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市内観光<br />二日目。このホテルの朝食も豪華版だ。外国人の宿泊客が多く、その中には日本人の団体客も混じっている。今日の午前中は市内観光めぐりの予定だが、快晴の天候に恵まれて有難い。九時に出迎えのくるまが来てくれたが、このホテルからの予約客は私一人らしく、乗用車に乗って中心部のホテルへ向かう。そこで他の客を拾い、大き目のくるまに乗り換えて市内観光が始まる。ガイドは英語の堪能な青年で、観光客はオ−ストラリアから来たという老夫妻と私の三人のみである。まるで個人ガイドを雇ったみたいで、特別待遇である。<br /> <br /><br />ブダペストにドナウが流れるように、ここプラハの街も市内の中央部をヴルタヴァ川がゆっくりと静かに流れている。くるまは、そのヴルタヴァ川を越えてフラッチャニの丘に広がるプラハ城へ向かう。このお城は九世紀半ばに建築が始まって以来幾多の変遷を経て、十四世紀に入りカレル四世の治世下に現在のような姿が整えられたという。とはいっても、普通の建物でお城の感じは全くない。城門入口には、儀礼服に身を固めた二人の衛兵が直立不動で立っており、多くの観光客が一緒に並んで記念写真を撮っている。<br /><br /> <br />城門前の広場で、われわれ三人も記念写真を撮る。シドニ−に住むという老夫妻は、ヨ−ロッパをめぐる長期旅行中だという。昨年末オ−ストラリアを旅しただけに、夫妻とは何かと話がはずみ心が打ち解ける。<br /> <br /><br />門をくぐって城内へ進むと、第一、第二、第三の中庭という風にブロックごとに広場が現れ、そこにはそれぞれ歴史的な建物が出現する。その一つは大迫力のカテドラル、聖ビ−ト教会だ。その前に立つと、左右にそびえる高い尖塔がこちらに迫ってくる感じで圧倒されてしまう。プラハ城入口に立つと、その建物の屋根を突き抜けてこの教会の二つの尖塔がそびえているのが見える。写真を撮ろうと思っても、他の建物が邪魔して間隔が取れずアングルに収めるのが難しい。<br /><br /> <br />この教会はもともと九三〇年につくられ、その後幾度かの改築を経た後、一三四四年に現在のようなゴシック様式の建物に改築する工事が始められたという。だが、その工事はなかなか完成せず、最終的な完成を見たのは二十世紀になってからのことだという。内部の広さは、奥行き六十四m、幅四十六m,高さ四十六mである。<br /> <br /><br />教会の中に入ると、高い天井と二段にわたって取り付けられた長く大きな窓が並び、内部は意外と明るい。見事なのは、その窓にはめられたステンドグラスの美しさだ。グラスの一枚一枚に描かれた込み入った絵模様は、まさに一級の芸術品で、これが全面に張りめぐらされている様は壮観である。そして、一番奥には聖檀が設けられ、荘厳な雰囲気を醸し出している。<br /><br /><br />教会を出て坂を下りながら歩いていると、途中に細い路地があり、その両側には色とりどりの小さな家が並んでオトギ話の世界をつくり出している。ここが一五九七年にできたという黄金小路で、城内に仕える召使が住んでいたという。その後、錬金術師が住むようになり、こんな名前が付けられたという。<br /> <br /><br />この通りの中ほどに、青塗りの小さな家がある。ここは作家のフランツ・カフカが半年間仕事場として使った家だそうで、ここで毎晩遅くまで仕事に励み、多くの短編小説を書き上げたという。家の中はちまちまと狭く、部屋に置かれた書架には多くの彼の作品が展示されていて販売もされている。<br /> <br /><br />ガイドの説明を受けながらなだらかな坂道を下り、城内域を出てくるまに向かう。このプラハ城一帯はなだらかな丘陵地帯になっており、お城から坂道を下るに従って聖ビ−ト教会、聖イジ−教会、黄金小路、ベルベデ−レ宮殿などが点在している。ここら一帯が市内観光のメインらしく、ほとんどの時間をここで費やすことになる。<br /> <br /><br />プラハ城一帯の観光を終え、くるまは再びヴルタヴァ川を渡って旧市街へ向かう。上流には有名なカレル橋が見える。この橋は一四〇六年にカレル四世によって建造された石積みの橋で、現存する東ヨ−ロッパ最古の橋とされている。全長五二〇m、幅一〇mのこの橋には、聖者をモデルにした三〇体の像が左右両側の欄干に十五体ずつ並んでいる。聖書から題材を取ったり、歴史的な聖者をモデルにしたといわれる聖像が立ち並ぶ様は壮観である。<br /> <br /><br />くるまはヨ−ロッパ最古のシナゴ−グ(ユダヤ教の教会)が現存するユダヤ人地区などを回って終着点の旧市街広場へ到着する。プラハの旧市街にはいまだに中世の雰囲気が色濃く漂い、その洗練された美しい街並みは旅行者の心を引き留めて離さない。この街は九世紀末にボヘミア王国の首都となって以来、現在に至るまで変わらぬ美しさを保ち続けているといわれる。<br /><br /><br />市内には数々の歴史的建造物が建ち並び、現在でも立派に利用されている。十一〜十三世紀のロマネスク様式、十三〜十五世紀のゴシック様式、十六世紀のルネッサンス様式、十七〜十八世紀のバロック様式の建造物のすべてを街並みの中に見出すことができるという。また石畳の多い街で、それが一層中世の雰囲気を盛り上げているが、自動車タイヤの騒音を大きくし、雨が降ると滑りやすいのが難点だとか。<br /><br /><br />ここ旧市街広場は石畳の美しい広場で、プラハの中心旧市街のヘソに当たるところだ。広場の周囲には市庁舎をはじめティ−ン教会やルネッサンス様式の建物など、中世の面影を残す建物が取り囲むようにたたずんでいる。そして広場のど真ん中には、十五世紀の宗教改革の先駆者で火あぶりの刑に処せられたというヤン・フスの像が鎮座している。<br /><br /><br />また広場の一角には、スナックの屋台やみやげ品の出店が列をなしている。ガイドは、この周辺一帯の案内を最後にホテルまで送り届けるというが、老夫妻ともどもここでもうしばらく時を過ごしたいとの理由で居残ることにし、彼に別れを告げる。こうして、九時半から始まった市内観光は十二時過ぎ終了となる。気温は三十度を超えているかと思われるほど暑く、汗だくである。<br /><br />(この続きはこちらへ⇒ http://yasy7.web.fc2.com/ )<br /><br /><br /><br />

チェコ:プラハの旅

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1996/05/31 - 1996/06/02

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yasyas

yasyasさん

市内観光
二日目。このホテルの朝食も豪華版だ。外国人の宿泊客が多く、その中には日本人の団体客も混じっている。今日の午前中は市内観光めぐりの予定だが、快晴の天候に恵まれて有難い。九時に出迎えのくるまが来てくれたが、このホテルからの予約客は私一人らしく、乗用車に乗って中心部のホテルへ向かう。そこで他の客を拾い、大き目のくるまに乗り換えて市内観光が始まる。ガイドは英語の堪能な青年で、観光客はオ−ストラリアから来たという老夫妻と私の三人のみである。まるで個人ガイドを雇ったみたいで、特別待遇である。
 

ブダペストにドナウが流れるように、ここプラハの街も市内の中央部をヴルタヴァ川がゆっくりと静かに流れている。くるまは、そのヴルタヴァ川を越えてフラッチャニの丘に広がるプラハ城へ向かう。このお城は九世紀半ばに建築が始まって以来幾多の変遷を経て、十四世紀に入りカレル四世の治世下に現在のような姿が整えられたという。とはいっても、普通の建物でお城の感じは全くない。城門入口には、儀礼服に身を固めた二人の衛兵が直立不動で立っており、多くの観光客が一緒に並んで記念写真を撮っている。

 
城門前の広場で、われわれ三人も記念写真を撮る。シドニ−に住むという老夫妻は、ヨ−ロッパをめぐる長期旅行中だという。昨年末オ−ストラリアを旅しただけに、夫妻とは何かと話がはずみ心が打ち解ける。
 

門をくぐって城内へ進むと、第一、第二、第三の中庭という風にブロックごとに広場が現れ、そこにはそれぞれ歴史的な建物が出現する。その一つは大迫力のカテドラル、聖ビ−ト教会だ。その前に立つと、左右にそびえる高い尖塔がこちらに迫ってくる感じで圧倒されてしまう。プラハ城入口に立つと、その建物の屋根を突き抜けてこの教会の二つの尖塔がそびえているのが見える。写真を撮ろうと思っても、他の建物が邪魔して間隔が取れずアングルに収めるのが難しい。

 
この教会はもともと九三〇年につくられ、その後幾度かの改築を経た後、一三四四年に現在のようなゴシック様式の建物に改築する工事が始められたという。だが、その工事はなかなか完成せず、最終的な完成を見たのは二十世紀になってからのことだという。内部の広さは、奥行き六十四m、幅四十六m,高さ四十六mである。
 

教会の中に入ると、高い天井と二段にわたって取り付けられた長く大きな窓が並び、内部は意外と明るい。見事なのは、その窓にはめられたステンドグラスの美しさだ。グラスの一枚一枚に描かれた込み入った絵模様は、まさに一級の芸術品で、これが全面に張りめぐらされている様は壮観である。そして、一番奥には聖檀が設けられ、荘厳な雰囲気を醸し出している。


教会を出て坂を下りながら歩いていると、途中に細い路地があり、その両側には色とりどりの小さな家が並んでオトギ話の世界をつくり出している。ここが一五九七年にできたという黄金小路で、城内に仕える召使が住んでいたという。その後、錬金術師が住むようになり、こんな名前が付けられたという。
 

この通りの中ほどに、青塗りの小さな家がある。ここは作家のフランツ・カフカが半年間仕事場として使った家だそうで、ここで毎晩遅くまで仕事に励み、多くの短編小説を書き上げたという。家の中はちまちまと狭く、部屋に置かれた書架には多くの彼の作品が展示されていて販売もされている。
 

ガイドの説明を受けながらなだらかな坂道を下り、城内域を出てくるまに向かう。このプラハ城一帯はなだらかな丘陵地帯になっており、お城から坂道を下るに従って聖ビ−ト教会、聖イジ−教会、黄金小路、ベルベデ−レ宮殿などが点在している。ここら一帯が市内観光のメインらしく、ほとんどの時間をここで費やすことになる。
 

プラハ城一帯の観光を終え、くるまは再びヴルタヴァ川を渡って旧市街へ向かう。上流には有名なカレル橋が見える。この橋は一四〇六年にカレル四世によって建造された石積みの橋で、現存する東ヨ−ロッパ最古の橋とされている。全長五二〇m、幅一〇mのこの橋には、聖者をモデルにした三〇体の像が左右両側の欄干に十五体ずつ並んでいる。聖書から題材を取ったり、歴史的な聖者をモデルにしたといわれる聖像が立ち並ぶ様は壮観である。
 

くるまはヨ−ロッパ最古のシナゴ−グ(ユダヤ教の教会)が現存するユダヤ人地区などを回って終着点の旧市街広場へ到着する。プラハの旧市街にはいまだに中世の雰囲気が色濃く漂い、その洗練された美しい街並みは旅行者の心を引き留めて離さない。この街は九世紀末にボヘミア王国の首都となって以来、現在に至るまで変わらぬ美しさを保ち続けているといわれる。


市内には数々の歴史的建造物が建ち並び、現在でも立派に利用されている。十一〜十三世紀のロマネスク様式、十三〜十五世紀のゴシック様式、十六世紀のルネッサンス様式、十七〜十八世紀のバロック様式の建造物のすべてを街並みの中に見出すことができるという。また石畳の多い街で、それが一層中世の雰囲気を盛り上げているが、自動車タイヤの騒音を大きくし、雨が降ると滑りやすいのが難点だとか。


ここ旧市街広場は石畳の美しい広場で、プラハの中心旧市街のヘソに当たるところだ。広場の周囲には市庁舎をはじめティ−ン教会やルネッサンス様式の建物など、中世の面影を残す建物が取り囲むようにたたずんでいる。そして広場のど真ん中には、十五世紀の宗教改革の先駆者で火あぶりの刑に処せられたというヤン・フスの像が鎮座している。


また広場の一角には、スナックの屋台やみやげ品の出店が列をなしている。ガイドは、この周辺一帯の案内を最後にホテルまで送り届けるというが、老夫妻ともどもここでもうしばらく時を過ごしたいとの理由で居残ることにし、彼に別れを告げる。こうして、九時半から始まった市内観光は十二時過ぎ終了となる。気温は三十度を超えているかと思われるほど暑く、汗だくである。

(この続きはこちらへ⇒ http://yasy7.web.fc2.com/ )



旅行の満足度
5.0
観光
5.0
同行者
一人旅
交通手段
観光バス
旅行の手配内容
個別手配

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  • 中世時代の姿がそのまま残るプラハの町並み。タウンホール展望台より望む。

    中世時代の姿がそのまま残るプラハの町並み。タウンホール展望台より望む。

  • 聖サルバトール教会でのコンサート<br />

    聖サルバトール教会でのコンサート

  • プラハ城入口から聖ビート教会の尖塔を望む<br /><br />

    プラハ城入口から聖ビート教会の尖塔を望む

  • オーストラリアの老夫妻とともに<br /><br />

    オーストラリアの老夫妻とともに

  • 聖ビート教会<br />

    聖ビート教会

  • 聖ビート教会の内部

    聖ビート教会の内部

  • 同教会の美しいステンドグラス<br /><br /><br />

    同教会の美しいステンドグラス


  • プラハ・旧市街に面した市庁舎<br />

    プラハ・旧市街に面した市庁舎

  • 市庁舎の天文時計<br />

    市庁舎の天文時計

  • 市庁舎展望台より旧市外を望む<br />

    市庁舎展望台より旧市外を望む

  • 同 上

    同 上

  • 市庁舎展望台より旧市街広場を見下ろす<br /><br />

    市庁舎展望台より旧市街広場を見下ろす

  • ブルタヴァ川(モルダウ川)に掛かるカレル橋の眺め

    ブルタヴァ川(モルダウ川)に掛かるカレル橋の眺め

  • 旧市街の中にある火薬塔<br />

    旧市街の中にある火薬塔

  • 新市街最大のヴァーツラフ広場<br />正面に見えるのが国立博物館<br /><br />

    新市街最大のヴァーツラフ広場
    正面に見えるのが国立博物館

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