
2010/01/03 - 2010/01/11
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古代遺跡な旅デスクさん
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ヨルダンには、モーセが神から授かった「約束の地」を見下ろしながら息を引き取ったという、「ネボ山」があります。モーセとは、ファラオに虐げられたイスラエルの人々を率いて「出エジプト」を果たし、彼らを約束の地カナンへと導いた預言者。実はモーセ自身は、その昔神に背いた罪のせいで、カナンの地へ足を踏み入れることができません…! あこがれ続けた土地を最期に一目見て、息を引き取ったというわけです。というわけでネボ山では、死海やエルサレムを見下ろすその景観が最大のポイントとなります。
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ネボ山に入ってまず目にするのは、かつての教皇ヨハネ・パウロ2世がここを訪れたのを記念して建てられた碑です。カトリックの大聖年にあたる2000年に聖地を巡礼していた教皇は、3月20日にネボ山を訪れました。記念碑にはギリシャ語、ラテン語、アラビア語でGod is Loveといったことが書かれています。
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ネボ山の上からは、モーセが岩を打って水を出し、のどのかわきに悩むイスラエルの人々を救ったという、「アイン・ムーサ」が見えます(画面中央の、木が茂っているあたり)。ちなみにアイン・ムーサはペトラ近くのワディ・ムーサやエジプトのほうにもあるとされていますが。
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山頂には、十字架にかけられたイエス・キリストを表すとも、モーセの「ブロンズの蛇」を表すとも言われるモニュメントがあります。「ブロンズの蛇」とは、モーゼが神の命により作って掲げていたもので、人々はそれを見ると、毒蛇にかまれても死ななかった、というエピソードが聖書にあります。いまやネボ山のシンボルのようになっていますが、近代にイタリアの彫刻家が作ったものです。
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ネボ山の展望スポットからは、死海、エルサレム、ジェリコ、ベツレヘムなど、まさに聖書の舞台となったその場所を見渡すことができます。方向を表す図があるので、目で追ってみましょう。日本人から見ると、緑豊かな…というわけにはいきませんが、穏やかな、のんびりと羊が歩いていそうな風景で、砂漠を延々と歩いてきたモーセたちには、天国のように映ったに違いありません。
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ネボ山の山頂には、4世紀ごろから教会が作られるようになりました。そこで、ビザンチン時代のモザイクが多数残っています。20世紀になって、フランシスコ会が過去の遺構の発掘やモーセを記念した教会の再建などを行っていましたが、今は一時閉鎖中。ただし、見事な床モザイクは、教会の敷地の外に出して一般に公開しています。ちなみに、モーセが120歳にしてネボ山で亡くなったとき、神が彼を「モアブの地の谷」に埋葬したのですが、その墓がどこにあるかは誰も知らない…と、聖書にあります。
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ネボ山近くのAbo Bado(アブー・バド)と呼ばれる場所にあった、ビザンチン修道院のドアをふさぐために使われていた石。人間の身長より大きいんです!
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ほかにもネボ山とその周辺から発掘されたモザイク、建物の断片などが、敷地内の博物館に展示されています。この場所はまだまだ発掘途上とのこと、これからもっといろんな出土品が見られるようになるかもしれませんね。
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