2011/10/22 - 2011/11/06
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kojikojiさん
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今回ロワール渓谷の古城巡りの後に更にナントまで足を伸ばしたのはこの地を本拠地としている「ラ・マシーン・ド・リル」のファクトリーを見学するためです。ラ・マシーンについて分かりやすく説明すると横浜開港150周年で巨大なクモが2匹やってきたのを覚えている方も多いと思いますが、そのクモを造っている所です。更に有名なのが巨大なエレファントです。そして巨大なギャラリーやファクトリーでは海洋生物をモチーフにした愉快な乗り物がたくさん展示され造られています。何故海洋生物かと言うとここナントがジュール・ヴェルヌの生まれた街だからです。ロワール河畔に広がる坂のある古い街並みを歩いてからここを訪れると古い時代の造船と海運で栄えた街を肌で感じることが出来ます。パリでもジュール・ヴェルヌの美しい装丁の本をいくつもの本屋さんで見掛けましたが、フランス語では読めません。日本に帰ったら「海底二万哩」とか探し出して読み返してみようかと思いました。子供の頃に読んだ本への想いと、それを現実に具体化したファクトリーを見て童心に戻れた1日でした。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- グルメ
- 4.5
- ショッピング
- 4.5
- 交通
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 観光バス 船 徒歩
- 航空会社
- 中国国際航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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「ラ・マシーン・ド・リル」の存在は数年前にテレビの番組を見て驚いたことと、横浜開港150周年のクモを見たことと、そして「映像+」という雑誌の特集です。数年間沸々した思いを抱きながらナントがどこにあるのかすら知りませんでした。
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今回の旅行でロワール渓谷を旅するに当たり、ナントがロワール川の下流にあるということを思い出してから調べたので、最後に予定に入れた訪問地でした。ナント市内を見学した後に最初に見つけたのはカルーゼルでしたが、これがそこらのアンティークな回転木馬ではありませんでした。
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ラ・マシン(La Machine)は機械を造って他者に提供したり、機械の製作と同時にそれを動かすパフォーマンスをするフランスの団体で、ここナント市が拠点になっています。
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主催のフランソワ・ドゥラロジエール(Francois Delarozier)が1999年に劇団ロワイヤル・ド・リュクスや他の劇団でショーのマシンを造っていた技術者や彫刻家、建築家やクリエーターと共に立ち上げた団体です。
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設立時は主にロワイヤル・ド・リュクスのための巨大人形を創作していましたが、2008年の'Les Mecaniques Savantes (La Princess)からは独自で人形を動かすパフォーマンスを行なっています。巨人の人形が街中を歩く姿を見て衝撃を覚えたのはこの頃でした。
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そして2009年に「Les Mecaniques Savantes」を横浜にて開催された「開国博Y150」において発表し、プレイベントで横浜に現れて横浜赤レンガ倉庫付近でパフォーマンスを行ったのは記憶に残っています。
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ナントでこのカルーセルを見ていると思い出されるのはSTの父と呼ばれるジュール・ヴェルヌのことだと思います。ヴェルヌの家はロワール川の中州の1つであるフェイド島にあり、子供時代はほとんどこの家庭で過ごしたそうです。この人里離れた孤立が彼の想像力と兄弟との絆を強くしたそうです。
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また当時のナントは交易が盛んで、異国情緒豊かな港町でもあったようです。そのようなナントに訪れてくる船乗りたちの冒険話もヴェルヌの冒険心と想像力をかきたて、彼は海の英雄になることを夢見たそうです。
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夢見るヴェルヌは11歳のときに初恋の相手である従姉のカロリーヌにサンゴの首飾りを買ってあげようと、密かに水夫見習いとしてインド行きの帆船に乗船したそうです。しかし途中で父に見つかってしまい、「もうこれからは、夢の中でしか旅行はしない」と言ったという逸話が残っています。
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子供の頃に読んだ「海底二万里」や「十五少年漂流記」や高校の教科書でもあった「八十日間世界一周」などの記憶が蘇ってきます。
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図書館で借りた本を夜寝る前に読みふけり、眠い目をこすりながらドキドキしながらページを捲ったことが懐かしく思い出されます。
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そんな世界が現実に目の前に表された気がしました。アイアンと木彫を組み合わせた不思議な乗り物で埋め尽くされています。
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正直どれも可愛らしいとは言えないデザインですが、ヨーロッパの子供は全く意に介さず思い思いに好きな乗り物に座っています。
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大クワガタはタンデムシートの2人乗りです。馬のたずなみたいに触覚でクワガタを操ります。
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何だか分からない古いエンジンを組み立てただけのような乗り物まであります。サドルなどは古い乗り物から転用しているようにも見えます。
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これも不思議な空飛ぶロボットのようなオブジェです。少し大きくなった子は自分で操作できる乗り物がお気に入りのようです。小さい子は下のもぐらで我慢しているのでしょうか。
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ちゃんと革ベルトで固定して落下しないようになっています。足のペダルを漕ぐと上のロボットの羽根が動くようです。
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小さなスチームボートは大波に翻弄されて酔いそうです。これは正にジュール・ヴェルヌの世界観を感じます。
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このカルーセルは子供専用のようで大人は乗っていません。もっとも座席も小さいので大人は乗れそうもありません。
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マンホールから上半身を出す怪人にも座れるようになっていますが、横には巨大なカエルがいます。
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膨らんだフグの熱気球は足で漕ぐとプロペラが回転します。熱気球もジュール・ヴェルヌの時代に開発された乗り物です。
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子供たちはカルーセルが回転する前から思い思いに自分のマシーンを操縦しています。
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実はこのカルーセルには6年後のクリスマスマーケット巡りの旅で行ったブリュッセルのサン・カトリーヌ広場で再会しました。
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これにはびっくりしました。懐かしい気持ちでいっぱいになりましたが、こんな大きなものをナントからブリュッセルまで運ぶことに驚きました。ただ、よくよく考えたらパリのコンコルド広場や数々のクリスマスマーケットの時期に設置される巨大な観覧車も季節で設置されて、また分解されてどこかへ運ばれていきます。
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この6年の間にラ・マシンで組み立てられていた巨大なカルーセルが出来上がったので、小さなこのカルーセルは貸し出し用になったのかもしれません。
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そしてナントのラ・マシーンのポスターの顔ともいえるのが巨大な象です。
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妻が後ろから呼ぶ声に振り向くと巨大な象がたくさんの人を乗せて出発するところでした。
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凄い迫力です。重機の唸るようなエンジンの音と共に歩みを進めています。この象の動く姿を見たら誰でも感動すると思います。
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4本の脚には荷重は掛かっていませんが、その滑らかな動きから生きているように思えます。
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この巨大な象は2007年に完成して観光客を乗せてラ・マシンの敷地の中を悠々と歩いていきます。
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出発の雄たけびを上げますが、旧市街まで届きそうな大きな声でした。
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カルーセルの脇を威風堂々と進んでいきます。
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水煙を上げて人を蹴散らかして進みます。誰も目の前に立とうとは思いませんが、近づこうとすると鼻から水を吹きかけられます。
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良く見ると運転台が足元にあります。象の胴体の後ろに駆動車があり、その軸の上に象本体が乗っているのが分かりました。
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胴体は全て集積材で形成されていますが、耳のほとんどは革製なので、動かすとかなりリアルな動きをします。
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実際の象と同じ位置に機械の関節があるので、その足運びはとてもスムーズです。
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そしてスタッフが付きっきりで前方を誘導しています。
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モデルはアフリカ象かと思っていましたが、ポスターを見ると絶滅したマンモスだということが分かりました。その方が夢がありますね。
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やはり正面から見上げる姿が一番カッコいいです。
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鼻の部分は10のパーツに分かれているのでその動きも生きている象のように上下左右に動かすことが出来るようです。
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写真を撮るのに気を取られていると鼻から水を掛けられそうになります。
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小さい子供にはちょと怖いようで、お父さんに抱っこされたままのようです。
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象の後ろ姿もなかなか堂々としています。元々は造船所だった敷地を時速900メートルでゆっくり進みます。この当時はエンジン音がかなり大きかったですが、2018年にはハイブリットモーターに積み替えられ、とても静かになったそうです。
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真横から見ると後ろの駆動車から延びた鉄骨トラスが運転席までつながっていることが良く分かります。
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出来て4年ほどですが、木製部分がいい感じに焼けて集成材には見えません。象牙の部分も正にアイボリー色になっています。
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鼻の駆動部も上手に木部で覆われていてリアルな感じがします。
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鉄部と木部の組み合わせと重なった関節部分に目が行ってしまいます。
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お客さんは49人まで乗れますが、1日に多くても数回しか動かないので、事前に運行情報を得るのと早めのチケット購入が必要です。この当時エレファントライドは7ユーロでした。動き始めた頃はお客さんも上から見下ろせるので気分良さそうな顔をしています。
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4歳か5歳の男の子は興味津々で近づいていきます。
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大人も子供に戻ったような表情で周囲の景色を楽しんでいます。
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ちょっと鼻が自分の方に動くとクモの子を散らすように逃げ出しますが、女の子は誰も近づきませんでした。
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ラ・マシーンには運行やマシーンの製作など50人ほどのスタッフがいるそうです。
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子供の頃にこんな経験したら一生記憶に残りそうです。うらやましい限りです。
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象は高さ12メートル、体長8メートルあり、駆動車を含めて45トンあります。ゆっくり進む象の写真を撮り終ると観客はファクトリーへ戻ってしまいます。象はせなか身動きの出来ないお客を乗せてロワール川へ去っていきます。
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この時の経験が理由か分かりませんが、後に行ったタイの北部のチェンライやチェンマイではエレファント・トレッキングに何度も参加しました。
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ラ・マシーンの敷地を周るエレファント・ライドは1周を約1時間でスタート地点まで戻ってきます。スタート時は観客も多く楽しそうですが、そのあとは楽しいのかどうか微妙な気がしました。
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背中に乗っていると象の動きも何も見えませんし、工場の敷地内も特に面白そうではありませんでした。
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アトリエ・エ・シャンティエ・ド・ナントの建物は1914年から1917年に建築家ルネ・シャルル・メナールによって建てられ、建物鉄筋コンクリート構造は当時の建築上の偉業でもありました。ナントの造船の繁栄期から受け継がれたこの建物は1992年から1993年にかけて修復され、ナント大学の生涯トレーニング活動を担っています。
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象が行ってしまうと観客は三三五五に散らばってしまいます。我々も工房の中の見学に移る音にします。こぎれいなカフェ・レストランやミュージアムショップも併設されているので飽きることはありません。建物の上に広がる枝は「ヘロン・トリエ」と呼ばれるもので、まだ建設途中のようでした。
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元々造船所だった1600平米の敷地がラ・マシーンの工房になっています。往時が想像できるドックの大屋根がそのままの姿で残っています。ここ自体がフランス最大のパサージュのように思えてきます。
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ナントはフランス国内最大の造船業の街として繁栄しましたが、70年代以降は産業が衰退し都市全体が輝きを失ってしまいました。
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夢のある空中都市などのパネルが吊られています。
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在りし日の進水式の写真パネルはラ・マシーンが造船所であったことを如実に感じさせます。
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チケット売り場からギャラリーへ入ることにします。ここの入場券も当時7ユーロでした。ここまで見てきた物はすべて無料なので、入所料などのお金を掛けなくても楽しめるということです。
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象のチケットは売り切れなので、ギャラリーの見学をすることにしました。
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初めて来たのならギャラリーの見学は必須だと思います。ガラス天井の明るい展示スペースには不思議なものでいっぱいです。
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この当時は小説家ジュール・ヴェルヌの代表作「海底二万里」の世界を表現した3階建てのカルーセルを製作している最中で、いろいろなパーツが展示されていました。
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製作過程の試作品などもそのまま置かれているので、かなりリアルな感じで見学することが出来ました。これは海底でたなびく海藻やサンゴなどの試作品です。
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左側の四角推はこれから何になるのか全く見当もつきません。
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こちらのクラゲには座れますが、操縦する装置はありません。背の高い場所に椅子があるので、大人でもステップが無いと登れなさそうです。
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巨大なシャボンの上で逆立ちする象の姿はコケティッシュでフランスっぽさを感じます。
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巨大象の製作過程を紹介するコーナーもありました。最初は金属で動きを確かめたのでしょう。
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ミニチュア模型ですがほぼ人間と等身大のサイズです。
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その金属のフレームに木製の象の胴体をカバーしようとした試行錯誤が見て取れます。
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狂いの生じやすい無垢材ではなく、大きな部材も造りやすい積層材が採用されているのが分かります。
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モックアップ模型は原寸の5分の1ほどの大きさのようです。子供の頃にソリッドモデルという木製の飛行機の製作に凝ったことを思い出しました。
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造船所のような巨大な空間が無ければこの象は出来ないだろうという事が写真パネルからも分かります。
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造船の技術もこの象の製作に役立っているのでしょうか。
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精巧なスケッチも拡大して壁に展示してありました。自分でも図面は描くので興味深い展示物です。
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実際に出来上がったものとはかなり違いますが、雰囲気は伝わってきます。
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こんな夢を実現できるのですから素晴らしい仕事ですね。ジュール・ヴェルヌが見たら感激したのではないでしょうか。
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ギャラリーと言ってもほとんど工房にロープパーテーションを置いただけのような気がします。
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トビウオのマシーンです。この辺りから実際に乗って操作できるものが展示されています。
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係員の方がいるときは一緒に回って体験できるようです。
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これらの乗り物が巨大なカルーセルの水上の世界に組み込まれていくのでしょう。
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巻き貝の中が座席になって、たくさんのトビウオがこれを吊り下げて空を飛ぶようなデザインでした。子供の頃映画で見た「ドリトル先生不思議な旅」はレックス・ハリソン主演のミュージカル映画でしたが、そこで見た大海カタツムリを思い出しました。
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その映画の原作はアメリカ人のヒュー・ロフティングですが、ここはナントでジュール・ヴェルヌの生誕地です。まさに彼はこの辺りの中州で生まれ育ちました。
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深海の生物をモチーフにしている発想の原点は「海底二万里」の大海カタツムリにありそうな気がしました。
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このラ・マシーンを主宰しているのはフランソワ・ドゥラロジエールと言う人で劇団の美術や装置を担当していた人です。そして大道芸の集団ロワイヤル・ド・リュクスに参加してジャン・リュック・クールクーとのコラボレーションで「星から落ちてきた巨人」で巨大なマリオネットを使ったスペクタクルパフォーマンスを展開します。
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そして1999年にトゥールーズでラ・マシーンを立ち上げ、2004年にナント市の都市開発プロジェクトでここに工房を設立します。
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妙に人間臭い顔をした深海魚の頭には自転車のライトのようなものが取り付けられています。
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巨大なルアーの疑似釣り針のようにも見えてきます。
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出来上がった小型の乗り物は天井から吊って、巨大カルーセルの出来上がりを待っているようです。
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近くで見ると集積材を成功に彫刻しているのが分かります。
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これも可愛らしい乗り物です。本当に水に浮かべて乗ってみたくなります。
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大人が乗れる大きさではないし、子供が操縦できるわけも無い矛盾した乗り物ですが、クルミのボートなんて夢があります。
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クルミのボートは連作のようで、手漕ぎのボートは何となくあり得るような気がします。家にプールがあって小さい子供がいたら売ってくれるように交渉すると思います。
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小さい子供もいないし、プールも無いので良かったです。
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これくらいの子供が乗っていると可愛らしいですね。
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ヤドカリのサイドカーには乗ってみたい気がしますが、エンジンは無くて自転車なので坂道はきつそうです。
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巨大な爪から延びたチョッパースタイルのハンドルがかっこいいです。
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エンジンが積んであれば早く走りそうですが、足漕ぎなので実際のヤドカリ程度のスピードかもしれません。
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宿になる巻貝の無いヤドカリは後ろから見るとちょっと間抜けですね。
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昔のサーカス団のようなちょっと怪しい雰囲気の看板です。
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チョウチンアンコウのような乗り物の図面も詳細までよく考えられています。スタジオジブリの映画に出てくるキャラクターのようにも見えてきます。
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ダイオウイカに襲われる小型ヨットの行く末は風前の灯火のようです。実際に同じようなヨットが置いてあり、黄色い雨合羽を着た家族連れが乗っていました。ヨットは木の葉のように揺れ、ヨットの各所からは水が噴き出され、巨大扇風機で風が送られていました。家族は必至ですが、周りの観客は大笑いです。
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「海底二万里」にも登場するダイオウイカはほぼ原寸大の5メートルほどの大きさ造られていました。
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頭部のヒレは本物のように細かく波打って動くようです。
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10本の触腕も非常にリアルに再現されていて、実際に動くようです。
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さらにガラス玉で出来た目球がリアルです。鎌倉時代の仏像彫刻みたいな玉眼になっています。
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2本の触腕もワイヤーでクネクネ動きます。ボルトやナットと木部の止め方が機能面と吸盤に見立てられてデザイン的にも素晴らしいですね。
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この操縦席に座ってどんな操作が出来るのでしょうか。体力は使いそうな気がします。
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イカの図面も克明に描かれています。
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子供の頃に飛行機の図面を描くのが好きだったのですが、小学生の子供が持っている定規では曲線がうまく描けませんでした。プラスチックの物差しを縦に歪めて曲線を描くことを思いつきましたが限界がありました。3年生の誕生日に買ってもらった「雲形定規」で戦闘機の風防が描けたときは感動しました。幼稚園の時のはさみと1年生の竹製の定規と雲形定規はいまだに宝物として持っています。
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これらの展示物は次のプロジェクトである「海のカルーセル」の回転木馬のパーツです。よく見るとダイオウイカも見えます。このスケールで考えると巨大な円筒のビルがグルグル回る感じでしょうか。
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3つに分けられたフロアはそれぞれ上から海上、水中、海底に分かれています。各フロアに100人づつ300人収容できるようです。訪れた2011年完成予定らしいですがまだ数年かかりそうな気がしました。
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この「海のカルーセル(THE CARROUSEL DES MONDES MARINS)」は翌年の2012年7月に完成したそうです。
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海上のフロアに置かれるであろうドラゴンのようなウツボもほぼ完成しています。
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顔だけで1メートル以上あります。
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これはどのような操作が出来るのでしょうか。
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椅子も6席あるのでみんなでそれぞれのパーツを操るのでしょう。
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尻尾にも何か仕込まれているのではないでしょうか。
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動いてい姿を見たいと思った乗り物です。
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これはピラニアを想像させる色使いですが深海の魚なんでしょう。
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カメレオンのような眼球をしています。
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かなりグロテスクな容姿をしていますが、これに乗ると食べられた気分になれるかもしれません。
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ゲージの中には飛行機みたいなマシーンが置かれています。
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想像ですが飛行機に乗るとチェーンで吊り上げられて前から風が吹き荒れるのでしょう。
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これも「海のカルーセル」に組み込まれるのでしょうか。
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フリーハンドで描かれた図面は味があります。
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アオサギの木の模型ですが、普通に生えている木の大きさくらいのサイズです。
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このヘロンの木は直径50メートルの巨大なもので、「海のカルーセル」の後のプロジェクトだそうです。このギャラリーの表にあるカフェの横にも部分が完成しています。
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床に置かれたハリセンボンや気の弱そうな魚も可愛らしいです。
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特にこのハリセンボンは売っているのなら買いたいくらいです。
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これは特に動かないようです。
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「ヘロンの木」の模型のようです。
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木の最上部には巨大な鳥が2羽置かれているようです。
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これは鳥というよりはプテラノドンのような翼竜みたいです。翼の下に席があるなんて夢があります。
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鱈のような帆船と亀とクルミのボートもポスターになっていました。
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観客が乗って一番面白いのはこれでしょう。親子4人乗りで全員黄色い雨合羽を着せられます。舟は大揺れ、風と雨で大嵐になります。周りで見ている観客は大笑いですが乗っている人たちは大真面目でした。
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この帆船も可愛いです。減揺装置のような側面のフィンはパリに着いた翌日に乗ったサン・マルタン運河クルーズですれ違った船と同じでした。
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こんな船がセーヌ川を航行していたらびっくりしますね。
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伝統的なフランスの川船のデザインとジュール・ヴェルヌの夢の詰まった乗り物です。
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こちらは深海の海底の堆積物から栄養を捕っているサメの仲間のようです。敷き詰められた砂がリアルさを感じさせます。
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これは乗ってもあまり動かなそうなので楽しくないかもしれません。
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個人的にはこの船が一番気に入りました。
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亀は操縦すると手足や首をバタバタ動かすようです。
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ここまで海洋生物ばかりでしたが、これだけ陸亀なのか疑問が残りました。
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日本人だと海亀に乗れば竜宮城に行けるイメージが湧くのですが、これに乗ったらどこへ連れて行ってくれるのでしょう。
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ヒッポカンプスのポスターも夢があります。
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これは回転木馬に似合いそうなデザインです。
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デザインの由来はギリシャ神話のネプチューンの馬車を引いている海馬(ヒッポカンプス)ですね。
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とっても楽しいギャラリーでした。これ以外にもいくつもオブジェが置かれています。
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妻はこれが気に入ったようです。
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楽しいギャラリーの見学が終わりました。
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ギャラリーの見学が大体1時間でした。するとドックの奥から象がやってきました。
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この情景は結構感動しました。こんなの絶対に日本では出来ないなと感じます。
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ただ、ずっと象の背中に乗っている人たちは疲れているようです。
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象が戻って来るのをデッキで眺めていても飽きることはありません。
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エンジン音とコンプレッサーの音と雄叫びが近づいてきます。
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青空の下を歩くのも良いですが、こんな眺めはまるで象のパサージュみたいです。
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乗っている人の表情を見ていると1時間乗るよりも、出発と到着を見るだけで十分のようにも思えます。
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出発は下から見上げましたが、象の目線の高さで見るのも迫力があります。
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到着しました。
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下からではよく見えなかった象のディティールも手に取るように見ることが出来ます。
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ロンドンのハルシオンデイズで買ったノアの箱舟の貯金箱を思い出しました。
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ここが象の乗降口だったのですね。
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お客を降ろした象はしばし休憩に入ります。
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実際はこの駆動部が象を持ち上げて押し進むわけです。
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今まで生き生きと動いていた象が造り物に戻った瞬間です。目から輝きが消えたように感じました。
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この象の乗降場側の建物は実際の工房になっていて、制作過程の乗り物を見ることが出来ました。
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これは横浜の開港150周年の写真パネルも展示してありました。
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こちらは3人乗りのスティングレイ(エイ)ですね。ヒレを動かしたらきっとカッコいいでしょうね。リアルに動かすための機械が上に載っていますが、編み機みたいです。
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これはパリのグランパレでのイベントの様子です。
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こんな写真パネルがたくさん展示してありました。横ではビデオの放映もされています。
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工房ではたくさんの作品が現在も造られています。オウム貝の大きさは2メートルを越えていると思います。かなりリアルなオウムガイはどんな動きをするのでしょうか?乗る場所も分かりません。
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造船所を工房として使うのは良いアイディアだったと思います。
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恐ろしい顔をしたチョウンアンコウがいました。
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製作途中の潜水艦のようにも見えます。
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こんな恐ろしい顔では子供が泣かないか今から心配になります。
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集成材の彫刻する前の様子がよく分かります。
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カニの甲羅もリアルです。
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こんなバラバラな姿を見ていると。
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美味しそうに感じてしまうのは我々夫婦だけでしょうか。
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2階のデッキからはヘロンの木にも移れます。
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小学生3年生だった1970年の春に「大阪万博」に行った時のようなわくわくした気分い浸れました。京都に母の実家があったので夏休みにも再訪した、正に「20世紀少年」です。ちなみに妻は高校の修学旅行で大阪万博に行っています。
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このカルーセルに数年後にブリュッセルで出会うとは思いもしませんでした。
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何度見てもすごい物を作ったものだと感心します。
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象の背負った建物はドイツのクリスマスマーケットで見かけるスタンドのようでもあります。くるみ割り人形の兵隊さんが立っていそうです。
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皮で造られた耳もよく考えられています。
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最後に近くまで行ってみました。
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動かないのが分かっていてもちょっと怖い気がします。それくらいの迫力があります。
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この辺りから見上げると仕組みが分かってきます。「オートマタ」とは18世紀から19世紀に作られた機械人形ですが、その巨大なもののように思えます。
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この写真は翌年の年賀状に使うことになりました。
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巨大なカルーセルが出来上がったら再訪したいと思いました。
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「ラ・マシーン・ド・リル」の見学を終えて、ナント市内の見学に移ると夢から覚めた気分になりました。
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この旅行記へのコメント (2)
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- 大目付さん 2012/01/06 22:06:43
- kojikojiさん 今晩は〜!
- 明けましておめでとう御座います。今年も宜しくお願いします。
ナントにはこんな面白い場所があるんですね〜。是非行きたくなりました。ここへ行けば丸1日ここにいそうです。
〜大目付〜
- kojikojiさん からの返信 2012/01/07 12:38:42
- RE: kojikojiさん 今晩は〜!
- 大目付さん
あけましておめでとうございます。
いつも旅行記を見ていただいてありがとうございます。
ロワール渓谷の旅を思いついた後にナントが確かロワール河畔にあったと
思い出して見つけました。地球の歩き方にも欄外に小さくコメントされてるだけなので日本人では行く人も少ないみたいです。機会がありましたら訪れてみてください。一日はかからないと思いますが半日は絶対に楽しめますよ。
本年もよろしくお願いいたします。
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旅行記グループ 2011 ロワール渓谷とノルマンディーの旅
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