1919年８月11日　世界で最も民主的な憲法（ワイマール憲法　ドイツ　砂布巾のＬＷ　第１章４）

2014/08/21 - 2023/09/04

1919年８月11日　世界で最も民主的な憲法～ワイマール憲法（ドイツ）
　戦後のドイツは混乱状態だった。1919年１月には事件後に虐殺されるカール・リープクネヒト、ローザ・ルクセンブルク率いるスパルタクス団（後のドイツ共産党）の蜂起、翌年３月にはカップが率い、４日で終わるクーデターが起こるなど混乱が続いた。スパルタクス団の蜂起直後、19日に行われた総選挙で全議席の８割を占める社会民主党、中央党、民主党による連立政権が誕生し、初代大統領にエーベルトが就任した。

関連項目
「民主主義が死んだ日?ワイマール共和国」
　　　　　　　http://4travel.jp/travelogue/10918365
「ヒトラーが首相になった日」http://4travel.jp/travelogue/10918381

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エリア ワイマール(ドイツ)

　ワイマール（ヴァイマル）の国民議会で開かれ、採択された憲法は当時世界で最も民主的な憲法であり、初めて基本的人権の社会権（生存権、教育を受ける権利、労働基本権など）が規定されたが、欠陥も含んでいた。ワイマール共和国の内情や欠陥については、「民主主義が死んだ日～ワイマール共和国」の項目で述べる。
　翌年６月の総選挙の結果、ワイマール連合は絶対過半数を割り込む。

　　　　　　　　＊ゲーテの家　最期の部屋とベッドもあった、確か

　憲法の地ワイマールにやって来た。ゲーテとシラーゆかりの地で、彼らが住んでいた家や別荘、お墓もあって、落ち着いた雰囲気が漂う。南東部には広大なイルムの公園があり、西側には作曲家リストが晩年に住んだ家もあった。ヘルダー、ウィーラント、ヘーゲル、ニーチェ、ショーペンハウエル、クラナッハらのゆかりの地でもある。凄い町！

　夕方は駅近くのアイスクリーム屋で寛ぐ。新聞によると、ドイツ再統一が10月３日に決まったようだ。昨年の壁崩壊から十一ヶ月。スペイン人アルベルトからコペンハーゲンで急進展しているのを聞いてはいたが、思った以上の早さだ。定宿ユースホステル（以下YH　多くのベッドが置かれ、バス・トイレ共用の若者向けの宿）で一緒になった西ドイツから来た行商人のおじさんに「ゴルバチョフは統一ドイツのＮＡＴＯ加盟を許したの？」と尋ねたら、「ゴルバチョフもブッシュもない。我々自身のドイツだ」が返ってきた。ごもっとも！　10月３日は北京の最終日。もう少し早ければ現地でこの感動を直接味わえるのに、と思うと残念だ。

　おじさんが「何故ドイツが好きなのか」と尋ねるので、「バッハやモーツァルトが好きだから」と答えたら、「モーツァルトはオーストリアだ」と言われた。同じ言葉を話すドイツとオーストリアだが、全く別というのも確かにそうかも。
　前日泊まったエアフルトのＹＨには、西ドイツの一部西ベルリンを塗りつぶした地図があった。東ドイツという国の本質が如実に表れている。　　　　（1990年８月24日訪問）
　もくじへ　http://4travel.jp/travelogue/10681693