2016/02/23 - 2016/02/29
36位(同エリア196件中)
ちょんたさん
ひょんなことから実現した2月のフィレンツェ・ラヴェンナ旅行。私にとっての今回の本命は実はラヴェンナ。写真集で見てから、そのモザイクのきらめきにすっかり心を奪われてしまったのです。
朝8時に出発の電車に乗る!と心に固く誓い、渋る姉を叱咤激励して、何とかこの電車に乗ることができました!
1時間でも長くラヴェンナにいたいですから…。
でも、最初は泊まる予定の無かったラヴェンナに急に2泊もすることになったもので、ゆっくりと、心ゆくまでこの中世の雰囲気に浸ることができました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 4.5
- ショッピング
- 4.5
- 同行者
- その他
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩
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フィレンツェからボローニャで乗り換えて、さらにラヴェンナに向かう、はてさて、初めてのことなのでうまく行けるのか?
とりあえず8時の電車に乗るべく、ホテルに大きな荷物は預けて、ガラガラと小型のスーツケースを引っ張りながら駅に向かい、10分ほどで駅に着き、無事チケットも買えてやれやれでした。
素敵な電車が入ってきたので、てっきりこれに乗ると思いきや、ス〜〜と出て行ってしまいました。 -
先ほどのとは違いごく普通の電車なので、撮る気はおきず…。
でも驚くことに(!)殆ど定刻に出発しました。 -
ボローニャの乗り換えが良くわからず、戸惑いましたが、なんとか電車を乗り継ぎラヴェンナのB&Bに到着。
姉が捜してくれたこちらのB&B、昔のままのたたずまいで、建物全体はそんなに広くはありませんが、居心地の良い空間でした。
この部屋は、昔書斎にでも使っていたようです。 -
古いタペストリーが飾ってあったり…。
ベネチアの貴族の様子でしょう。 -
洗面所もトイレも広くて、良かったのですが、ちょっと暗くて電気が消えるとほんの少し不安な感じ。
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でも、洗面所、トイレ、この部屋までがホテルの一室とすると、スイートルーム位ぐらいの広さです。あっ、そんな部屋には泊まったことが無いので、わかりませんが…。多分…。
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そうそう、シャンデリアも古くて素敵でした。
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アップで。
この天井の一部が模様が違っていたのですが、オーナーの説明では、第2次世界大戦の時に爆弾が落ちて穴が開いたのだそうです。
こんな静かなところにまで戦争の被害が及んだのですね。 -
早速街歩き開始です。
オシャレな街で、ウィンドウの飾りに黄色のミモザが・・。
何でも、イタリアでは3月にミモザを女性に贈るのが習慣なのだそうですが、暖かくてもうすでに咲いてしまったと。
この明るい黄色が春を思わせて素敵ですね。 -
ホテルから10分ほど歩いただけで、世界遺産になっている「サン・ヴィターレ聖堂」が見えてきました。裏側から来たようです。修理中ですね。
今回思ったのは、随分いろいろなところが修理をされていることでした。なるべく修理中を入れないようにして写真を撮りたいのですが…。 -
人がいないせいか、本当にひっそりと時の流れに身を任せているような雰囲気です。
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聖堂の中に足を踏み入れました。
ん?写真で見たほどのモザイクがありません。 -
と思って右に進んだところ、中央にいきなりこの天井までの何とも美しいモザイクの輝きが目に飛び込んできました。
そうです!まさに「飛び込んで」という表現がぴったりのモザイクの登場です。
幕が上がった瞬間にそこにあるのではなく、一呼吸おいて満を持して真打が登場したと言う感じでしょうか。
絢爛たるモザイクの世界です。 -
正面のキリスト。まだ若々しく、座っているのは天国を現す紫色の球「創造」だそうです。
左手には7つの印綬のついた。棒状のものを持ち、両脇には天使が。
また、向かって左側のサン・ヴィターレに王冠を差し出しているのです。
向かって右側は、この教会建築を推進したエクレシウス司教が「キリストの教会」の模型を持っているのです。
また、背景には、天国の川が流れ、雲がたなびき、美しい花が咲いている様子が描かれています。 -
中央のドーム部分です。
真ん中に後光の刺した神秘的な仔羊がいますが、その周りを4人の天使が支えている構図になっています。
模様で埋め尽くされているこの空間、ビザンチンの影響を受けているとのことですが、確かにそんな気がします。
それにしても色合いが非常に美しいので、西暦526から20年ほどかけて完成したとしても1500年ほど前になるのですが、とてもそんなには見えません。
日本に帰って来て撮りだめしてあったビデオを見たのですが、ソニーの世界遺産の番組中、開始直後の万華鏡のような模様の中にこの天井が使われていることに気がつきました。今まではスルーしていたのに、実物を見るとはっと気がつくものです。 -
下に目をやると、皇帝ユスティニアヌスのモザイク。こちらが有名です。
それにしても、何という表現力なのでしょう。
襞の具合から顔の表情まで・・。一つ一つがガラスの破片で作られているとはとても信じられません。 -
全体を写してみますと、写真右手に少しだけ写っているのがこの部分です。
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これは中央正面のキリストの部分です。
着ているものの表現が緻密で本当に驚きます。目ではとても確認できませんが、写真に撮るとそれが良くわかります。 -
抽象的な模様で埋め尽くされているところ。何という美しい色合いなのでしょう。
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柱の小さな部分にも、こんなに細やかな鳥の動きがあります。
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皇帝と反対側には対になって皇后テオドラと女官たちのモザイクが描かれています。
この豪華な衣装の描き方も素晴らしいです。 -
頑張ってズームしてみましたが、暗いし揺れるしで、こちら精いっぱい。
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柱の部分の聖人たち。一人一人顔が違います!
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この部分に神の手がありますが、お判りになるでしょうか?
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これです!
天から手が出ているのです。
この表現は他にもありました。神のお告げなんですね。テーブルクロスに、この壺の表現、遠くからしか見えないのに、何と細やかなのでしょう。 -
この人参の変形のようなのも、これだけの色彩を使っているのです。
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一番遠い「神秘的な仔羊」をズームして撮りました。
ピントを合わせるのに、首と肩が痛くなりました! -
子羊を支える天使たち。
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ぼけてしまいましたが、テオドラのアップ。
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豪華なドレスを身にまとっているのが良くわかります。
なお、この内容については、九州大学出版の「モザイクのきらめき 古都ラヴェンナ物語 光吉 健次著」を参考にしました。この本はこの教授の方が、精根かけて執筆されていたようで、執筆途中で亡くなられたものを息子さんの努力で出版にこぎつけたようでした。この本のお蔭で、ラヴェンナの栄光と衰退の歴史、なぜこれほどまでにモザイクによる芸術が花開いたかということや、描かれている図柄などが良くわかり、大事なところはコピーして持っていった甲斐がありました。感謝です。 -
床のモザイクもデザインがとても素敵でした。
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振り返ってもう一度ため息とともに写してみました。
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大きさはこんな感じです。
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ここからは、隣接して建てられている、こじんまりとした「ガッラ・プラキデア廟」の写真です。
天井一面がこの紺色のモザイクと星を現しているのでしょうか、輝くような金色と水色の模様で埋め尽くされているのです。
それは、まぁ、声も出せないぐらいの美しさ。こんな輝きに満ちたところが魂の行く先だとすると、来世も悪くはないと思うほどです。この輝きで包んであげたいと思わせたガッラ・プラキディアだったのでしょう。 -
そして、中央には金色の十字架と金色の星たち…。
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この紺色の深さが何と言っても神秘的です。
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聖人の姿も模様の一つとなり・・。
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入口の天井上には、キリストと子羊の姿。とても牧歌的で穏やかな良い絵です。
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奥には、火あぶりの刑になったという聖人。
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星の表現。こんな風になっているのですね。
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アラベスク模様のような感じもあれば・・。
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随分近代的なデザインもあり。
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でも、やはりこれが一番惹きつけられます。
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入口。本当に質素です。
5分ではあっという間に出なければいけなくなりました。
実は、次の日、どうしてももう一度見たくなって、閉館間際のこの二つの建物に寄り、この日は5分以上、追い出されるまで心行くまで見ることができました。
カメラを通してみた模様と、自分の目でじっくりと見るのでは、この小さな建物の中の絵は随分印象が違いました。できればゆっくりとみたいものです。
この日は結構な雨だったもので、人も少なかったせいでしょう。 -
それから切手を買いに随分「tabacchi」「タバッキ」を捜しました。切手はそこに売っているというのですが…。
という訳で、聞きながら歩いたラヴェンナの街並み。 -
旗があります。
これはポポロ広場だと思います。
ホテルのオーナーが、ヴェネツィアのように柱が2本あって…と説明してくれていたような気がしますから。 -
そこから眺めた景色。奥は確か銀行でした。
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ちょっとおしゃれな街並み。
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お菓子やさんのディスプレイ。
何とはなしにおしゃれ〜。
後で調べると、ラヴェンナはヨーロッパでは大きな音楽祭の一つが開かれていて、
サンヴィターレ教会でコンサートを開いたり、テアトロでオペラも開かれるとのこと。
街の中に素晴らしいテアトロがあったのですね。
そこまでは調べきれていませんでした。知っていたらきっと入って見られたのに、とっても残念です。
でも、これは、またおいで〜ということだと信じて次の機会を待つことにします。 -
オーナーが勧めてくれたレストラン。
「CA' de VEN」
ラヴェンナ名物のピアディーナ(パンとも、ピザの生地とも言えない、その中間のようなもの。)と一緒に食べると美味しいとオーナーに教えられたお料理です。
生ハムとチーズ、サラミなどの盛り合わせ。 -
それにちょっと甘めのとってもクリーミーなチーズをつけて頂くのです。
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下に敷いてあるのが、そのピアディーナです。
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トイレに行くところに置いてあった彫刻。随分現代風ですね。
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お店の内装。
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天井も高く・・。
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こんなところに、またもやフレスコ画…。優しい色合いがたまりません!
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遠くの方にいる二人連れの向こう側が私たちの席です。
ところが、このお若い女性二人の会話で、日本人らしいことが分かり、席を立つときにちょっと会話したところ、お一人はラヴェンナに住んでいる方で、FBつながりでもう一人の女性が遊びに来たということ。
あらまぁ、外国とは言わないまでも、ブログつながりで九州や奈良に行っている私と同じようなことをなさるんだな〜と思って話したら、FBをやっていらっしゃるのだったら探しますということになり、ホテルに帰ると早速「友達申請」が…。
若い方はすることが早いですね!
お蔭で、ラヴェンナで滅多に人が行かないようなところまで教えて頂きました。
こんなところからご縁が繋がるものなんですね〜。しかもお二人とも音楽関係だったことが後でわかって、双方でびっくりでした。
これはいくつめのびっくりポンでしょう。(笑) -
お店の入り口。
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街中の素敵なお店。
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こちらは、少し歩いて探したネオン洗礼堂。
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キリストの洗礼する姿が描かれたドーム中央部分。
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キリストのアップ。右にタオルを持った聖人が描かれていたのですね。今気がつきました!
しかも、遠目には若く見えていたキリストですが、こうして見てみるとひげも生えているのですね。 -
その周りを12人の使徒が取り囲んでいます。
残念なことに半分ほど補修中でした。 -
ここにも紫色の円が描かれていましたが、天国を現していると言われているものなのでしょうか?
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入り口近く。写真右下には8角形の大理石で囲まれた大きな囲いがあり、中には小銭がたくさん入っていました。大理石賽銭箱?
ここはローマ時代には公共浴場だったそうです。お風呂の桶だったのですね。 -
丸いアーチ状の窓の上を飾る細やかなモザイク。描かれた図柄は立体的で素晴らしく芸術的でした。
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それにしてもこの立体感、どのようになっているのでしょう。
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それぞれが微妙に違っているので、思わずみな写したくなるのですが、ピントを合わせるのが遠いので腕が疲れました。
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この違い、写真で見るとやはり良くわかります。色合いが何とも言えません。
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文字もこんなに美しく描かれています。
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この後ぐるりと回りmuseoに行ったのですが、ここは写真が禁止ということでありません。
お夕飯はもう遠くに出るのが億劫になり、ホテル向かいにある本当にちょっとした立ち飲みの居酒屋さんで、ピアディーナに生ハムとチーズを挟んだ定番と、春巻き(イタリアで食べた唯一の中華!)にサラダで終わり。
でも、こんなに人通りもそう無いような通りなのに、この「fargo」という居酒屋さん、人が一杯で、何と外の席でも寒いのに若い人がビールを片手に元気よくずっと話し込んでいました。私たちも数少ない席に少し待ってやっと座ることができたぐらいです。やはり魅力があると人は来るものなのですね。次の日も同じように流行っていました!
さて、ネットでサン・ヴィターレを調べれば調べるほどこの美しさに魅了され。明日また行って見ようということになったのです。この日も良く歩きました。
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この旅行記へのコメント (2)
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- JOECOOLさん 2016/04/13 22:13:58
- 素晴らしいモザイク!
- ちょんたさん、こんはんは!JOECOOL'wifeです。
先日は遠くまでお疲れ様でした。素敵なお土産までいただいて、本当にありがとうございます。
お会いできなくてとても残念でしたが、奈良を楽しんでいただけたようで何よりです(*^^*)
さて「ラヴェンナ」ですが、素晴らしいモザイクですね!!
お写真でも美しさは十分に伝わってきますが、目の当たりにしたら鳥肌が立ちそうです☆
行きたい場所がまた増えてしまいました(笑)
今度お会いできたら、色々とお話をお聞かせくださいね。
JOECOOL'wife
P.S.
ウインドウの飾りのミモザ、可愛いですね。ミモザは大好きな花のひとつです♪
- ちょんたさん からの返信 2016/04/13 23:47:22
- RE: 素晴らしいモザイク!
- JOECOOL奥様
急なお声掛けでしたのに、いつもいつもご親切に車を出して頂き、感謝しております。お蔭様で、見事な桜に巡り会うことができました!!
奥様にお目にかかれなかったのが本当に残念です。
ラヴェンナ、お気に召していただけましたでしょう??絶対のお薦めです。
1500年ぐらい前のものなのに、ちっとも色あせず、いまだに輝きを放っているのを目の前にすると、鳥肌ものです。
是非是非いらしてみてくださいね〜。
また箱根ではお会いできますよう、今から楽しみにしております。
ちょんた
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