時間程度走っただろうか。
再び妻が悶絶し始めた。
直ぐにトイレに行きたいと言う。
ドライバーに伝えて最寄りの食堂に停車してもらった。
今度はちゃんとした食堂であるが、
食べ物を出されると困るので、
ドライバーにタバコを買ってあげた。
今回も妻はなかなか出てこない。
様子を見に行ったらトイレの外でうずくまっていた。
吐く物も残っていない状況だが吐き気が収まらないのだという。
顔も真っ青で確かに尋常ではない。
店の女性従業員が妻の心配してくれて、
2軒隣に医者が居ると言ってくれた。
行ってみるとそこには薬局みたいな診療所があった。 -
診療所には小汚い若い男の医者が居た。
症状を伝えると簡易ベッドに寝かされた。
血圧を測定したところかなり血圧が下がっており、
脱水症状も見られるとの事で、
処置として今から点滴をするようだ。
こんなところで針を使うのは怖いが、
使い捨て針を使用している事が確認できたので大丈夫であろう。
点滴の最中に妻が話したのであるが、
横になっているベッドはかなり小便臭いみたい。
点滴が終了し薬を3種類処方してくれた。
1日3回で3日分の薬を頂き、
さらに経口補水液を作る粉を2袋頂いた。
処置と薬を合わせて500円と非常に安かった。
旅行保険を使わないといけないと身構えていたけど、
500円なら領収書も要らない。 -
再びタクシーに乗り込みマンダレーに向かったのだが、
結局もう一度トイレに駆け込む事になったものの、
17時頃にようやくホテルに到着した。
ドライバーにお礼を告げて部屋に入り妻を寝かしつけた。
やれやれである。
いったいこの症状は何なのだろう。
症状の悪化が急激すぎる。
食中毒か細菌性の下痢だとは思うが何が原因なのだろう。
ほぼ同じものを食べているのに私は平気なのは何故?
このあとどう処置をすればいいのだろう?
大きな病院にいくかこのまま安静にしているべきか?
妻に確認したら何も食べずに様子を見たいとの事。
とりあえず近くのスーパーマーケットに行き、
スポーツ飲料を大量に買い込んでおいた。
明日の昼には出国して中国に飛ぶ予定である。
このまま熱でも出たら中国に入国できない恐れもある。
色々なシュミレーションを頭の中で考えた。
パターン①
症状が悪化したので病院に入院。
私は仕事があるので妻一人を残して帰国。
妻は激怒して離婚。
パターン②
症状が悪化したので病院に入院。
妻に寄り添い帰国を延期。
会社に居辛くなり離職。
生活がまわらなくなり私の生活も荒れる。
妻あきれて離婚。
パターン③
発熱したけど無理矢理飛行機に乗せる。
中国入国時に体温が引っ掛かり入国禁止となる。
隔離部屋にて軟禁状態となり帰国が遅れる。
会社に居辛くなり離職。
生活がまわらなくなり私の生活も荒れる。
妻あきれて離婚。
どうなっても離婚のようだ。
これは何とか症状の悪化と発熱だけは避けてもらいたい。
頼みの綱はあの医者が処方してくれた薬である。
薬は3種類あったが、
今の世の中便利なものでネットで検索すれば薬も調べられる。
あの医者を信用しない訳ではないが、
口にするものだから人任せではいけない。
ひとつは胃酸の分泌を抑える薬であった。
胃炎や潰瘍を治す効果があるそうだ。
胃の痛みを抑えるには必要な薬だろう。
もう一つは整腸作用の薬であった。
下痢をしているから当然必要な薬であろう。 -
のこりの1個は「メトロジール200」である。
紫色をしたけっこう毒々しい感じの錠剤だ。
ネットで検索するを直ぐにヒットした。
「メトロジールは犬猫用のお薬で、ジアルジア症や寄生虫駆除をする抗生物質です」 -
幸い翌朝になったら妻の体調は回復してました。
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