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まあちゃん主催の台北オフ会が迫ってくる。<br /><br />「参加します」とは言ってあるものの、問題は<br />どうやって仕事を休むかだ。<br /><br />昨年、たかだか1週間休むといっただけで、さん<br />ざんイヤ味を言ってハンコを押すのを渋っただけ<br />に、また今年もぐだぐだと「代わりがどうの、既<br />に決まっている予定がどうの」などとぐちを聞か<br />されるのも気分が悪い。<br /><br />うちの会社には「明日から5日休む」と突然電話<br />で告げ、ガチャリと切って温泉旅行に行くバカや<br />「今日は体調が悪いので休む」と電話して、線を<br />引っこ抜いて連絡取れないろくでなしがいたりす<br />るのだ。いずれもええ年こいたおっさんである。<br /><br />そんな奴らに比べたら、何週間も前に休暇を届け<br />出たぼくなんか「社会的常識」の5文字がそのま<br />ま服を着て歩いているような人間ではないか。<br /><br />しかし、2年連続して台湾へ行くのに1週間休ま<br />せろとは言いづらい。<br /><br />そうだ、あの手を使おう。<br /><br />人が死んだことにするのだ。<br /><br />古典的なずる休みだが、これを持ち出せば、相手<br />も黙って許可を出すだろう。<br /><br />出発が1カ月後に迫ったあたりから航空券を探し<br />始めた。<br /><br />4〜5年前に比べて、台北行きはかなり安くなっ<br />ている。<br /><br />最上位に表示されているのは「0.9万円〜」とい<br />うとんでもないもの。<br /><br />しかし、これは21世紀の奴隷運搬船、中国東方<br />航空である。<br /><br />さすがにこんなものには乗れない。だいたい文明<br />人のわしがなんで金銭感覚ゆるゆるのガサツな爆<br />買い屋さんたちと一緒の乗り物に乗らにゃならん<br />のだ。<br /><br />その次が、「1.25万円〜」というもので、これは<br />最近ローカル便でたて続けに墜落事故を起こした<br />台湾のトランスアジア航空と、ここのところ墜落<br />事故を起こしていないのが逆に不気味なチャイナ<br />エアラインである。<br /><br />爆買い屋さんと同じ時間を過ごすか、捨て身で墜<br />落上等なんでもきやがれで行くか。<br /><br />命を賭けた究極の選択である。そこでぼくは、命<br />は捨てていいということにした。<br /><br />まあ、そんなおおげさな感じではなくて、さすが<br />にそう何度も堕ちることはないだろうとの判断で<br />ある。<br /><br />この値段を出している旅行会社に問い合わせたと<br />ころ、「すでにその便の予約は取れない、ついて<br />はこの便でどうか」と2万円のチケットを提示し<br />てきた。<br /><br />これが1ヶ月前。<br /><br />6月末に改めて4トラで検索したらやっぱり同じ<br />値段で出ている。<br /><br />同じ会社に問い合わせたところ、再び「すでに売<br />り切れ、こっちの値段の便なら取れる」との返事。<br /><br />仕方がない。チャイナエアラインで2万8千円の<br />チケットを買うことにした。<br /><br />しかし、復路は東京都民のあこがれ、松山−羽田<br />便である。<br /><br />予約した後でふと思ったのだが、あの安い値段は<br />なんだったんだろう?<br /><br />だいたいなぜすでに売り切れたチケットをさもあ<br />るかのように表示しているのだ?<br /><br />ひょっとしてあれは、不動産屋がよくやる「釣り<br />広告」というものではないだろうか。<br /><br />ありもしない格安物件の広告を出しておいて、そ<br />れに釣られてのこのこやってきた客に高い物件を<br />売りつけるというやつである。<br /><br />おそらく上位表示を維持するために、すでに売り<br />切れたか、あるいはもともとありもしない値段を<br />載せているのではないか?<br /><br />えっ、どうなんだよフ○ック○インター○ショナ<br />ルさんよ。<br /><br />チケットの手配はOK、次に問題は先立つもの、<br />つまりカネである。<br /><br />預金を下ろせばないわけではないが、ヨーロッパ<br />のようなカネのかかるところではなく、近場の台<br />湾に行くのにカネを下ろすというのもどうかとい<br />う気がする。<br /><br />台湾あたりなら財布にある現金でササッと行きた<br />いものだ。<br /><br />しかし、それがなかなかどうもうまくならない。<br /><br />というのも、たて続けに耐用年数が過ぎた家電が<br />鬼籍に入り、新しく買わねばならなかったのだ。<br /><br />2万、3万が次々に飛んで行った。<br /><br />さらに株の配当金が期待していたほど出ず、なか<br />なか懐は温かくなってくれない。<br /><br />やっぱり預金から少し下ろすかと思っていたその<br />頃、宝塚記念がまんまと的中し、望外のカネが転<br />がり込んできた。<br /><br />世の中なかなかうまい具合に回ってくれるものだ<br />わい。<br /><br />ぼくはラブリーデイとデニムアンドルビーが繋養<br />されている西に向かって祈りをささげ、静かに払<br />い戻し機に馬券を恭しく差し入れ、「ただいまお<br />金を数えています」という甘美な音声に酔い、そ<br />して恭しく現金を受け取ったのであった。<br /><br />よし、これで心置きなく台湾へ行ける。<br /><br />納得はいかなかったが、チケットは取った。カネ<br />も用意できた。<br /><br />会社には、「親戚に孤独死で発見された人が出た。<br />ついては兄貴と一緒にその人が住んでいたマンシ<br />ョンを片付けて引き払いにいかなければならない<br />から、週末から4、5日休む」と伝えると、「そ<br />うか、ほかに身寄りがいないのなら仕方がない。<br />供養してやってこい」と何も知らない専務はいっ<br />た。<br /><br />この人は昨年の全く同じ時期に、ぼくが台湾へ行<br />くために1週間ほど休んだことをきれいに忘れて<br />しまっているようだ。<br /><br />人を疑うことを知らぬ、与し易い人物である。<br /><br />実は、親戚の人が一人で亡くなったのは本当で、<br />半年ほど前にうちの兄貴が京都まで行って発見し、<br />マンションの片づけからさまざまな手続きを行っ<br />たのである。<br /><br />それをこの時期に持ってきて、ぼくも手伝いに行<br />くということにしたのである。<br /><br />しかし、来年はもう死人は出せないな。さすがに<br />2年連続で7月の連休に人が死んだから休ませろ<br />といったら、「今度の葬式は台湾かそれともバン<br />コクでやるのか?」とかいわれそうだ。<br />

会社サボって宜蘭方面&台北オフ会7日間の旅(1) 7月16日(1日目)―出国から蘇澳到着まで

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2015/07/16 - 2015/07/22

68位(同エリア559件中)

0

7

ハイペリオン

ハイペリオンさん

まあちゃん主催の台北オフ会が迫ってくる。

「参加します」とは言ってあるものの、問題は
どうやって仕事を休むかだ。

昨年、たかだか1週間休むといっただけで、さん
ざんイヤ味を言ってハンコを押すのを渋っただけ
に、また今年もぐだぐだと「代わりがどうの、既
に決まっている予定がどうの」などとぐちを聞か
されるのも気分が悪い。

うちの会社には「明日から5日休む」と突然電話
で告げ、ガチャリと切って温泉旅行に行くバカや
「今日は体調が悪いので休む」と電話して、線を
引っこ抜いて連絡取れないろくでなしがいたりす
るのだ。いずれもええ年こいたおっさんである。

そんな奴らに比べたら、何週間も前に休暇を届け
出たぼくなんか「社会的常識」の5文字がそのま
ま服を着て歩いているような人間ではないか。

しかし、2年連続して台湾へ行くのに1週間休ま
せろとは言いづらい。

そうだ、あの手を使おう。

人が死んだことにするのだ。

古典的なずる休みだが、これを持ち出せば、相手
も黙って許可を出すだろう。

出発が1カ月後に迫ったあたりから航空券を探し
始めた。

4〜5年前に比べて、台北行きはかなり安くなっ
ている。

最上位に表示されているのは「0.9万円〜」とい
うとんでもないもの。

しかし、これは21世紀の奴隷運搬船、中国東方
航空である。

さすがにこんなものには乗れない。だいたい文明
人のわしがなんで金銭感覚ゆるゆるのガサツな爆
買い屋さんたちと一緒の乗り物に乗らにゃならん
のだ。

その次が、「1.25万円〜」というもので、これは
最近ローカル便でたて続けに墜落事故を起こした
台湾のトランスアジア航空と、ここのところ墜落
事故を起こしていないのが逆に不気味なチャイナ
エアラインである。

爆買い屋さんと同じ時間を過ごすか、捨て身で墜
落上等なんでもきやがれで行くか。

命を賭けた究極の選択である。そこでぼくは、命
は捨てていいということにした。

まあ、そんなおおげさな感じではなくて、さすが
にそう何度も堕ちることはないだろうとの判断で
ある。

この値段を出している旅行会社に問い合わせたと
ころ、「すでにその便の予約は取れない、ついて
はこの便でどうか」と2万円のチケットを提示し
てきた。

これが1ヶ月前。

6月末に改めて4トラで検索したらやっぱり同じ
値段で出ている。

同じ会社に問い合わせたところ、再び「すでに売
り切れ、こっちの値段の便なら取れる」との返事。

仕方がない。チャイナエアラインで2万8千円の
チケットを買うことにした。

しかし、復路は東京都民のあこがれ、松山−羽田
便である。

予約した後でふと思ったのだが、あの安い値段は
なんだったんだろう?

だいたいなぜすでに売り切れたチケットをさもあ
るかのように表示しているのだ?

ひょっとしてあれは、不動産屋がよくやる「釣り
広告」というものではないだろうか。

ありもしない格安物件の広告を出しておいて、そ
れに釣られてのこのこやってきた客に高い物件を
売りつけるというやつである。

おそらく上位表示を維持するために、すでに売り
切れたか、あるいはもともとありもしない値段を
載せているのではないか?

えっ、どうなんだよフ○ック○インター○ショナ
ルさんよ。

チケットの手配はOK、次に問題は先立つもの、
つまりカネである。

預金を下ろせばないわけではないが、ヨーロッパ
のようなカネのかかるところではなく、近場の台
湾に行くのにカネを下ろすというのもどうかとい
う気がする。

台湾あたりなら財布にある現金でササッと行きた
いものだ。

しかし、それがなかなかどうもうまくならない。

というのも、たて続けに耐用年数が過ぎた家電が
鬼籍に入り、新しく買わねばならなかったのだ。

2万、3万が次々に飛んで行った。

さらに株の配当金が期待していたほど出ず、なか
なか懐は温かくなってくれない。

やっぱり預金から少し下ろすかと思っていたその
頃、宝塚記念がまんまと的中し、望外のカネが転
がり込んできた。

世の中なかなかうまい具合に回ってくれるものだ
わい。

ぼくはラブリーデイとデニムアンドルビーが繋養
されている西に向かって祈りをささげ、静かに払
い戻し機に馬券を恭しく差し入れ、「ただいまお
金を数えています」という甘美な音声に酔い、そ
して恭しく現金を受け取ったのであった。

よし、これで心置きなく台湾へ行ける。

納得はいかなかったが、チケットは取った。カネ
も用意できた。

会社には、「親戚に孤独死で発見された人が出た。
ついては兄貴と一緒にその人が住んでいたマンシ
ョンを片付けて引き払いにいかなければならない
から、週末から4、5日休む」と伝えると、「そ
うか、ほかに身寄りがいないのなら仕方がない。
供養してやってこい」と何も知らない専務はいっ
た。

この人は昨年の全く同じ時期に、ぼくが台湾へ行
くために1週間ほど休んだことをきれいに忘れて
しまっているようだ。

人を疑うことを知らぬ、与し易い人物である。

実は、親戚の人が一人で亡くなったのは本当で、
半年ほど前にうちの兄貴が京都まで行って発見し、
マンションの片づけからさまざまな手続きを行っ
たのである。

それをこの時期に持ってきて、ぼくも手伝いに行
くということにしたのである。

しかし、来年はもう死人は出せないな。さすがに
2年連続で7月の連休に人が死んだから休ませろ
といったら、「今度の葬式は台湾かそれともバン
コクでやるのか?」とかいわれそうだ。

旅行の満足度
5.0
観光
5.0
ホテル
4.0
グルメ
5.0
ショッピング
5.0
交通
5.0
同行者
一人旅
一人あたり費用
5万円 - 10万円
交通手段
鉄道 高速・路線バス タクシー 徒歩 飛行機
航空会社
チャイナエアライン
旅行の手配内容
個別手配

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  • さて、準備は滞りなく進んだものの、好事魔多し、<br />である。<br /><br />出発の週に入って痛風の発作が出たのだ。<br /><br />ぼくの痛風は20代に発症してからずっと続くも<br />ので、数年に一度くらいの割合で、右足の親指の<br />付け根が腫れあがり、じんわりと痛み続けるのだ。<br /><br />近所の医者に処方箋を書いてもらったときに「新<br />しく出たフェブリクという薬も出すが、これは痛<br />み止めと服用すると痛みがぶり返すので、痛みが<br />引いてから飲むように」と言われた。<br /><br />まず痛み止めを飲んで痛みを止めてと思ったもの<br />の、普段なら飲んだらすぐに引く痛みが、引いて<br />くれない。<br /><br />回数を増やして飲んだら痛みが引いてきたので、<br />新兵器のフェブリクを飲んだところ、見事に痛み<br />がぶり返した。<br /><br />出発が明日というときになってもこんな状態で、<br />台湾に行ってまともに旅行なんかできるのだろう<br />かと思ったが、治らないものは仕方ない。<br /><br />台湾にまで痛み止めの薬を持っていくことにした。<br /><br />朝4時半に目覚めたが、やっぱり足は痛いままだ。<br /><br />14時30分の出発だから昼頃に成田に着けばいい。<br /><br />気楽なものである。<br /><br />しかし、外は大雨だ。台風が近づいているという<br />こともあるのかもしれないが、それにしてもえげ<br />つないくらいのどしゃぶりである。<br /><br />よく、「バケツをひっくり返したような」とか<br />「東京ドームを・・・」とかどしゃぶりを表現す<br />る言い方はいろいろあるが、この場合はどういえ<br />ばいいのだろう。<br /><br />まるで東京ドームの水を地面にたたきつけている<br />ような雨といえばいいだろうか。<br /><br />外に出ると、先が霞んでよく見えないくらいの雨<br />なのだ。<br /><br />これが朝起きてずっと続いている。本当に電車は<br />動き、飛行機は飛ぶのだろうかと一抹の不安が頭<br />をよぎった。<br /><br />しかし、NHKのニュースでは電車も飛行機も通<br />常通りの運航と報じていた。<br /><br />荷物を詰めると、バックパックの半分近くが埋ま<br />り、カメラを入れるとけっこうな重量になった。<br /><br />昨年買ったソニーのα58が他の同レベルのデジ一<br />眼に比べていくぶん重く、それにバッテリーの不<br />安もあったので、ボロのコンデジも持っていくこ<br />とにしたのだ。<br /><br />下着類がけっこう多くなったが、大半は脇の下の<br />部分が破れたシャツや、ゴムゆるゆるのパンツ類<br />で、旅先で捨てていくものがほとんど。<br /><br />男の旅行者ならこういうことを同じようにやって<br />いるのではないだろうか。<br /><br />パッキングも終わり、朝9時半の電車に乗り、い<br />ざ出発。<br />

    さて、準備は滞りなく進んだものの、好事魔多し、
    である。

    出発の週に入って痛風の発作が出たのだ。

    ぼくの痛風は20代に発症してからずっと続くも
    ので、数年に一度くらいの割合で、右足の親指の
    付け根が腫れあがり、じんわりと痛み続けるのだ。

    近所の医者に処方箋を書いてもらったときに「新
    しく出たフェブリクという薬も出すが、これは痛
    み止めと服用すると痛みがぶり返すので、痛みが
    引いてから飲むように」と言われた。

    まず痛み止めを飲んで痛みを止めてと思ったもの
    の、普段なら飲んだらすぐに引く痛みが、引いて
    くれない。

    回数を増やして飲んだら痛みが引いてきたので、
    新兵器のフェブリクを飲んだところ、見事に痛み
    がぶり返した。

    出発が明日というときになってもこんな状態で、
    台湾に行ってまともに旅行なんかできるのだろう
    かと思ったが、治らないものは仕方ない。

    台湾にまで痛み止めの薬を持っていくことにした。

    朝4時半に目覚めたが、やっぱり足は痛いままだ。

    14時30分の出発だから昼頃に成田に着けばいい。

    気楽なものである。

    しかし、外は大雨だ。台風が近づいているという
    こともあるのかもしれないが、それにしてもえげ
    つないくらいのどしゃぶりである。

    よく、「バケツをひっくり返したような」とか
    「東京ドームを・・・」とかどしゃぶりを表現す
    る言い方はいろいろあるが、この場合はどういえ
    ばいいのだろう。

    まるで東京ドームの水を地面にたたきつけている
    ような雨といえばいいだろうか。

    外に出ると、先が霞んでよく見えないくらいの雨
    なのだ。

    これが朝起きてずっと続いている。本当に電車は
    動き、飛行機は飛ぶのだろうかと一抹の不安が頭
    をよぎった。

    しかし、NHKのニュースでは電車も飛行機も通
    常通りの運航と報じていた。

    荷物を詰めると、バックパックの半分近くが埋ま
    り、カメラを入れるとけっこうな重量になった。

    昨年買ったソニーのα58が他の同レベルのデジ一
    眼に比べていくぶん重く、それにバッテリーの不
    安もあったので、ボロのコンデジも持っていくこ
    とにしたのだ。

    下着類がけっこう多くなったが、大半は脇の下の
    部分が破れたシャツや、ゴムゆるゆるのパンツ類
    で、旅先で捨てていくものがほとんど。

    男の旅行者ならこういうことを同じようにやって
    いるのではないだろうか。

    パッキングも終わり、朝9時半の電車に乗り、い
    ざ出発。

  • 高田馬場に着くと雨は完全にやんでいて、路面が<br />かわいていた。<br /><br />大雨だったのは多摩地域だけだったようだ。<br /><br />上野の立ち食いそばで朝めしを食い、京成線の特<br />急に乗った。<br /><br />上野駅に入ったころに再び驟雨に見舞われた。<br /><br />隣はロシア人の母娘。母親の太ももがすごかった。<br /><br />12時過ぎに空港に着いた。連休前なのに閑散と<br />していた。<br />

    高田馬場に着くと雨は完全にやんでいて、路面が
    かわいていた。

    大雨だったのは多摩地域だけだったようだ。

    上野の立ち食いそばで朝めしを食い、京成線の特
    急に乗った。

    上野駅に入ったころに再び驟雨に見舞われた。

    隣はロシア人の母娘。母親の太ももがすごかった。

    12時過ぎに空港に着いた。連休前なのに閑散と
    していた。

  • チャイナエアラインのカウンターではすでに受け<br />付けが始まっていた。<br /><br />首尾よく通路側を取り、後は出発までぶらぶら。<br /><br />飛行機は、15時に出発した。<br /><br />ゲームをやろうと思ったが、画面が完全に凍った<br />まま動かないのであきらめて、本を読んだ。<br /><br />台湾時間17時に桃園機場に到着。<br /><br />入国審査は今回は人をフォーク状に並ばせていて<br />すいすいと進んだ。<br /><br />荷物を受け取り、税関を出たのは17時30分。<br />ずいぶんスムーズだ。<br /><br />

    チャイナエアラインのカウンターではすでに受け
    付けが始まっていた。

    首尾よく通路側を取り、後は出発までぶらぶら。

    飛行機は、15時に出発した。

    ゲームをやろうと思ったが、画面が完全に凍った
    まま動かないのであきらめて、本を読んだ。

    台湾時間17時に桃園機場に到着。

    入国審査は今回は人をフォーク状に並ばせていて
    すいすいと進んだ。

    荷物を受け取り、税関を出たのは17時30分。
    ずいぶんスムーズだ。

  • バスチケット売り場で宜蘭有行きのバスを探した<br />が、空港からの直行バスはなく、台北まで行って<br />乗り換えなければならない。<br /><br />それも乗り換え場所は今まで行ったことのない南<br />港天覧館前である。ちゃんと行けるだろうか。<br /><br />

    バスチケット売り場で宜蘭有行きのバスを探した
    が、空港からの直行バスはなく、台北まで行って
    乗り換えなければならない。

    それも乗り換え場所は今まで行ったことのない南
    港天覧館前である。ちゃんと行けるだろうか。

  • 19時30分に南港天覧館前に着き、よくわからない<br />のでみんなが歩いていく方向についていくと、バ<br />ス停があった。<br /><br />バス停は羅東方面行きだったので、どうやらここ<br />から宜蘭行きバスも出ているようだ。<br /><br />羅東とは宜蘭から少し南にある街である。<br /><br />19時50分に来たバスの行先表示には「南方澳」と<br />書かれていた。<br /><br />どうやら羅東からまだ先に行くようだ。<br />

    19時30分に南港天覧館前に着き、よくわからない
    のでみんなが歩いていく方向についていくと、バ
    ス停があった。

    バス停は羅東方面行きだったので、どうやらここ
    から宜蘭行きバスも出ているようだ。

    羅東とは宜蘭から少し南にある街である。

    19時50分に来たバスの行先表示には「南方澳」と
    書かれていた。

    どうやら羅東からまだ先に行くようだ。

  • 出発するとすぐに高速道路に乗り、車が少ない道<br />路を快適に飛ばした。<br /><br />ガイドブックには「宜蘭まで3時間」と書かれて<br />いたが、これだともう少し早く着きそうだ。<br /><br />8時を過ぎたころ、移動の疲れが出たのか眠くな<br />った。<br /><br />気がつくと高速を降りていて一般道を走っていた。<br /><br />市街地に入り看板を見ると「宜蘭」と書かれたも<br />のがちらほらと目についた。<br /><br />もう宜蘭なの? と思ってバスの時計を見たらま<br />だ8時半だった。<br /><br />バスはそのまま一般道を走り、やがて別の町に着<br />いた。<br /><br />車内の表示には「羅東」なっている。<br /><br />えっ、もう羅東に着いたのか? 速すぎるじゃな<br />いか。ということは宜蘭は通り過ぎてしまってい<br />る。<br /><br />さっき窓から見えた「宜蘭」の看板があったとこ<br />ろだったのだ。<br /><br />ガイドブックで[3時間]と書かれていたところ<br />になんでこんなに早く着いてしまうのだろう。<br /><br />夜の高速がガラガラだからなのか。<br /><br />羅東ですべての乗客が降り、残りはぼくひとり<br />になってしまった。<br /><br />そして次は蘇澳である。<br /><br />数分後「蘇澳だよ〜」というアナウンスが流れた<br />ので、停車ボタンを押すと運転手に「もう通り過<br />ぎたよ」と言われた。<br /><br />「通り過ぎた」って、すぐそこなんだから停まっ<br />てくれたっていいじゃないか。<br /><br />すると運転手は「どこで降りたいんだ?」みたい<br />なことを聞くので、「宜蘭」というと「宜蘭、停<br />まんねーよ」みたいなことを言っている。<br /><br />数分後、結局終点の南方澳まで行ってしまった。<br /><br />蘇澳の先の港町である。<br /><br />ここで降ろされたが、追加料金は取らなかった。<br /><br />運転手はぼくを小さな掘立小屋のような切符売り<br />場まで連れて行き、女の子に何か言っている。<br /><br />どうやら、「この変な日本人のおっさんに宜蘭ま<br />での行き方を教えてやってくれ」みたいなことを<br />言っているようだ。<br /><br />女の子は紙に「21:20」と書き、道路の先を指さ<br />した。<br /><br />女の子の説明ではあっちに停留所があって、そこ<br />に21時20分にバスが来るからそれに乗れば宜蘭に<br />行けると言っているようだ。<br /><br />どうもよくわからないという顔をしていると、女<br />の子は外に出てきた。<br /><br />女の子は白いブラウスに黒のミニスカートという<br />シンプルないでたちで、スカートは少しかがむと<br />パンツが丸見えになりそうなほど短かった。<br /><br />女の子はもう一度同じようなことを言ったので、<br />何度も聞き返すのも失礼と思い、わかったわかっ<br />たという顔をして、彼女が指差した方向に歩くこ<br />とにした。<br /><br />少し歩いて後ろを振り返ると、女の子は掘立小屋<br />に戻り、バスは「台北」の表示になっていた。<br /><br />あのバスと運転手はそのまま台北に戻るようだ。<br /><br />停留所から花蓮のほうに歩いていくと、確かにバ<br />ス停が2つあった。そのうちのひとつが宜蘭まで<br />行くようで、時間は確かに21時20分だった。<br /><br />正面には大きな廟があり、後ろは港だった。<br /><br />港には若くてガラの悪そうなのがけっこういて、<br />あまりいい気分がしなかった。<br /><br />夜中に外国の見知らぬ街に取り残されるというの<br />は何度も外国に行った人間でもやっぱり心細いも<br />のである。<br /><br />ここから宜蘭はかなり遠いし、もしタクシーが来<br />ればそれを止めて蘇澳までいこうと考えるように<br />なった。<br /><br />となかく一刻も早くこのひとりぼっちのさみしい<br />状況から抜け出したかった。<br /><br />バス停前に立って10分ほど経ったころ、タクシ<br />ーらしい車がやって来た。<br /><br />しかし、屋根の行灯はついていない。それでも手<br />を挙げると50メートルほど行き過ぎたところで<br />止まった。<br /><br />「蘇澳駅まで」と告げると、若い運転手はうなづ<br />いて走り出した。<br /><br />数分もしないうちに駅舎がピンク色に塗られた蘇<br />澳駅に着いた。<br /><br />メーターは使わず、100元を取られた。<br />

    出発するとすぐに高速道路に乗り、車が少ない道
    路を快適に飛ばした。

    ガイドブックには「宜蘭まで3時間」と書かれて
    いたが、これだともう少し早く着きそうだ。

    8時を過ぎたころ、移動の疲れが出たのか眠くな
    った。

    気がつくと高速を降りていて一般道を走っていた。

    市街地に入り看板を見ると「宜蘭」と書かれたも
    のがちらほらと目についた。

    もう宜蘭なの? と思ってバスの時計を見たらま
    だ8時半だった。

    バスはそのまま一般道を走り、やがて別の町に着
    いた。

    車内の表示には「羅東」なっている。

    えっ、もう羅東に着いたのか? 速すぎるじゃな
    いか。ということは宜蘭は通り過ぎてしまってい
    る。

    さっき窓から見えた「宜蘭」の看板があったとこ
    ろだったのだ。

    ガイドブックで[3時間]と書かれていたところ
    になんでこんなに早く着いてしまうのだろう。

    夜の高速がガラガラだからなのか。

    羅東ですべての乗客が降り、残りはぼくひとり
    になってしまった。

    そして次は蘇澳である。

    数分後「蘇澳だよ〜」というアナウンスが流れた
    ので、停車ボタンを押すと運転手に「もう通り過
    ぎたよ」と言われた。

    「通り過ぎた」って、すぐそこなんだから停まっ
    てくれたっていいじゃないか。

    すると運転手は「どこで降りたいんだ?」みたい
    なことを聞くので、「宜蘭」というと「宜蘭、停
    まんねーよ」みたいなことを言っている。

    数分後、結局終点の南方澳まで行ってしまった。

    蘇澳の先の港町である。

    ここで降ろされたが、追加料金は取らなかった。

    運転手はぼくを小さな掘立小屋のような切符売り
    場まで連れて行き、女の子に何か言っている。

    どうやら、「この変な日本人のおっさんに宜蘭ま
    での行き方を教えてやってくれ」みたいなことを
    言っているようだ。

    女の子は紙に「21:20」と書き、道路の先を指さ
    した。

    女の子の説明ではあっちに停留所があって、そこ
    に21時20分にバスが来るからそれに乗れば宜蘭に
    行けると言っているようだ。

    どうもよくわからないという顔をしていると、女
    の子は外に出てきた。

    女の子は白いブラウスに黒のミニスカートという
    シンプルないでたちで、スカートは少しかがむと
    パンツが丸見えになりそうなほど短かった。

    女の子はもう一度同じようなことを言ったので、
    何度も聞き返すのも失礼と思い、わかったわかっ
    たという顔をして、彼女が指差した方向に歩くこ
    とにした。

    少し歩いて後ろを振り返ると、女の子は掘立小屋
    に戻り、バスは「台北」の表示になっていた。

    あのバスと運転手はそのまま台北に戻るようだ。

    停留所から花蓮のほうに歩いていくと、確かにバ
    ス停が2つあった。そのうちのひとつが宜蘭まで
    行くようで、時間は確かに21時20分だった。

    正面には大きな廟があり、後ろは港だった。

    港には若くてガラの悪そうなのがけっこういて、
    あまりいい気分がしなかった。

    夜中に外国の見知らぬ街に取り残されるというの
    は何度も外国に行った人間でもやっぱり心細いも
    のである。

    ここから宜蘭はかなり遠いし、もしタクシーが来
    ればそれを止めて蘇澳までいこうと考えるように
    なった。

    となかく一刻も早くこのひとりぼっちのさみしい
    状況から抜け出したかった。

    バス停前に立って10分ほど経ったころ、タクシ
    ーらしい車がやって来た。

    しかし、屋根の行灯はついていない。それでも手
    を挙げると50メートルほど行き過ぎたところで
    止まった。

    「蘇澳駅まで」と告げると、若い運転手はうなづ
    いて走り出した。

    数分もしないうちに駅舎がピンク色に塗られた蘇
    澳駅に着いた。

    メーターは使わず、100元を取られた。

  • 駅から通りを渡ったところにあった金華冷泉旅店<br />に入った。<br /><br />「多少(いくら)?」と尋ねるぼくに宿の親父は<br />「日本人でしょ」と日本語で応じた。<br /><br />ガイドブックには800元とあったが、1泊12<br />00元と、高い部屋しかなかった。<br /><br />他をあたる気にもならず、チェックインをした。<br /><br />宿泊ボードには日本語で「竹中さん」と書かれて<br />おり、どうやら日本人もいるようだ。<br /><br />高いだけあって部屋はきれいだった。<br /><br />外で遅い晩飯にしようと思って、痛風に痛む足を<br />引きずって歩きまわったが、すでに宿の周囲はど<br />こも閉店していた。<br /><br />仕方ないのでファミマでサンドイッチとバナナ2<br />本と水を買って戻った。<br /><br />今回は何もかもうまく行かない旅だったが、スタ<br />ートからして思い通りに行かなかった。<br />

    駅から通りを渡ったところにあった金華冷泉旅店
    に入った。

    「多少(いくら)?」と尋ねるぼくに宿の親父は
    「日本人でしょ」と日本語で応じた。

    ガイドブックには800元とあったが、1泊12
    00元と、高い部屋しかなかった。

    他をあたる気にもならず、チェックインをした。

    宿泊ボードには日本語で「竹中さん」と書かれて
    おり、どうやら日本人もいるようだ。

    高いだけあって部屋はきれいだった。

    外で遅い晩飯にしようと思って、痛風に痛む足を
    引きずって歩きまわったが、すでに宿の周囲はど
    こも閉店していた。

    仕方ないのでファミマでサンドイッチとバナナ2
    本と水を買って戻った。

    今回は何もかもうまく行かない旅だったが、スタ
    ートからして思い通りに行かなかった。

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