動くベトナム記念碑　　The Moving Wall Exhibit

2011/10/06 - 2011/10/06

動く壁(The Moving Wall) は　首都ワシントンに建立された　ベトナム戦没者記念碑　の半分の大きさのアルミで出来た模型。

動く壁　としてアメリカ中を周って展示され、南カリフォルニアのガーデン　グローブ市の公園にも　１０月６日から１０日までの　５日間設置されました。

我々は１０月６日に公園に行きました。


Garden Grove Park
9301 Westminster Avenue

エリア ガーデン・グローブ(アメリカ)

• 旅行の満足度: 4.5

展示を訪ねることは　観光　ではありません。　　４トラの”写真のタイプ”にそれに該当する項目が無い　と云うことは　アルバムにするべきものでは無いのかも知れません。

然し、私は２枚の写真のアルバムを作成しました。　それは私自身が　忘れてはならない　ことの展示だからです。

Where have all the soldiers go
Gone to graveyard every one
When will we ever learn
When will we ever learn

ベトナム戦争では　多くの若者が亡くなりました。

同時代の軍人として、何故、アメリカは　ベトナムの南北戦争に介入し、若者たちが命を落とさねばならなかったのかは　未だに理解出来ません。

戦争は政治家が始めます。　　その犠牲になるのは軍人。　私は元軍人ですから、反戦論者ではありません。　　戦争の歴史が　国民は自分の国を守らねばならないこと（必要性）を実証しているからです。

然し、本当に戦争をしなければならない（必要性）のか？　　それを決めるのは政治家。　　その政治家を選ぶのは　国民なのですが。。。

シェークスピアのヘンリー５世の中の台詞が：

"We few, we Band of Brothers.
For he who sheds his blood with me
shall be my brother"

戦場で戦った兵士たちは　絆（Band of Brothers）で結ばれています。　　兄弟のような仲間です。
　
仲間の多くは戦死、ベトナム記念碑は　その仲間を称えるシンボル。　そこには私の友人の名前も書かれています。

然し、仲間には記念碑に名前が書かれていない者も多くいます。

生きて帰国してもどうして生きるのかが分からなくなって　ホームレス（浮浪者）になった仲間。

家族、友人を捨て自殺をしてしまった仲間。

手足を失った仲間。

ベトナム戦争では軍人はアメリカ国民からも見放され、嫌われた仲間。

ベトナムの土を踏む事のなかった私（空軍軍人）でも、ベトナム戦争で犠牲になった総ての仲間(Band of Brothers)を決して忘れてはならない。

生きていて、（軍から恩給を貰っている）ベテラン（退役軍人）だからこそ、気の咎めもあり、その分だけ忘れてはならない仲間なのです。　　

時代が変わって、北ベトナム、中国の製品がアメリカ市場に溢れていても、決して忘れてはならない仲間。

ベトナム記念碑を訪ねて　敬礼（salute）することが私の義務だと思ったからこの場所を訪ねたのでしょう。