1994/03/03 - 1994/03/09
85位(同エリア150件中)
北風さん
ケアンズから南へ下った所のある、TOWNSVILLE(タウンズ・ビル)。
西はダーウィンから、北はケアンズから、南はシドニィからの道路が交差する交通の要所となっていた。
が、しかし、この街は自分にとって、「格安ダイビング・スクール」というもう一つの要所でもあった。
ケアンズでカウ・ボーイをして手にした収入は「300ドル!」(あんだけ馬車馬のごとく働いたのに・・・)
まぁ、とにかく、この稼ぎがバーの黒ビールに姿を変える前に、以前から興味があった「ダイビング免許」を取らねば!
この街の沖合いには、あの日本列島が丸ごと入ってしまう、2000kmに及ぶ大珊瑚礁帯「グレート・バリア・リーフ」が広がっている。
どうせダイビングするなら、世界最大の珊瑚礁でダイバー・デビューでしょ!
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 船
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
ケアンズから南へ下った所のある、タウンズ・ビル。
西はダーウィンから、北はケアンズから、南はシドニィからの道路が交差する交通の要点以外、それほど見所が無いこの街だが、街のシンボル「Castle Hill」から見る夕陽には充分見る価値があった。 -
<Great barrier Reef>
グレート・バリア・リーフは、日本列島が丸ごと入ってしまう、2000kmに及ぶ大珊瑚礁帯でもちろん世界最大のもの。
青い空、エメラルドグリーンの海、まさにマイルドセブンのCMの世界が広がる。 -
旅日記
『スキューバ・ダイビング・スクールへダイブ!』
「・・・と言うわけで、パートナーの酸素が無くなり、・・・という訓練をする」
相変わらず、生粋のオーストラリア英語を早口で話す、インストラクター・ビルの説明は聞き取りにくかった。
俺はタウンズビルにあるダイビング・スクールに通っていた。
日本人ダイバー目当てに授業料が跳ね上がっているケアンズを避けて、この街の外人クラスの入ったのはいいのだが、イギリス人も目を白黒させる、オージー・イングリッシュの嵐には閉口させられる。
今日は、パートナーのアンドリューと共に3mもあるプールの底での授業なのだが・・・
質問のタイミングも与えず、ビルが潜れの合図と共に水面下に沈んでいった。
青白いプールの底にたどり着くと、いきなりビルがパートナーのレギュレーター(酸素供給バルブ)をもぎ取るのが見えた。
そして、俺を見て親指を立てる。
何がなんだかわからない展開の中、とりあえずジャパニーズ・スマイルと共に俺も親指を立ててみた。
アンドリューも笑顔と共に、口の端からボゴボゴと空気の泡を吐き出し、ビルにレギュレーターを返してくれとジェスチャーをしている。
ビルがしきりに、俺を指差すのは何故だろう?
まぁ、とりあえずジャパニーズ・スマイルを2連発してみる。
そうこうするうちに、アンドリューが酸欠でもがきだした。
緊急浮上しようとするアンドリューを捕まえ、しきりに俺を指差すビル。
目の前で殺人が行われているのに、ただにっこり微笑んでいる俺。
三者三様の悲劇が水中で展開されている。
・・・訓練の内容は、「パートナーの酸素が無くなって、俺が自分の酸素を分け与える」というシチュエーションだったらしい。
この日、アンドリューは死へのダイブを味わう事となった。
ごめん、アンドリュー。 -
ダイブ・コース4日目は、グレート・バリア・リーフに実際潜る授業だった。
さすが一日4本も潜ると、かなりきつい!
このままいくと、もうすぐエラが生えてきそうな気がする。 -
旅日記
『ナイト・ダイブの恐怖』
授業も最終段階になり、今夜はナイト・ダイブの日らしい。
水平線にどでかい夕陽が沈んでから、辺りはあっという間に夜になった。
夜空に南十字星が輝く中、インストラクターが防水懐中電灯を手渡し始める。
もう、何十回も繰り返してきたダイブだ。
・・・光が無い以外は・・・
そう思い込もうとするのだが、ただでさえ不気味な夜の海、心臓はバクバクしている。
派手な水しぶきとともに、海面にエントリーする。
急いで船の錨のロープを探って握り締めた。
足元では、既に先に潜っているダイバーの懐中電灯の明かりが連なっていた。
頼りない懐中電灯の明かり以外何も見えない!
唯一触れる船のロープを伝って、静かに静かに水中へと潜っていく。
聞こえるのは、自分の心臓の音だけだった。
「奈落の底へ落ちる」とはこういう事だろうか?
怖い!
怖い!
怖い!
はっきり言って、これは俺の旅の中で、ベスト3に入る恐怖体験だった。 -
旅日記
『ヨンガラ・レック』
このダイブ・スクールを選んだ理由の一つに、ダイビング免許所得時に、オーストラリアで2番目に有名なダイブ・スポット「ヨンガラ・レック」へのダイブがプレゼントされていたからだった。
そして、現在、抜けるような青空の下、船は難破船が沈むヨンガラ・レック・ポイントへ到着!
このポイントは潮流がきつい!そこで水深20m以上のダイブになるのでかなり注意が必要らしい。
(いいのか?完全ビギナーが手を出しても?)
パートナーは、いつものアンドリューだった。
慣れた手つきでお互いの装備を点検する。
そして、いつもの様にアンドリューが青ざめた顔で問いかける。
「大丈夫か?」
(こいつはプールの一件以来、俺を疑いの目で見るようになっていたが、今日は哀願の眼差しをしていた)
「No Problem!」
と叫ぶと同時に、ジャイアント・スライドで飛び込んだ。 -
「うぉぉぉ」
マスクの中で自分の声がこだまする。
身体ごと持っていかれそうな潮流だった。
船の錨のロープを伝って潜っていくダイバーが、皆、鯉のぼりのようにたなびいている。
手を離せば、あっという間に流されていくのは子供でもわかる。
(この海に何のためらいも無くビギナー・ダイバーをガイドできるのは何故だ?)
ベルトの水深計が25mを越える頃、ようやく難破船が見えてきた。
ものすごい魚群が周りを囲んでいる。
これはすごい!
まるで魚のカーテンだった。
1mを越えそうな魚の群れで前が見えない。
インストラクターが、これから船の中に入るジェスチャーをしている。
あの、追加されたハンドサインは何だろう?
・・・「サメに注意!」に見えるのだが・・・・
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
グレートバリアリーフ周辺(オーストラリア) の人気ホテル
オーストラリアで使うWi-Fiはレンタルしましたか?
フォートラベル GLOBAL WiFiなら
オーストラリア最安
285円/日~
- 空港で受取・返却可能
- お得なポイントがたまる
0
7