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バンフの街をさまよった挙げ句、やっとたどりついたホテルでは安心もあってかぐっすりと眠ることができました。簡単な朝食をとったあと荷物をまとめてロビ−に出ると、Ozaki君が待っていました。彼はこのホテルのすぐ近くに住んでいるんだとか。<br /> また彼の運転で出発です。バンフは古い観光都市なのでいいところが多いらしいのですが、今回はあきらめてさよならしました。<br /> 車はハイウェイを突っ走って一路大氷原へと向かいました。ハイウェイと云ってもただ道があるだけと云う感じで、何の飾り気もありません。行き交う車もほとんど無く、渋滞が当たり前というどこかよその国の高速道路とは比べようもありません。<br /> 道はロッキーの山々を縫うように続いています。きのう真上から見下ろしておったまげたあの山々を今度は下から眺めることになり、そのすさまじい景色にただただ感動するばかりでした。  もう一つ印象的だったのは動物たちです。カモ鹿を大きくしたようなエルクと云う動物があちこちで見られました。それもハイウェイのすぐ近くまで来てのんびりと草を食べているのです。(草なんてほとんど生えていないように見えるんですが・・・)Ozaki君の話では冬は木の皮を食べているとか。  熊に会えないかと思っていたのですがついにあらわれませんでした。そのかわり以前テレビで見たマウンテンゴートが二頭、はるか山の上に見られました。マントを着たままでしたが。<br /> ここは広大な国立公園で、動物たちは手厚く保護されているとのことです。ハイウェイには動物たちが安全に行き来できるようにと、何ケ所も歩道橋が設けられていました。歩道橋といっても階段のついたあれではなく、山から山へと動物達が人間に邪魔されることなく歩けるように橋が架けられているのです。ですから車は、小さなトンネルというか、橋の下をくぐるといった感じです。<br /> もう一つ印象的だったのは水です。大きな川が流れている一方で、あちこちに湖がありました。それがほとんど凍りついているのです。<br /> Ozaki君が氷河の見方を教えてくれました。なるほど良く見ると雪のつもっているところと氷河は色が違う。氷河はいくぶん青みがかっているので慣れてくるとすぐに分かるようになりました。山のあちこち、深い谷になっているような所には必ず氷河が見られました。地球の歴史上四回あった氷河期のうち一番最近のが約一万年前だと云いますから、今ある氷河は少なくともそれ以前から続いているものだと云うことらしいです。<br /> こんな話をしながら車はコロンビア大氷原を目指してひたすら突っ走りました。<br /> いよいよコロンビア大氷原の近くまでたどり着きました。さすが大氷原と名付けるにふさわしく、これまでに車の中から見たたくさんの氷河とはスケールが違って、とてつもなく大きなものです。<br /> ここでOzaki君の車をおりて、大きなバスに乗り換えました。バスには日本人観光客がいっぱい。初めて他の観光客と行動を共にしました。運転手は日本語が少しできるひょうきんなカナダ人、ガイドはベテランの日本人でした。<br /> バスに乗ったのはわずか数分で今度は雪上車に乗りかえです。雪上車はタイヤが直径1メートル半ほどもある大きなもので、雪の上をゆっくりゆっくりと登って行きました。<br /> そして氷河の上に出るとみんな雪上車をおりて・・・ジャーン!!ついに一万年前の歴史的氷河の上に立ったのです。雪が厚くつもっているので、直接氷河に触れたことにはならないのかな?  氷河はその名のとおり少しづつ下に流れているんだそうで、暖かい年には先端が上昇し寒い年には下に伸び、それをくり返しているとか。ふうん、なるほどなと納得しながらガイドさんの説明を聞いていました。<br /> よく見ると氷河のずうっとはるか上の方に人が二人見えるのです。あれはスキーヤーが上に登って行くんだと聞いてびっくり。あんなに上なのにまだ登っていくんです。スキー場ではないのでリフトはありません。できるだけ高く登って一気に滑り降りるんだそうです。この大氷原でスキーを楽しむなんて贅沢なやつらだなぁ、でも気持ちいいだろうなぁ、おれもあと10年若かったらなぁ、なんてことを考えながら我々も氷河の上に寝転んだりしてけっこう楽しんできました。<br /> でも地球温暖化のせいで氷河は年々融けて小さくなっている、つまり先端が上昇し続けているんですね。やがてこの歴史的産物は人間のために消え去る運命にあるのかも。それに毎日まいにちこうして観光客がやってきて氷河を溶かしている。もちろん自分たちもその一人(三人?)ですが・・・。そう考えるとなんだか複雑になってきました。その観光のために生活している人も多いんだろうし、第一カナダの国そのものが観光を重視しているらしいからむずかしいぞこれは。<br /> そして時間が長かったのか短かったのか分からないままに予定を終わりました。また雪上車に乗り込みさっきと別のルートでバスにも乗り、それからOzaki君の車に戻って、いよいよ今日の宿泊地ジャスパーに向けてまたハイウェイの旅が続きました。

一万年の旅

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1999/04/28 - 1999/05/03

14位(同エリア23件中)

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雑魚さん

バンフの街をさまよった挙げ句、やっとたどりついたホテルでは安心もあってかぐっすりと眠ることができました。簡単な朝食をとったあと荷物をまとめてロビ−に出ると、Ozaki君が待っていました。彼はこのホテルのすぐ近くに住んでいるんだとか。
 また彼の運転で出発です。バンフは古い観光都市なのでいいところが多いらしいのですが、今回はあきらめてさよならしました。
 車はハイウェイを突っ走って一路大氷原へと向かいました。ハイウェイと云ってもただ道があるだけと云う感じで、何の飾り気もありません。行き交う車もほとんど無く、渋滞が当たり前というどこかよその国の高速道路とは比べようもありません。
 道はロッキーの山々を縫うように続いています。きのう真上から見下ろしておったまげたあの山々を今度は下から眺めることになり、そのすさまじい景色にただただ感動するばかりでした。  もう一つ印象的だったのは動物たちです。カモ鹿を大きくしたようなエルクと云う動物があちこちで見られました。それもハイウェイのすぐ近くまで来てのんびりと草を食べているのです。(草なんてほとんど生えていないように見えるんですが・・・)Ozaki君の話では冬は木の皮を食べているとか。  熊に会えないかと思っていたのですがついにあらわれませんでした。そのかわり以前テレビで見たマウンテンゴートが二頭、はるか山の上に見られました。マントを着たままでしたが。
 ここは広大な国立公園で、動物たちは手厚く保護されているとのことです。ハイウェイには動物たちが安全に行き来できるようにと、何ケ所も歩道橋が設けられていました。歩道橋といっても階段のついたあれではなく、山から山へと動物達が人間に邪魔されることなく歩けるように橋が架けられているのです。ですから車は、小さなトンネルというか、橋の下をくぐるといった感じです。
 もう一つ印象的だったのは水です。大きな川が流れている一方で、あちこちに湖がありました。それがほとんど凍りついているのです。
 Ozaki君が氷河の見方を教えてくれました。なるほど良く見ると雪のつもっているところと氷河は色が違う。氷河はいくぶん青みがかっているので慣れてくるとすぐに分かるようになりました。山のあちこち、深い谷になっているような所には必ず氷河が見られました。地球の歴史上四回あった氷河期のうち一番最近のが約一万年前だと云いますから、今ある氷河は少なくともそれ以前から続いているものだと云うことらしいです。
 こんな話をしながら車はコロンビア大氷原を目指してひたすら突っ走りました。
 いよいよコロンビア大氷原の近くまでたどり着きました。さすが大氷原と名付けるにふさわしく、これまでに車の中から見たたくさんの氷河とはスケールが違って、とてつもなく大きなものです。
 ここでOzaki君の車をおりて、大きなバスに乗り換えました。バスには日本人観光客がいっぱい。初めて他の観光客と行動を共にしました。運転手は日本語が少しできるひょうきんなカナダ人、ガイドはベテランの日本人でした。
 バスに乗ったのはわずか数分で今度は雪上車に乗りかえです。雪上車はタイヤが直径1メートル半ほどもある大きなもので、雪の上をゆっくりゆっくりと登って行きました。
 そして氷河の上に出るとみんな雪上車をおりて・・・ジャーン!!ついに一万年前の歴史的氷河の上に立ったのです。雪が厚くつもっているので、直接氷河に触れたことにはならないのかな?  氷河はその名のとおり少しづつ下に流れているんだそうで、暖かい年には先端が上昇し寒い年には下に伸び、それをくり返しているとか。ふうん、なるほどなと納得しながらガイドさんの説明を聞いていました。
 よく見ると氷河のずうっとはるか上の方に人が二人見えるのです。あれはスキーヤーが上に登って行くんだと聞いてびっくり。あんなに上なのにまだ登っていくんです。スキー場ではないのでリフトはありません。できるだけ高く登って一気に滑り降りるんだそうです。この大氷原でスキーを楽しむなんて贅沢なやつらだなぁ、でも気持ちいいだろうなぁ、おれもあと10年若かったらなぁ、なんてことを考えながら我々も氷河の上に寝転んだりしてけっこう楽しんできました。
 でも地球温暖化のせいで氷河は年々融けて小さくなっている、つまり先端が上昇し続けているんですね。やがてこの歴史的産物は人間のために消え去る運命にあるのかも。それに毎日まいにちこうして観光客がやってきて氷河を溶かしている。もちろん自分たちもその一人(三人?)ですが・・・。そう考えるとなんだか複雑になってきました。その観光のために生活している人も多いんだろうし、第一カナダの国そのものが観光を重視しているらしいからむずかしいぞこれは。
 そして時間が長かったのか短かったのか分からないままに予定を終わりました。また雪上車に乗り込みさっきと別のルートでバスにも乗り、それからOzaki君の車に戻って、いよいよ今日の宿泊地ジャスパーに向けてまたハイウェイの旅が続きました。

旅行の満足度
5.0
観光
5.0
ホテル
4.5
グルメ
4.5
ショッピング
3.0
交通
4.5
同行者
家族旅行
一人あたり費用
50万円 - 100万円
交通手段
高速・路線バス 観光バス 飛行機
旅行の手配内容
個別手配

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